奥田が準優勝 永井も3位で表彰台へ/東日本学生秋季新人戦

2015.11.26
 成長の跡を示した。フリースタイルとグレコローマンスタイルの各階級王者を決定する秋季新人戦。初日はフリースタイルが行われ70kg級の奥田海人(政経1=霞ヶ浦)が2位入賞を果たした。また86kg級の永井基生(営1=八千代松陰)も3位入賞となる活躍を見せた。
 巻き返しを誓う。14日に行われた全日本大学選手権で1年生ながらも5位の健闘を見せていた奥田。優勝を目標に新人戦に臨むも、決勝戦で敗れることとなった。伊藤(早大)の前に「スピードに呑まれてしまった」と開始44秒で後ろを取られると、立て続けに技を決められ、第2ピリオドを待たずしてテクニカルフォールを決められた。相手の圧倒的な強さに「全然ダメだった」と振り返るも、春季新人戦から表彰台を一段上に登ってみせた。ルーキーながらも1年間でチームの主力として戦い続けてきた奥田。その心に芽生えたのは責任感と勝利への尽きない貪欲さだ。「1位じゃなきゃ全部一緒」。まずは2日目でのグレコローマンスタイルでの優勝を狙う。
 「詰めの甘さが出てしまった」。奥田と同じく春季新人戦で3位入賞を果たしていた永井は秋季も準決勝で敗れ、悔しさの残る一日となった。迎えた石澤(山梨学大)との準決勝、「やりやすい相手だった」と一進一退の攻防を見せていた。しかし1-1で迎えた第2ピリオドで後ろを取られてしまう。最後は残り30秒で相手の片足を捉えるも、ポイントにすることができないままに試合終了。満足のいかない表情で試合を振り返るも「相手の失点を抑えられて戦えていた」と課題としていた組み手での戦い方に収穫を得た。また6分間を戦えるスタミナにも上々の手応え。冬に向けての目標は体力強化、同じ階級を戦う大山博貴(営3=仙台育英)越えだ。「僕がレギュラーになれるように頑張りたい」。目先にいる憧れの先輩、追い付いて追い越してみせる。

 2日目はグレコローマンスタイルの予選から決勝までが行われる。不慣れなスタイルながらも春季新人戦で奥田は準優勝の結果を残している。新体制となってスタートしたチーム、若い力の躍動に期待したい。

[土屋あいり]

試合後のコメント
奥田

「全然ダメ。(相手は)下の階級の選手で、すごくスピードのある選手でそのスピードに呑まれてしまったなと。(コーチから)レスリングの基本はしっかりつぶして後ろに回して点を取ることだけど、僕は体が浮いていてディフェンスを徹底できるように、堅実なレスリングをしろと言われた。1位じゃなきゃ全部一緒だと思ってやっていたので、情けないです。調子は良かったけど、試合続きだったので疲労も溜まっていた。内閣からの反省を生かせなかった。内閣でも強い相手に勝てていたりしたので、いい流れに乗っていこうというのは意識していたけど、その流れだけのメンタル面だけでは勝てないと実感した。(1年間)楽しくやれていた。高校の時はプレッシャーもあったが、今は良い意味で力が抜けている。1年生でレギュラーを任せていただいて、そういった面で責任感を持つようになって、自分のためではなくチームのために頑張ろうという気持ちが芽生えた。(これから)まずは体力強化と一年を通しての技術面での反省を生かして、しっかり練習に取り組みたいと思う。今年は2位とか5位とか惜しいところが多かったので、優勝できるように頑張りたい。(新チームは)大山さんはすごく自分に厳しいというか真面目な方。言われたことは全部受け入れられるし、ついていきたいという気持ちになれる。いいチームになると思う。とりあえずは明日のグレコで優勝したい」

永井
「作戦通りではあったが、最後のラストスパートで取りきれなかった。僕の詰めの甘さが出てしまった。やりづらくはなく、僕と似たようなタイプでスタイルはやりやすかった。(3位)悔しいです。成長してないなと。(コーチから)しっかりした攻めができていないから、もう少し相手にプレッシャーをかけたり、相手の体制を崩してから攻めるということを言われた。(組み手を課題に挙げていた)1、2回戦は自分の得意な組み手ができていて相手の失点を抑えられ戦えていたので、そこは収穫かなと。取り組んできた組み手ができていた。(1年間)コーチとかには成長していないと言われるが、力とか組み手に関しては成長できたと思う。一番成長したのは組み手とスタミナで、あんまり疲れないでしっかり6分間戦い抜くことができるようになったと思う。(これから)しばらく試合もないので、体力面で筋トレとかをして、しっかり一から体をつくって春のJOCに向けて頑張りたい。(新チームは)雰囲気はすごくいい。博貴さんが声を出したり、すごく明るくやってくれていて。博貴さんがいるので、リーグ戦とかには2番手という形になると思うが、そこは博貴さんを越えて僕がレギュラーになれるように頑張りたい」