予選グループ戦1位通過 明日以降のトーナメント戦へ/全日本大学選手権

2015.12.03
予選グループ戦1位通過 明日以降のトーナメント戦へ/全日本大学選手権
 全日本インカレ2日目となった鹿屋体大との一戦。前日とは変わって、全日本インカレの圧を吹き飛ばし、流れを渡すことなく2―0のストレート勝ちを収めた。この結果、予選グループ1位通過でトーナメント進出が決定。明日以降のトーナメント戦につながる善戦となった。

 緊張を破り流れを引き寄せた。第1セット、辰巳遼(文2=清風)のサーブで先制点を挙げた明大だったが、スパイクなどのミスを重ねて3―5とリードを許してしまう。「変な緊張感があって一つ一つのミスが目立った」(瀧野頼太主将・政経4=創造学園)と、全日本の舞台に体が強張ってしまい普段通りのプレーができなかった序盤。しかしその後は着実に得点を重ね8―7、後衛にいた與崎風人(政経4=鹿児島商)にトスが上がると、相手コートの穴を狙った鋭いスパイクをたたき込み流れを引き寄せた。その後も、相手の強気なサーブを濱中俊生(商3=弥栄)が確実にカットし攻撃を絶やさない。10―8、加藤寛樹(政経2=創造学園)がレフトから渾身(こんしん)のスパイクを決めると、5連続得点で15―8と引き離す。最後は、原潤一(文4=習志野)と辰巳のブロックでスパイクを抑え込み25―13の大差で第1セットを獲得した。
 第2セットも流れをキープした明大が圧倒的な力の差を見せつけた。「1セット目よりも2セット目のほうがみんな思い切りが良かった」(原)。5―4、小野寺がサーブで相手チームを崩すと、原が相手スパイカーを確実に捕らえたブロックで封じ込めた。リズムを完全に崩された鹿屋体大はたまらずタイムアウトを要求するも、明大の流れは止まらず計9得点を連続獲得して大幅にリードする。途中で、政井拓歩(営2=市立尼崎)、頼金大夢(法2=東福岡)、安井康平(政経3=倉敷商)を投入し、さまざまな攻撃パターンを試行。22―11の場面では、加藤が、レフトから大きく助走をつけたスパイクと打点高くからのストレート打ちで2点を獲得しあと1点まで迫ると、最後は安井がセンターから打ち込み試合終了の笛が鳴った。この結果、グループ予選2戦ともストレート勝利し、1位通過が決まった。

 一戦たりとも負けられない。試合後、明日から始まるトーナメントへ向けて「負けたら終わり」と選手たちは口をそろえた。蘇るのは東日本インカレの悪夢、まさかのトーナメント初戦敗退にチームは絶望を味わった。あの時の悔しさを忘れず「目の前の相手に自分たちのバレーを思い切りやりたい」(瀧野)と明日からのトーナメントに向けてより一層気持ちを引き締める。インカレで有終の美を飾るべく、チーム一丸となって優勝に向かって突き進む。

[長谷川千華]

試合後のコメント
瀧野

「こういう大きい会場で、相手も自分たちよりも下のチームではあったが、変な緊張感があって一つ一つのミスが目立った。その中で消極的になるんじゃなくて思い切ったプレーをしようと試合に臨んだ。気持ちは来たら思い切っていこうと思っていたので、2セット通してできた。次につながるものはあった。(2セット目)昨日は雰囲気良くなかったと聞いていたので2セット目は良かった。相手どうこうよりも自分たちのバレーができるかなので、そこを意識しながら思い切ってやろうという意識が大切。(途中のメンバー交代)一発勝負のトーナメントなので、ケガや調子が悪いこともある。そこで誰を使うかを想定しながら、変えた。選手も試合慣れとかもあるのでみんなで、というところ。(明日からはトーナメント)負けたら終わりと考えていたら弱気になってしまうので、目の前の相手に自分たちのバレーを思い切りやりたい。今のチームは力があるので結果はついてくる。全カレの雰囲気を自分自身思い出したので、明日からまた気持ちを入れ替えて戦いたい」

小野寺
「昨日に引き続いて硬さが残っていた。少しずつ慣れていけばいいと思う。相手が格下なこともあって、こちらも余裕ではないが思い切ったプレーがあまりできなかった。明日からはトーナメントなので、負けたら終わり。明日からもっと強い相手とやるので、いつも通りの思い切りのプレーができるのではないかな。(今日のブロックの調子)これら戦うのは関東だとかレベルの高いところで簡単なバレーはやってこないので、今回決まったのはうれしいけど変な自信になったりとかはしていない。(トスをもらった場面)いつものコンビバレーをしていく。(サーブは慎重だった)ゆっくり打とうかなと思った。8秒を使って余裕を持って打つ。自分はサーブカットあまりしないのでよくわからないが、サーブキャッチする人からしたら笛が鳴ってから待っている時間が変なプレッシャーになるんじゃないかなと思う。(2セット目から雰囲気が変わった)セット数をこなすことで、自信だったり本番に慣れてきたりするけど、大きい会場だったりするといつもの喜び方じゃ雰囲気もつくりづらい。もっと大きく喜ばないと。昨日の試合と比べたらよかったと思うけど、まだまだ。もう練習している暇はないので明日の1試合目からしっかり一つ一つやっていく。早い段階で練習してきた明治のバレーにしていく。雰囲気も少しずつ上がってきているので、今日の試合は明日以降につながる試合だった。東日本インカレで痛い目を見たので、一つ一つ目の前の試合をやっていれば結果はついてくる。頑張ります。ブロックで活躍できるように」


「今日の試合、昨日と変わらない。全然明治のバレーができなかった、スパイクミス、チャンスボールのミス。特にスパイクミス。明日までになんとかできればいい。1セット目よりも2セット目のほうがみんな思い切り打ってたので、その面ではよかった。でもまだまだ。ミスも多かったのとまだ全カレに慣れていないのがあると思う。しっかりやってくれれば、明日からいい感じで勝てる。昨日よりはまだ上がっていると思うので、明日以降も上げていけば大丈夫。負けたら終わりなので一戦一戦やっていく。日本一掲げているので、そこにたどり着けるようにがんばります」

與崎
「昨日に比べたら今日はよかった。あとは雰囲気だけ落とさないようにしっかりやっていきたい。相手があまり強くない分、雰囲気とかやりたいプレーがなかなかできないけど、それなりには自分たちでしっかりできた。あとはコンビだけ。(前日よりトスが上がっていた)多分辰巳本人にも余裕があって、試したいとか合わせたいとかの気持ちがあったのではないかと。自分たちのバレーをしっかりやろうと昨日話して、粘ってワンタッチだったり軟打だったりも上げていこうと話した。今日は割と軟打系も上がっていたし、ブロックも出てレシーブも良くて、割と自分たちのバレーができた。確認もしっかりできた。明日は学芸と当たりそうなので、1試合目からしっかりやってそこにつなげられたらいい。(2セット目の選手交代)誰が出ても大丈夫なように。出たメンバーがしっかり活躍できればいい。(明日からトーナメント)自分たちの形にしっかりはめられればうまくいくと思う。関東1部とかとも当たるので、これまで通りじゃなくて、自分たちがこれまで修正してきたものをしっかり出せれば問題なく勝てると思う。狙うものは一番上なので、そこを目指して勝っていきたい」