笑顔で引退 3年ぶり7度目の王座優勝/全日本学生王座決定戦

2015.11.23
 1位の座は譲らない。明大は今年も連盟推薦枠で王座決定戦に出場。準決勝では昨年決勝で対戦も惜敗した立命大との一戦を82中―78中で制し、決勝に弾みをつけた。決勝戦の法大戦では拮抗(きっこう)した状態が続いたが140中―137中で逃げ切り優勝を決めた。3年ぶり7度目の優勝に、選手たちは試合後顔をほころばせた。

 最後にふさわしい試合だった。この大会では一人12射で8人が前後半に分かれ、その的中数を競う。ノーシードの明大は初戦の東北大戦から出場。調子が上がり切らずとも79中―71中で2回戦に駒を進めた。2回戦の大東大戦も82中―66中で危なげなく勝ち上がった。しかし準決勝の立命大は「一番注意していた」(柿崎雅哉主将・政経4=足利工大属)。立命大には昨年決勝で3中差をつけられ優勝を逃していた。1立目で25中―27中とわずかにリードされたが、次の立で皆中。菅義隆(営4=福岡県立福岡)と小山竜也(法4=和歌山県立日立)がそれぞれ12射皆中で鬼門を制した。
決勝はここまで最高スコアの86中をたたき出した法大と対戦。優勝を目前とした状態に先立ちの4人が奮闘した。大前・竹澤一樹(理工1=鹿沼)が初矢を決めて流れを作ると、その立は全員皆中。一中差に詰め寄られる場面もあったが「今までで一番楽しい試合だった」(松山涼・商4=静岡東)。また、決勝戦では松山が20射皆中。終始リードを保ち140中―137中で文字通り優勝を射止めた。

 今回の王座決定戦で、明大の主軸となっていた4年生が引退。それでも竹澤やインカレ個人王者の田之頭朋昌(農1=成田)、今泉博貴(理工2=芝浦工大属)など、主力も多く残る。「縛られず自由にやってほしい」(菅)と来年以降にも期待がかかる。