(3)小川俊己、名和闘志
第3回は3年生2人を紹介する。小川俊己(政経3=流山南)はインカレでは先鋒(せんぽう)を務める。下級生として先鋒として、チームに勢いをもたらすべく全身全霊の気迫で土俵に立つ。
そんな悪くはないと思っています。2部からやるってなったのはもう決まっていることなのでしょうがないことなんで、モチベーションが下がることはなく、いつも通り当たり前に勝つだけだと思います。
――まとまりは
あると思います。武政先輩(進之介主将・政経4=埼玉栄)を中心にまとまってやれていると思います。
――リーグ戦で2部降格が決まった後、どのような話がありましたか
リーグ戦が2部に降格しただけで東日本は来年も一部、来年もう一度優勝してまた一部に昇格すればいいだけのことということを話して、また一致団結して頑張ろうという話がありました。
――夏から秋にかけてご自身の成長は感じていますか
最近やっと戦えるようになってきたかなと。いいところは、試合で自分の相撲が取れるようになってきたことです。課題は、総監督にも言われていることですが、まだ気持ちが足りないです。勝ちにもっと貪欲にならなければ駄目だっていうところですね。
――小川選手が考える先鋒の役割とは
チームに勢いをつけられるような相撲を取りたいです。東日本のときは中堅だったのですが、あの時は全然駄目でした。金沢大会もベスト32なので、もう一つ上には行きたいなとは思っていますね。体重別も全日本には出られましたけど、自分の相撲が取れずに1回戦で負けてしまったので、もっとやりたかったなというのはあります。
――昨年のインカレは個人戦1回戦で敗れましたが振り返ってみてどうですか
控えで満足していたわけではないんですけど、先輩たちが大きすぎてメンバーに入る余地はないかなという感じでした。個人戦も全然駄目でした。
先輩たちとやる最後の大会なので、いい結果でもちろん終わりたいですし、インカレ優勝をずっと掲げてきているので、それを成し遂げたいです。個人的には、一つでも多く勝ちたいです。総監督に『先鋒は元気が大事だ。先鋒が元気を無くしたらチームの元気も無くなる』と言われたので、常に元気を持ってチームの勢いをつけられるような相撲を取りたいです。
――監督からはどのようなお話がありますか
インカレは2部からのスタートということでトーナメントなので1回負けたらそこで終わりです。他のチームは当然、明治を食ってやろうという気持ちで挑んでくるので、最初から思いっきりアップして試合に臨むようにとは言われています。
――下級生という立場で先鋒を担うことにプレッシャーは感じますか
プレッシャーは感じていますね、意外と。
――その重圧を振り切るために試合前に行うことはありますか
試合前から緊張していて、試合が近づくに連れて緊張を和らいでいけるようにしています。今は結構(プレッシャーは)大丈夫になっているんじゃないかなと思います。
――最後にインカレへの意気込みをお願いします
先輩たちとの最後の大会なので、いい結果で終われるようにしたいですし、個人としては先鋒としていい相撲を取って勝って、いい相撲で次に控える武政先輩をはじめとする先輩たちに勢いをつけられるようにやりたいです。
――ありがとうございました
◆小川俊己(おがわ・としき) 政経3 流山南高出 175cm 115kg
今年は徐々に調子を上げ、体重別インカレの出場を果たし経験を積んだ。4年生と戦う最後のインカレに懸ける想いは強い。「勢いのある相撲」でチームの士気を高めてみせる。
――インカレが近づいてきましたが、調子はいかがですか
まあまあです。ケガが多いのでちょっとしたケガはあるんですけど、相撲の番数も練習量はいい感じに増えてきています。
――昨年に続いて大将に就きました
団体戦はどこのポジションでもいいんですけど、大将を任されているということで、2-2で来たら絶対に取る、必ず取ってやるという気持ちにはより一層なりますね。
――今年の大会は欠場が続きました
足の骨折があって、金沢、十和田、体重別と3大会連続で欠場したんですけど、復帰のリーグ戦で強い大学から自分自身は3勝できたので自信になりました。実戦の相撲はなかなかできていなかったですが、自分でできるウエイトトレーニングをやったり、まわしを巻いて上半身の運動だったりを毎日コツコツ、コツコツやってたから、あまりブランクも感じませんでした。
――出場できない間はどのようなお気持ちでしたか
みんなが戦っている姿を見たら『自分も出たい』『自分が出ていたら』という気持ちもあったんですけど総監督にも、ケガが多いのは仕方ないから今できることをしっかりやって、チャンスはまた来るからと言われたので、それを思い出しながらやってきました。
――練習の状況はいかがですか
ケガが治ってから9月、10月の相撲の番数を増やすのを意識しています。前は15番とかしか取れなかったんですけど、今は多い時だと20番後半とか30番くらい取れるので、自信になっていますね。相撲をこれだけ取れるという自信と、動き、相撲勘、反応だったり、自分の悪いことを反復して練習できるので。
――チームの雰囲気はいかがでしょうか
リーグ戦で格下の相手に負けてから、何回も何回もミーティングして、今後どうあるべきか話し合ったときに、やっぱり個々の力がないと強いチームにはなれない。だから個々の力をあげること、それと練習で一切妥協しない、上級生は下級生に厳しく、と決めて。そこは毎日の練習でいい雰囲気というか、切磋琢磨(せっさたくま)できているように感じます。
――昨年は9年ぶりのベスト8という成績でした
去年は同級生の橋本が亡くなって、それが一番の力になってました。対戦相手が高校の同級生というのもあったんで、絶対に負けられないというのが強くて自然と体も動いて。相手はすごく上位の学校だったので、勝ったのは自信になっていて、またああいうドラマが今年起きたらいいと思います。起こします。
――理想の相撲は
自分は押し相撲なので、一発で出せれば一番。消極的な相撲を取らないで、流れのある相撲で勝ちたいです。立ち合いは相撲の7割、8割を決めると思っているので、立ち合いを大事にしています。
――最後に、意気込みをお願いします
あまりインカレインカレとならず、平常心で。緊張せず前に置かれている取組1番1番を、自分の中で盛り上げて、それで勝つ。勝てばおのずとチームに貢献できると思うので、勝って貢献したいですね。2部は落ち着いて、力は違うと思うので油断せず、それこそ1番1番。Aクラスにいったら、倒す、という気持ちで行く。僕の場合は気持ちが下がったら駄目になるので、根性で。
――ありがとうございました
◆名和闘志(なわ・とうし) 政経3 埼玉栄高出 171cm・150kg
精神力を買われ大将となった昨年のインカレでは2-2で回ってきた取組を連勝し、予選全勝に貢献した。大きな体を生かした圧力のある押し相撲で勝負する。
[星川裕也・渡辺由理佳]
先鋒 | 小川俊己(政経3=流山南) |
二陣 | 武政進之介(政経4=埼玉栄) |
中堅 | 齊藤佑弥(政経4=兵庫県私立市川) |
副将 | 鈴木貴勝(商4=東洋大牛久) |
大将 | 名和闘志(政経3=埼玉栄) |
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