
関カレ開幕 6人がインカレ出場権を獲得/関東学生選手権
[男子フルーレ個人]
切り替えがカギとなった。岸貴範(営1=埼玉栄)は予選を3勝2敗で突破し、トーナメント3回戦敗退。あまりよくなかったという予選から切り替え、足を使うことを意識してインカレ出場権を獲得した。3回戦では関東学生新人戦決勝で敗れた飯田(日大)と対戦。前半を相手ペースとされ6―10まで離されたが「自分のペースをつくって試合を展開していこうという意識を持った」と3連続ポイントを挙げ途中11―11で追い付いた。しかしまたも離され12―15で敗戦、リベンジとはならなかった。ルーキーながら関東学生リーグ戦にも出場した注目株。インカレでの勝ち上がりにも期待が懸かる。
1年間の成長を見せた。昨年度は70位に終わった池畑亮太郎(理工2=三重県私立海星)が3回戦進出でインカレ出場権獲得を果たした。目標とするインカレに向け「予選から全力でいった」と予選は5戦全勝で9位通過。3回戦では8―8から一気に7失点で敗退したものの、奪ったポイントは練習でやっていた通りに決めたものと手応えもつかんだ。課題として挙げるのは自分で試合の流れをつくること。8―8と同点ではありながら「相手に試合をつくられている感覚の8―8」と終始相手ペースで敗れた。それでも確かに見せた成長の跡。念願のインカレへの切符を手にした。
[女子フルーレ個人]
山岡は後悔の残る1回戦敗戦となった。練習不足も響き足が動かず、勝ちたいという気持ちとは裏腹に「体が追いついてこなかった」(山岡)と苦戦を強いられた。なんとか予選を通過し迎えた、決勝トーナメント1回戦の相手は松崎(日女体大)。序盤は一進一退のシーソーゲームも、予選の反省を生かし「足だけ動かすことを意識した」。冷静な戦いぶりを見せ中盤に3連続ポイント。13ー9とリードして第2セットを終えた。
しかしインターバルが開けた第3セットに戦況は一変。山岡をよく知る相手ベンチのアドバイスを受け、攻めてこない相手に「点数を欲しがり過ぎた」と攻め急いでしまった。6連続ポイントを許し13ー15でゲームセット。中盤まで相手のパレやコントラアタックに反応できていただけに悔やまれる敗戦となった。
秋に入部し、今大会が初出場となった西塔も1回戦敗退に終わった。6人の予選プールでは2勝を挙げ4位通過。決勝トーナメント1回戦では尾上(早大)に15ー2と完敗したが、試合後の表情は晴れやかだった。約2年ぶりとなる久しぶりの実戦を「楽しかった」(西塔)と振り返った。
学んだのは「試合の持って行き方」(西塔)。自分のペースで戦うことができた予選の2試合は5―1、5―2と好スコアで勝ち切った。得たものは自分から積極的に動いていけば通用するという手応え。一方、決勝トーナメントでは課題も浮き彫りになった。体力面に加え、格上の対戦相手に萎縮し動きが小さくなってしまったと西塔。その分、突けたという感触でもわずかに届いていなかった場面もあった。「逃げ腰になって自分のプレーができなかった」(西塔)と気持ちの部分を改善点に挙げた。
[谷澤優佳・柴田遼太郎]
試合後のコメント
山岡珠子(政経4=鳥羽)
「最悪でした。予選から立ち上がりが本当に良くなくて、足も全然動いてなくて4年間の関カレの中で一番ひどい試合をしたんじゃないかと思う。練習不足。勝ちたいという気持ちはもちろんあったし、インカレにつながるよう上位を目指そうという気持ちはあったが、体が追いついてこなかった。すぐ足が止まったり、すぐ手に頼ってしまったり、すぐ妥協してしまっていたところが良くなかったところ。1回戦の相手は、まず知らない人だなということを思って、とりあえず時間を使って、足だけ動かすことを意識した。冷静に戦おうと思っていた。自分が焦ったり、点数を欲しがってしまうと良いようにはいかない。それだけは避けたかった。最初はシーソーゲームで2セット目が終わった時に引き離せたのに、3セット目で抜かれてしまったのが作戦としても駄目だったし、一番駄目な負け方。完璧ではなかったが、予選よりは足を動かせていた。相手に合わせて下がっているわけではなく、自分からしっかり下がろうという意識を持って下がれていた。パレとかコントラアタックも合わせられていた。敗因は作戦。相手のベンチの子が4年生で、昔から知っている子。自分の対戦相手へのアドバイスが的確でばれているんだなと思った。それが分かっているのに対応し切れなかった自分が一番の問題点。2セットが終わった時に13ー10でリードがあるのにも関わらず、早く取りたい、終わらせたいという勝ちたい気持ちが裏目に出て体から行ってしまったり、さっきまでしていなかったことをした。最終セットは相手が攻めてこなかった。そこで何で攻めたんだろうなって。そこが欲しがり過ぎたところ。自分の弱点だと思った。団体戦はインカレにつなげるために1回戦は確実に勝つ。2回戦の法政大学には1回も勝ったことがない。自分たちは全力を出し切るしかない。個人戦については、全日本に行けるかはインカレの結果で決まるが全日本とかは考えていない。インカレが自分のフェンシング人生の最後の試合。10年以上やってきたフェンシング人生の集大成だなと思っているので出し切るしかない。今日、楽しめていなかった部分もあるので、全力でやって勝つのはもちろんだが、最後にフェンシングを楽しんで終われたらいい。そのためにも練習して頑張りたい」
