
専大から勝ち星 秋季リーグ3勝目を挙げる/秋季関東大学男子1部リーグ戦
連続ポイントで流れをつかんだ。ネット越しに高くそびえる専大ブロックに対し「リバウンドをもらって穴が開いたところに打って点数をもらった」(與崎風人政経4=鹿児島商)。サイドからの攻撃を中心に、長いラリーでも切らさず拾い続ける粘りのプレーで相手のミスを誘いポイントを重ねた。点差こそ大きく開かなかったが第1セット手堅く収めた。続く第2セット、取っては取られの拮抗(きっこう)した場面に與崎がライトから強烈なスパイクをたたき込みこの均衡を破る。與崎のアタックを含む5連続得点がこのセットを決定づけ、セットカウントを2―0とした。
勝利はすぐそばかと思われた。しかし調子を上げてきた専大の高い打点から放たれるスパイクに「いつか流れがくるだろうと試合をしていた」(瀧野頼太主将・政経4=創造学園)と受け身に回ってしまう。打っても高さを生かした一枚ブロックにかかる苦しい展開に、ジュースまでもつれたが個人技に押し切られ25―27で惜しくもこのセットを落とす。
勝ちにこだわった。第4セットは最終セットを見据えスタメン選手の温存を兼ねて大きくメンバーを交代し「うまく切り替えられた」と瀧野。一度コートを離れベンチから戦い方を考えた。4セット目は15―25と大きく離されてしまうが、勝負をかけた5セット目では狙い通り濱中俊生(商3=弥栄)の打数、決定力ともに向上。連続ポイントで一気にリードを広げた。與崎がブロックアウトを取りセットポイントを獲得すると、最後は専大のサーブミスでこの試合をものにした。
明大の代名詞になりつつあるフルセットまでの戦い方。拾ってつなぐが勝負所で勝ち切れない、良くも悪くも明大らしさが集約されていた。残り4試合とその先のインカレに向けてメンタル面を整えて「3セットで勝ち切れるようにやっていきたい」(瀧野)。大混戦の秋季リーグで順位を上げていきたい。
[荒井希和子]
日付 | 対戦相手 | 場所 | スコア | ●2{18―25、19―25、28―26、31―29、12―15}3 | ○3{21―25、23―25、25―18、26―24、15―11}2 | ○3{25―21、25―22、25―27、15―25、15―10}2 | ― | ― | ― | ― |
---|
試合後のコメント
瀧野
「3セット目に自分たちがリードしていたのに逆転されて、4セット目も一気に向こうの流れになってしまった。ストレートで勝てる試合を自分たちで苦しめている。そこは来週に向けて修正しないと勝てない。全カレでトーナメントになることを考えても確認しないといけないと昨日今日で感じた。(3セット目)気の緩み。いつか流れがくるだろうと試合をしていた。(5セット目)4セット目に点差をあれだけつけられて、メンバーも代えながら、という中でうまく切り替えられた。(自身も交代した)切り替えたかった。ベンチから見ていて5セット目どう戦うかを考えていた。うまく切り替えられた。(フルセットものにできている)今日は自滅だったので5セット目は取らなければ、という気持ちが強かった。(良かった点)勝ち切れたところ。スパイカー陣も打ち切れていたが濱中にボールが集まり過ぎていたかなと思う。(後半戦連勝)この2戦で自分たちのいいところも悪いところも出た。気持ちの弱さをどう乗り越えていくか。3セットで勝ち切れるようにやっていきたい。雰囲気はいいし、勝とうと一つになっているのはある」
小野寺徹(営4=東洋)
「勝てたのはいいけど、フルセットが大好きだなと。本当に3セット目は取れたはずだった。まだミスも多いし、それで3、4セットを落としてしまって。(1、2セット目)今日は今までと比べてブロックポイントをとることができた。サーブポイント、ブロックポイントがあればやっぱりチームはグイグイに乗っていくし、一気にリズムもできる。そういう風にリズムをつくっていけたのが一番良かった。ブロックは今日特に良かった。相手がはまってくれたかな。個人的にも相手のバレーがゆっくりのバレーだったのでやりやすく、つくことができた。(3、4セット)ブロックポイントから流れをつくれずミスが出てしまった。途中流れはきかけましたけど、つくれてはいなくて離されてしまう。やはりミスは減らしたい。4セット目は特にない。でも終わった後にみんながしっかり切り替えて、入りからしっかりプレーができたのは良かった。(ミスが出ながらも勝ちにつなげた)集中力を切らさずにしっかりリズムをつくって、きっかけとなる点数をつくって。それを全員で盛り上げて終盤に持っていけたのが一番。特に最後のセット。(次戦)日体大は特にミスを出さないチームだし、駒大はサイドもスピードがあってセンターも厄介なチーム。個人としてはやはりまずブロック。チームとしてはリズムがあってもなくてもいかにミスにこだわっていくかが重要になってくる」
野村昇吾(商4=高知商)
