「北島忠治氏メモリアルコーナー」完成記念式典が行われる 

2016.03.12
 北島氏の没後20年にあたる今年、生まれ故郷の上越市によってこの常設展示コーナーがつくられた。日本ラグビー史にその名を残す名将を広く知ってもらうのが狙い。一画に掲載された略歴では北島氏の足跡をたどることができ、エピソードボードや遺品の数々からは生前の様子をうかがい知ることができる。遺品の寄贈に協力した長男・治彦氏は「ラグビーに限らず、一人一人が『監督・北島忠治』の価値観を共有して欲しい」と話した。現在展示されている33点だけではなく、定期的に展示品を変えていく意向も示した。

 明治ラグビーの代名詞を継承していく。北島氏の教え子であり、現在部を率いる丹羽監督は「創部90年を超える部で、67年間指導されたというのは非常に大きいこと。先生が残したのは、たった一言『前へ』だけではないので、それを学生に伝えていきたい」と話した。セレモニーの最後に披露された部歌の意味や、「前へ」の精神本質を紡いでいくことを、偉大な先生の前で気持ち新たに誓った。

[小田切健太郎]