筑波大に準決勝で敗れ3位決定戦へ/全日本大学選手権

2015.12.06
筑波大に準決勝で敗れ3位決定戦へ/全日本大学選手権
 準決勝、秋季リーグで勝利した筑波大を相手に3―0で敗れ、悲願だった優勝を手にすることはできなかった。第1、2セットともに中盤まで伯仲した戦いを繰り広げたものの、終盤で差を広げられ追いつくことができず敗戦。第3セットでは、序盤から相手スパイクをブロックで封じ込めリードするも、最後の最後で追い抜かれ準決勝敗退を強いられた。明日早大との3位決定戦はチーム最後の試合となる。

 筑波大の壁が立ちはだかった。秋季リーグではフルセットを制し筑波大に勝った明大。さらに準決勝まで調子よく勝ち続けていただけに「勝つ気しかなかった」(小野寺徹・営4=東洋)と挑んだ準決勝でまさかの敗戦となった。第1セット、原潤一(文4=習志野)のブロックや加藤寛樹(政経2=創造学園)のクロススパイクなどで得点を稼ぐも、筑波大の波を変えられずそのまま第1セットを献上。続く第2セットは、身長190㎝を超える相手センターにスパイクを抑え込まれ苦戦。「一気に流れが相手にいってしまった」(瀧野頼太主将・政経4=創造学園)と、長く続いたラリー戦も筑波大に粘り負けし、得点を得られず15―25と大差を付けられ敗戦した。
 秋季リーグとまったく同じセットカウント0―2の状況で、やっとチームのエンジンがかかり始める。後がなくなった第3セット、5―7の場面でレフトから加藤が相手ブロックの隙間を狙ったスパイクを打ち込むと明大に風向きが向き始めた。原と加藤の1枚ブロックで3連続得点を得て明大がリード。エース與崎風人(政経4=鹿児島商)スパイクや瀧野のレシーブで粘りを見せ一進一退の攻防が続く。しかし21―21の場面、レフトから放たれた相手スパイクをブロックで止められず2点を奪われ逆転を許してしまう。22―24と筑波大のマッチポイント、最後の最後で加藤のスパイクはネットを越えず試合終了。優勝への道は断たれた。

 今日の悔しさを明日の試合でぶつける。「1点でも1セットでも多くセンターコートに立っていられるように」(瀧野)。明日の3位決定戦でチームは最後の試合となり、4年生は引退を迎える。「勝って笑って終わりたい」(小野寺)と、引退試合で4年間の集大成となるバレーを見せたい。明日の対戦相手は秋季リーグでフルセットの末敗れている早大。秋の雪辱を果たし、2年連続のメダル獲得を目指す。

[長谷川千華]

試合後のコメント
瀧野

「相手の力に押されていた。最初から最後まで自分たちのリズムもつくれなかった。コンビミスも多かったし、そこから崩れてしまったのは昨日と一番違ったところ。すごい応援してくれたサポートメンバーを勝たせてあげられなかったし、正直悔しい。どのセットも中盤までどちらに転ぶか分からない展開で、先に自分たちのコンビのミスだったり、先にミスを出してしまったせいで一気に流れが相手にいってしまった。昨日よりミスが多かったことで、リズムもつくれなかった。チャンスボールも得点にできなかったし、いつもなら得点にできているボールを得点にできなかった。そこから自分たちも焦りが出てしまって、ワンタッチ取ってセッターに返っても得点につなげられなかった。負けるパターンで相手にそのまま持っていかれてしまった。(筑波への意識)もちろん勝つために昨日もミーティングをして、みんな勝つ気でいた。でもベスト4入って満足してしまっている人もいて、チーム一丸となれなかった部分もあったのかな。(明日に向けて)最後だし、明日はもちろん勝ちたい。とにかく、ここまできたら楽しく暴れられるように。1点でも1セットでも多くセンターコートに立っていられるように気持ちも切り換えたい」

