法大に辛勝しリーグ戦3連勝/関東学生春季1部リーグ戦

2016.04.24
 法大の猛攻を逃げ切り、3連続白星を挙げた。対戦相手の法大には昨年の秋季リーグで敗れ入替戦に回った苦い経験がある。前半を12―9の3点リードで折り返すも、後半に点差を徐々に詰められた。ラスト1分30秒で2分退場により5人体制となりピンチを迎え、1点差まで追い詰められるも26―25で何とか逃げ切った。接戦となったが一度も逆転を許さず、2013年以来の開幕3連勝を決めた。

 ラスト1分30秒の危機を耐え抜いた。3点リードで迎えた後半11分48秒で吉野樹主将(政経4=千葉県私立市川)がバーにはじかれたシュートを再びゴールへ放ち得点を決めると、法大も点差を離されまいと追いつき一進一退。それでもリードを続ける中、26―24の28分32秒に工藤龍毅(政経3=桃山学院)が2分退場となり数的不利となる。残り39秒で法大にシュートを決められ1点差に縮められると、たまらずタイムアウト。「弱気になるな」と松本勇監督は選手を鼓舞した。しかし、ラスト10秒で吉野がロングシュートを放つもゴール外へ。そのまま法大の速攻を浴び、残り1秒でシュートを放たれるがボールはゴール横をすり抜け、息詰まる熱戦を何とかものにした。

 3試合連続で圧倒的な得点力をエース・吉野は見せつけた。前半35秒で7mスローを与えられると吉野は確実にゴールを決め、先制点を奪取。中盤14分58秒にも速攻から得点に結び付けた。ラスト30秒でも相手GKにセーブされはじかれたボールを工藤―吉野で個人として6点目を決めた。後半も6点を決め、この試合12点をマーク。抜きんでたシュート力を持つ一方「(吉野)樹が取れないと得点が伸びない」(松本監督)とチームの課題が現れた。他の選手の活躍とこれまでの課題となっている速攻がカギとなってくる。

 リーグ戦3試合目にして無敗の明大。昨年度は春季リーグ7位、秋季リーグ9位と悔しい結果で終えただけに「このまま全勝を狙いたい」(吉野)と気合は十分。9位スタートのチャレンジャーとして次の立大戦でも勝利を目指し、一歩ずつ優勝への道を歩んでみせる。

[村田萌衣子]

試合後のコメント
松本監督
「後半守れなくなっていた。前半は問題ないのだけど、後半のディフェンスがちょっと。キーパーも当たらなかった。(吉野)樹が点入らないと今日みたいに25、26点で終わってしまう。樹が取れないと得点が伸びない。速攻がない。もう少し速攻の点を取らないといけない。(最後のタイムアウトについて)残り20秒で1人退場だから、ボールに対してしっかり動いて、弱気になるなって、前を狙っていこうという話をした。まあ20秒だから逃げ切れるだろうって何とか逃げ切れた。(速攻は)日体大戦からイメージとして一生懸命守って、ゆっくり攻めて、戻りも早く戻らないといけない。そこにもう一つ速攻入れるのは結構きつい。きつくてもそこをもう1回行かないと、こういうふうになってしまう。選手の交代もしたいがなかなか難しい。きついけども速攻してリズムつかんで、点差を広げれば選手も交代できる。(3連勝に関して)いずれにしても優勝を狙うっていう気持ちはあるけども、9位でチャレンジャーだからまあ一つずつ勝っていく」

吉野
「法政は去年、春と秋で負けていて結構苦手意識というのがあって、絶対接戦になるなと思っていた。最初良いスタートが切れたがその後接戦になるのは分かっていたので逃げ切れるかが課題だった。オフェンスが徐々にうまくいかない時間帯があったがそこはディフェンスで守って粘ろうという話をした。僕もシュートが決まらなくて、その時にいかに他の選手が頑張るか。それがチームだと思う。(12得点に関して)ちょっと自分勝手にやってしまったかと思うが周りが崩して僕が決められたのは価値があると思う。そういう点数が増えれば強いチームになれると思う。得点王という形は、あんまり意識してないが、前へどんどん点数を取ろうという気持ちはある。それに結果が付いてくれれば良いかなと思う。(改善点)ディフェンスが機能しているときは自分らのハンドボールができている。ディフェンスでリズムを作って、攻撃も単調なものではなく、ボールを回して自分たちのリズムをつくっていくのが大事だと思う。この3戦で分かってきた。(速攻は)今日みたいなロースコアの試合展開になったときに、速攻で点数取れれば、もっと楽な試合展開ができると思う。もっと速攻の点数を増やしていかないといけない。(3連勝は)僕としては満足な出だし。このまま全勝を狙いたいので次も絶対勝たないといけない。自分が点数取ろうと前しか見えていないときもある。今年は4年生でキャプテンなので、周りを意識してどうやったらチームが勝てるのか考えていきたい」