王者中大を各セットで追い詰めるも0―3で敗戦/春季関東大学1部リーグ

2016.04.24
王者中大を各セットで追い詰めるも0―3で敗戦/春季関東大学1部リーグ
 各セットの大接戦を制することができずストレート負けを喫した。昨年春秋ともにリーグの頂点に立ち、全日本インカレで優勝を飾った絶対的王者中大との一戦。1セット目は序盤から勢いに乗り終盤まで競り合うも得点を取り切ることができなかった。30点を超えるジュース戦にまでもつれた第2セットでも第1セット同様最後まで守り切ることができずセットを献上。3セット目は終盤から追い上げを見せるも王者の勢いを断ち切ることができず敗戦となり、結果0―3のストレート負けとなった。

 インカレ王者の壁が立ちふさがった。「気持ちの面で昨日の反省点を生かすことができたけど、次のステップの絶対負けられないという気持ちができてなかった」(濱中俊生主将・商4=弥栄)。加藤寛樹(政経3=創造学園)のコーススパイクで先制した第1セット。お互い流れを引き寄せようと怒涛(どとう)の点取り合戦となった。だが中盤には気持ちの焦りからか互いに連続サーブミスをし、得点を献上し合う場面も。21―23、濱中のブロックアウトと加藤のAクイックスパイクで連続得点を獲得しタイに。しかし、最後はネット際の攻防中にブロックの反則を犯し23―25で1セット目を獲得することができなかった。

 長いラリー戦で粘りを見せた。序盤こそリードを許したものの、相手のスパイクミスにも助けられじりじりと点差を詰めていった。18―18、長いラリーの中で全員がボールをつなぎ最後は濱中が乱れたトスを相手コートに打ち込み逆転。第1セット同様に競り合いながらも22―23、頼金大夢(法3=東福岡)が2連続スパイクを決めるなど王者相手に劣らない攻撃を見せた。大接戦は30―31にまで及んだが中大レフトから放たれたスパイクがサイドライン際に落ち、30―32で敗北。「勝てた試合だった。そこで勝ち切れなかったというのは点差以上に明大と中大の差があった」(辰巳遼・文3=清風)と王者にあと一歩届かなかった。

 立て直したい第3セット。しかし「2セットを取れなかったというのが心のどこかで下を向いてしまうような気持があった」(辰巳)と1,2セットの敗戦を引きずってしまう。立ち上がりから大幅にリードされ中盤までに10点差を付けられ苦しい展開となった。だが8―18、相手のサーブミスとスパイクミスで3連続得点し、さらに加藤がライトバックから強打スパイクを決め、流れをつかみかける。18―24と相手のマッチポイントに差し掛かり、加藤がダイレクトスパイクを決めるなど奮闘。しかし、中大のスパイクをシャットすることができず19―25で3セット目も落とし、ストレート負けとなった。

 春季リーグも後半戦へ突入する。これまで3勝3敗と、リーグ内順位では7位となった。前半戦では筑波大や東海大、中大など高さを誇るチームとの対戦が多かったが、後半は「勢いがあるチームが多い」(小林凌・政経4=桐生市商)。1セット目から明大リズムを作り出し、試合の流れを制することが勝利のカギとなる。リーグ前半、フルセット勝ちを収めた順大戦や、大接戦を演じた中大戦などを経験しチームは着実に成長を遂げている。「(今日は)勝てる試合だった。自分たちにはその力があると思っているので、後半戦自信を持って挑みたい。」(濱中)とリーグ後半へ向けチームは進み続ける。

[長谷川千華]

◆春季関東大学1部リーグ戦日程表◆
(スコアをクリックすると試合の記事に飛びます)
日付 対戦相手 場所 スコア
4・9
専大
立川市和泉市民体育館
○3{25―18、25―20、25―16}0
4・10
筑波大
立川市和泉市民体育館
●0{20―25、21―25、15―25}3
4・16
早大
東海大湘南総合体育館
○3{25―15、25―18、25―19、25―20}1
4・17
東海大
東海大湘南総合体育館
●0{19―25、20―25、19―25}3
4・23
順大
新日鐵住金君津体育館
○3{18―25、15―25、25―23、25―16、15―11}2
4・24
中大
新日鐵住金君津体育館
●0{23―25、30―32、19―25}3
5・7
日大
日体大健志台米本記念館
5・8
学芸大
日体大健志台米本記念館
5・14
中央学院大
日体大健志台米本記念館
5・15
日体大
日体大健志台米本記念館
5・21
駒大
日体大健志台米本記念館

今日のコメント
濱中

「勝てないゲームではなかった。中大はずっと1位できてて負けられないという気持ちでゲームをやってきてこっちは心のどこかで負けても仕方ないという部分があった。中大は2セット目みたいな競った場面で絶対負けないぞという気持ちがあって、そこの部分の大きさで負けた。それが3セット目にももろ出てしまい雰囲気に出ちゃった。そこが今のチームのダメなところ。(1、2セットの入り)今日はしっかりゲームの入り方を修正できてたと思う。気持ちの面で昨日の反省点を生かすことができたけど、次のステップの絶対負けられないという気持ちができてなかった。サーブレシーブはあまり、サーブが強かった。レシーブとか全体的につながって二段トスでサイドが決めるというのが今年はできていた。最後、集中力とか気持ちの部分で切れてしまった。3セット目まで行って取り返そうと昨日みたいに作れればよかったけど相手が相手だったので。(王者に競った)勝てる試合だったと思う。自分たちにはその力があると思っているので、後半戦自信を持って挑みたい。(リーグ前半戦を振り返り)攻撃面は良くなった思うしセンター線が出てきて、自分たちの攻めのバレーが前半戦で確立できた。でも小さな無駄なミス、レシーブミスとか必要のないプレーがあるのでそういうところを詰めればよくなると思う。パスの精度とラリー中のセンターのクイックを後半戦までに修正したい。後半戦は可いのチームと当たるのでしっかり全勝して良い形で終わりたい。がんばります」