小野寺
「昨日の勢いもあったので、自分たちのやることと昨日と同じ勢いが出せれば筑波だろうとどこだろうと勝てると思った。昨日終わってからも今日の試合が楽しみで仕方なかった。勝つ気しかなかった。ただやっぱりスタートが遅くて、自分たちのエンジンがかかるのが遅くて、そのうちに相手が乗って相手の流れにのまれた。プレーとしては今日はセンターがあまり通らなくてタイミングも合わなくて、最終的にサイド中心の攻撃になって相手の高いブロックにかかって切り返された。長いラリー続いたところも取り切れなかったところも相手に大きく流れがいってしまったポイント。筑波もブロックにひっかけてワンタッチをレシーブして攻撃につなげていった。向うよりも拾い切れなくて負けた。今までサイドアウトが1本で切れていたのが、今日は切れなくて、ブレークもできなかった。自分たちのミス、コンビが合わなかったりで抜かれてしまった。(セッターの交代)昨日までは政井とコンビが結構合ってたけど、今日合わなくなってしまった。(3位決定戦)自分が最後バレーできるのが最後なので、楽しくできたらいいな。勝って笑って終わりたいです」

原潤一(文4=習志野)
「見ている方からしたらセット中盤までは競っていたかもしれないが、最初からこっちが攻め切れていなくて、筑波大はサイドアウト1本で決める流れが続いていた。最初から最後まで筑波大のペースだった。自分たちが決めきれなかったのが敗因。今日に関してはチャンスボールが上がってきたところで決められなかった。それがずるずると後半になって響いてきたのかなと思う。とりあえずみんな体を休めて疲れをとる。明日は勝っても負けても最後なので楽しくやりたい」

與崎
「(政井スタメン)ここ数試合調子が良かったのでスタメンにしてみたけれど、吉と出なかった。今日は3年生の気持ちの弱さが見えた試合になったと思う。心の中の何かが違った。行けるときに行けない弱さが見えた。試合中も声を掛けたけど乗り切れず、セッターとレフトのエースという大きいポジションが回らなくてチームも乗り切れず勢いも持っていけなかった。来年から上に立つものとして自覚が必要になると思う。(緊張)4年生は特にのまれたりということはなかったけれど、他がのまれて内気になってしまった。練習でできることもできなさすぎた。もっとできたと思う。筑波はこれまで勝ったり負けたりしていて、苦手意識もなく誰をマークするかなどもあったけれど、逆にはめられてやりたいことを向こうにやられて、こっちはリズムもなくどうしようもなく、淡々と点数が過ぎていってしまった。中盤はいつも弱いけれど、今日は序盤も悪かった。1セット目のスタートをもう少し走れていたら自分たちのリズムや波に乗れた。1セット目のスタートの時点でリズムも声もなくて、コンビバレーをする上ではそれが必要だった。(チャンスボール)コンビが合っていないのと、リズムや流れがないのもあって決めきれなかった。チームを操る政井だったり辰巳だったりがもっと考えてやらないと、ただやってるだけじゃ駄目だと思う。(切り替え)終わったことは仕方ないので切り替えて、3位決定戦がこのメンバーでできる最後の試合になるので楽しんで、3位を目指してしっかり頑張りたい。失うものはないし追われる立場でもないので、4チームしか立てないセンターコートという場でできることをやりたい。下級生に背中を見せて悔いなく楽しく終わりたい」

