矢島200バタまさかの失格/日本選手権

2016.04.07
 激戦区の男子200mバタフライ、100m自由形、200m平泳ぎの予選と準決勝が行われた4日目。200mバタフライに出場した矢島優也(商2=春日部共栄)は準決勝でまさかの失格。同種目に出場した平井健太(商4=千葉商科大)も同じく準決勝で姿を消した。100m自由形では松元克央(政経2=千葉商科大付)と昨年の同大会で3位の丸山徹(営3=春日部共栄)が予選を突破するも決勝進出できなかった。唯一、200m平泳ぎで小日向一輝(商4=千葉商科大付)が決勝進出を果たした。

矢島衝撃の失格
 予選3位の矢島に悲劇が起こった。男子200mバタフライの予選では、五輪代表最有力候補である早大の瀬戸大也と坂井聖人に次ぎ1分56秒29で3位通過していた。準決勝では「派遣切りを目標に」(矢島)と意気込んだ。そして迎えた準決勝の2組目。前半の折り返し地点ではトップに立つレース展開を見せ、1分56秒38の2位でフィニッシュ。派遣タイム1分55秒39には届かなかったが決勝進出は確実と思われた。しかし泳ぎ終わった直後に響いた場内アナウンスで告げられたのは矢島の失格。昨年度内で派遣標準を切れていたのは瀬戸、坂井そして矢島の3人のみだった。五輪出場が手に届く範囲だっただけに失格を告げられた矢島はぼう然。レース後は一言も語らず足早にプールを後にした。
 矢島はストローク数がかなり少なく、ゆったりと泳ぐという独特のフォームを持つ。今回はそれがあだとなり水中に身体全て入った瞬間があったとみなされ失格となった。昨年のジャパンオープンでも矢島は失格となり表彰台を逃した経験がある。

 一昨年パンパシフィック大会日本代表経験のある平井も決勝進出とはならなかった。昨年は表彰台から遠のいていた平井は予選後「これだけ成長したことを今大会で見せたい」と強く語った。だが準決勝では1分58秒71の全体で13位。8位までが出場できる決勝に進むことはできなかった。

小日向6位で決勝へ
 ラスト50mの猛追でなんとか残った。200m平泳ぎ準決勝に出場した小日向は2分10秒50の全体6位で、5日目の決勝へ駒を進めた。
小日向が登場した準決勝の2組目は激戦。最後のターンの150m地点では8位だったが、そこから一気にスパート。2組目で5位に滑り込み、全体6位で決勝進出を決めた。「必ず(2分)8秒のベストを出して、リオを決められたら」。2分09秒54を切った上で2位以内に入れば、リオデジャネイロ五輪の日本代表に内定する。

[渡辺由理佳・村田萌衣子]