
眞砂、隈園の2選手が表彰台に上がる/第51回全日本学生トラック新人戦・東日本大会
昨年のリベンジを果たすことはできなかった。決勝では予選からギアを落として臨んだが、タイムは伸びず。予選を2位で上がり、決勝の前に準優勝以上が確定していたが「完全に優勝だけを狙っていました」と言う眞砂。外バンクでのベストタイムからも10秒ほど遅れた決勝のタイムに納得いくわけがなかった。
「まだ自分自身のことが理解できていない感じです」。常に試合前の調整法を試行錯誤しているが、いまだにしっくりくるものが見つかっていないのが現状だ。「こういうところを潰していかないとコンスタントにタイムが出ない」。今冬のオフシーズンにはコーチとも連携を取りながら眞砂だけの練習メニューをこなす予定だ。2年目のシーズンも終盤に差し掛かった眞砂は「危機感を持って」さらなる強さを追い求めていく。
ルーキーらしいはつらつとした走りで3位入賞だ。トラック競技は大学から本格的に始めた隈園。「フィジカルでいくのが自分に合っていると思います」という1kmタイムトライアルで見事に結果を残した。1度目のスタートでフライングをするも、仕切り直した2度目のスタートを成功させるとぐんぐんとスピードに乗り1分07秒732の好タイムで堂々と3位を決めた。
高1までラグビーをやっていた隈園は、昨晩もワールドカップの日本対サモア戦を観戦。「とても興奮して、代表のパワーを感じました」と力強い走りに還元させた。トラック競技歴の浅い隈園の課題は経験を積むこと。得意とするロードのクリテリウムシーズンの到来とともに「並行してトラックも練習していきます」と力強い一言を残した。発展途上のルーキーの進化はまだまだ止まらない。
インカレを終えて新体制を迎えた明大自転車部。国体で好成績を収めた3年生を筆頭に、伸びしろ十分な1、2年生。個人としても、チームとしても無限の可能性を秘めている。今後控える六大学戦やクリテリウムシリーズでの期待が大いに膨らむ。
[鈴木拓也]
★「2015紀の国わかやま国体」で明大勢が躍動!★
ケイリンに出場した森本尊也(営3=岡豊:高知県代表)、小林和希主将(政経3=裕誠:福岡県代表)はワンツーフィニッシュを達成。森本は昨年の長崎大会に続く優勝で、国体ケイリンの連覇を成し遂げた。
出場した3年生4選手が表彰台に上がる好成績に「部を引っ張っていく上で、上級生が成績を出すことで下が付いてくると思います」と小林。新体制となった自転車部がまず一つ好スタートを切った。
〈〈下部に選手のコメントも掲載しておりますのでぜひご覧ください。〉〉
眞砂
「(予選の走りは)予選は普通に目標のタイムで走れると思っていて、走っている時もそんなに落ちている気はしなかったんですけどタイム聞くとどんどん落ちてしまっていました。その辺がうまくいかなかったですね。(予選と決勝2本走りましたが)僕は2本目の方が得意なんですけど今回はタイムが全然出なかったです。疲れはあまりなくて、予選でギアが重く感じたので1枚落として臨んだんですけど、タイム的には変わらなかったのでとにかく練習不足です。完全に優勝だけを狙っていて、外バンクでのベストよりも10秒近く遅いので満足はしていないですね。自分がどうしたらうまいこと調整できるのか、どのタイミングでベストの状態に持っていけるのか、大学2年になってもまだ自分自身のことが理解できていない感じです。こういうところを潰していかないとコンスタントにタイムが出ないので、とにかく普段の生活から逐一管理していきたいです。(オフシーズンに入っていくと思いますが)昨年のオフシーズンが完全に失敗したので、今回は本腰を入れて危機感を持って、明治の練習自体を変えていこうと思っています。冬場の練習は僕に合っていないので、上級生になって自由が利くようにもなったので、僕に合ったメニューをコーチと話して組んでみっちりとやっていくしかないですね」
隈園
