男子エペ団体 ベスト8も慶大相手に奮闘/関東学生選手権

2015.10.27
[男子エペ団体]
 1回戦は危なげなく勝ち切った。団体戦を2人で戦う東農大に対して、15点のアドバンテージもあり「心の余裕をベースにして、うまく試合に入れた」(坂野守洸主将・法4=清風)と終始余裕の戦いぶり。45―16で勝利を挙げた。

 2回戦で敗れるも、王座優勝を果たした慶大を相手に41―45と健闘した。2回り目を終えた時点で28―30。点差が3点以上開くことがない接戦となった。迎えた8人目は佐伯恒星(政経3=鶯谷)。逆転を目指しピストに立ったが、4連続ポイントを奪われ差を縮めることはできず。35―40で迎えた最終セットはエース・坂野主将。今夏ユニバーシアードの日本代表に選ばれた武田(慶大)を相手に、2ポイントをシングルで奪うなど奮戦した。だが経験豊富な武田にドゥーブル(同時突き)で上手く合わせられ得点を重ねられると、最後のポイントもドゥーブル。「最後は相手の方が上手かったので参りましたという感じ」(坂野主将)と41―45で敗戦となった。
 接戦に持ち込めた最大の要因は下級生の踏ん張りだった。道脇啓太(営2=熊本県立翔陽)、岸貴範(営1=埼玉栄)の2人は共に本種目はフルーレ。それでも1試合に出場した道脇は4ポイント、2試合に出場した岸は計11ポイントを奪った。「今日は下級生の頑張りで接戦に持ち込めた」と長尾康司監督(昭53商卒)も認める活躍ぶりだった。

 今回の関カレでは、エントリーしなかった女子サーブルを除く団体5種目でインカレ出場を決めた。また個人でも4種目、のべ12人がインカレの出場権を獲得するも最高成績は古俣の女子エペ個人ベスト8に留まった。「結果だけ見れば不満が残る」と長尾監督。不調に終わった男子サーブルも含め、各種目で上位進出を狙っていたが格上のチームから勝利を挙げることができなかった。坂野主将も「順当と言えば順当だが、そこをひっくり返してなんぼ」と振り返った。
 約2週間後にはインカレが控える。「個人戦でも団体戦でも今の子たちと組めるのが最後なのでしっかり笑顔で終わりたい」と山岡珠子(政経4=鳥羽)。最上級生である坂野主将、杉田賢人(営4=埼玉栄)、山岡を筆頭に、インカレでの奮闘に期待が懸かる。

[柴田遼太郎]

試合後のコメント
長尾監督

「1回戦は東京農大が2人だったし、やる前から向こうにハンディキャップがあって可哀そうなくらい。快勝だった。2回戦は今年の王座を獲り、リーグ戦では2位だった慶大。学生ではトップ3に入る実力がある学校だから、正直どこまでできるかなと思っていた。エペの3番手、4番手がいない中で1年生の岸が一番点数を取った。それが接戦につながった。来年に向けてエペの駒不足を心配していたが、少し見えてきた。道脇も1試合だけ出して感触を見てみた。今のままエペの方でもやってくれれば1部に戻れる道も消えずに残る。今日は下級生の頑張りで接戦に持ち込めた。勝負を分けたのは最後回りの佐伯の試合。剣が遠回りして大きいのと、肩に力が入っている相手に一番点数を与えたのが佐伯で、その次に坂野だから、そういう点では情けない。今日で課題が明確になったはずだから修正できると思う。関カレを通して、結果だけ見れば不満が残る。今日のエペが一番いい試合だった。男子ではサーブルが不甲斐ない試合だった。女子のエペは接戦を落とした。悔しい。その2つがマイナスのイメージが強過ぎる。インカレでは思い切り良く戦ってほしい。チャレンジャーなので持っているものを全て出し切ればいい。とりあえず下がらずに前に向かってやってほしい」

坂野主将
「1回戦は相手が1人足りなくて、必然的に15本が入るので負けることは無いと思っていた。とりあえず動いて、気楽にやろうと思っていた。緊張もせずに普段通り出せた。個人が大きなミスをすることもなく、やるべきことをやって勝てた。15本絶対入るというのは大きい。その心の余裕をベースにして、うまく試合に入れたのがあの点差になった要因。2回戦は点差的に、自分が武田仁とやる前の2試合に勝てていればトントンだった。最後は相手の方が上手かったので参りましたという感じ。そこを切り替えて何とか勝ちたかった。チームの雰囲気的にはフルーレ陣の後輩2人が頑張ってくれて、久しぶりに楽しいなと思える団体戦だった。やはり場数が向こうの方が上なので最後踏ん張り切れなかった。チームで相手のタイプの共有はしたが、ああしなさいという強制はしなかった。佐伯も道脇も岸もポテンシャルが高い選手。各々が思ったことを自由にやること意識したらいい流れになった。それは王座獲ったチームとあれだけ競れた要因。関カレを通して古俣しか個人でベスト8に入っていないのは不甲斐ない。団体も全部ベスト8止まり。格上のチームに勝てていない。順当と言えば順当だが、そこをひっくり返してなんぼ。それができなかったのは不甲斐ない。全員があと一つでも勝てればと思う。練習が足りなかったとかではなく、試合の時の臨み方やメンタルの強さ、心の持ちようが相手の方が上だった。そこをインカレ、全日本までに積み重ねていければいい。今まで自分がやったことがないようなことにチャレンジする必要はない。やってきたことを修正する」