一時は23点リード 暫定1位の東海大に善戦/関東大学1部リーグ戦

 リーグ戦で首位に立つ東海大を苦しめた。序盤から得点を量産した明大は、一時は23点差をつけるほどリードを奪った。その後、15点ビハインドまで逆転を許したが、第4クオーターでは再び3点差に迫るまでに立て直す。79―86で敗れたものの、最後まで勝機をうかがわせる展開で、チームの成長を見せた。

スターターは會田圭佑(法3=市立柏)、吉川治耀(情コミ2=京北)、吉本健人(法4=藤枝明誠)、宮本滉希(政経2=明成)、伊澤実孝(政経4=愛知産大工)。

 勝利の兆しを見せるまでに食らい付いた。第4クオーター開始は10点差を追っていた。一時は相手に20点以上の大量リードしたゲームだったが、覆された。そこからまた立て直してきた。追い上げるムードが生まれると、齋藤が疾走感を見せる速攻でレイアップシュートを決め、3点差まで詰め寄った。その時点で残りは約2分。その後3Pシュートやファールゲームで勝ちを狙うが、時間が足りずに一歩及ばず79―86で敗れた。「点差を離されたけど、そこから粘るところは良かった」(齋藤)と、気持ちを切らさず辛抱し勝機を見せたプレーに一定の満足が感じられた。

 昨年優勝校にして暫定1位の東海大を相手に、27―10と第1クオーターは大差で勝ち越した。東海大に約3分にわたって得点させない場面もつくった。相手の持っていたボールを取ったり、ついていたボールを取ったりと、得点の機会を積極的に生み出した。相手が得点できない間に、明大は攻めるリズムをつかんだ。齋藤の速攻で決めたシュートなど、明大のやりたい展開に持ち込む。第2クオーターまで勢いは止まらず、第2クオーター3分半での伊澤の3Pシュートで23点差にし、この日最大のリードを作った。
 しかし中盤には大量得点を許し、これが敗因となった。リードが最大となった時、東海大が一度目のバスケットカウントを決めて勢いづき、本領を発揮し出した。それと同じころにファールを重ねた伊澤がベンチに引き下げられたのが痛かった。「伊澤がいないところで踏ん張れなかったのが大きかった」(吉本)。得点面からリバウンドなどカバー面までチームを率いる伊澤。エースの不在で始まった第3クオーターは、一方的に得点され開始3分には逆転を許した。東海大は幾度も得たバスケットカウントや要所での3Pを確実に決め、ハイペースで点をさらっていく。点差をつけられると、プレッシャーをかけてくる相手のオフェンスに明大の戦線は引いてしまい、付け込まれることになった。

 声援の多いホームでの試合は、明るい雰囲気の中充実の2戦となった。前回の東海大戦は早々にリードを奪われそのまま敗北を喫したが、今ゲームは一転、大量リードの場面を作り逆転されてもなお詰め寄る、好ゲームを展開した。選手からも「想定外」と声が上がる展開に、チームは自信を深めた。前日の青学大戦も接戦を制する経験を積むことができた。2戦で確認した力を確かに、次週はいよいよリーグ戦最終週を迎える。

試合後のコメント
伊澤

「1ピリの入りで自分たちのやりたいことができて点数を離せた。ただ、点差があった分詰められときに緩んでしまった。10点離されたところで昨日の力がようやく出せて追いつけたけど、1回ギアが落ちたのが良くなかったりもっと早い段階で食い下がれてれば立て直せた。(ファールでいなくなって)前半なんとかもったけど、後半始まってすぐ追い付かれてしまったので、後半のスタートで出れなかったことに責任を感じている。入りは流れをつかみたいところなので、そこはスタートのメンバーのやるべきこと。入替戦がなくなって気持ちが切れるのが心配だったけど、2試合気持ちの入った試合ができた。前回ああいう試合をした東海にこれだけできたので、筑波でもできると思う。ディフェンスを一番に、来週またやりたい。ホームゲームは楽しくできた」

吉本
「惜しかった。こういう試合ができたっていうのは次につながる。我慢して追い付けたのが良かった。ただ20点差を守り切れなかったのは課題。細かいミスで落ちていったので、なくさないと上のチームとはやれない。ディフェンスが良くてオフェンスにつながったけど、2ピリで点を取られてしまった。伊澤がいないところで踏ん張れなかったのが大きかった。50(伊澤)を休ませられるようなインサイドにしないといけない。拓殖のボロボロの試合から自分たちで考えて自分たちでもってこれたのは良かった。とにかくリーグ戦をやり切って終わりたい。ホームゲームは楽しかった。筑波は今日感じたことを試せる場。チャレンジャーとして勝ちにいく」

