
明暗分かれるも男子はチーム・女子は明大新記録更新/関東学生1部リーグ戦
[男子]
拓殖大を相手に一歩及ばず。開幕戦を白星で飾ることはできなかった。それまで3800点台を記録したことのないチームだったが、今日の試合では3844点を記録。今後4週間にわたって行われるリーグ戦、負けはしたものの確かな自信を得る結果になった。リーグ開幕戦で独特の緊張感が漂う中、射線に立った選手それぞれが実力を発揮した。その中でも両チーム最高得点を記録した千葉祥平(法3=鎌倉)は661点の高得点。「途中からいつも通り楽しく射てたのがよかった」と自らの試合新記録をたたき出した。「もっと点数を求めてやっていければいい」。勝利のために点数でチームを引っ張る。
次戦の東京理科大は格下だが「そこで意識を持たなければいけない」(荒木慎也・政経4=明大中野)。次戦以降のためにも油断は禁物だ。2年連続の王座出場へ、好内容の出だしを決めた。
[女子]
いきなりの新記録更新だ! 今回は法大との対戦。序盤は緊張も垣間見えたが、徐々に追い上げ最後は88点差で快勝した。河西真帆女子リーダー(農4=横浜緑ヶ丘)は「第1戦目からこんな点数が出て本当に良かった」とうれしさいっぱい。結果も雰囲気も納得の内容となった。初戦から飛び出した大台突破にさらなる期待が寄せられる。
その大きな要因の一つが新2年生の台頭にある。今回初の射線入りを果たした濱田真未(政経2=県立星稜)と吉原彩夏(文2=県立蕨)。アーチェリー経験者である濱田は646点で自己の目標を達成。「純粋にうれしい」(濱田)というチームトップの点数で大きな爪痕を残した。大学入学後初経験の団体戦に魅せられ「チームを底上げしたい」(濱田)一心で、鍛錬を重ねた期待の戦力。新たなポイントゲッターとして、今後も目覚ましい活躍を見せてほしい。一方の吉原は初のリーグ戦を振り返り「楽しくのびのび射てた」。2月の強化練から練習量を増加させ、先輩からのアドバイスを愚直に生かしリーグ戦に備えた。今回は50mでの的外が悔やまれるものの、それに影響されない625点の好成績。「同期が力を入れてくれた」(吉原)と応援にも励まされ、堂々の戦いぶりを見せた。この急成長に「すごくうれしいこと」と次期女子リーダーの菊地遥(理工3=春日部共栄)。先輩からの厚い信頼を受けた新2年生。今後も右肩上がりの成長曲線を描いていきたい。
目標を超える好スタートを切ったが、リーグ戦はまだ始まったばかり。次戦は青学大との一戦となる。「安定した点数を出せて行けたら」(河西)。王座へ続く第一歩は確実に踏みしめた。名実共に史上最強となった女子チームの進化は止まらない。
[原大輔・石渡小菜美]
試合後のコメント
荒木
「明治一丸となって応援も声を絶やさず、選手も意識を絶やさずやろうと臨みました。ただ結果としては声が怠惰になったり意識が途切れてしまった人もいたりとなってしまいました。途中で佐藤(瞭平主将・法4=世田谷学園)に応援の士気を上げてと頼んだり選手に声を掛けたりして士気を上げ続けられたのもチーム新につながったのかなと思います。個人としてはやはり緊張して浮き足立ってしまいました。話し掛けたりして紛らわそうとしていたんですが、一本ミス射を射ってしまったあとに開き直れたのでそこは良かったかなと思います。あとは最後まで集中してできるかどうかですね。来週は格下相手ではありますがそこで意識を持たなきゃいけないです。でなければその次の早稲田戦にもつながらないので。おととし、昨年と経験してる自分が出たからにはやっぱり(後輩たちを)支えてあげないといけないなとやっていました。今日はチーム新は出たけどまだまだです。いかに自分を失わず試合に臨めるか、チームをもっと支えられるかということが必要不可欠なんじゃないかなと思います。拓殖は30でいい点数は出たかもしれないけどうちはいい点数出して終わりと。自ら上限を決めてしまう。それで決めた結果が低い点数を連発してしまうと。勝つぞという意識がないとですね。あとは意識の差だと思います」
千葉
「今まで3800点を超えないままリーグ戦を迎えて相当不安のある感じだとは思っていたんですけど周りも自分もなかなか勢いに乗れました。チーム新も出せて負けてしまったけど結構追い上げられたのかなというところはあります。意気込みどおりにうまく試合が運べたんじゃないかなと思います。リーグ戦直前の東洋戦とかも3780点台で今回一気に60点くらい上がったので、来週からまた4週間あるんですけどそれにつながる自信になるのではないかと。このまま勢いに乗っていければいいです。(両チームで最高得点を記録)気持ちよかったです。ただもっと点数を求めていければといいです。個人的には最初やっぱり緊張してしまって少し気持ちが負け気味だったのもあるんですけど途中からいつもどおりに楽しく射てたのが良かったです。高田(健太・営2=関西大倉)や牧口(和樹・政経3=明大中野)という引っ張ってくれる人間がいるので自分ができる限り点数を出せればなとできたのが今回の結果だと思います。牧口は出すとこでしっかり出してくる男で、次期主将なので点数でも他のところでも引っ張ってくれます。牧口だけに背負わせず自分もせめて点数ぐらいは貢献できればとは思っています。とにかく毎回ベストな点数を出していきたいです。その中でもここ一番という試合が残っているので、そこでばてたりしないように、そこで100パーセント以上の力を出せるような調整をしていければなと思います」
河西
