日大戦は7-1で勝利 準決勝へ駒を進める/関東大学選手権

 格の違いを見せつけた。2回戦の相手は大東文化大に逆転勝利した日大。序盤から主導権を握り、第1ピリオドでは12分にFW工藤翔介(政経4=北海道栄)が決めた先制点を皮切りに3得点。続く第2ピリオドでもFW松本昂大(商2=北海道清水)が2得点を決める活躍も見せた。第3ピリオドで失点を許すも、7-1と大差を付けて試合終了。危なげなく勝利し、早大との準決勝へ駒を進めた。

 チームの完成度は着実に向上している。順調な試合運びで第1ピリオドは3点奪うと、第2ピリオドでは連携はさらに磨きを増していた。セット全員でゴールを積極的に狙うと、5分に右サイドでパックをキープしていた松本がゴール前へ向かうFW桂川涼(政経3=白樺学園)へドンピシャのパスを放つ。意表を突いた桂川は相手DFを引き剥がしつつ、ゴール左に鮮やかな追加点を決めた。また16分にはGKに弾かれたシュートのこぼれ球をやや体勢を崩しながらFW高橋瞬(政経2=白樺学園高)が拾い、左後方の工藤へパスを選択。GKがはじいた反動で体勢を崩しコースが空くと、工藤が冷静な判断でゴールを沈める。今試合2ゴールをマークした。第3ピリオドでは準決勝の早大戦に向けた試みで各セットの選手を変えたこともあり、無得点、1失点となったが、試合の主導権は渡さず。「この前よりは良かった」(間中朗監督)と個人のミスが減り、連携の精度も向上。試合を通して得点にこそならなかったが、多くのチャンスメークを演出できていた。またネックであった立ち上がりの悪さと不動のアタッカー不在は第1ピリオドで3得点し、個人技を交えた2得点を挙げた松本で払拭の兆しを見せている。それでも「やっぱりまだまだ」(DF大場大・政経3=苫小牧工)。目指すホッケーに向けて歩みは止めない。

 新チームの真価が問われる。準決勝は昨季リーグ戦で無念の引き分けで終わった早大と対決。まだ通過点ではあるが、「一つの山場」(DF松金健太・法4=釧路江南)とここ2回戦の相手よりも格上で、早大に苦手意識がある明大にとってターニングポイントとなることは間違いない。「人事を尽くして天命を待つ」(松金)。万全の準備で勝利をつかみ、決勝へ進んでみせる。

[渡邊弘基]

試合後のコメント
間中監督

「「2ピリまでいつもやっているセットでやっていたのでそこは良かったんです。ですが、3ピリは次に早稲田のことを考えて少しセットをいじったんですけど、思ったほどうまくいかなかったかなと思います。で、0点になってしまったかなと思います。まあすぐいきなりやったんで難しいところはあると思うんですけど。(コンビネーションに関して)この前よりは良かったかなと思います。まあまずまずじゃないですか。この前は全然駄目だったんで5割ぐらいはいけたかなと。FWがDFゾーンまでDFを助けに行くプレーが多いんですよ。(最後の失点に関して)フェイスオフで負けたが、まあ1年生がセンターでしたけど、時間内時にあっさり行かれる時点で駄目でしたね。あとはやっぱり、誰がいかれたときに行くのかっていうのが、ちょっとできなかったなと。そこはもう一回フェイスオフを確認し合おうかなと。(早大戦に関して)特別すごいプレーヤーもいないんですけど、一つ目4年生を中心に良いチームができているのでそこの一つ目をしっかり抑えられれば十分うちの方が強いので。そこだけはしっかり対策したいなと思います」

川村
「チームとしては点数も取れましたし、途中まで無失点でいけたことは良かったと思います。第3ピリオドではセットは変わりましたが、次の早稲田戦を考えてのことだと思います。いきなり変わったので来週の練習でしっかりやっていけるようにしたいです。今日は全然駄目でした。主将として波のないプレーをしなくてはいけないんですけど、僕の調子が悪いとチームの士気も下がってしまうと思います。ほかの選手は良かったのですが、キャプテンである自分が良くなかったので、常に自分がチームを引っ張って点数に絡んでいけるようにしないといけないなと思います。(早大戦に関して)去年、早稲田には春の大会では延長戦で勝っていますが、秋リーグも1敗1分けと明治としては嫌な相手ではありますが、新しいチームになっていい雰囲気でできていますし、早稲田戦は点数を取って差を広げて勝ちたいと思います。

