4年生男子全員勝利 男女ともに単複で勝ち上がり/関東学生トーナメント2日目

2016.05.03
 2日目を終えシングルス3回戦、ダブルス2回戦出場者が決まった。シングルスでは男子5人、女子2人が次戦に進む。この日は澁田大樹(商4=鳳凰)と吉見恒輝(理工3=浜松市立)の同校対決が早くも行われ、澁田が勝利。4年生は全員勝利の順調な滑り出しとなった。明日も本城和貴(政経2=東山)と西脇一樹(国際4=松商学園)の同校対決をはじめ、見どころが多い。

 関東王者への道は譲らない。2回戦にして早くも澁田と吉見の同校対決となった今試合。普段は先輩・後輩の関係にある2人がラケットを手に戦った。結果は澁田に軍配。最後のポイントを奪うと、小さく静かにガッツポーズをした。昨年の関東学生選手権で優勝した男が狙うのは関東連覇だ。そう簡単には負けられない。
 対応力の差が勝敗を分けた。第1セットは4-6で、勢いに乗る吉見がリード。しかし、吉見は「このままじゃ終わらない」と予感。その直感通り、澁田の反撃が始まった。「後ろでラリーをしすぎてダメだった」という第1セットの反省を生かし、前に出てボレーを決める早い攻撃を展開。主導権を握った澁田の猛攻で一気に点差が広がった。第2セットは6-2、第3セットも付け入るスキを与えず6-0。「一個上」の力を見せつけ、3回戦への道を切り開いた。

 下級生ペアが死闘を制した。ダブルス1回戦に臨んだ斉藤・宮田組。「いつも私たちは出だしが相手のペースになってしまう」(斉藤)という課題を修復できず、第1セットは相手にペースを奪われ2-6で落としてしまう。それでも「セカンドセットは絶対に取れる」と宮田。気持ちを切り替え強気で第2セットに臨んだ。千葉・鈴木組(青学大)も意地を見せ、試合は拮抗(きっこう)。粘り強くラリーを続けた斉藤・宮田組は着実にポイントを重ね、第2セットを6-4で奪った。そのまま流れを引き寄せると、続くタイブレークでも積極的にポーチに出てプレー。独特の緊張感の中10ー3でタイブレークを勝ち取り、笑顔で試合を締めくくった。

 男女ともに単複で勝ち上がった。着実に駒を進める選手の一方で、敗れた選手も手応えをつかんでいる。澁田に敗戦した吉見は「(4年生に)前より力の差は感じていない。あと一歩のところまできている」と成長を実感。負ければ姿を消すトーナメント戦だが、敗戦にも意味がある。明日も多くの熱戦が繰り広げられるだろう。勝っても負けても、大きな収穫を得る。

[江原璃那子・星川裕也]

試合後のコメント
澁田

「(夏関に続き、連覇を)そうですね、もちろん狙っています。四年生なんで、下には負けられない気持ちはどの学年よりもあるので、とりあえず今日勝ってインカレ本戦決めただけでほっとはしているんですけど、ここが最終目標ではないので、次も勝って優勝を目指して頑張りたいです。ファーストセットはかなり緊張しました。吉見のペースになっちゃったのかなっていう感じです。自分は後ろでラリーしすぎてダメだったっていうのが分かっていたんですけど、セカンドからはなるべく前に立って相手に長いラリーをさせないように意識してやってみたら、それがうまくハマって、セカンドとファイナルどっちもうまくいけたんで、まぁ危ない展開だったんですけど、すごくいい試合ができたんじゃないかなと思います。(後輩の成長を感じる試合)そうですね。僕は大学で試合をやっていたんですけど、かなり成長したんじゃないかなっていう面も見られたんで、吉見に関してはかなり成長した部分があるんで。リーグ戦で今日みたいな試合ができれば、頼れる存在なので。吉見に限らず鈴木だとか田鍋とかそういう奴らも、初めて春関に上がっている割には勝ち上がって、いいテニスしているんで。背中で見せていけたらいいなと思いました」

吉見
「ファーストセットはいい感じで取れて、このままいけるかなと思ったんですけど、このままじゃ終わらないという気持ちもありました。やっぱり、長いラリーになったら僕の方が有利っていう感じでゲームが進んでいたので、渋田さんがセカンドセットからしっかり長いラリーをせずに前入って打ってボレーで決めるというのをやってきたので、そこをもっと深いボールを打ったりとか僕から展開していって点を取れたら。序盤のゲームで離せられないぐらいついていけたら、もう少し体力を削れたりとか。(澁田さんから自分的にも一番調子が良かったというか、試合前から春休みの間もしっかり練習していたので一番調子上がってきているなーって思った大会だったし、最近の対抗戦とかも結構勝てるようになってきたので、調子は良かったんですけど、渋田さんが相手だったので…。もうちょっと下の人だったら勝てたのかな…。緊張ほぐれてしっかり打ってきて、ボレーも決めてきているなと思っていたので、僕も攻めないとなと思ってたんですけど、なかなか笑。前よりは全然力の差は感じていないです。あと一歩というところまできていると思います」

斉藤
「勝ててとにかく嬉しいです。いつも私たちは出だしが相手のペースになってしまい、取り返すというパターンが多いです。今日も2-6で第一セットを落としてしまったのですが、いつもより悪くないよねと声をかけ合い落ち込まず声を出してセカンドは絶対取ろうと声をかけあってできました。キープキープで続いていて、相手も大事なときにポーチに出てきたりストレートを打ってきたりとしてきたので、競ったときに集中してサービスゲームを落とさないようにしました。5ー4になったときも、絶対に取るという気持ちが強かったです。スーパータイブレークは独特な雰囲気があって緊張しますが、一年生の宮田が気合いと声を出して、鋭いショットをたくさん打ってくれました。私も負けずに、引っ張っていかないといけないと思って2人で盛り上げられました。まだ組み始めたばかりのペアなので未熟ですが、試合を重ねるごとに良くなってきていると思うので明日も頑張りたいです。シングルス負けた分もダブルスでは絶対明日も勝ちます」

宮田
「思い切りやろうと思っていましたが、大学生で強い人なのでまとめられたというか、経験の差が出てしまったような感じでした。ですがダブルスは(斉藤)佳帆さんと組んでできて良かったです。自分たちのプレーは悪くなかったので、セカンドセットは絶対に取れるという気持ちで入りました。明日はインカレ予選はとりあえず決ましたので、シードの選手にしっかりチャレンジャーとしていきたいと思います」