
インカレ初戦で東農大相手に激戦を制する/全日本学生選手権
ルーキー2人の活躍が光った。試合開始2分早くもPCを獲得する。これは惜しくも決まらなかったがこれを皮切りに勢いあるプレーが続いた。前半18分、相手のトラップミスから山本圭佑(法4=名古屋国際)、三島理(法3=岐阜総合学園)、千原のFW3人がパスワークをつなぎ、最後は千原がゴール。「いい時間で先制点を取った」(大嶋雄飛主将・文4=今市)と、このプレーがチームをさらに活気づけた。その後も勢いはとまらず前半30分、千原からのパスに合わせた松山がゴールに押し込み2点目を追加。「普段から1年生とは思えない冷静なサークル内の動きをしているので頼もしい」(小池文彦コーチ)と、首脳陣も太鼓判を押す。そのまま前半は終了し、今後の明大を担う存在たちが初のインカレで見せ場を作るものとなった。
流れを持続させることはできなかった。後半7分、PCを奪い谷光がゴールを決め3点目。だが後半12分相手にPCを与えて失点し、流れは一気に東農大へ。そして後半22分からは3連続で相手にPCを許し、3-2と差が縮まってしまう。「もっと冷静にできればよかった」(小池コーチ)と、1点取られた焦りから守備が崩れてしまった。ますます東農大が勢いづくも、明大も必死に食らいつき死守する。何とかピンチを乗り切り、準々決勝へとこまを進めた。
初戦を制し、幸先よいスタートを切ることができた。しかし次戦の準々決勝の相手である早大は、秋季リーグ戦で敗北し優勝を逃した因縁の相手だ。「早稲田だけには負けたくない」(大嶋雄主将)。選手たちの早大戦に対する思いは並々ならぬものがある。また、早大戦に勝利すれば全日本選手権への切符が手に入る。何としてでも勝利を収め、全日本選手権の舞台への扉をたたく。
[石塚真維]
試合後のコメント
宮田知監督
「勝てたので良いのだけど、ゲーム展開は前半2ー0で、後半立ち上がりしのいだ後にPCを取ってそれで谷光がエースらしく決めてくれて、あそこでもう勝負はあった。1点取られたのはしょうがないがそこでなぜバタつかないといけないのか、それがインカレという舞台なのかなと思う。東農大は昨日中京大と1回戦で初戦を戦っていて体も慣れているだろうが、明治は初めての試合だったので。この反省を明日の早稲田戦以降につなげて、明日勝たないことにはベスト4には残れないし、明日につながると思う。向こうも一点取ってもう攻めるしかないから、その圧力に対して横にかわせばいいのに引っかけられて、また攻められてしまった。プレーしている選手の中で誰かがリーダーシップを取ってチームを冷静に落ち着かせないといけないのに、今日はそれがあまりできていなかった。千原は得点センスがあるので、ただポイントが入るまでの組み立てができないとその得点センスは生きてこないが、今日は松山がうまくつないで最後は三島がつないだ。特に千原も松山も一年生だがシュートチャンスを合わせながら落ち着いて決めてくれたので明日の活躍も期待したい。農大が昨日6ー0で中京大に勝っていて調子を上げてきているので、インカレに向けた気持ちも強いと思っていたので、それを打ち返すには相当気合を入れないといけないと思ってアップから集中させた。早稲田はリーグ戦で負けてるのでそのリベンジをして、そして去年3位で取ったベスト4の枠を絶対死守したい」
小池コーチ
「最初先制して追加点も取れて楽な展開になったが、インカレの怖いところで1点を取られるとまた流れが変わってしまった。ギリギリの試合になってしまったが初戦はこんなものだと思う。うちは初戦だったので70分間の中で勝ちきれたのは良かったと思う。前半は80点。だが後半は30点。何しろ今日はPCが取られすぎ。3点リードした中で1点はしょうがないが2点目を取られて押し返された場面はもっと冷静にやっていかないといけない。押されて押し返すではなくタメをつくったりゆっくりゲームをコントロールできれば3―1で終われたかな。農大も必死にやってきたところもあるが、もっとうちが冷静にできればよかった。谷光や福田(大輔・理工4=横田)がしっかり声を掛けながらゲームコントロールしないといけない。ただ初戦で雰囲気もあるので仕方ないところもあるがそれでも1点で抑えたかった。70分の勝ちにはこだわらないといけない。SO戦(シュートアウト)はやはり水物でどっちに転ぶか分からないので70分で勝ち切る。特にリードしてる試合は勝っていかないといけないと思う。そういう意味では明日の早稲田戦も70分間で勝ってベスト4、全日本の出場権を取って天理とやって勝って決勝にいきたい。選手たちも監督も私もみんな同じ気持ちで頂点を目指している。松山と千原は本当に落ち着いて決めてくれるし普段から1年生とは思えない冷静なサークル内の動きをしているので頼もしい。明日は気持ちで勝つしかない。秋季リーグの借りを返す。これはみんなが思っていることだと思う。あと今日の反省点のPCを取られない。そして早稲田の鵜飼君と宮崎君を止めてうちのパスホッケーを展開していけばこちらに勝機があると思う」
