
男子単複で3位入賞 目指すはさらなる高み/関東学生新進選手権
本城がベスト4
準々決勝
この冬の取り組みが、早くも形になりつつある。そう強く感じたのは長田(法大)とのシングルス準々決勝。前半は気持ちに体がついていかずペースを乱し、あっという間に3ゲームを連取された。サーブも安定せず、何もかもが精度を欠いていた。だが、すぐに切り替えられた。攻め方を変えて試しながら、相手の弱点を探ることに徹した。第1セットを3-6で落しても、本城は冷静。コート真ん中付近に向かって打つボールに対して相手の反応が悪いことに気付き、第2セットではそこを一気に攻め上げ6-1と奪取する。第3セットも開始早々ブレークに成功。後半は粘って、粘って最後に攻撃を仕掛ける自分らしいテニスを披露。ゲームセットまで主導権を渡さず3位入賞を決めた。
完敗だった。第1セット、第2セットともに0-6。太田(法大)の勢いとパワーに終始圧倒された。「攻め急いだり、我慢し切れなかったり。ラリーもいつもより単発だった。あのような選手に勝たないと上位では勝てない」。早いサーブとカウンターしづらい遅いボールに苦しめられ、自分から攻撃に持ち込めなかった。準々決勝までは冬の成果が出せていたが、一段上のレベルに太刀打ちできずに敗れた。
「粘るだけじゃダメ。自分から攻撃を仕掛けて、勝たないと」。昨年の秋、冬に入る前に課題をこう掲げた。自分から攻めるためには、苦手なフォアを克服するしかない。まずは体づくり。入学当初はついていくのに精いっぱいだったトレーニングに積極的に取り組んだ。チーム全体でウエイトの量を増やしたが、さらに自主的にランニングトレーニングをプラスすることも。今までは体幹トレーニングがメーンだったが、ベンチプレスなどのウエイトを追加することで筋肉量を増やし、不得意だったフォアの威力と精度を上げた。準決勝で大敗したものの、初戦から同等格上の相手に接戦を演じ、競り勝ってきた。「守りのテニスを、攻めにも転じられるように」。手ごたえは感じている。
男子ダブルスでは鈴木・吉見組が奮闘した。2回戦では苦戦を強いられるも、逆転勝利。続く3回戦では6ー1、6ー2のストレート勝ちで圧勝し、3位入賞を果たした。続く杉田曜(総数2=川越東)・本城組もベスト8と健闘した。
黄金世代に食い込めるか。昨年インカレ準V、室内インカレ王者の諱五貴(国際3=松商学園)を筆頭に3年生は4人全員が全国トップレベル。しかし、そのレベルに達している選手は他にはまだいない。半年後にはリーグ戦が控える。5勝が必要とされるリーグ戦では、3年生だけの力では勝ち抜けない。王座優勝という目標を達成するためには、下級生が3年生とともに戦う力をつける必要がある。
★切詰魁(国際3=高松北)が主将に就任
以下、切詰のコメントです。
「まずは主将の自分が勝つことによってチームの雰囲気も良くなると思いますし、僕たち4人(現3年生)が成績を残していけばチームとしての安心感もあると思います。チーム全体に言えることは、まずは本戦に上がって自信をつけてもらわないとリーグ戦でも思い切ったプレーができないので、試合経験を増やしていこうかと上級生で話し合っています。3年生の4人はあまり口に出すタイプではないですが、たぶんみんなライバル意識は持っていますね。どこかで。こいつには負けたくないとか。成績を残すとOBとかからも褒められるので、あいつが褒められているのは悔しいなってなると思います。口には出さないですけど、みんなそう思っているはずです。リーグ戦では確実に5本は取らないと勝てないので、僕らの代が全員勝てば単複で6本取れますが、それだけではきついです。でも今の状態だと下級生には任しきれないです。今はメンバーだけが勝っているという状況なので、メンバー以外の下級生たちも最低でも本戦に上がれるようにします。チームの底上げをしてかないと、上だけでやってしまうと競い合いが少なくなってしまうので、もっと下から上がってこられるように指導していきたいです。全体で切磋琢磨していけるチームを目標としています」
[星川裕也・島村昭二]
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