工藤
「7-1で結構良いゲームだったなと思います。最初からみんな足が動いていたし、良い形でフォアチェックも行けたので良かったですし、次につながったと思います。3ピリでセット一気に全部変えたりしたが、何が合わないとかはなかったので、つなぎもしっかりできました。でも打てるのにパスを選択してしまっているようなシーンはありました。そこの状況判断ことはその人のセンスで、練習でどうにかなるとは思わないです。自信の大きさも出ると思います。(3ピリは得点なし、1失点だが)そうなんですよね。フェイスオフからの失点シーンはFWが飛び出さないから入れられる形になってしまいました。あそこを止められないと今後は厳しいと思いますし、完封で終わりたかったです。(2ゴールだが)先制点は結構狙ったところに入れられました。前の神大戦ではノーゴールだったので今日は決めたかったし、親からも点数入れてくれって言われたので、そういう気持ちで入れました。今日は良い報告できます。」
高木
「僕らの代はまとめられる人が多いので、結構楽な気持ちでできています。僕は結構守るほうなのですが、攻めを重視しすぎました。意識レベルを上げなくてはいけないと感じました。去年は個々の名前が強いイメージでしたけど、今年は個々にも強いけど、連携も大切にしようということでそのほうが相手を乱せると思っています。僕としては次の試合が本番だと思っているので、そこで連係を出せるのか、それとも一人でいってしまうのか、そこで勝敗が左右されると思います。早稲田とは相性が悪いってみんな思っているじゃないですか、なのでそれを払しょくしたいと思います。今年は無敗で終わりたいので早稲田でも物怖じしないでみんな強気でいけば勝てると思います。目先の決勝を見るだけじゃなく、準決勝からしっかりやっていきたいと思います。」

松金
「スコア通り2ピリまではあまり悪いところが目立たなかったと思います。3ピリは0-1で負けているので、そこは甘さというか勝つチームは最後まで一貫したプレーができると思います。3ピリでセットを変えたからというのは言い訳になってしまいますので、セットのメンバーで話し合って臨まなければいけなかったとけど、そこが欠けていました。結果的にこれで悪かったということが分かったことが一つの収穫だと思いますし、コーチ陣の判断するところだと思います。前回の反省は多々生かされていたし、スタートもみんな足が動いていました。コンビネーションも良かったと思います。だんだんチームとしてやるべきことがやれてくると、仮に一人いるとその選手が目立ってしまいます。まあ今日もところどころいたので、選手や監督なりでしっかり教え合っていきたいです。(早大戦)もちろん早大戦もだけど、ここまでは通過点です。やはり一つの山場ですね。まあ人事を尽くして天命を待つって感じでやるべきことはしっかりやり、やり残しはないように一週間準備したいです」

大場
「今日はこの間の試合よりも入りが良かったと思うんですけど、結果的に7点取れたのも良く、3ピリに関しては点数欲しかったですけど、逆に0-1っていう結果で終わってしまいました。そこはやはりもう少し点数欲しく失点0でいきたかった部分があります。個人としては前の試合よりも大分調子が乗ってきて、見えるところ見えたんですけど。やっぱりまだまだと思っているのでこれから練習してもうちょいチームを引っ張っていけたらと思います。(コンビネーションに関して)去年よりコンビネーションのシステムはやっているのでそれがうまくはまったときには相手も崩せます。逆にうまくはまらないときはこっちも苦しい展開になるので練習から試合想定でやって行くのが大前提だと思います。自分で細かい部分を修正していって、試合でうまくいければいいかなと自分は思います。(新チームは)去年みたいに大津、大椋っていう看板の選手が今年はいるわけではないので、そういう部分では『個が、自分がやらないと』っていうふうに思っていると思います。それなんで、自分は逆に今年の方が良い雰囲気になっているんではないかなと思います。(意気込み)今年の目標は3冠なので1個目の春の大会優勝っていうのはもちろん。自分的には個人賞とかも取れればいいかなと思っています。大前提は優勝です」

桂川
「今回は全体としては良かったですが、個人としては神大戦に比べて動けなかったと思います。チーム全体で攻めに関しては問題ないと思いますが、守りは行き過ぎることがあったのでそこらへん修正すれば早稲田戦も問題ないと思います。(連係プレーのでき)まだ春ですが、できは結構いい状態だと思います。このプレーは上位チームにも通用すると思っています。早稲田は秋リーグでも負けている油断できない相手なので、自分も点数を決めてチームに貢献して決勝に進みたいです」

松本
「アップの時から『足が軽いな』って思って、試合も実際に軽くてドライブもできて、結果的に得点にもつながりました。でも早稲田とかだとそれも難しくなるので、そうゆう時はチームワークで崩していきたいです。でも川村さんがコーナーでチェックしている時に自分と井上さんがサポートに行けなくて孤立されてしまったので、一希さん頼りにしないように3人でホッケーをしたいです」

磯部
「チームに雰囲気としても悪くはなくて、準決勝、決勝に向けて中々良い雰囲気でできていると思います。このまま来週からの練習みんなで取り組んで準決勝、決勝としっかり勝てるように進めていきたいなと思います。(途中までの完封について)プレーヤーが頑張ってくれたのでDFもFWも。そんなにピンチというのがなかったので。自分的にはシュートも少ないのでまだまだ物足りない感じはするんですけど、次の試合に向けてしっかり練習入っていければなと思います。個人的にはシュートがきてない分、次はもっとシュートがガンガンくる展開になると思うので、気を引き締めて取り組んでいかなきゃかなと思います。(プレーの見どころは)自分は割とアグレッシブに動くキーパーで、プレーヤーのようにパスを出したり、セーブだったりを期待してもらえばなと思います。(今大会に目標は)チームで優勝するのはもちろんですが、個人的に新人王をとって、ベストゴールキーパー賞を取れるように頑張っていきたいなと思います」