今季最終戦は立大に黒星 4位で大会終える/東京六大学女子対抗戦

今季最終戦は立大に黒星 4位で大会終える/東京六大学女子対抗戦
 今季のラストゲームは黒星に終わった。六大学対抗戦4日目、最終カードで立大と対戦した。リーグ戦の最終戦でも敗れた相手に出だしでつまずき12点ビハインドで前半を折り返す。第3クオーターで4点差まで巻き返したが、第4クオーターに再び突き放され62―76で敗戦。4年生にとっては最後の試合だったが勝利を収めることはできず、昨年と同じく2勝3敗の4位で大会を終えた。

 スターターは川副舞主将(理工4=富士学苑)、藤野希生(国際1=埼玉栄)、伴真衣香(文4=東京成徳)、北浦彩加(国際4=大津)、萱沼史織(情コミ3=埼玉栄)。

 リベンジを果たせなかった。出だしから立大にオフェンスリバウンドを許し、試合のペースを握れない。第2クオーターを終えて27―39と苦しい前半となる。それでも次代を担う3年生以下のメンバーで戦った第3クオーター。素早いパスワークから萱沼、多久文乃(情コミ1=東京成徳)らが得点を重ね4点差に詰め寄る。「私たちがいなくても新しい歴史をつくってくれるんじゃないかと期待できるものだった」(伴)と引退する4年生も称えるほどいいリズムを生み出した。しかし、第4クオーターで再び大量失点を喫し最終スコアは62―76。今季のリーグ戦最終戦でも敗れた立大に雪辱することはできなかった。

 涙と笑顔のコートだった。この日が最後の試合となった4年生。終盤の3分間は5人全員でコートに立った。第4クオーター中盤、ベンチに座っている時から涙がこみ上げた。大学最後のバスケットは目を赤くしながらのプレー。それでも、加藤葉月(営4=明大中野八王子)や北浦が得点を決めると笑顔がはじけた。「素直に楽しかった。4年間5人でやってこれて良かった」(川副)。下級生の頃からチームの中心を担い、昨年は創部初となる2部昇格を達成。女子バスケットボール部の一時代を築いた。「この代が歴史をつくったんだと思ってもらえるような代になれたと思う」(伴)。勝利で飾ることはできなかったが、胸を張って引退を迎えた。

 長い冬を迎える。この一戦を節目に代替わりし、新チームが始動する。「いいメンバーが集まっていて個人個人は強い。その個人がチームになれたら本当に強くなる」(儀保梓・政経4=那覇)と期待は大きい。「来年こそは上位に入りたい」(多久)と次の目標は2部の舞台での躍進だ。伝統を受け継ぎ、さらなる高みを目指す。

[尾藤泰平]

 

試合後のコメント
川副主将

「やりきったかといったらよくわからないけど、4年5人でも出れたし、経験も積んでくれたのでこのチームとして良かったと思う。素直に楽しかった。楽しくやろうとしか思ってなかったのでとにかく楽しくやって、4年間あの5人でやってこれてすごい良かったなと思った。去年はナギさん(千葉美知瑠・平27文卒)がいてくれたからチームがまとまっていて、今年はどうしたらいいのか分からないときもあったんですけど、後悔したくないというのがあったのでがむしゃらにやってきた。試合やってるときは常に楽しんでやるしかないというのを心がけていたので、一試合一試合楽しかったし、1年生の時ケガして出られなくてつらかったからこそ今試合にずっと出してもらって楽しかったり、みんなが励ましてくれてくれるのもうれしかった。1年生のときは3部、2年生の時は2部昇格ならず、3年生のときにやっと2部昇格、4年生で2部残留といろんなことを経験させてもらった。先輩たちからも、後輩にも助けてもらってそれがあったからこそのこの結果。今度は後輩に2部上位を目指してもらって、どんどん明治のバスケ部が強くなって有名になっていけばうれしいなと思う。5人で良かった。胸を張って言えます」

