
昨季9位からの快進撃止まらず 開幕4連勝で首位堅守/関東学生春季1部リーグ戦
取っては取り返される展開の中、選手は無我夢中で勝利をつかんだ。退場による数的不利の場面を多くつくり、試合の大半は3点差以内と全く油断できなかった。さらにそんな中で21―18の後半18分、吉野がレッドカードで退場。これまで3戦連続で2桁得点を挙げた頼りの主将が出られなくなりチームとしては大打撃になった。しかし返ってチームは一つになり「キャプテンがいなくなった時に全員で集中してディフェンスできた」(門間優次郎・法2=法政二)と疲れが出る中でも足は止まらなかった。そして2点リードの後半28分「キャプテンが退場してこれはもう開き直らないと」と、キーパーの飛知和は前に出て相手シュートを当てた。さらにその後も枠外を投げさせて窮地を脱し、29―26で大きな1勝を得た。
チーム全体の攻撃力が上がるきっかけをつかんだ。今試合吉野は失格もあり6得点にとどまったが、チームのテーマとして挙げられていた得点源の拡大は成し得ようとしている。門間の8得点の他、工藤龍毅(政経3=桃山学院)や宮崎大樹(営2=法政二)など8選手で積み上げられたのは昨年にはなかったことだ。吉野も「僕がいなくても点数が取れるんだということが他の選手自身も分かったと思うのでそれを自信につなげて頑張れたら」とねぎらった。
開幕4連勝と波に乗る一方、マークも厳しくなる。これまでの3試合で見られなかったパスでのミスや立大が初めて吉野にマンツーマンディフェンスを敷くほど警戒されるなど、思い通りのプレーの実現が難しいのは避けられない。リーグ戦の折り返しとなる5戦目は4日の東海大だが「立教みたいに変則ディフェンスなのでそれに慌てず今日の反省を良くして臨めたら」と吉野。チャレンジャー精神を忘れず昨年春王者に挑む。
[吉田周平]
試合後のコメント
松本勇監督
「立教はセットでそんなに取るチームではないのでリスタート、日体大戦のように早く帰ろうというのとここのところ3試合はオフェンスのミスが少なかったが樹がマーク付かれるとマンツーの練習もしていたがつまらないミスがぽこぽこと出てそれは一番悪いパターンだった。それでも前半は16点取ってOKだし11失点の中にミスで取られたのがあっただけ。しっかり守って戻って点は取れるからという形で。開幕4連勝で来ているけれどもあくまでもチャレンジャーで一つずつということで。まあ今日は飛知和がノーマークを大事なところで取ったり1点差になると流れが変わってくるところで止めてくれた」
吉野
「失格は初めてのことだったのであのファウルはいらなかったと思うが、僕がいない中で点数を縮められるどころか放して勝てたというのはすごい自信持っていいというか。僕がいなくても点数が取れるんだということが他の選手自身も分かったと思うのでそれを自信につなげて頑張れたらなと思う。対立教戦でマンツーマンディフェンスを敷いたのが初めてのことなので僕以外の2人のフローターが慌てたというのがあったけれども、そういう時にどのようなプレーをするというのをまだ練習不足だったのかなというのがあったのでもっと5対5の質を高めていく必要があると思った。(開幕4連勝について)僕の理想だった。優勝も一応視野に入れてやっているのでいつも口だけになっていたが、勝ちたいという気持ちがみんなも思っているしそれが日頃の練習にも出ているし、試合でも僕がいなくなってからディフェンスの足が動いていたと思うけれどもまあそれくらい勝ちたいという思いが多分今年強いんじゃないかというのがすごい伝わった。(追われる意識)今流れに乗れているというのもあるしやっぱり僕にもマークが厚くなるというのはあるというのは分かっているのでそういったときにどうやって点数取るか考えていきたい。東海大は立教みたいに変則ディフェンスなのでそれに慌てず今日の反省を良くして臨めたらいいと思う」
飛知和
「前半調子良かったがハーフタイムで集中が切れてしまいそれで何本かミスして(ベンチに)下がった。前原が当たって頑張ってくれた。(後半28分のセーブ)キャプテンが退場してこれはもう開き直らないと駄目だなと思ってちょうど前出て手を広げたところにたまたま相手が当ててくれたのであそこで止められてよかった。前原とは競争意識もあるが僕が駄目でも前原がいてくれるのは気楽にできるので。僕が出て勝てれば一番いいが取りあえずチームが勝てればいいのでレギュラー争いとかは気にしていない」
門間
「自分的には前半調子が悪かったが、後半吉野さんが退場したからこそやる気が出たというかいつも通りのプレーができてよかった。キャプテンがいなくなった時に全員で集中してディフェンスできたことが勝利につながったと考えている。今日は日体大戦の時のように飛び出しがよくできていた相手の戻りも疲れてきた時を狙って速攻ができたのでよかった。東海大戦の前までにしっかり疲れたところを治してまた自分のプレーができるように頑張る」
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