
激戦の末、切詰が3回戦突破 インドア王者・諱は敗北/関東学生トーナメント3日目
粘り勝ちで逆転勝利を手繰り寄せた。3回戦は韓(慶大)を相手に迎えた切詰魁主将(政経4=高松北)。第1セットは積極的に攻めるも、「ミスを連発してしまった。」と調子が上がらず、落としてしまう苦しい展開となった。しかし、2セット目以降は、「相手のミスを誘っていこう」と戦術を替え、相手にボールを打たせる展開に持っていった。激しい打ち合いとラリーの応酬、先にミスをしてはいけない我慢比べとなる。一度は5―6と追い込まれるも、意地で巻き返し、フルゲームの末7―6で第2ゲームを奪取する。第3セットは途中足をつるというアクシデントが発生したものの、痛みをこらえながらもストロークを相手コートに返し6-1で圧勝。逆転勝ちを収めた。「まだシングルスでタイトルを取ったことがないので、タイトルを取ることが目標。」と語った切詰主将。黄金世代の主将はまだ見ぬ歓喜の瞬間へ突っ走る。
誰もが予想できない波乱の結果となった。今大会第1シードとしての参戦となった諱五貴(営4=松商学園)。優勝を果たした昨年12月の室内インカレに続き、今大会でも上位進出が期待されていた。しかし、3学年下の加藤(亜大)に悪戦苦闘。強烈なフォアハンドストロークを武器にする諱だが、立ち上がりから精度を欠き、終始リードを許す苦しい試合展開に。思うようなプレーができず2-6で第1セットを落とす。第2セットではネットプレー主体の戦術に切り替えるも「自分の武器を捨てたプレースタイルでは限界があった」と4-6で続けてセットを落とした。インドア王者がまさかのストレート負け。「第1シードとして、やってはいけないテニスと態度をとってしまった」と自らの敗戦を振り返り、悔しさのにじむ笑みを浮かべた。
気持ちのリセットは、できている。「(今大会ダブルスは)優勝しかない」(諱)。狙うはダブルスでの優勝。この日、シングルス敗戦後のダブルスで大塚・山西組(亜大)をストレートで破り、3回戦進出を決めた。澁田大樹(商4=鳳凰)とのペアは相性抜群だ。関東ダブルス王者のタイトルを手にし、シングルスの雪辱を果たす。
早朝から降り続いた雨もやみ、最高気温27度という夏日に行われた春関3日目。4年生も含めて多くの選手が悔し涙を飲んだ。中でも諱は大きな期待が寄せられていただけに、思いはひとしおだろう。4日目でとうとう春関も折り返しとなる。そんな選手たちの思いを胸に、勝ち上がった選手たちにはさらなる飛躍を期待したい。
[佐々木渉・藤田幸大]
試合後のコメント
切詰
「リーグでもあたる相手でとても意識していましたが、年下なので勝たなければならないという気持ちで押し切りました。第1セットは自分から打っていって、焦ってミスが多くなり点を与えてしまったので相手に打たせるという展開でやっていこうと思いました。足はつっていました。指もつっていました。めちゃくちゃ痛かったです。全身痛かったですね。
ダブルスでは負けてしまいましたがシングルスでは四年間でまだ一度も関東や全国でタイトルを取ったことがないので、シングルスでタイトルを取りたいですね」
諱
「自分がいけなかったんですけど、気持ちが乗らなかったのが、敗因の一つです。今回第1シードをいただいた立場の中、態度面であったり、ふさわしくない行動をとってしまったことは反省すべき点ですね。一年生が参加する最初の大会の中、その上、相手が1年生だったのでなおさらよくないことをしたのは、冷静になって気づいたことかな。試合中は集中して気持ちが入っていた分気持ちがあらわになってしまった。そのためサーブも入らず、持ち味のフォアも入らなかった。最終的にはボレーにいって、ゲームも取れたが自分の武器以外で勝負するのは限度があった。(ダブルスは)優勝するしかない。正直、就活のため練習不足もある。それを言い訳にしてはいけないが、就活もひと段落すればインカレ、リーグ戦の十分な準備もできる。インカレで勝つので期待していてください」
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