齋藤
「結果的には僅差で負けてしまったが、王者の東海相手にどこまでできるかという試しの部分はみんなあったと思うし、こういう試合展開ができたことはチームとして得たものがあった。リードして折り返せたのは選手たちも想定外と言ってはアレだが、言ってしまえばこっちのシュートが入ってしまったところがある。結果的にシュートが入っているだけで、外のスリーになってるだけなので、外外外になって入らなくなった時が良くない状態になる。今日はそれがたまたま入っただけで、いいオフェンスとは言い難い。2ピリの時からそうだが競るゲームになるというのは分かったし、それでもやるべきことは変わらないと思ってやっていた。やっぱり東海は強いので点差を離されて10点差まで開いたけど、そこから5点差まで詰めたりだとか粘るところは良かった。オフェンスがうまくいかなくてもまずディフェンスというのはここ数試合選手全員で言い合っているので、それができていた。昨日も東海は拓殖相手に差を開いて勝っていて、その1位の東海にここまでやれたっていうのが大きな力だと思うし、結果は負けてしまったけど、得るものはあった」

吉川
「出だしは結構良かったが、個人的には思うように動けなくて最後まで引きずってしまった。チャレンジする気持ちが足りなかった。相手が一番強いチームなので、こういう時こそもっと自分がどこまでやれるか確かめるいい機会だったが、実力を出しきれなかった。点差が離れて、その時はチームも乗っていたが、引いて守っちゃったり、もっとガツガツ行くべきだったが受けに回ってしまったりしてそこをやられた。向こうも接戦はなれているので。でも東海相手に1桁の点差で終われたのは自信になる。次の筑波は1戦目は大敗しているのでやり返す気持ちで行きたい。インカレに向けて終わり方が重要になってくる」

日時 対戦相手 会場 結果
◆第91回関東バスケットボール1部リーグ戦日程表◆
9/5(土)12:40~ 対白鴎大1回戦 代々木第二体育館 ○明大71―55白鴎大
9/6(日)12:40~ 対拓大1回戦 代々木第二体育館 ●明大64―84拓大
9/12(土)12:40~ 対慶大1回戦 青学大相模原体育館 ●明大99―101慶大
9/13(日)12:40~ 対国士大1回戦 国士大多摩体育館 ○明大71―53国士大
9/19(土)12:40~ 対専大1回戦 筑波大体育館 ●明大65―73専大
9/20(日)12:40~ 対青学大1回戦 筑波大体育館 ○明大85―43青学大
9/26(土)16:10~ 対東海大1回戦 東海大湘南体育館 ●明大64―79東海大
9/27(日)16:00~ 対筑波大1回戦 東海大湘南体育館 ●明大60―91筑波大
10/3(土)16:00~ 対法大1回戦 つくばカピオ ○明大82―52法大
10 10/4(日)12:40~ 対白鴎大2回戦 つくばカピオ ●明大72―79白鴎大
11 10/10(土)11:40~ 対拓大2回戦 日体大世田谷体育館 ●明大37―75拓大
12 10/11(日)12:40~ 対慶大2回戦 日体大世田谷体育館 ●明大62―71慶大
13 10/17(土)11:00~ 対国士大2回戦 慶大日吉体育館 ○明大68―60国士大
14 10/18(日)12:40~ 対専大2回戦 慶大日吉体育館 ○明大80―55専大
15 10/24(土)16:40~ 対青学大2回戦 明大和泉体育館 ○明大68―62青学大
16 10/25(日)17:40~ 対東海大2回戦 明大和泉体育館 ●明大79―86東海大
17 10/31(土)16:00~ 対筑波大2回戦 青学大相模原体育館 ●明大58―83筑波大
18 11/1(日)15:00~ 対法大2回戦 青学大相模原体育館 ○明大72―62法大
◆第91回関東大学バスケットボール1部リーグ戦星取表◆
東海大 青学大 筑波大 拓 大 明 大 国士大 法 大 慶 大 白鴎大 専 大 勝敗 順位
東海大 ○○ ○○ ●○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ 17勝1敗
青学大 ●● ●● ●● ●● ○○ ○○  ○○ ○○ ○○ 10勝8敗
筑波大 ●● ○○    ●● ○○ ○○ ○○ ○○ ○○ ●○ 13勝5敗
拓 大 ○● ○○ ○○ ○○  ○○ ○○ ○○ ○○ ●○ 16勝2敗
明 大 ●● ○○ ●● ●●    ○○ ○○ ●● ○● ●○ 8勝10敗
国士大 ●● ●● ●● ●● ●●    ●●  ●○ ○● ●○ 3勝15敗 10
法 大 ●● ●●  ●● ●● ●● ○○    ○● ○● ●● 4勝14敗
慶 大 ●● ●● ●● ●● ○○ ○● ●○ ●● ○○ 6勝12敗
白鴎大 ●● ●● ●● ●○ ●○ ●● ●○ ○○ ●○ 6勝12敗
専 大 ●● ●● ○● ○● ○● ○● ○○ ●● ○● 7勝11敗
全日程終了