
和泉主将圧巻の4ゴール! 桐蔭横浜大に4―0大勝/関東大学1部リーグ戦
強い思いが大量得点を呼び込んだ。後期リーグ開幕戦、2戦目とシュート0本に終わった和泉。「打てば何かあるかもしれないしシュートという意識は練習から強く持っていた」(和泉)と前節、今節はシュートに対する高い意識を見せた。目標とするのは後期10ゴール。今節4得点を挙げ、今年度8得点と一気に得点ランキング3位に躍り出て得点王も視野に入ってきた。しかし「自分が得点するのも大事だけどチームが勝たないと点を取っても意味がない」。あくまでも目指すのはチームの勝利につながる得点。背番号10を背負う主将は結果だけを追い求める。
共通意識で無失点だ。後半に入ると相手のハイプレスに対応し切れず、後手に回る場面が増えた。ボランチが後ろに下がって守備に加わったことで相手に高い位置でプレーされるように。それでも「最後のところで弾けば全然問題ないと思っていた」(山越康平・法4=矢板中央)とボールを持たせてもゴールは割らせないディフェンスで得点を決めさせず。後期リーグ戦では無失点では勝利を挙げており、明大らしい堅守が戻ってきた。前半通りの守備を保つことはできなかったものの「勝てた上で反省点も出たのでポジティブに捉える」(栗田大輔監督)と前後半での差を突き詰め、今後につなげる。
上位進出へ大きな連勝となった。26日の試合を終え明大は暫定4位。暫定首位の国士大とは勝ち点差3にまで迫った。今節大量得点を挙げた明大だが、昨年度リーグ戦では得失点差で準優勝。「取れるところで取るというのが大事になる」(和泉)と得点にも強いこだわりを見せていく。次節の相手は暫定12位で降格圏に沈む神大。下位チームとの戦いになるが、受け身の気持ちでは臨まない。はっきりと捉えた上位陣の背中を追い、狙うのは勝ち点3だけだ。
[谷澤優佳]
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試合後のコメント
神川明彦総監督
「後期に入って初の連勝になるし、勝った試合は全て無失点なのでチームとして良い方向にまとまってきているというのは感じている。特に主将の和泉が4得点ということで、彼自身に今一番必要だったのはゴールだったから、前節ではPKを決められなかったとも聞いていたので、早い時間帯で点が取れて良かった。瀬川の素晴らしいスルーパスもあったし、こういうことが積み重なっていくことでチーム全体として自信が持ててくると思う。次の神大は降格争いをしていて必死だと思うけど、力の差を存分に見せつけて3連勝してほしい。早稲田戦では手痛い敗戦だったけど、学ぶことができた。優勝を狙っていくにはもう一度、攻守における制度とか運動量とかが必要だし、最後は執念だね。(和泉は久々のゴールとなったが)決めるべきところをしっかりと決めてくれた。相手に当てたり、枠を外したりということがなく、しっかりとインパクトしていて冷静に決めていた。クロスに合わせたゴールなんかは彼らしい独特の嗅覚が発揮されたというか、素晴らしいゴールだったね」
栗田監督
「前半は良いサッカーができて、後半はちょっと内容的にストレスの溜まるゲームだったので、その辺が反省かなと思う。攻守においてのつながりだったり、前にいく回数も少なかったし、横にいくのか前にいくのかチームとしての矢印を含めて、ゴールに迫っていけなかったことが課題。前半は前に前にゴールに対して人が動いていたので。和泉はチームのキャプテンだし、エースなので彼が4点取って勝利できたことは非常に大きい。今日はとにかく連勝をして、チームに勢いを付けようという話も試合前からしていたので、しっかりと勝てた上で反省点も出たので、ポジティブに捉えて、またオフ明けに良いトレーニングをしていきたい」
和泉
