全日学直前! ~頂点への挑戦~ (4)展望

2015.10.23
全日学直前! ~頂点への挑戦~ (4)展望
 学生日本一を決める戦いの火ぶたが切られる。10月23日~25日の3日間にわたり、個人インカレである全日本大学総合選手権(全日学)が京都で開催される。日本代表選手も出場し、国内トップレベルの戦いが繰り広げられるだろう。明大からはシングルス10人、ダブルス4組が出場。「卓球界の王者」として、3年連続となる単複制覇を狙う。 今回は全日学の行方を占う。

シングルス
 昨年覇者の森薗政崇(政経2=青森山田)が連覇を狙う。ユニバーシアードで優勝したのもそうだが、今年は現世界ランク10位の荘(台湾)など、格上の海外選手に勝つようになったことが自信につながっている。また多くの優勝候補がダブルスもエントリーする中で森薗はしていないため体力面で優位に立てるのは大きい。

 注目ルーキーの酒井明日翔(政経1=帝京)と渡辺裕介(商1=明徳義塾)は日本代表レベルの選手に挑む。酒井は秋季リーグで全勝し本来の実力が出てきている。順当にいけばベスト8を大島(早大)と争う。劣勢な場面でも気持ちを切らさずに粘れるかがカギとなる。渡辺も4回戦で吉村真(愛知工大)と当たる。ルーキーだからこそ失うものは何もない。
 上級生もルーキーの勢いに負けていられない。松下海輝(商4=希望が丘)は最後のインカレ。ヤマ場は4回戦の山本(早大)のところだが、勝てばベスト8は堅い。町飛鳥(商3=青森山田)は比較的ベスト4が見えやすい山に入った。5回戦ではインカレ団体の時に敗れた上村(早大)と当たる可能性がある。その場合は悔しさを晴らす一戦になるだろう。

 今年は誰が優勝するのか本当に予想できない。丹羽孝希(政経3=青森山田)が出場しないことにより、誰もが優勝のチャンスがある。対抗はリオ五輪代表の吉村真、今年の世界卓球代表の𠮷田、そしてワールドツアーで優勝の経験がある大島だ。明大からの優勝が望ましいが、誰が優勝してもその結果にふさわしいものになるのは間違いない。

ダブルス
 偉業のダブルス3連覇を果たすかもしれない。有延大夢(商3=野田学園)はおととしから2年間を平野友樹前主将(平27商卒=現協和発酵キリン)と組み連覇。今年は1年次で組んでいた町にとのペアで自身3連覇を狙う。
 今年も充実した1年になるのか。滝澤拓真(情コミ3=長野商)・坪金衛(文3=野田学園)組は昨年のこの大会でベスト4と大躍進した。今年もランク入りを目指すが6月の関東学生選手権では目標の優勝を逃し、より多くの戦術が求められていることを知った。昨年大島・上村組(早大)を下した勢いを取り戻したい。

 ダブルスもまた、全体的に力が拮抗(きっこう)している。そのため上位シード勢が早々と敗退する可能性もある。それを踏まえると酒井・渡辺組のようなルーキーが絡んだペアにも上位のチャンスが出てくることになるだろう。