早大相手に激戦をものにできず 3位決定戦に回る/関東学生秋季1部リーグ戦

2015.10.25
 本来の実力を発揮できなかった。前半15分、千原史也(商1=横田)が先制するも流れをつかめず。その後は自陣でのプレーが多く、早大にPC(ペナルティコーナー)を決められるなど前半に2失点で逆転を許す。後半は早大相手に食らいつくも先に追加点を許す。後半23分の岩井宏将(営4=岐阜総合学園)が追加点も一歩及ばず、2-3で敗れた。優勝への希望は途絶え、法大3位決定戦に回ることとなった。

 最悪な形で前半を終えた。前半15分、中央でボールをキープしていた谷光未有(法2=天理)からパスを受けた松山隼也(政経1=丹生)が左サイドからサークルイン。そして中央の千原にパスし、千原がそのまま走り込み先制点を奪った。「1点取ったあとの追加点のチャンスを決めきれなかったことが敗因」(小池文彦コーチ)と、その後は敵陣になかなか踏み込めず苦しい時間が続いた。前半32分、相手にPCを許し同点に追い付かれる。直後にも2失点目も喫し、前半残り3分で逆転を許してしまった。「一回落ち着いてちゃんと締めなきゃいけなかった」と大嶋雄飛主将(文4=今市)。終盤に粘り切れず早大に流れが傾いたまま前半を終えた.

 流れを引き寄せられなかった。後半10分、自陣まで一気に攻め込まれると右サイドからの打ち込みからのこぼれ球を押し込まれ3失点目となった。「後半勝負という流れだったのに最初に点数を取られてしまったのは試合を難しくさせてしまった」(大嶋雄主将)。その後は敵陣でのプレーが続くもなかなかチャンスをものにできない。しかし谷光未有(法2=天理)が華麗なステップでボールを奪い返すなど、相手の猛攻に対しても食らいついた。そして後半23分、松波大介(営3=岐阜各務野)からのパスを岩井が合わせ1点差まで詰め寄るがその後は早大のゴールを割れず2-3で試合終了。後半開始早々の失点が大きな1点となってしまった。

 春秋制覇を叶えることはできなかった。春秋連覇を目指した明大だが、今回の早大戦に敗れその夢は途絶えた。しかしまだまだ今シーズンは終わらない。法大戦との秋季リーグ3位決定戦、さらに1週間後にはインカレが控える。「インカレという大きな目標もあるのでいい形で明日の試合を迎えられるように準備したい」と大嶋主将。リーグ戦最後の試合で勝利をつかみ、28年ぶりのインカレ制覇へ弾みをつける。

[石塚真維]

試合後のコメント
宮田知監督

「PCが取れなかったことが一番の敗因。それと前半カウンターで松山と千原のコンビネーションで1点取って、その次に山本のチャンスがあったのでそこを決められなかったのは大きい。左からは攻めたが、もっと右からえぐれたはず。あれだけサークルインしているのにPCが0というのは、今日の敗因はまさにそこ。明治の武器は谷光のPCだからそれを生かせなかった。あとは前半の終わりに不注意で自陣から内側に返すパスを引っかけられて、そこからPCを取られて決められて、その後もまたすぐさま点を取られたので、あそこで1点取られたのは仕方ないけど粘り切って前半を1-1なりで終えないとダメだと思う。終わったことだからしょうがないけど。明日は法政と3位決定戦なので、3位で終わりたい。そして来週のインカレにつなげていきたい。(PCが取れなかったのは)まだ余裕がないのかボールを持っていると一本調子でどんどん入っていこうとするから、ちょっとボールのスピードを止めて相手のディフェンスの足のステップをずらしてキックを誘うなど図々しさがまだない。ディフェンスはよく守れていたと思うし、前田なども敵の日本代表エースに絡んでいい仕事をさせなかったりして、しっかり守れていたのでよかったとは思う。ミスを誰かがカバーしていかないといけないのに、ミスをした時にみんな見ちゃうから敵の流れになっちゃって押し切られてしまう。また切り替えてインカレ優勝目指して全日本にも出られるように、ターゲットをそこに置いてあと1週間しかないから頑張る」