小林
「1、2セット目競ってたけどサーブミスが多かった。こっちが攻めるというときにミスが出たゲームだったと思う。雰囲気は勝っていた。2セット目、僕はクイックだけいくというのをやっていてどうしてもサイドにいかれて、加えてサーブミスしてしまって連続得点取れない。今日の敗因はこっちのミス。3セット目はチーム的にはみんなではないけど何人かは諦めというか2セット目を引きずって切替えができてなかった。気持ちは勝とう勝とうと思ってたけど昨日のフルセットの疲れが出てしまった。(昨日のゲームとの違い)明らかに1、2セット目の入りが違ってよかった。中大は王者というかただ連勝しているだけなので、戦えない相手ではなかった。悔しいけど、明大とは何かしら違う。(リーグ前半を終えて)個人的には全部の試合すごくコンディション良かったと思うし、後半につなげていきたい。チーム的には負けた試合は全て上位の大きい相手。後半はでかいというよりは勢いがあるチームが多いと思うので負けないようにやっていきたい。(試合までの練習)体を追い込んで体力を戻す。昨日フルセットで京劇戦で体が持たなかったので体の部分をつくること。あとはサーブ。サーブ入らないとどうにもならないので、話し合ったり練習中も声かけあっていきたい。」

加藤
「1、2セット目勝ちゲームだったのを落とした。3セット取りきれなかったのは2セット目の切り替えができなかったから。そこ取りきれるチームにしていきたい。個人的には中大をすごい倒したいという気持ちがあってゲームに挑んだ。勝ち切れなかった要因は、向こうのほうが冷静だった。僕たちがもう少し冷静になって8割サーブを入れていれば勝てた。一言声をかけてあげればよかった。(王者への手ごたえ)あと一歩、手の届くところにはいる。勝ち方を知っているなと思ったのでもう少し練習してもう1回チャレンジしたい。(リーグ前半が終了し)センター線が強いところに負けていて、今日が一番良い試合できたので後半はセンター線強いチーム居ないので今日みたいなバレーをしたらあと5戦は全勝できると思う。20点以降は二段トスでぼくのところにトスが挙がってくると思うので高いブロックを想定して長いスパイクを打てるように。あとはサーブ力を上げられるように頑張りたい。3勝3敗だけど残り全勝して上位に食い込めるようにがんばりたい」

辰巳
「勝てた試合だったと思う。そこで勝ち切れなかったというのは点差以上に明大と中大の差があった。2セット目みたいに競った試合でこっちはラリーラリーで1点取るのを苦労している中で向こうはサイドアウト一本で取ってきたり、一つ一つのプレーの精度。昨日よりは雰囲気もよくやってて内容もよかったけどそこで結果が出せなかったというのが今のチームの弱さ。昨日、中大はセンターが大きいチームなのでサーブで攻めていこうという話をして、サーブを攻めるにしてもその場面場面で打ち方というのがあったと思う。攻めることは悪いことではなくてある程度ミスが出ることは計算していたけど、2人連続続いているときは思い切り打つのではなくコースを狙ったりだとかのサーブが必要だった。(2セット目)相手も少し追い上げられているという状況で精神的にも結構きつかったと思うけど追いついてから一気にいけなかったというのが敗因。チーム全員気持ちでは勝てると思っていたけどあの2セットを取れなかったというのが心のどこかで下を向いてしまうような気持があった。(3セット目の追い上げ)3セット目取られたら終わりなので、思い切りやったのははまった。(収穫)今年の春リーグ入って競ったゲームをしていなくて、競ったゲームをチーム全員で経験できたこと。(リーグ前半戦を終えて)勝ち負け以上にムラがあるチームなので後半戦はそのムラなくして良いバレーをずっと続けらえるようにチーム全員でやっていけたらいいと思う。アップの段階だとか、自分たちのリズムをつくるのに時間がかかる、準備の段階でチーム全員で意識してやっていけたらいいと思う。(勝ち抜くために必要なこと)相手に関わらず自分たちがやってきたことを出す、こっちはあまり大きい相手ではないので、相手に合わせてこっちの策にはめていくという戦い方をしていくこと。(試合までの練習)相手のセンターに対する攻撃、サーブ、サーブレシーブからスパイクまでの流れ。課題は山ほどあるので、一つ一つやっていく。(後半戦へ)後半戦はどちらかとうと自分たちより弱いチームになってくるので、押されないようにがんばっていきたい」

頼金
「完敗。中大のライトスパイカーのスパイクが全然止められなかったから、そこを決められていれば2セット目取れていた。ブロックが課題。昨日の試合の入り方を修正しないと後半の試合にも響いてくるからそこは全員意識して今日の試合臨めた。(2セット目の敗因)中大がミスをしてくれていてもこっちもサーブでミスをしてしまっているから取りきれなかった。大事なところでのミス。(3セット目)2セット目取れなかったところで、気持ちが切れたやった部分があってスタートは点を取られた。最後も相手がメンバーを代えてみすが 出てきて流れに少し乗れたとは思うけど内容的には最悪。(プレー面)自分が入っているポジションはミスをしてはいけないポジションというのはわかっているけど、ミスをしてしまった。ブロックでも課題というのはわかっているけど相手のいいようにやられてしまった。課題が残るゲームだった。良かった点では2セット目競った場面で打ち切れて決まったこと。(前半戦終了)今3勝3敗で五分五分。勝ち越したかったけど結果は結果で受け止めて1週間で体とメンタルをケアして後半戦にしっかり挑みたい。個人個人のサーブ強化も」