最終種目リレー、11位に沈み総合4位/全日本学生選手権(クロスカントリー部門)

2016.03.01
 インカレ最終種目リレーは11位に沈みポイント獲得とはならなかった。一時は6位まで順位を上げて先頭集団に食らいついた。しかし、アンカーの思わぬブレーキが響き11位でゴールテープを切った。今日の結果を受け、明大の合計ポイント獲得数は39点。インカレ最終順位は昨年と変わらず総合4位に終わった。

 1走・渡辺瑛仁(政経2=中野立志舘)、2走・西田大地(政経4=おといねっぷ美術工芸)、3走・島田正叡(政経3=南砺平)、4走・藤山響(商3=金山)のメンバーで臨んだ。

 ランナーチーフが意地を見せた。1走の渡辺から10位でバトンを受けた西田。「グリップがすごい効いていて、上りで乱れずに走れた」と、前に固まっていた3人を一周目で抜き去り8位に躍り出た。先頭集団にはこの時点で大きく引き離されていたため残りの10キロは「長い上りをテンポよく走れた」(西田)。競技人生ラストランを区間6位の好走。着実に前の走者との距離を縮め8位で3走の島田にバトンを託した。島田は30kmクラシカル、10kmフリーでも入賞しこのレースのカギを握る人物だ。徐々に天候が悪化する中「昨日のような走りはできなかった」(島田)が、それでも二人を抜き6位まで上昇しアンカーの藤山につないだ。
 スタート直後から思わぬアクシデントに襲われた。走り出した瞬間にタッチゾーンでストックが砕けてしまった藤山。代わりのストックを手にするまでの間に後続に抜かれ、早々に順位を落としてしまう。悪い流れを走りで断ち切れず、トップに6分以上差をつけられ区間12位。吹雪きが強まる中藤山は11位でゴールに飛び込んだ。まさかの結果にゴールで待つ選手たちの顔から笑顔が消えていた。

 試合後のミーティングでは成田収平総監督が「こんな無様なリレー見たことない」と一喝。毎年入賞していたリレーでのポイント未獲得は明大にとって痛かった。「後輩たちがこの結果をどう受け止めて来年につなげていくかに期待している」(西田)。今回のレースを無駄にしないためにも「もう一回自分を見つめなおせ」(成田総監督)。意識改革がチーム再建のカギを握る。

 2年連続の総合4位に終わった明大。今回のインカレでスキー部も部幹交代し、新主将のアルペン部門・宮崎優也(政経3=飯山)の下新チームが始動する。次回のインカレは90回の節目となる大会。個人の成績を伸ばし、一丸となって悲願のインカレ総合表彰台を目指す。

[荒井希和子]

試合後のコメント
成田収平総監督

「最後のリレーで点数を取ることができなかったというのは、僕の記憶ではないです。来年は90周年の記念の大会になるので、そういうことも考えながらきちっと頑張っていきたいと思う。宮崎新主将(優也・政経3=飯山)にはとにかく輪を強くすること、輪の力を強くすること、そこを期待している」

西田大地(政経4=おといねっぷ美術工芸)
「自分がバトンを受けたのが12位くらいだった。前に何人かいたのでそれをまず抜かさなきゃなと。一周目で多分3人くらい抜かして、また平地で抜かされた。それでずっとついていって最後に抜かした。その前は見れなかったので、もう自分のペースで行くしかないなと。自分の時は雪は降っていたが比較的天候は落ち着いていた。(自分の走りができた理由として)今日はグリップがすごい効いていて、上りで乱れずに走れた。逆にグリップがきつすぎて下りはつまるところもあったが、長い上りを気持ちよく走り切れたことはテンポよく走れたことにつながったと思う。(11位の)結果には満足していない。本当に悔しい。でもしょうがない結果だったのかなとも思う。一年間チーフとしてやってきて、いろいろできなかったことがあったのがこの結果につながった。反省もあるし、これから後輩たちがこの結果をどう受け止めて来年につなげていくかに期待している。来年こそやってくれると思っている。そのための今年のレースになってほしい。(競技人生を振り返ってみて)本当に小さいころからやってきて、走りながらこれで終わりなんだなと思っていた。ずっとやってきたのでスキーがない冬を想像できない。何もしていない冬っていうのは今まで本当になかったので。小学校の頃から放課後毎日練習して、休みもほとんどなかった。もう終わりという実感が本当にない。特に今年はケガをたくさんして思ったような滑りはできなかった。でも、その中でここまでやってこれた。自分はやり切ったと思っている。いろいろな人に感謝している。感謝感謝の競技人生だった」

島田正叡(政経3=南砺平)
「入賞できなくて本当にくやしい。その気持ちしかない。(回ってきた時は)前しか抜く人はいないので、とりあえずたくさん抜けるように頑張った。2人は抜いた。8位くらいには上がれてたと思う。一昨日のような走りは今日はできなかったが、それでも体は動いていたので抜くことができたし、力は出した。(課題は)チーム全体の底上げ。今年は練習をあまりしない人たちがちらほらいて、結局その人たちが大会出てみたら、結果の通りっていうことがあった。来年はそんなことないように、意識だったり練習だったりでもチームとして一つになって、絶対に入賞したい」

荒木智史(営4=新庄北)
「3年、4年と腰のケガでインカレに出場することができなかった。今日のリレーを見て、走りたかったな、というのが込み上げてきて。貢献できなかったというのがやっぱり悔しかった。この前、ランナーの監督に『お前があの時の走りをしてくれた(2年前のリレーで1区5位の好走)から4位になれた』と言ってもらえた。あの時かなり良かったので、そういう意味でもリレーを走りたいという気持ち、明治を背負ってリレーを走るということに意味があるんだなと今改めて思う。(今年サポートとして)いつもは選手としてリレーも個人もやっていたので、あまり周りとかが見えていなかったけれど、いざサポートとして選手と話したりして、自分に何ができるのかな、というのを考えて動いていた。そういう意味ではサポートとしてやれることはできたと思っている。(4年間を振り返って)最後に校歌を歌った時に色んな思いが込み上げてきて。明治じゃなかったらこんな思いもしなかったと思うし、明治だから色んな感動も悔しさも味わえた。明治に入って良かったな、と思った。(同期には)競技を続けるやつもいるけれど、やっぱりこのインカレで一区切りというのがあると思うので、まず、ありがとうという気持ち。1年生の時にチーフだったこととかも思い出した。みんな喧嘩とかも結構したけれど、それ以上に仲が良かった。仲良いだけが大事な事ではないと思うけれど、その中で色んな意見とかも言い合えて、特にこの1年はやって来られた。ありがとうという気持ち。(後輩には)競技をしている以上、試合に出て勝つことが競技者として1番大事なことだと思う。大学のためとかは実際2の次だし、自分の頑張りの中で大学のために、みんなのために、という気持ちが付いてこればいいと思う。僕が悔いの残るような終わり方だったので、後輩たちには悔いのないインカレのゴールを目指して欲しい。明治大学って男子だけで上下関係とかもあって、最初はちょっとやばいなと思ったけれど、その中でやっぱり信頼感が生まれてくるし、そういう先輩とのやり取りの中で得たものというのは社会人になっても活かされるもの。この4年間で得たものをしっかり糧にして、社会人として、そしてOBとして、大学に貢献できればいいと思う。自分の生活も頑張ります笑」