最後までゴールを狙うも流経大に0―1で敗れ初黒星/関東大学1部リーグ戦

2016.04.16
最後までゴールを狙うも流経大に0―1で敗れ初黒星/関東大学1部リーグ戦

 流経大に0―1で敗れ、今季初黒星を喫した。前半43分にゴール手前から直接FKを決められ失点。流れの中から決定機はつくらせず、相手ゴール前まで攻め込む場面も多く見られたが先制を許した。風上に転じた後半は攻勢を強めたが、岩田拓也(商4=FC東京U―18)のシュートは相手GKのセーブやポストに弾かれゴールラインを割ることができず。最後まで攻める姿勢を見せ続けたが得点は生まれず今シーズン初の敗戦となった。
 安定した守備の中、セットプレーでの1点が重かった。ゴール正面でファールを取られ直接FKを相手に与えると、これをゴール右に沈められ前半43分に先制点を献上。服部一輝主将(法4=札幌大谷)が一歩寄せたところで逆サイドにシュートを放たれ、止めることができなかった。「ああいうところで止めるか止めないかがチームの勝つ負けるを左右する」(服部)。柴戸海(政経3=市立船橋)の出場停止により鳥海晃司(商3=ジェフユナイテッド千葉U―18)をボランチ起用するなど連勝時からメンバーを入れ替えながら、流れの中ではチャンスらしいチャンスをつくらせない堅守を披露した今節。守護神が抑えられなかったこの1点が結果的に勝敗を分けることとなった。
 決定打だけが出なかった。開始3分に小野雅史(政経2=大宮アルディージャユース)が強烈なシュートを放つなど、強風の中で風下でのプレーとなった前半も守備の時間が多くなりながらも相手ゴールに迫った。1点を追いかける後半にはさらに攻撃の勢いを増す。後半25分に中村健人(政経1=東福岡)、31分に渡辺悠雅(営2=横河武蔵野FCユース)を投入しフォーメーションを3―4―3に変更。前線へとピンポイントでつなぐパス、縦への推進力と途中出場選手もそれぞれに持ち味を存分に発揮して攻撃を活性化。後半36分にはPA外から中村健が直接ゴールを狙い、後半42分には岩田もシュートを放つなど猛攻を仕掛けたがゴールラインだけが割れなかった。それでも下でつないで崩すという、らしい攻撃を随所に見せ「負けたんですけどまた来週につながるゲームができたかなと思います」(栗田大輔監督)と手応えも得る試合となった。

 さらなる完成度が求められる。危ない場面自体をつくらせない、持ち前の安定した守備は健在。勝利に必要なのは得点力だ。いい形でシュートを放ちながら得点には結びつかなかったことは課題に挙げられるだろう。次節は筑波大との対戦となる。昇格組とはいっても一昨年度まで1部の座を堅持し続け、昨年度もアミノバイタルカップ準優勝と実力に大差は全くない。「基本的な部分ももう一回もっときたえていかないと簡単に勝ちはつかむことはできない」(栗田監督)。失点を抑えてゴールを奪い、勝ち点3だけをつかみにいく。

[谷澤優佳]

日付 対戦相手 会場 キックオフ時間 スコア
◆第90回関東大学リーグ戦 前期日程◆
(スコアをクリックすると試合の記事にリンクします)
4・2(土) 慶大 味フィ西 14:30 ○3-0
4・9(土) 法大 味フィ西 11:30 ○2-1
4・16(土) 流経大 たつのこ 14:00 ×0-1
4・23(土) 筑波大 川口 14:00
4・30(土) 桐蔭横浜大 BMWス 14:00
5・8(日) 駒大 中銀スタ 14:00
5・15(日) 専大 味スタ西 14:00
5・21(土) 順大 味スタ西 14:00
5・29(日) 国士大 多摩陸 14:00
10 6・5(日) 早大 浦和駒場 13:00
11 6・11(土) 日体大 味フィ西 11:30
※4月16日時点

順位 チーム名 勝点 総得点 総失点 得失点差
◆順位表◆
【第3節暫定】
明大
早大
桐蔭横浜大
駒大
順大
国士大
法大
専大 -1
筑波大 -1
10 流経大 -3
10 慶大 -3
12 日体大 -4

