4年生対談 負けず嫌いの努力家5人が歩んだ道(前編)
――引退してみて実感は
一同「ないです(笑い)」
儀保「長いオフだよね」
川副「たしかに」
加藤「でも、ふとしたときにあっ、て思う。写真でユニホームを見たときとかにこれもう着ないんだなと思って悲しくなった」
儀保「この前リバティでコウ(萱沼史織・情コミ3=埼玉栄)とばったり会ってお互い泣いた」
伴「それ嘘でしょ、絶対盛ってる」
儀保「ほんとほんと」
――この1年はどうでしたか
川副「早かったとしか言えない。いつの間にか六大(六大学対抗戦)が終わってた」
伴「合宿とかも時期的に就活で、あんまりみんな集まれる時がなかったからね」

明大女子バスケ部初の2部の舞台で躍動し引退を迎えた
(左下から伴、儀保、加藤、川副、北浦)
――4年間を振り返って思い出は
北浦「私は2部に上がった試合」
加藤「そうだね、あの瞬間」
伴「鳥肌もんだった」
儀保「上がらなかった時(※1)も思い出じゃない?」
北浦「たしかに関学もそうだね」
加藤「でも上がった時が印象強すぎた」
伴「1回目の入替戦はそんな緊張もしなかったから」
儀保「上がらなきゃいけないとかでもなかったしね」
伴「おととしは上がれたらラッキーだった」
儀保「去年は上がらなきゃおかしかった」
川副「2回目だと周りのプレッシャーもあって」
北浦「しかも4年だし次ないから」
川副「4年になってもまた3部でやるのかって、プレッシャーがすごかったね」
加藤「ナギさん(千葉美知瑠・平27文卒)を上がって終わらせてあげたいっていうのも大きかった」
――改めて3部から2部に上がっていかがでしたか
伴「全然違う、あたりとか」
加藤「体育館が違う、設備とか待遇とか」
北浦「アップ1面とってあるとか。使い切れないのに」
――一つ上の代の先輩は千葉さんだけでしたが、どんな存在でしたか
加藤「すごいかわいがってもらった」
伴「うちらのリーグもいつも観に来てくれたし、うちらのことめっちゃ好き(笑い)」
儀保「去年合宿終わってからのオフもずっと一緒にいたよね。温泉行ったり」
加藤「あとはモノマネがうまいからそれで盛り上がる」
伴「いてくれるだけで明るくなる」
儀保「ほんといいよね」
伴「この代になったときは、朝静かな人が多くて、しーんって感じで」
儀保「でもあの人朝からうるさいんですよ」
伴「そう、だから笑いが絶えなかった」
儀保「だからうちらの代の時、朝やばかったよね」
川副「テンション低すぎて」

大妻女大に86―72で勝利し2部昇格を果たした
――最上級生になって大きな変化はありましたか
伴「なかったけど、後輩はめっちゃかわいくみえてきた」
加藤「それはわかる」
伴「1年生が特に」
北浦「結構歳が離れてるしそれは感じる」
加藤「子どもじゃないけど妹感がある」
伴「フォローしてあげなきゃっていう気持ちになる」
川副「元気だしね、1年生」
儀保「若さがいい」
――みなさんが1年次の頃を振り返っていかがですか。伴さんは今とは違い金髪が印象的でしたが
一同「あー」
伴「みんなも明るかった」
加藤「サエ(伴)とシン(川副)がすごい金髪だったイメージある」
一同「若かった」
伴「なんでそんな色にしてたんだろうって思う。今なら試合中に金髪の人見るとえっ?て思うのに」
川副「若気の至りだった。そう考えると4年間早いね」
一同「ね」
――1年生のときに比べてチームの変化は
川副「下から上に言えるようになったよね」
儀保「フランク感が増してきてる、年を追うごとに」
加藤「スポ薦も増えてるから質も上がってるんだと思う。リュウさん(内田美緒・平24理工卒)たちもすごい上手だなと思ったけど、上位に食い込めなかったわけだし」
伴「下もレベルが上がったよね。明治の女バスに入ってきたいって言ってくれるのがすごいうれしい。リコ(橋本みなみ・商2=県立柏)とか一般で入ってくれたり」
加藤「私も」
川副「たしかに、お前もか」

伴は1年次からスターターとして活躍した
――2年生の橋本さんはみなさんに憧れて入部したと聞きました
川副「憧れてくれるんだってびっくり。見てくれてるんだと思った」
北浦「逆にこっちが尊敬だよね、一般から入ってきて体育会で毎日練習して。しかも実家も千葉のすごい遠いところで、それなのによくやってくれてる」
儀保「でもうれしいよね、見てくれてるのは」
川副「頑張らなきゃって思うよね」
――ところでバスケ以外のところで思い出はありますか
北浦「夏合宿の水風船とか」
一同「あー」
伴「夏合宿は、1、2、3年の時は楽しかったね」
北浦「遊びが」
川副「練習もするけどそのオフの時間がすごい楽しかった」
一同「楽しかった」
北浦「1年生の時が特に」
川副「はらはらどきどきしたね」
伴「車が一台貸出OKで先輩がドライブ連れて行ってくれた。これが大学生かって思った」
加藤「夜練がなくて最初びっくりした」
伴「15時とかで終わりだったから」
加藤「で、夜先輩たちとめっちゃ楽しく話して、きゃーきゃーわーわーしてた」
伴「メイ(加藤)は誕生日があるから祝ってもらえててうらやましかった」
加藤「私は冷房で顔がむくんだ」
一同「あー」
儀保「それくらいから、全員のいじりが激しくなったよね」
川副「どんどんエスカレートしてるよね」
儀保「シン(川副)に対するいじりが今すごいけど、足くさいんですよ」
伴「足くさい」
川副「やめて(笑い)合宿の話しよう」
儀保「3年にあがるときのラントレ」
伴「あー、えぐかった。死ぬかと思った」
儀保「絶対入れない秒数で設定されるんですよ」
伴「1カ月ですよ?2月オフでバリバリなんもやってない状態で和泉の上のところを40分くらい1周50秒10分、40秒10分、ダッシュゆっくりってやつを10分、そのあとフリーで10分みたいな。死ぬかと思った」
儀保「それはまだよくて、フロアに降りてからもまた走るんですよ」
伴「5往復ダッシュ10本やるんですよ。しかも休みなし。本当に死ぬかと思った」
川副「ゲボ吐くかと思った」
儀保「でも痩せたな」
川副「まあでもそれがあったから大妻に勝ったってことにしよ」
儀保「そうしよ」
川副「あの苦しさがあって乗り越えたから大妻に勝てた」
加藤「私思い出あるわ。去年リーグの時にさ、人数少なすぎて5対5できなくてめっちゃいろんな人助っ人で呼んだのがすごい自分の中で心にじーんと来た。こんなに来てくれるんだって。それがなかったら上がれなかったから」
川副「いろんな人に助けられたね」

