
自分のテニス展開できず 齊藤・吉村ペア予選敗退/全日本学生選抜インドア選手権
主導権を握ることができなかった。第1試合の相手は、西日本学生選手権優勝の関西大、佐々木・岡田ペア。サービスゲームでは吉村のスマッシュなどで堅実に得点を重ねていったが、リードすべき4ゲーム目で痛恨の連続ミスが生まれるとカウントを2─2とされてしまう。ボールの跳ね方など、環境から試合展開から大きく変わるインドアの試合ではラリーでの粘り強さがカギとなる。しかし自コートが使用できず、室内コートの練習確保も難航していた二人は、試合前の調整不足が露呈した。感覚の違いからミスが重なると「不安と戦いながらの試合になってしまった」(齊藤)。普段の野外コートでは見られない、後衛ラリーでのアウトのミスが続いた。その後はファイナルゲームに持ち込んだが、ジュースの場面になるとまたもコート深くを狙うショットがアウトとなった。最後まで相手に合わせるような形となり、仕掛けることができず。ファイナル8─10で敗れ、齊藤は「あと1本つないでいれば」と接戦を振り返った。
決勝進出に負けは許されない中、続く対戦は同じ関東学生1部リーグ戦で戦う東女体大の古川・花野ペア。しかし「(相手は)しっかり足が動いていた」(吉村)と、つなぐ力はまたしても影を潜めてしまう。1ゲーム目にはカウント1─3からジュースに持ち込んだが、「先に逆クロスを仕掛けられてしまった」(齊藤)。相手の強気の攻めに圧され4─6で落としてしまう。するとその後も同じ展開を繰り返した。1ゲームも奪えないまま0─4で2敗目。決勝トーナメント進出とはならなかった。
次戦への糧にする。本来の力を発揮できないまま試合が終了し、物足りない結果に終わった今大会。しかし調整不足の中でも格上相手にファイナルにもつれ込む戦いぶりを見せ、ミスの中でも積極的に切り込んでいく前衛のプレーが効果を発揮。12月に行われる関東学生インドア大会へ光が見えた。齊藤も「自分がしっかり打てれば、いい試合はできると思う」とインドアのリベンジを誓う。「最後は良い終わり方をしたい」(吉村)。関東の頂で有終の美を飾る。
[川合茉実]
吉村
「最後の一年というのもあって、インカレまでこの大会を目指してやっていたのもあった。出れると決まった時は嬉しくて最後いい終わり方ができるようにしっかり準備しておこうと思っていた。でも一応引退を迎えたというのもあって実家に帰ってみんなとは違う生活をしていた。それで甘えが出てしまって、いけないとわかっていながらやらない自分がいた。こういう結果になったのは当たり前。インドアは昔から好き。前衛が深くまでスマッシュを打ってフォローされたり。長いラリーの中でどう前衛が絡むかとか、スマッシュが好きな分相手のも追いたいなと思っていた。(でも今回は)なかなか足も動かなかった。(齊藤と)組むのは皇后杯ぶり。一緒に練習できなくて、香純がいてくれたから自分が頑張れたというのを実感していた。1試合目は当たるのも見るのも初めての相手だったのでどういうタイプかわからなかった。はじめはやることに必死だったが、競っていくうちに行けるなと思った。香純のためにも頑張らなきゃと思ったが、練習不足でラリーが続かなかったし、ポジション取りも遅かった。2試合目は相手も4年生ペアで、しっかり足も動いていて流石だなと見習う部分があった。1試合目よりさらにラリーがなかった。もうちょっとできた。1試合目より粘りたかった。(関東インドアは)香純だけじゃなくて他にも後輩がいて、その子たちにだらしないところを見せるのは先輩としていけないなと思っている。皇后杯でも同じことを感じていた。それではやっぱり悔しいし、せっかく出れるので夏の頃の気持ちに戻れるようにしたい。後輩にも応援してもらえるように最後にいい終わり方をしたい」
齊藤
「今日の大会はトップレベルの人たちしかいなくて、何か自分たちでやることを決めてやらないと勝つことはできないと思っていた。なのに結局何もできなかった。相手に先にやられてしまって、自分のペースがつかめなくて勝利に繋がらなかった。自分たちのやりたいことをやっていこうと。いいリズムの時は自分の展開に持ち込める。でも今日はできなかった。インドアだと普段1本で決まっていたボールが決まらない。何本も何本もしっかり、ミスをしないで相手の嫌なところをつくのが大事なこと。ラリーが長くなる中でしっかりと、 自分がミスなくやり切るのが大事なことだと思った。シュートの短いボールを打っても、逆に相手のチャンスになってしまった。外と感覚は全然違う。少し当てただけで飛んでいってしまったり。跳ねてくるので、勢いのあるところでボールを捉えてしまうと、思った以上にとんでいってしまうこともある。(1試合目)本当はゲームカウント3ー1で回らなきゃいけなかった。そこが一番の分かれ目だったと思う。今日は本当にボールが入らなくて、もう1本繋げられたら変わったかなと思う。(もう1回)もしできるなら、自分から自分からで攻めていきたかった。(2試合目)最初のゲームをジュースで追いついたのに、取れなかったことが大きかった。デュースも続いていた中で単純なミス。前衛の方に持っていってしまって。組み立てができていなかったかなと思う。いつもの感覚のテニスじゃなかった。不安と戦いながらのラリーになってしまった。(ラストへ)少ない練習でも感覚は悪くなかった。自分がしっかりラリーをしていい展開に持っていければ、吉村さんにチャンスが渡ってくるはず。自分がしっかり打てれば、いい試合はできる。まずはトーナメントなので、しっかり一試合一試合を。長く少しでも試合がしたい。優勝目指して頑張ります。今日は先に逆クロスにやられてしまった。なので、自分が先に逆クロスに持っていってからのテニスで、攻めていきたい」
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