濱中
「ふがいない。自分のミスで流れをつかめなかった。相手に勢いをつけさせてしまって、自分のミスでうまくチームがリズムに乗れなかったのが敗因。(緊張は)頭の中ではしていないつもりだったけれど、体の方は無意識に感じていたのかもしれない。いつもどおりのプレーではなかった。(筑波について)秋勝ったのも向こうのサーブが入らなかっただけなので余裕といった気持ちはなかった。ミスもなくコンスタントに打ってくるのに対してこっちがミスをしてしまったところが秋とは違う。ポテンシャルとかが全然違うチームなので、こっちには勢いとかが必要なのに、補うべき部分でミスが出てしまって流れもつくれなかった。(中盤)キャッチも乱れてしまったしサーブミスも出たのでそこから持って行かれてしまった。ブロックも今まで戦ってきたチームの中で一番高くて、もう少し工夫できたと思うんですけど、ラリー中にそこまで頭が回らなかった。(切り替え)明日でこのチームも最後。今日この雰囲気で終わってしまったし、明日勝っても優勝はない中でどこまでモチベーションを上げられるか。やっぱり最後だから割り切って、思いっきりやるくらいの気持ちで行かないと勝てない。チーム的に差があるので、勢いを出せるか出せないかで結果も変わってくると思う。今日は縮こまったプレーばかりで自分の良さが出せなかったので、明日は力を抜いて大きく高い打点から打っていきたい」

加藤
「あまり考えすぎないで、思い切ってやって行こうと思っていたのに、結局自滅という形で負けた。一番悔しさが残るし、自分に腹立たしい。情けない終わり方になってしまった。ずっと筑波大のムードだった。こっちからミスを出したら、相手が楽になるだけなのになかなかポイントでブレークも取れなかった。(高さは)あれぐらいの高さなら練習試合で対戦を積んできたはずだった。自分たちのバレーができれば戦える相手だったのに気持ちの面で弱かった。周りに働きかけることも全然できていなかった。これから上級生になるのでこのままではいけないなと。(3位決定戦を迎えるが)負けた後試合あるというのは、あまり。どういうモチベーションでいったらいいのかわからない部分もあるんですけど、4年生にとって最後なので頑張っていきたい」

辰巳遼(文2=清風)
「昨日いい形で勝ったので、今日もその雰囲気のまま勝つ。そういう気持ちでいた。昨日と同じ体育館だったので、センターコートを意識することはなかった。最後まで勝ち切ろうとそれだけを考えていたので(コートの違いは)個人的には気にしなかった。(途中出場だったが、リザーブからゲームを見て)やっぱり向こうは高さがあった。サイドアウト1本で切ってくるというところでも、明治ではなかなかラリーから1点が生まれなかった。リズムがつくりづらくて。(入る時は)少しでも点差を縮めることと、次のセットから盛り返していくために何が必要かというのを考えながら入った。相手にとって自分たちは秋負けている相手。展開も2セットを(筑波大が)取ってから3、4、5セットをこっちが取るという展開だった。相手がそれと同じことをしないようにしてきて、3セットの間もずっと勢いが筑波大にあった。こっちが勢いに押されてしまった。ただでさえ小さい自分たちなのに、練習してきたコンビも、ブロックでも攻めてワンタッチ取れればと思うことがあった。(中盤の失速)拾えてきたボールに対して、2段トスもそうだけど、スパイカーの決め方。そういう部分が向こうの方が1枚も2枚も上手だったのだと思う。(最後は加藤にトス)同じ2年生で、私生活も一緒にしていて。僕は加藤を信頼している。このチームでも2年生だけどエースは加藤だと思っていた。加藤にあげて負けるならいいというとあれですけど、そういう気持ちでトスを挙げた。(3位決定戦)僕自身、今の4年生には本当にお世話になっている。最後はいい形で引退してもらいたいと思う」

頼金大夢(法2=東福岡)
「1セット目取られてて、2セット目も雰囲気悪かったのでなんとか流れを変えられたらいいかなとおもって入った。自分たちの中でもいけるのではないかという軽い気持ちがあって、油断していた。逆に筑波はやる気十分でがつがつきていたので完全に向うのペースでいかれた。自分たちのミスが多かったので、筑波は確実にサイドアウト決めていた。明治が勝手に自滅していった。(3セット目の競り)あそこまできたら気持ちの勝負になるので、筑波のほうが気持ちがあった。チームの課題がずっと最後決めきれないというのが残っていたので、最後まで改善されなかったのかなと思う。負けは負けなので、明日もあるので。4年生にメダルを渡して気持ちよく引退してもらえるように頑張ります」