今季主将を務めた川副は1年次に負傷、2年次の
新人戦が久々の公式戦となった
――ほかに人数が少なくて大変なことはありましたか
伴「高校から大学入って、2メンとか何って」
北浦「回ってくるの早いからね」
儀保「休めない」
伴「逆にそこで体力つけられるから」
儀保「ミートシュートとかって絶対練習的にはきつくないんですけど、人数少なくてきついんですよ、早すぎて」
一同「(笑い)」
儀保「でも人数少ないのはもうだいぶ慣れました」
加藤「2部でこの人数ってなかなか」
伴「ね」
儀保「目立つよね、逆に」
加藤「だから2部上がった時はよっしゃって思った。この人数で上がれるってすごいと思ったから」
儀保「六大の中でも一番少なかったよね、東大とかでもベンチだけみたらこっちの方が弱そうだった」
伴「あっ、一番の思い出!」
儀保「急にどうした」
伴「新人戦かも」
一同「あー(笑い)」
北浦「そうだね」
加藤「4年間いろいろありすぎて」
伴「新人戦は5人で出たし楽しかった」
加藤「2部に勝てた(※2)」
伴「1年生が2人とも故障したから5人でずっと出てた。楽しかった」
川副「アップの人数超少なかったよね」
加藤「初めてだもんね、出たの。創部初」
伴「そうそうそう、いろいろ初なんですよ」
北浦「ほんとだ、すごい」
加藤「かっこいいじゃん私たち」
――それは誇らしいですね
一同「うん」
儀保「よく考えればね」
川副「言われてみればそうだったけど意識はしてなかった」
伴「そうやって代々言ってくれるのかな、もし30歳とかになってOG会とか行ったらお前ら創部初なんだろって」
川副「いや、ないないないない」
伴「今1部なんだけどって感じかな、そうなってほしい」

儀保が入部後最初の公式戦となった新人戦で
5人がそろった
――1部の舞台に憧れはありますか
伴「未知だよね」
儀保「でもやってみたかったよね」
伴「うん、でも行けるかな」
川副「行ってほしいな」
儀保「10年以内には」
伴「いつかは行くよね、下がってはほしくないね」
――個人的には明治が代々木第二体育館で試合をするのを観たかったです
一同「あー」
伴「やりたかった」
川副「2人(加藤、北浦)はやったよね」
北浦「トーナメントのエキシビジョンね」
加藤「目がキラキラした、うわーって。ボールの響き方が違う」
伴「観客が近いよね」
――これは話しておきたいということはありますか
伴「あんまり記憶がないんだよな」
儀保「ばーって終わってたよね」
川副「お前3年間だからな(※3)」
一同「(笑い)」
伴「お前もな、ゆうてな」
一同「(笑い)」
川副「あーやばいやばい、1年目なんもしてねえや(※4)」
一同「なんだろうな」
川副「楽しかったこと少ないから難しい」
儀保「え、毎日楽しかったよ」
伴「でも練習に行きたくないと思ったことはなかった」
儀保「それはえらい」
伴「高校の時とかもう行きたくないって感じだったけど」
儀保「高校の時はどうやって休もうか考えてたけど」
伴「どうやってさぼろうかって、どうやって監督の目から逃れようかって」
川副「上がいないからね、うちらだったじゃんそれが」
伴「それが楽しかったかも結構」
儀保「自分たちでやったのが楽しかったよね」
伴「指導者がいたらどうなってたんだろう、たぶんもっと強かった(笑い)」
加藤「ちゃんとした指導者がいたら」
伴「青学もたぶん私たちと同じくらいのレベルから始まって、同じようにスポ薦とか取り始めて、でもあっちはすごいいい監督さんがいたから2部の上位になったけど」
川副「ちゃんと見てくれる監督さんね、毎日来てくれてっていう」
伴「緊張感とかモチベーションをあげるのがすごい難しかったし、だから試合前とか明日試合かーって」
川副「それは難しかったよね」
(後編に続く)
※1 2014年の2部3部入替戦では関学大に62―65で敗れ、3部残留。翌年、大妻女大に86―72で勝利し2部昇格を果たした
※2 2013年初めて新人戦に参加。3回戦で当時2部の関東学大に勝利
※3 儀保は1年次の冬に伴に誘われ途中入部
※4 川副は1年次にケガで試合に出られない期間があった
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