
小林は4位でゴール 総合1位を維持/行田第2ラウンド
落ち着いた走りを見せた。集団の先頭にいた小林は、逃げを試みる高木(立大)ら5人を捉え、得意のスプリントを掛けた。すぐに4、5番手を走る広瀬(中大)、佐々木(日大)をかわすと、4位でゴール。小林の後ろには総合2位の孫崎(早大)も迫ってきていたが、冷静に踏みなおして、捲(まく)りを許さなかった。レース後は「捲られずに済んでよかった」と安堵の息をもらした。
冷静な判断で上位に食い込んだ。逃げを得意とする高木(立大)と伊藤(早大)がトップを走り、重田(順大)、広瀬(中大)、佐々木(日大)ら3人が続いた序盤。追いかける小林は集団の先頭から様子を見ていた。「早大で比較的総合順位の良い人だったら追いかけていってしっかりつぶそう」(小林)と冷静に戦況を見極める。最後は得意のスプリントで勝負に出ると、4位でのゴールとなった。「5位以内に入れたのでよかった」(小林)。今年最初のレースでまずまずの走りを見せた。
また一歩年間王者へ近づいた。現在総合1位の小林は得点を200ポイントに伸ばした。総合2位の孫崎は138ポイントでポイント差は62。残り3戦あるが、最終戦の神宮クリテリウムでは加算ポイントが通常のレースの2倍。1位には60ポイント入るため、逆転を許す可能性は残っている。そのため、最終戦までに60点以上差をつけておけば大きなアドバンテージとなる。「残りの2レースで差をつめられないよう守りたい」と小林。確実にポイントを伸ばしていく。
年が明けて最初のレースとなった今大会。解散期間に入ってはいたが、各々が自主調整し大きな崩れなく臨むことができた。安定の走りを見せる小林に加えて、野本は125ポイントを稼ぎ、2位との差を13にまで縮める健闘。総合2位も十分狙える位置となった。2週間後には、すぐ第3ラウンドが控える。
[辻成美]
試合後のコメント
小林
「(レースプランは)メンバー的に逃げが決まるレースだと分かっていた。早大は人数多くて、高木さんは速くて、高木さんは絶対逃げると分かっていたから、誰か一緒にのっていくだろうな、と。なので、早大で比較的総合順位の良い人だったら追いかけていってしっかり潰していって、逃げが決まれば後ろの集団も落ち着くので、最後のスプリントで上位に入れたらいいなというような走りで今回できたかなと思う。前に2人逃げていて、その後に3人追いかけていた。そのうちの一人には最後とどかなかったが、それがなければ、確実に3位には入れていたかなと思う。(スプリントは)前に2人と3人出ていて、自分は集団の先頭で前に誰も出てくれなかったので、半周以上自分は先頭引いてて、これはきついと感じながら、でもペース落とすと前に追いつけないし、スピードを上げすぎると最後に捲られてしまうので、感覚保ちながら、ずっと先行していた。脚もきつかったので、スプリントの作戦などはなく、ただひたすら粘るということが頭にあった。ただ、孫崎くん(早大)が最後後ろについていて、捲られるかなと思ったが、しっかり踏みなおしたら、なんとか捲られずに済んでそこはよかった。(解散期間後初のレースは)筋トレはやっていたが、だから今日の調子は分からなかった。試合始まるまで調子は分からなかったが、何とか5位以内に入れたのでよかったかなと。(総合優勝が現実味を帯びてきた実感は)点差を見る限り、自分がレースを休まない限り大丈夫かとは思うが、神宮で落車しなければ、狙っていけるとは思う。(総合順位について)神宮の得点が2倍で60点入るので、万が一落車などして走り切れなかったとしても60点差以上あれば、孫崎くんが1位でも順位は変わらないので、残りの2レースで差をつめられないよう守りたい。(今までと何か意識の変化はあるか)白馬の次からジャージー着て走っているのでプレッシャーはかなりある。どうしても守りのレースになってしまう」
隈園
「逃げ切られたのは悔しかった。走り込んできたので脚の調子は悪くなかったので勝ちを狙ったが、集団がうまく回らなかった。ラスト1周で二人で飛び出して前を追おうとしたが追いつけなかったので実力不足だった。(逃げのメンバーが変わることが多かったが)1回目の3人くらいの逃げは追い付くだろうと思って、2回目も集団の雰囲気がどうせ追い付くという感じになって誰も追おうとしなくなってしまった。(アタック掛けようと思ったのは)ラスト1周のホームストレートで踏んで4人くらいで抜け出してそのまま追い付いて、少人数スプリントでいければと考えていた。でも自分の後ろに一人しか来なくて、コーナー曲がったあともう一回アタックされてしまって自分が付いていけなかった。(最後のスプリントを掛けたのは)ラスト200mまで集団になってしまって、集団の先頭の3人に自分もいて、駒沢の3位になった選手に合わせようとしたが踏み遅れてしまって離された。(1、2位の選手は)思ったより強かった。日体の2位の選手は強いことは分かっていたので追わないといけなかったが追えなかった。年末年始の練習は池西と2人だったときもあったが、基本的に社会人やプロの人たちと集まってそこで引きずり回された。埼玉は年齢層が厚くて下は高校生から上は50代くらいまで集まった。いい練習環境だった。週2、3回くらいはきつめの練習だった。(その自信は今回あったか)前回より序盤脚も動いていたし余裕もあったのでスプリントだったら勝てるかなと思っていたが、最後も駒沢の人にスプリントで負けてまだまだだなと思った。(次のレースに向けて)勝ちにこだわっていきたいが集団スプリントになるように集団をコントロールしていきたい」
野本
「(順位について)9位でぼろぼろだった。地元帰っていたとき、体調管理が出来てなくて病み上がりだった。でも、出せるものは出せた。(小林さんをサポートする場面について)逃げがあったので、いつも通り先頭引いてペース上げてみたが、同じチームの人が逃げにいるため、集団の他の人が追わなかった。なので、いつもみたいに引けなくて、がんがん行けなかった。(他大の選手について)1位の高木さんがやはり強かった。卒業後もプロのチームに決まっているらしい。走りの面でも積極性が見えてすごかった。(現在総合順位について)前回3位になって、今回も維持できたことはよかった。目指すなら、やはり2位を狙っていきたい。まだ何回かレースもあるのでしっかりコンディション整えて、練習もこなして臨みたい。(次の12戦について)表彰台に上がれる順位を取りたい」
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