佐伯恒星(政経3=鶯谷)
「予選で勝てる相手に勝てなかったのが一番。もっと1本1本集中しないといけない。そこで順位が悪くて、という感じだったのでそこが一番いけなかったかなと思う。主はエペなので切り替えてエペの方に集中したい。見てるのもやるのも好きなので、他種目やりながらもフルーレやりたいなというのがあった。上の方にいくのは他種目やってるので無理かなというのがあるけれど、出るからには勝たないといけないと思った。エペやりつつもフルーレもやって少し研究しようと思っている。エペを調整して、本種目なのでインカレは絶対出場しないといけないと思っている」
池畑亮太郎(理工2=三重県私立海星)
「内容は今日はそこまでこだわってなかった。去年インカレ出られてなかったので、今年は最低ラインをそこに置いていたのでインカレ出ることが決まってよかった。予選は運よかったのもあって、そこまで強い人が自分のプールに入ってこなかった。予選全勝すればほとんどインカレが見えてくる感じだったので、予選から全力でいったので結果的には全勝できてよかった。内容的には負けた試合でも自分が取ったポイントは普段練習で意識しているプレーができたポイントだったのでそこがよかった。逆にそれ以上に相手に点を取られてしまって、3回戦負けてしまったのでそれが課題。自分のペースでやらせてもらえなかった。序盤から点数だけ見れば途中で8―8だけれど、自分の中ではトントンの試合をしているという感覚はなくて、どちらかというと相手に試合をつくられている感覚の8―8だった。この前の試合でも中央の佐野さんと当たったけれど途中まで競って最後突き放されるという同じ展開だったので、実力差があるのは分かっているけれどそこを少しでも自分で流れをつくるというのが課題。春も後輩にレギュラー取られたり去年は同期がインカレでベスト16いったり、結果だけだったらいい方だと思うけれど素直に喜べない部分もあって今回同じレベルだけど自分の目標としていたインカレ出場ができたのでよかったと思う。団体戦は出ることができたら今日やった通り練習通りに頑張ろうと思う」
岸貴範(営1=埼玉栄)
「予選がよくなかったのでトーナメントでシードの人と当たるのは分かっていたので、ちょっと気持ち切り替えて頑張ろうという感じでやった。今日予選全勝する予定でいて、でも負けてしまったので一つ一つ勝っていかないとインカレにいけないので、その時の勝負を頑張ろうという感じだった。(3回戦途中追い上げたが)新人戦の決勝で当たって負けた相手でリベンジしようと思ったけれど、前回と同じく今回も前半離されてしまった。前回は足使えなくて前へ前へ捉えにいったところを突かれたりしてしまった。今回は最初あまりよくなかったけれど、後半切り替えて自分のペースをつくって試合を展開していこうという意識を持った。足使わないと点取れる場面をつくれないので、足使うことを予選のときからもっとやりたい。予選がよくなかったのでトーナメント入ってから足使えたかなと思う。団体戦は専修大学と1回戦で、今日予選で専修の人に負けてしまったのでもし当たることになればリベンジしたい」
西塔菜々子(国際1=札幌光星)
「大学生として初めての試合だった。私は秋に入って、しかも浪人していて2年ぐらいやっていなかった。その中で普段の練習の成果が出ないとか、普段あまり女子の選手とやる機会がない分、新鮮というか、学ぶことがたくさんあった。負けて悔しいというのもあるが、それよりも楽しかった。学んだのは試合の持って行き方。最初に自分のペースに持っていけば結構勝てる。逆に、最初に変なポイントで相手に取られてしまうとペースを持って行かれてしまう。最初のスタートでエンジンを掛けるのはすごく大事だなと思った。あとは体力が戻っていないことや気持ちの問題。前だったら強い選手相手でも2、3点取れていたが、今は体も動かないし萎縮してしまう。差がすごく大きかった。課題はしっかり自分から動くこと。守るのも攻めるのも自分から動く。あとは自分よりも格上の選手にも萎縮しないで戦うために、男子の先輩とか強い選手も多いので練習でも、もっと自分から積極的に動かないといけないと思った。次のインカレまでに意識していきたい。1回戦はまず、相手が強いという先入観から入ってしまった。しかも左利きで苦手意識があった。負けちゃうかなという気持ちがあって逃げ腰になって自分のプレーができなかった。自分からもっと積極的に行っておけば突けたはずのポイントも2センチ、3センチ届かないことが多くて、技術もそうだが気持ちの問題で決まるのかなと思う」
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