(6)準々決勝「左に持ち替えたらチャンスがある」/AFCU23選手権2016

2016.02.13
(6)準々決勝「左に持ち替えたらチャンスがある」/AFCU23選手権2016
 勝てばリオ五輪へ王手、負ければリオ五輪への道が絶たれる絶対に負けられない戦いで室屋は輝きを放った。実力が拮抗するイラン代表を相手にお互いチャンスを作りながらも决め切れず、今大会日本代表にとっては初の延長戦に突入。そして延長前半6分、右サイド高い位置でボールを持った室屋が鋭い切り返しから左足のクロスで豊川雄太選手(ファジアーノ岡山)の決勝ゴールをアシスト。その後たて続けに中島翔哉選手(FC東京)が2ゴールを挙げ、3-0でイラン代表を下した。室屋は今大会初のアシストで大一番での勝利に貢献した。

――負けたら終わりの戦い
室屋「負けたらそこで終わりですし、試合始まってみて大会の中で一番イランが強かったので、なかなか難しい試合になったと思います。うまく延長にまでもつれ込んで、良い時間帯に僕のアシストで点が取れて勝てたことは良かったと思います。あそこで勝ち切ることができて良かったです」

――延長前半6分。勝負を決めた室屋の左足
室屋「相手が結構タテを警戒していたので、左に持ち替えたらチャンスがあると思っていました。中にも豊川が入ってきていたので。でも豊川に合わせたというよりは、スペースに蹴り込んだという感じでした。うまくボールと豊川の動きが合ったんじゃないかなと思います。でもそれまでがあまり良くなかったので、アシストでチャラという感じです(笑)。普段は左ではあんなボール蹴れないんですよね(笑)。たまにああいうボールが蹴れます」

――スピードのあるサイドアタッカーとのマッチアップ
室屋「まずはサイドハーフにやらせないことが大事になると思っていたのでその点はうまくできたんじゃないかと思います。自分の長所は1対1だと思っているので、そこが出せたんじゃないかと思います」

――勝負を分けた運動量
室屋「延長に入って相手がすごく足が止まっていたので、運動量が落ちてきていたのは分かっていました。運動量というのは日本の良さなので、そこでは負けられないという気持ちもありました。日本の方が間違いなく足が動いていましたし、勝負をかけられるという雰囲気はありました」

――ロッカールームに響きわたった「室屋の歌」
室屋「試合終わってからのロッカールームで、明治でのチャントが歌われました(笑)。何でだか分かんないんですけど。みんなテンション高かったですね(笑)」

――「仲間」から冗談まじりの祝福
室屋「試合終わってから明治の仲間から『大学で手抜いとんのとちゃうのか』みたいなことを言われました(笑)。『抜いてへんぞ』って返しましたよ(笑)」

――リオ五輪に王手
室屋「まだリオが決まったわけではなかったので、みんなまだまだ安心はしていなかったです。それでもあの厳しい試合を勝てたことは大きかったのかなと思います」

[鈴木拓也]

次回はノックアウトステージ準決勝イラク戦を振り返ります。
更新は明日2月14日です。お楽しみに!