試合後のコメント
栗田監督

「0-1で負けたんですけど、後半何とか1点取りたかったですけどね。選手たちが後半よく切り替えて非常に前向きに攻撃してくれたなという印象です。負けたんですけどまた来週につながるゲームができたかなと思います。内容的には前半は風下でどうしても守備の時間帯が多くなっちゃうゲームだというのはある程度想像してましたけれど、HTにきちんと切り替えて後半自分たちのやりたいサッカーができたんじゃないかなと。ただその中で点が取れなかったというのは一個課題だし、事実として負けたということの原因を追求して、何かやはり日常の中に原因があると思うのでそこをしっかり振り返って来週に引きずらないように、つなげていきたいなと思います。柴戸が今日いない状況だったのでボランチを誰にするかということで、鳥海はCBもボランチも両方できる選手なので、鳥海と小野の組み合わせにしました。90分の中でしっかりと順応して自分の中でつかんでいったのでよかったんじゃないかと思います。試合の途中で、徹底して下でいこうということを指示出していたので、そういう意味では中村健人についてはやはりFWの間で受けてDFとボランチの間でボールを受けて潤滑油的にパスを配給できたりという意味では随所にそういうシーンが見られたのかなと。あとやはり3バックにして全員が攻撃のスイッチを入れていくということを意識させたので、そういう意味では渡辺悠雅は縦に速い選手で強いので彼の良さが出てたんじゃないかなと思います。(球際の激しい争いがありましたが)初めからそこの部分は意識をさせて試合に臨んだので必然的に激しいゲームになったんじゃないかなと思ってます。やはり0-1で負けたという原因の一つにはそういった基本的な部分も、もう一回もっときたえていかないと簡単に勝ちはつかむことはできないので、またそれを次につなげたいと思います」

服部
「相手にチャンスらしいチャンスというのはなかったんですけど、あの直接FK1本決められてこっちは決めないというのがサッカーのシナリオというか、そういう感じになってしまったなと思います。(失点シーンは)右キッカーが1枚いて僕的にはそっちが蹴るかなと思って一歩右に動いた時に左のキッカーに打たれてしまいました。言い訳みたいになってしまうのであれですけど、自分のミスというかああいうところで止めるか止めないかがチームの勝つ負けるを左右するので次はもうああいうことがないように、もっとFKの対応とかも自分が練習していきたいなと思います。守備陣はしっかりコンパクトにしてラインを押し上げたりプレースバックというボランチの位置というのもしっかりできてたので、守備の行き方だったり守備の仕方という部分に関しては全然できてたかなという感じです。前半0-0で折り返せればたぶん勝てたゲームだったと思うんですけど、そこでFKで失点してしまったというのが大きな敗因だと思います。逆に流経さんは後半風下になっても失点しなかったという部分では勝つチームだなというのは思いました。試合の中で流れで失点しなかったという部分ではすごく大きなことでしたし、攻撃陣に関しても後半しっかり下でつないでいい崩し、崩してからクロスだったり中でチャンスというのはすごくあったので、そういう部分に関しては次につながるゲームだったかなというふうには思います。シーズン前にも言ってたように1-0というゲームが増えるという話をしていて、失点してしまうと勝ちゲームを落としてしまうというのを痛感したゲームだったのでしっかり次は0に抑えて、1点でも2点でも多く取れればいいですけど、1-0で勝てるというサッカーをしていきたいと思います」

中村健
「まだまだ試合に入り込めてないなというのと、自分が入って流れ変わるのが一番なんですけど無得点のまま終わってしまったというのが本当に悔しいです。思い切りやる場面だったり雰囲気に飲まれないというところは意識してやってました。負けてる状況で試合に出れるということはそれなりの期待というか役割があって入ってると思うので、自分が入って逆転できなかったことは今の自分の課題ということだと思います。もっとそうやって途中から入ってインパクトを残せる選手になりたいなと思います。(FKでも岸本にドンピシャのボールを)明治は結構カーブで入れるので自分がストレートで入れていいのかなと思っていたんですけど、そこは自分が一番自信のあるストレートボールで蹴りました。結構今調子いいというか当たるので(岸本を)意識して上げました。次出た時というより自分が出る時というのは本当試合に勝てるように絶対しなきゃいけないと思いますし、まだまだ試合に出してもらえるようにしっかり練習からアピールしていきたいです」