ルーキー鎌田が優勝を飾る! 西野は2大会連続優勝/東日本学生選手権
女子
西野が貫禄の2大会連続優勝を果たした。1回目のジャンプのトリプルルッツで「迷いが出た」(西野)と着氷ミス。しかしここからが西野の真骨頂。その後のジャンプを全て決め「クリアにまとまった」。女子で唯一の100点台を叩き出し、2位と20点差を付け100・60点の圧巻の演技となった。西野が過去2年優勝を手中に収めている東日本選手権。明治の絶対的女王がエレガントに、そして美しく舞い、3連覇を成し遂げてみせる。
男子
明大に新星が現れた。今大会がシーズン初めての学生大会出場となった鎌田。序盤のトリプルルッツで転倒するが、他を寄せ付けない迫力ある力強いステップで巻き返す。1位から3位まで2点差という接戦を制し、1年生ながら優勝の栄冠を勝ち取った。9月にポーランドで行われたジュニアグランプリでは「自分のベストの演技ができた」(鎌田)。順位は7位だったがシーズンベストをマークした。課題にトリプルアクセルを挙げており、試合で成功すれば「海外の選手に太刀打ちできる」と鎌田。今年は世界ジュニアに出場することを目標としている。未知数の可能性を秘める鎌田が新たな技を身に着け、世界の並みいる強敵に立ち向かう。
男子の活躍が目立った。野添紘介(商4=東福岡)は3位ながらノーミス。「フリーでノーミスしたことはなかったので、すごく大きな一歩になった」(野添)とジャンプ全ての質が高く、スタンディングオベーションが起こるほどの演技に、ガッツポーズで観客の声援に応えた。また、ルーキー・佐上凌(商1=武蔵野)も台頭した。つなぎで転倒するミスが悔やまれるものの、ジャンプの出来栄えが高く、優雅な滑りを披露。6位と好成績を残した。
次の大会は今月下旬に行われる東日本選手権だ。全日本選手権進出が懸かるこの大会。スケート選手にとっての“夢舞台”へ。今大会で活躍した選手が勢いそのままに東日本選手権で好成績を残し、夢舞台への切符をつかみ取る。
[木村亮]
試合後のコメント
FSで初となるノーミスの演技を披露した野添
「フリーでノーミスはしたことがなかったので、すごく大きな一歩になったと思う。トリプルアクセルは最初の大きな1本として絶対に決めたいという思いがあったし、ここのところ練習でもすごく良くてほとんど練習の曲かけでも外すことがなかったので、不安要素は特になく大丈夫だろうと思って挑んだ結果飛べたので。最初1本目飛んだ後2本その後に次のジャンプがあって、少し危ないなとも思ったが何とか耐えることができて、その後はその勢いに乗ることができた。昨年度から滑り込んできているので、昨年度よりもっといい演技にしたいし、慣れてきているのでもっとレベルの高いことを入れていけたらと思う。ジャンプ自体は確率も上がってきたと思うし、後半の体力的にも苦しいところでもしっかりと飛べるようにはなってきたので、それは成長した点かなと思う。部内でのインカレの出場争いもあって1年生もすごくうまいので、すごく刺激にもなるしプレッシャーにも感じるところもあるが、そういうところで4年生の意地というか、今年はどうしても実力順で出させていただきたいという思いがあったので、自分のやれることをしっかりと100%発揮してインカレに出て、明治として優勝できるようにという思いがあるので、しっかり集中してできたかなと思う。練習でも最近はノーミスでできたりしていたのでもうひとランク上の演技をするために、トリプルアクセルを2本に増やして少しでも得点につなげられるようにしたい。それと、スピンのレベルを落としてしまうことがあるのできっちりと得点を取っていきたいと思う。練習の時からここのところは調子がよくて、曲をかけても失敗は1本2本で収まっているので、あまり練習の中でも大崩れするということもなく自分の中では安定してきているなと感じている。このまま気持ちを切らさずに東日本も頑張って全日本につなげて、そしてインカレに出場できたら最後に明治として優勝して終われたら最高だと思うので、そこに向けてしっかり頑張っていきたい。東日本はきっちりやることができたら必ず全日本はあると思うので、自分のできることを手を抜かずにここからまた2週間くらいあるので、そこでしっかりと練習を詰めて何としてでも最後の年で全日本に出場したいなと思っているので、東日本ではやれることをしっかりとやっていきたい」
2大会連続優勝の西野