大嶋主将
「トーナメントなので勝てたのが大きい。試合自体は難しかったが明日につながったので良かった。前半は最初の(FW)シフトでは入らなかったが二つ目が良い時間で先制点を取って追加点も奪って2-0で折り返せたのはプラン以上の形だった。最近は追加点が課題だったのでその中で3点目というものを取れたというのは大きい。だが相手に1点取られた時に切り替えられれば良かったがズルズル相手に流れを取られてしまったことは反省しないといけない。明日の早稲田だけには負けたくない。逆に早稲田も明治を倒して全日本行くことを目標にしていると思うので、その思いをうちは跳ね返していきたい。個人的にも同期の木村(早大)と最後の戦いになる。個人的にも負けられないし、俺たちが全日本に行くんだという強い気持ちを持って戦いたい。試合は早い段階で複数得点を奪って自分たちのペースにしたい。後半勝負になると思うがそこで相手のキーポイントとなる選手を抑えて後半のスタートから点を取りに行く。その中で前後半の入りが大切だと考えている。勝つことが全て出し、明日負ければこのチームは最後の試合になる。まだこのチームで戦っていきたいし、個人的にもFWとして点を奪ってみんなと上を目指していきたい」
谷光
「今日は親里ホッケー場での試合だし、農大にも天理高校出身が多いから楽しみながら結果にこだわった。個人的にも成績を残したいという気持ちはあったので、コースは甘かったが、決まったから良かった。後半は2点一気に入れられたとき、農大とは結構練習試合しているので勢いがかなりついてくると分かっていた。自分は守るのではなく攻める守備がいいと思ったので試合途中にハーフプレスからフルプレスにした。今日の2点目の形が先週の早稲田戦でもできていた。徐々にきれいな形でのゴールが増えてきているのでまずPCよりもゴールを狙って厳しかったらPCを誘う。自分もPCが武器なのでFWにも頑張ってもらうし、自分の番は必ず決めると常に準備していきたい。早稲田戦は鵜飼さんと宮崎さんがキーマンになると思うのでいかにボールを渡さないかということを意識してやっていきたい。準々決勝は全日本選手権も懸っているのでどんな試合展開になっても勝ち切る意識を持ってやりたい」
千原
「今日は3点目まで明治のペースでよかったのだが、1点取られてからが秋季リーグの早稲田戦と同じだった。違ったところとしては明治が追加点をたくさん取れたことがよかったが1点取られてしまうと崩れてしまうのが課題かなと思う。そこで焦らずにいつも通りの試合ができるようになれば今日の苦戦もなかったと思うので、明日からに生かせたらいいなと思う。FWは最近点が取れていていい感じに仕上がっている。だが、点を取っても取られるケースが多いので、今日前半取られなかったのはこれからの自信になると思うし、自分自身点も決められてアシストもつけたというのはありがたく思う。(得点した場面は)出されたボールに対していいところに走り込めたかなとは思うが、そこまで後ろの選手とかが守ってつないでくれたボールなので、絶対に決めるという気持ちで走り込んで結果的に入ったので、そういうのをこれからもしていければ個人的にも活躍できると思いますし、今後の試合も勝っていけるのではないかと思う。後半にたくさん点を取られたが、あれだけ取られてあの得点なのでDFの人には感謝したい。接戦をものにできるというのはやはり大きいし自信にもなった。勝つことがすべてなので今日勝てたことに自信を持って、明日からの試合に臨みたい。早稲田は前回戦ったときに、いい流れではきていたが1点取られてから何点も続けて取られてしまったので、個人としてもチームとしても明日への思いは強いし、今日みたいにチーム一丸となって戦えば勝てない相手ではないので明日も頑張りたい」
松山
「今日は最初は2点差3点差ついているときは余裕だと思っていたが、1点決められてから崩れてきたのでそこがダメだった。(得点した場面は)決まるとは思っていなかったのでうれしかった。農大はあまり明治と相性がよくないので、きつい試合になるとは思っていたが絶対に勝たないといけないと思って試合に臨んだ。今日は勝ったが明日勝たないと意味がないので、明日勝てるように頑張る。早稲田にはリーグ戦で負けた分も返したいので、圧勝できるように頑張りたい」
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