「まず個人は久々に悪くない点数が出たので、とりあえず及第点みたいな点が出たのが良かったかなと思う。ちょっと改善点あって30mがいつもより当たらなかったんで、そこは次回につなげられたらなって思っている。チームとしてはずっと目標にしていた2509点っていうリーグ戦の明治新の記録を超えることができたので、2520が出て第1戦目からこんな点数が出てすごい本当に良かったな、皆のおかげだなと思う。チームとしても雰囲気が良くて。最初緊張していて法政とも点差がそんなに無くて、だんだんそれを応援の人が盛り上げてくれたり選手も緊張がほぐれてきたのがあって、だんだん点差開いてきて最終的に勝てて本当に良かったなって思った。(記録を)超えちゃって、どんどんこれは更新するしかないなって思った。私は前の対談で『話すのがすごく苦手』と言った。だから試合の前日もミーティングとかをするけれど、基本的にしゃべると何を言ってるのか分からなくなる。だから選手が決まったときにメンバー一人一人にお手紙を書いて。手紙だったら私も頭を整理して書けるので。お菓子を添えて一人一人違うメッセージを書いたのだが、基本的には4年生と3年生には『一緒に頑張っていこう』という感じのことを書いた。2年生には『初めてのリーグ戦だから、点数のこととか自分が当てにいくこととか考えなくていいから、楽しんで射て』ってことを伝えた。今日の試合が始まるときとかも『当てなきゃ、勝たなきゃ』というとはあるけれども、やっぱり明治が明治らしく楽しく射てるようにっていうのを結構意識して言ったようにしました。(下級生の台頭)本当にチームにとってプラスに働くなって思った。今まで8人中4人だけが当てることが多くて、去年のリーグ戦とかも上4人の人が結構いっぱいいっぱいになっていたのだが、今は2年生が当ててくれるのもあるがみんなが当たるようになった。2年生に負けないようにしなきゃというのもあるし、2年生がいるから安心して射てるというのもあって、すごく存在が大きいなと思った。特に私は自分が当てなきゃとなってしまうタイプなので、2年生がいると私は安心して射てるからすごくありがたい存在になっている。信頼をしている。とりあえず今日2520が出たので、それより上を目指していくのはたぶんこのリーグ5戦やっていく中で疲れてしまうと思うので、まず維持くらいの気持ちでやっていこうという感じ。2500は出すくらいの気持ちで。次が青学となんで、青学との試合はもう確実に勝てると思っていくので。その次の慶応がまたヤマ場になるので、そこに向けていい踏み台にできるような安定した点数を出していけたらな。雰囲気を作っていけたらなと思う」
菊地
「あんまり点は出なかったので、悔しいという気持ち。チームとしては勝てたのですごくうれしいが、個人的には悔しさの残る試合だった。課題はなぜそうなってしまったのかがこの試合で分かったので、次からはそこを気を付ければいいかなと思っている。いつも以上にルーティン作業が結構あって。それを守ってやっていた。(下級生の台頭)少し早いが、今の4年生が抜けた後のこととかも考えると、今の2年生が活躍してくれるっていうのはすごくうれしいこと。課題を克服、この1週間で調整して、しっかりチームの点数になれるよう頑張りたいと思う」
濱田
「とりあえず目標が640だったので、目標達成できて満足はしている。全然緊張はしなくて。新4年生の峰村先輩(遼・法4=川越東)という方に直前に、私が調子落としても女子チームは負けないから大丈夫って言われて。すごく心強くて。全然いろんな経験とか実力を持った先輩たちがいっぱいいるので、自分が点数出さなきゃみたいなことは思わずに自然といつも通り臨めたかなと思う。(今回チームトップの成績)密かには狙ってはいたので。純粋にうれしい。満足だけど、もうちょっと出せるなっていう部分はある。今日だってミスショットも数本あったんで。それをしっかり一本一本もうちょっとしっかり求めていけば、650には乗せられるなっていうのは今日射ってて感じた。自分は高校からやってて、大学に入って初めて団体で戦うアーチェリーというのを感じて、すごくそれが好きで。ずっと入ってから個人というよりチームで戦うリーグ戦というのに重きを置いていて。だから下が頑張ることで先輩たちも鼓舞されて伸びていくかなと思って。自分がチームに影響力を与えられたらいいなって思って。誰よりも練習はしたつもりで。自分のためでもあるけれど、チームを底上げしたいなという気持ちでずっと夏から冬通して今まで練習してきた。今回点数が出たが来週はどうなるか分からないし、いつ何時どんなスランプに陥るか分からないので。とりあえず河西先輩が言うように地を足に着けて、あまり浮かれ過ぎずこれまで通りに頑張っていきたい」
吉原
「今日は全体的には試合新が出たので良かったが、50mの途中でMって0点を射っちゃったのが悔しかった。そこ以外はわりと良かったんで、若干の悔しさがある。最初は緊張してたが、スコープとか応援で同期が力を入れてくれたのと同的が同期だったので、練習の時みたいに楽しくのびのび射てた。2月から強化練に入っていたのだが、そこから練習量を増やしたりとか先輩に射形を見てもらって言われたことをちゃんと気を付けたりとか、道具もしっかりチューニングが合うものにしたら点数が変わったので、そういうところに気を付けた。(上級生からの信頼)まだ出す人は点数出ているし、濱田とか先輩に負けないくらいというかチームを引っ張っていけるくらい出しているし。今回試合出ていなかった人も選手の近いところに多くて。チーム層が厚いというか。やる気もあるので、私も同期には期待している。今回天気も良くてコンディションも良くて点数が良かったが、次も気楽にのびのび射てるように頑張りたいと思う」
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