「(1kmTTは自分に合っている種目か)そうですね。最初から全力で余計なこと考えなくていいのでフィジカルでいくというのが自分に合っていると思います。実力は出し切れなかったです。最初も焦ってしまってフライングをしてしまいました。それで自分の中で恐怖心というか、フライングをしないようにしないとという気持ちが出てしまって、1歩目からスタートがうまくいきませんでした。そのあとはいつも通りだったんですけど、インカレが終わってから一度もバンクに入れなかったので、バンクでの走りがまだまだだなと思いました。ベストはインカレ本番の6秒6だったので、タイム的にはフィーリングよりは良かったんですけど、2位の人とは僅差だったので納得はいかないです。(3位入賞は)トラックで表彰台に上がれるとは思ってもいなかったので本当にうれしいです。(レース前にラグビー日本代表の五郎丸選手の真似もしていましたね)高1までラグビーをやっていて昨日の試合も前半だけなんですが見てとても興奮して、代表のパワーを感じました。五郎丸選手にあやかってみました。それでスタートをミスったので2回目はやめました。(クリテリウムも始まります)あまり長距離ではなくて自分もクリテは得意なのでチャンスがあればどんどん狙っていきたいです。それと並行してトラックも練習していきます」
国体出場3年生のコメント
小林
「国体に出るのが大学1年生ぶりということで昨年出られなかった分気持ちも入っていました。2回戦では宮本(中大)と森本と俺と3人で上がろうって話していたんですけど、宮本は病み上がりであまり踏めていなかったので上がれませんでした。森本の準決勝の上がりタイムが10秒8くらいでそれでも8割とか言っていたので、決勝は10秒6くらいで上がるだろうなとは思っていました。決勝も後ろに付かせてもらって、ラスト最終コーナー回ったら勝負なということで、いけるかなと思ったんですけど森本が絶好調だったので届かずでしたね。短距離1本でやっている選手はあらためて強いなと思いました。(3年生は全員が表彰台に上がりましたが)みんな表彰台に上がれてうれしいというのはありました。でも自分は本来ポイント、4速で乗っていたはずなので、ケイリンで森本と組んで2位という結果なのでうれしいですが、本来自分が乗るべき種目で表彰台に上がりたかったのはありますね。部を引っ張っていく上で、上級生が成績を出すことで下が付いてくると思います。もちろん普段から競技以外のところでも引っ張るんですけど、まずは結果を出して強いところを見せて、しっかりと筋の通ったことを言えば、結構良い雰囲気でスタートが切れているので、メリハリを付けて練習からやっていきたいです」
曽我
「今回はどっちかと言うとあまり練習ができていませんでした。熊本に帰った時も熊本の競輪場が工事をしていたので乗れる機会が全然なくて、1回だけ宮崎で乗ったんですけどそれも状態を確かめるくらいでした。とりあえずはロードとパワーマックスで状態を維持しながら臨んだので悪くはなかったです。自分の持っている力を出し切っての3位だったので満足はしています。(3年生全員が表彰台に上がりましたが)明治は国体に強いとOBの人からも言われていましたが、まさかここまで良い成績を残せるとは思いませんでした。新体制に向けての良いスタートになったかなと思います。周りからも明治強いねとは言われていますが、それにうぬぼれず来年のインカレで総合3位以内には入りたいと思います」
橋本
「(チャンピオンとして臨みましたが)2連覇するという気持ちで臨みました。帰ってきてからあまり練習ができていなかったので、周りからもこれじゃ2連覇無理なんじゃないかと言われてもいました。でもそこから練習して、和歌山に入って予選でタイムを測ったら大会新記録が出たので調子は良かったのかなと思います。(3年生全員が表彰台に上がりましたが)そうですね。気付いたらみんな1位、2位、3位だったので、頑張っているなと思いました」
森本
「(昨年のチャンピオンとして臨まれましたが)今年は2位でもみんなにおめでとうと言われることはないと思っていました。前年優勝しているので、今年も優勝だけを狙って行きました。他の選手たちもマークしてきたので全部自分の動きたいようにできて走りやすかったです。インカレ後は1週間くらい休んで、瑠偉(橋本)の実家の佐賀に行ってずっと瑠偉たちと練習して和歌山に入りました。佐賀でもずっと良い練習ができていました。プレッシャーはそんなになくて、優勝できる自信がありました。(決勝では小林とも戦いましたが)レース前に俺が前にいって、2コーナーから一気に出ていくから、4コーナー抜けてストレートに入ったら俺と小林は敵として勝負するという話をしました。その通りになりました。それを小林に捲(まく)られずに勝てて良かったです。優勝できたこともうれしいし、みんなで表彰台に立てたこともうれしかったです。短距離リーダーとして練習環境を整えていくのも俺の役割だと思うから、小林とマネジャーとうまく連携を取りながらインカレ総合優勝に向けて頑張っていきたいです」
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