「連勝するのが大事で、そこをしっかりチームとして全員が共有して今日の試合に臨めたというのはよかった。内容としては前半はよかったけれど、後半はよくなかったのは何でなのかというのをチームとしても話し合わなくては駄目。今日は個人的にはもっと点取れると思ったし取らなきゃいけない力の差があったので、そこはすごい課題だなと試合しながら思っていた。ネガティブになりすぎる必要はないので、しっかり4―0で勝てたというのはプラスに捉えて、後半うまくできなかったというのを次に生かせるように。前半はいいサッカーができたのでその面をプラスに捉えて、なんでよかったというのをチームとして共有してそこを全体で合わせていければ大丈夫だと思う。あと今日は入りが少し悪かったのでそこが反省点。(シュート5本で4ゴールだが)後期リーグ1、2試合目がシュート1本もなくて個人的にシュートという部分は先週の試合も意識していたし、やっぱり打たないと分からないし打てば何かあるかもしれないし、シュートという意識は練習から強く持っていた。その意識がゴールにつながったのかなと思う。チームがどんな状況であっても、自分はしっかり点取るための動きだったり取らせるようなプレーというのを心がけることが重要だと思う。チームとしてもペナに入る枚数だったりペナにボールを入れるという部分はすごく今チームとしても取り組んでいるところなので、そこが今のこの2試合の結果になってつながっているのかなと思う。(今季8得点という数字に関しては)後期10点取ると言っているので、あと7試合あるしまずはその10点というのを目標としているので、ただ自分が得点するのも大事だけどチームが勝たないと点を取っても意味がない。自分が点決めれば勝つ確率というのは高くなると思うので、僕だったりもう一人の佳希が得点するというのが一番勝ちにつながると思うので、そこは2人で一緒にこだわってやっていきたいというのは常に話している。(得点王というのは)できれば取りたいけれどまずはそこを見ずに毎試合チームのために走って点取れればベスト。一試合一試合目の前の試合で勝つために自分がやるべきことだったり、相手に嫌なプレーをやり続けることが一番そこへの近道になると思うので、まずはしっかり目の前の試合というのを毎試合全力でチームのためにプレーするだけかなと思う」
差波
「何より連勝したというところが一番よかったと思う。(4点目のアシストを振り返って)あれは竜司がうまく決めてくれたので、あそこに出せば決めてくれるなというのがあったので、決めてくれた竜司に感謝したい。完全に僕と海(柴戸)のところで前半は試合を支配できてうまく45分運べたけれど、後半なかなかうまくいかないで僕自身もすごくミスが多くて後半は反省しなくてはいけないと思う。(次節に向けて)この連勝を止めないように、優勝するためにはあとは勝つしかないと思うので1週間またいい準備をしていければいい」
瀬川
「前半と後半の試合の流れというか運び方が明らかに違ったので、次の課題かなと思う。個人的に結果にこだわってゴールでもアシストでも毎試合しようと考えていることなので、1アシスト目に関しては練習でやっているつながりという部分でボールに対してどんどん後ろから上がってくるというところがよかったのかなというふうに思っている。ラストパスの精度もこだわってできたのでよかった。2アシスト目は相手のサイドバックが縦に来ていたので中にカットインすればセンタリング上げられると思ったので、あとは最後の精度がよかったかなと。(前後半での違いは)まず守備のところで後手になっていた。ボランチが沈みすぎたり前線からのプレスがあまり相手のCB2人に対していいプレスのかけ方ができていなかったので、そこは後ろからの指示が大事だけれどそこが統一できてなかった部分。全部パスに対して後手に回ってしまって、バイタルのところで前を向かれてしまったりあとはイージーミス、簡単にパスを奪われてしまったりというのが後半流れが向こうに傾いてしまった原因かなと思う。前半は前線の相手のパス回しをFW含めて全員でカットできていた。そういう意味でパスカットもインターセプトも多かったので、そういった中で高い位置でボールを取れるとボランチもそのまま前に人数をかけられるので、後半はそういうのがなかったのかなと思う。(久しぶりの大量得点だが)まずキャプテンが4点取れたこと、あと個人技ではなくて人が絡んだうえでの得点だったのでそういった面では日々練習でやっていることができているのかなと思う。前期は佳希(藤本)だったり竜司(和泉)のワンマンというか、個人技に任せた得点力だったので、今はもっと後ろからサポートを増やしながら全員で攻撃に参加できているという部分では実りある4得点だった」