「1セット目取ったが、全体的に2、3、4セット目と少し集中力が切れてしまっていた部分もあった。4セット目は点差もかなり離れていたが、うまくメンバーの中で次のセットへの持って行き方ができていた。交代メンバーも頑張ってくれて、5セット目みんなで気合を入れて取れたということは大きかった。濱中とか與崎とか決め切ってくれて、自分も5セット目最初で決めてそこで勢いに乗らせてあげられた。(セット連取を許してからの5セット目)キャプテン(瀧野)と濱中と僕が下がって、このセットは捨てて、最後までやり切るために立て直そうと。そこがうまくかみ合って5セット目は気合も入って力も出せた。(昨日は違ったフルセット勝ち)今日は逆に相手が3、4セット取り返してきて乗ってきたところを気持ち的に上回れた。収穫だし、次につなげられる。(次戦)駒大は1勝で、かなり死に物狂いじゃないけど、そういう風に向かってくる。そこを気持ちで戦っていく。日体大は本当にミスが少ない。今日、昨日のようにミスが出ていたらすぐにペースを持っていかれてしまうのでミスを出さないこと。駒大は気持ちで倒せればと思う」
原潤一(文4=習志野)
「相手センターはネットからかなり体が出ていて、プレッシャーはあった。高さがあったのでブロックでは二枚で飛んでコースを狭めることを重視した。上から打たれた場合は、もう後ろを信用して拾ってもらおうと思っていた。スパイクを打つ時もシャットされないように避けて避けてと打ち分けた。打っていても点が決まっているような手応えはなかった。ほぼずっと一枚コミットで来ていたのでサイド中心のバレーをやって、4セット目かなり離されたところで次のセットにつなげるために上げるようにしていた。あとは特別なことはしていない。4セット目かなり離されたところでメンバーを交代させていって、交代したメンバーに休んでもらって5セット目につなげようという狙い。4セット目は4セット目で出ているメンバーで楽しくやれてよかったと思う。こういう試合展開になるのはもう想定内だった。修正したいのはクイックのコンビがあっていなかったこと。そこを合わせて来週の駒澤大、日体大に臨みたい」
與崎
「最初の2セットは連続ポイントで流れが持って来れた。4セット目に関しては完全にむこうのペースだったので、自分たちのできる盛り上げ、チームの雰囲気だけを4セット目に作って5セット目に入ろうとした。5セット目は野村だったり濱中だったり少し休めたメンバーが自分の役割を果たしてくれたから一気に行けたと思う。自分は高さのある相手に一発で決めるよりも、リバウンドもらって穴が開いたところに打って点数をもらえればいいと思っている。それはちゃんとできていたから、明治の目指すバレーが形になってきたかなと思う。後はミスだけが問題なので注意して練習していければいい。今日はミスが多かったが、どの段階でも自分のサーブを打てるようにしたい。コンビは試合の流れの中でトスがぶれていることもあるが自分がフォローできればいい。後半戦は言って2勝できているので、この勢いでしっかり2勝して中盤の順位まで持っていきたい」
濱中
「向こうがオーソドックスなバレーなので、ワンタッチをしっかり取って切り返していこうと考えていた。向こうのセッターが小さくて、自分がセッターの前のローテーションだったので、決めどころで決められるようにしたかった。(ブロック)オーソドックスなバレーなのでしやすかった。セッターのトスが悪い時に対処しきれずに、4セット目はああいう感じになってしまった。3セット目は取り切れるゲームだった。そこを取り切れないっていうのが上位のチームに前半戦に勝てなかった要因。今日も相手のミスに助けられた。相手のミスが出て自分たちはミスしないところがよかった。4セット目出てなかったのですごい集中して、5セット目は盛り上げていこうと思った。今日は仲間のブロックフォローがしっかりしていたので思いっきり打てた。4セット目であれだけボロボロにされたので、気持ち的には逆に切り替えられたんじゃないかと思う。4セット目もすごい競って落としてたら駄目だったと思う。(後半戦2戦終えて)まだまだ下位にいるので上位を目指していきたい。今後日体とか、ミスが少ないチームと当たるのでこの2戦みたいにうまくいくかは分からない。攻める気持ちを忘れずにやりたい。(課題)サーブカット。小さいチームなので、そこで崩れると大きいバレーをしても勝てないので大事になる」
辰巳遼(文2=清風)
「今日は先行していた展開だったので最後勝てたのは良かったが、3─0で勝てる試合だったので反省すべき。今日は自分たちのミスも多かったし、特に3セット目は勝てた展開だったのに取り切れなかった。(1、2セット目は)相手のミスも多かったし、サーブミスも(こっちの)ローテが弱い時にミスをしてくれていた。逆に3、4セット目はサーブにやられてしまったイメージ。この先もリーグはあるけど、サーブカット、コンビとこれから修正していかなきゃいけない。ブロックとレシーブはよくなってきている。そこから決めるまでの展開を大事にしていきたい。(フルセット)4セット目はあれだけ点差が離されてしまい、そこで逆転するというのは厳しいと思った。なのでこれまで使っていなかった攻撃を5セット目見通して相手に印象付けようと。うまくはまったので良かった。ずっと相手がクイックを一枚で抑えに来ていたので、4セット目の離された展開でもクイックを見せていこうと思った。(ブロック)3、4セットは相手がかなり時間差を使ってきていたが徹さん(小野寺)が抑えてくれたので相手も使いづらくなって楽になった。今週の試合のように戦う気持ちを持って粘り強くやったら負けないと思う」
関連記事
RELATED ENTRIES