小池コーチ
「1点取ったあとの追加点のチャンスを決めきれなかったことが敗因。今のホッケーの怖いところは自陣の中へのパスを引っ掛けられてカウンターを決められる。あれで1点決められたのが痛かった。立て続けに2点目の決められたのはゲームコントロールがちゃんとできていなかった証拠。足元にボールを入れてPCを取るように指示したが取りきれなかった。さらに後半は焦りから左サイドからの攻撃が多くなって最後まで攻めきれていない。もう少し右から勝負ができたと思うので明日の試合では修正してもらいたい。どうしても点を取られたあと縦へと焦る癖がある。ハーフタイムの時に両サイドから細かくつなぐという指示を出したけど焦りが出てできていなかったので最後まで追いつけなかった。春との早稲田の違いはあまり感じていない。うちの出来が悪すぎた。インカレでリベンジするチャンスがあるので最初に東京農大を倒して早大も倒したい。落ち着いて普段の明治のホッケーをすれば勝ち上がれると思っている。どれだけFWがサークル内で冷静に反則と点を取れるか。まだまだ今日も冷静にできていないので点もファールも取れていなかった。そこは一つのモチベーションの入れ方でどうにかなると思う。明日は今日できなかった両サイドからの攻撃をつないで冷静にサークル内でプレーすること。あとはPCをたくさん取ることを期待したい」

大嶋主将
「決勝トーナメントなので、内容どうこうよりも勝つことが一番重要だったが、そこで結果を残せなかったので本当に残念。先制して流れ自体はこっちにあったところで2点目を取れなかったというところはあるし、1点取られた後に残りの2、3分で前に行くという指示と引くというのがバラバラになってしまい、そこを一回落ち着いて引かせてちゃんと締めなきゃいけなかったなと思う。後半勝負という流れではあったが、早稲田もいいホッケーをしていた。後半最初に点数を取られてしまったのは試合を難しくさせてしまったと思う。サイドからの崩しに関しては前半の佐々木のプレーもそうだし何度もいい形はあったが、本当はもっとPCを取らなければいけないシーンはあったが、審判が判断してくれなかったらそこで切り替えて違うプレーをしなければいけなかったところでこだわってしまい、もう少し柔軟にやってもよかったかなと思う。早稲田には今季ずっと勝っていたので、向こうの勝ちへの思いも強かったと思うし、個人的に勝ちたいという気持ちが向こうの方が強かったかなと思う。そういうところが敗因として大きいかなと思う。ディフェンスに関しては最初はどっちかというと守れていてそこで先制点を取れたのはよかったが、最後の最後のところで3点目を取られたところはしっかり踏ん張り切れなかったなと思う。3位決定戦では結果を残さないといけないので勝つことはもちろんだし気持ちの部分でいいプレーをしていきたいなと思う。明日でリーグ戦は一区切りだし、インカレという大きな目標もあるのでいい形で明日の試合を迎えられるように準備したい」

國友督仁(政経3=丹生)
「前半残り5分で相手に2点を決められて流れが向こうにいってしまいそこからうまくリズムが取れなかった。決めるところを決められなかったのでやられてしまった。早稲田は宮崎さんと高校の先輩の鵜飼さんの二人以外は普通だと思う。トラップミスとかも早稲田は多くて宮崎さんが前にいないと攻めきれていないという部分もあったので宮崎さんと鵜飼さんの二人をしっかりマークすれば大丈夫だと思っていた。今日は全体的にイージーミスが多かった。トラップミスや足元に簡単にボール入れられて反則取られたりする部分は多かった。3位決定戦もあるが自分は2位から8位までは同じだと思っている。モチベーションを上げるのは難しいが来年のリーグ戦にも続くし4年生にとっては最後のリーグ戦なので何が何でも勝ってリーグ戦を終わらせたいと思う」