「初めのルッツに迷いがでて失敗してしまって、どうなるかなと思ったが、その後のジャンプは全部きれいに決まって良かったと思う。調子が落ちたわけではなく、むしろいいが、絶好調ではないというか。不安というか気にはなっていて、そこの部分を東日本までにクリアにしていきたい。東日本で練習通りのものを本番でできればいいなと思っている。今大会を通過点としてこれからもっと良くなっていけば。と思いながら練習していた。(今シーズンで)心がけていることは試合を楽しんで笑顔で滑ること。あとは昨シーズン通して良かったので、それが結構支えになっている。シーズンの初めが良くてもそれが通せるんだと。それがちょっと自信になった。(コーチからは)今できることを全てやれと言われた。後はエレガントに美しく滑れるようにと言われた。(今日良かった点は)ジャンプの1個目失敗しても後は全部クリアにまとまったこと。後は笑顔で楽しんで滑れたことが一番。(東日本3連覇が懸かるが)連覇というより全日本に追加する枠が4人と少ないので、そこはしっかり丁寧にしていきたいなと。とりあえず自分が満足いく演技ができたら一番満足すると思うのでそれを目指していきたい」
1年生で優勝を果たした鎌田
「取らなければいけないところを取れずにいたので、とりあえず今1位でホッとしている。(ジュニアグランプリ)シーズンベストだったので、これからの課題は残るなと思いつつ、まずまずのシーズン最初の試合かなと。すごいレベルの高い試合で、勝てるのも結構難しいものだったが、自分のベストの演技ができた。世界ランキングも上がったので、満足はしている。(今日の試合、ジャンプの失敗が2個)1個目のルッツは自分の中では予想外だったのでちょっと慌てた。ちょっと悔しい部分はあったけど、これから頑張っていこうと思っている。(不安要素は)中盤のジャンプの4つ。ルッツとコンビネーションからステップまでの4つのジャンプがいつも鬼門。そこが大きな得点元なので、それを決めないと。いつも真剣にやっているところ。(アクセルは最初からダブルの予定だったか)今日(トリプルを)やろうかと思ったのだけど、あまり体調も良くなかったので控えて確実に取った。(表現力での加点)ジュニアグランプリでスケート連盟の方に言われたのを意識して、ステップのレベルをもう少し上げることと、強い動きをしようと思った。(コーチから)全日本ジュニアに向けてここから上げていこうみたいな話をした。(オフシーズンの練習)とにかく躍りと体になじむような特訓だった。(大学に入ってプログラムは)ショート、フリーともに変えた。去年ショートとフリーでいい演技してきたので、今年からまた違うタイプの曲に挑戦していこうという話で変えた。(今回のフリー)ジュニアグランプリから直したストレートラインステップを歯切れ良くいけることと、ジャッジへの印象、アピール力を高めて悪い印象を残さないように演じ切ろうと思っていた。全日本ジュニアに3番までに入れば世界ジュニアに今年行ける。世界ジュニアが一番レベルが高いので、それに出たいがために今必死でやっている。今自分はジャンプがルッツまでしか飛べないが、アクセルを入れればまだまだ全然可能性はあるし、世界でも戦っていけると思い立っている。なのでアクセルをやればという希望を感じた。(ジュニアグランプリでアクセルは)入れていないが、それが試合で入れられるようになると、海外の選手に太刀打ちできるなと。(東日本の目標)もちろん優勝することだけど、それよりトリプルアクセルを、ダブルアクセルを無難にこなすわけではなく挑戦して、とりあえずは全日本のために、完璧なショートとフリーを一つずつやっていきたい。まずはトリプルアクセルをプログラムに入れて、試合でも決められるようにしていきたい。合計得点の180点~190点をコンスタントに出せるようにしていきたい」
優雅な滑りが目を引いた佐上
「今日は練習でやってきたことがいつも通りできたことが一番良かったと思う。ジャンプも練習通り普通にできたので、緊張はしていたがその中でも普段通りできたかなと思う。結果には満足しているが、もう少し上を目指せたかなとは思う。スピンやステップなどのレベルが甘かったかなと思うので、そこからきちんとレベルを取って点数を伸ばしていけたらと思う。練習の時は体力には問題ないと思っていたが、緊張からか体力を使ってしまった。団体優勝が一番の目標だったので、その中で自分が少しでも明治の力になれたかなと思う。団体1位という結果にもちろん満足しているし、次はインカレで明治内での争いもあると思うがみんなで1位を目指して頑張る。東日本では、練習では上手くいっているので普段通りに一つ一つ積み重ねて、全日本への切符をつかみたいと思う」
関連記事
RELATED ENTRIES