加藤
「最後の最後にみんなで長い時間コートに立つことは叶わなかったんですけど、ほんのちょっとでも最後に4年間一緒に頑張ってきた同期5人でコートに立ててすごいうれしかった。みんなのおかげでシュートも入れられたので感謝です。14年間くらいバスケやっててこんなにガチでバスケやるのはこれで最後だなというのを噛みしめながらとにかく最後5人で笑って本当に心から楽しみながらバスケができたので、終わりにはふさわしい5人らしいプレーができたんじゃないかと思う。すごい良い4年間だった。スポーツ推薦がすごい多いから気持ちで劣っちゃう部分とか、もちろんプレーとか身長とか体格で劣ってる部分があって、そこをぬぐいきれない自分に悔しかったし、つらいこともたくさんあったけど体育会を選んで良かったなと嘘なしで思う。かわいい後輩もいて、すごい良い先輩にもめぐりあえて自分もすこしは成長できたんじゃないかなと。(後輩には)楽しんでうまくなってほしい。体育会に入ってる誇りと自覚を持って頑張ってほしい」

北浦
「あっという間だった。終わった気がしなくて明日から練習があるような気がする。昨年は替えがいなくて自分も出ずっぱりでプレーしていた。だけど今年はいい1年生が入って自分の出る時間も減って悔しい反面、自分も負けてられないと思ったし、来年のチームも楽しみ。負担が少なくなる分、余裕が生まれてチームプレーっていいなと感じた。(第4クオーターは)最後の最後に出られて良かった。あっという間の3分間。もうちょっと出たかったな。もう出ないんだと実感し始めてる。本当にあっという間の4年間だった」

儀保
「最後少しだったけど、4年生5人でコートに立てて良かった。少しプレーが雑になってしまったんですけど、やっぱり楽しかった。初めて2部で戦ってこれまでとは体もスピードも違う舞台で、それでもやれるなという感じはあった。4年生としてチームを引っ張っていくことは大変だったけどこのチームで1年間やれて良かったなと思う。来年は後輩たちにはさらに上を目指して戦ってもらいたい。すごく力もあるし、いいメンバーが集まっていて個人個人は強い。その個人個人全員がチームになれたら本当に強いチームになると思うので、新チームが始動したら私たちがつくったチームを越えるチームになっていってほしい」


「六大学リーグは勝ち負けより内容を良くして終わりたいねという話をしていて、昨日、今日と良かったわけではないんですけど、後輩たちは来年につながる試合ができたんじゃないかなと思う。(第3クオーターの追い上げは)私たちがいなくても新しい歴史をつくってくれるんじゃないかと期待できるものだった。新しい子たちも入って層もさらに厚くなると思うので今年よりも、もっと上を目指せると思うし頑張ってほしい。(この1年は)自分自身としては悔いの残るリーグ戦だったし、波がありすぎた。でも仲間がいてくれたからこそ立ち直ることができたし、いい結果も残せた。自分の代が5人でやってきたからこそ2部の12位というところまで行けたし、みんなからこの代が歴史をつくったんだと思ってもらえるような代になれたと思うので本当に良かった」

多久
「3ピリで追い上げてきて、勝った形、いい形で4年生を出したかったけどそれができなくて悔しい。最近はコウさん(萱沼)を交えて練習をよくしている。コウさんはウタ(笠井萌々子・理工1=千葉英和)が入ったときは外でやって、バランスを取ってくれるのでやりやすい。自分もウタとコウさんが下にいるときは上のポジションをやることが多い。(4年生は)これまでシンさん(川副)が声出して、サエさん(伴)とリキさん(北浦)も得点のほうでチームを救ってくれたので、4年生がいなくなってしまうのが本当につらい。4年生がコートやベンチにいてくれるだけで心強かった。寂しくなる。現在は勢いでやることが多いけど、勢いに乗れないときはもっと相手を見てプレーをしなければいけない。来年こそは上位に入りたい」