藤本
「前半は結構高い位置でボールを奪って、それを確実に決めていたのですごく良かったと思うが、後半はあまり自分たちが主導でサッカーができずに、相手にボールを持たれてしまったり、ゴール前まで運ばれるシーンがあったのでストレスの溜まる時間ではあった。でも勝ったことが一番大事なので、修正できるところを修正して次につなげられたらいいと思う。竜司(和泉)が点を取ることは僕もうれしいし、これで気持ち的にも乗ってくると思う。これからも僕や竜司が点を取っていくことが大事だと思う。(連勝で勢いに乗れると思うが)次も負けは絶対に許されないと思うので、優勝争いへ向けても勝ちだけを狙っていきたい」
山越
「前節勝って連勝することが大事になっていたので、とりあえず勝てて連勝することができてほっとしている。2連勝して、次で3連勝できるかが優勝するためには大事になるので、1週間良い準備をしていきたい。守備に関してはまだ甘いところがあって、やられてもおかしくないシーンもあったので、また練習からしっかりとやっていきたい。4得点は竜司がすごかったというか、言いようがないというか、よく取ってくれたという感じ。練習から調子が良かったのでそろそろ取ってくれるだろうとは思っていた。(後半は攻め込まれる場面も増えたが)前半で3点取れて後半は相手が出てくるだろうなとは思っていた。相手に持たせても最後のところで弾けば全然問題ないと思っていたので、慌てる必要性は全くなかった。(復帰から2戦目の出場となったがコンディションは)まだ正直戻り切ってはいないが、練習の時点からしっかりと追い込んでコンディションを戻せるように頑張っていきたい」
服部一輝(法3=札幌大谷)
「前半立ち上がりあまりいい流れではなかったけれど、相手のミスからだけれど3得点できた。後半入って特にディフェンスに回る時間が長かったけれどディフェンスの練習は常にやってきているので、ゴールを割らせなければいいと割り切ってできたかなと思う。前半に比べて後半相手がつないでくる位置が高くなってそこでうまくはめられなかったのが今後の課題だけれど、はめられないながらに後ろで最後はボール渡さないという割り切りができていたのでそれはよかった。ただボールを取ったあとにDFラインにいる僕からまっすぐロングフィードで蹴ってしまって、全体が間延びしてしまったのでそこが蹴らずにつなぐというのが今後の課題かなと思う。みんな疲労していて自分で考えるのが厳しい場面もあるので、僕が全部見えているので危ないところの指示をいち早く出すというのはもちろん、みんながバタバタしている時に出す落ち着かせる声というのがGKにとってすごく大切なのかなと僕は思っている。いつも落ち着かせる声をかけるっていうのと、あとはポジティブに常に自分もそうだけどみんながなれるようにポジティブな言葉だけを出すようにしている。3点取れたのは大きいけれど、他の試合を振り返っても桐蔭に6―2とか4―2で勝ってるチームが多い中で3点じゃ足りないというのはすごく話していて、去年とかも勝ち点一緒で得失点差で優勝できなかったというのがあるので、こういうゲームで得失点を重ねるというのは監督から常に言われていた。後ろで割り切ってシュートを打たせないだったり体をしっかり張れていたので、結局ゴールを決められなければ負けることはないのでそういうところを割り切ってできていたのがすごいよかったかなと思う。(次節に向けて)神大は上位ではなく下位のチームなので勝ち点を死にものぐるいで取りにくると思うので、それを受けずに僕らも優勝に向けて負けることはできないのでしっかり守備から入っていつもの明治でやれば大丈夫だと思う」
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