日大に終始圧倒 良い形で最終戦へ/関東学生秋季1部リーグ戦

2015.09.22
 リーグ終盤で価値ある勝利だった。順位で上位の日大に32-27で快勝し残留争いから一歩抜け出した。東謙佑(法4=法政二)などが何度も体勢を崩されながら得点を重ねる攻撃と、足を止めずディフェンスに厚みを持たすことができた守りでリードを広げた。良い雰囲気で最終戦の法大に臨む。

 攻守ともに理想的な展開にすることができた。前半1分に工藤龍毅(政経2=桃山学院)のシュートで幸先よく先制すると、その後も今季あまり見られなかった「守って速攻」が決まりリードを広げる。日大は13分に持ち味の3・3ディフェンスに変更。それと同時に松本勇監督は経験豊富な田中周平(商4=長崎日大)を投入した。これまで3・3ディフェンスに対しシュートまで持っていけないことが多かったがこの日は違った。より正確にパスを回し、より的確に日大のスキを突いて東謙佑(法4=法政二)や吉野樹(政経3=市川)らが得点を重ねた。このまま流れを与えず、18―12で前半を折り返した。
 後半はいい守りが目立った。「1時間ずっと走れるように」(松本監督)と、攻めた後はすぐにディフェンスに切り替え足を止めなかった。これにキーパー・藤本寛史(営4=法政二)が好セーブ連発で応え、ディフェンス全体に好循環を生んだ。終始相手にリードを与えなかったのは今季初めて。最後は余裕を持ってプレーができ、32―27で快勝した。

 1部残留に大きな1勝となったが最終戦も勝ちにこだわる。「勝って終わりたい」(吉野)と、日大戦のような攻守で最終戦を締めくくる。

[吉田周平]

試合後のコメント
池田稔主将(農4=藤代紫水)

「絶対勝つと思っていたので、入替戦のこととかは考えずにやっていた。今言っても仕方ないが、就活のときに4年生がちゃんと来てれば、最初からこういう試合はできた。自分の代で就活一本という伝統をなくしたかったが、できなかったので後輩たちには反面教師としてそこを変えてほしい。今日はディフェンスと速攻が良くて、ミスした後にもキーパーが止めてくれて、流れが切れなかった。ディフェンスが良ければキーパーも止めてくれる。ディフェンスに吉野と東が入らないと速攻ができなかったりするので、その辺の精度を、インカレまでにもっと上げていきたい。後は相手のミスは絶対に1点にすること。日大が一発目を狙ってくるのは分かっていたので、そこをうまくかわせた。チームとしても今日はノーマークをしっかり決められた。あとは追い上げられたときにいかに自分たちのペースでやれるか。6人だったら絶対に守れるという自信はある。退場したときはとにかく耐えてくれと思っていたが、自分があたふたしたら駄目なので、しっかりしようとしていた。春と秋のリーグで本当に悔しい思いをしているので、インカレではそれを全部ぶつけるつもりでいく」

岩上義之(政経4=氷見)
「おとといの勝ちもあったし4年生としてやらなきゃいけないという思いが強くあって今日はうまくできた。相手のディフェンスがいいので、その中で速攻をしっかり決めて突き放すことができた。狙っていた以上に相手が対応できてなかった。他の4年生も引っ張らなきゃ、という気持ちを持ってやっていると思う。去年から得点力を伸ばす努力をしていて、それが付いてきているかは分からないが、今日はできた。サイドになったのは2年からで、上の選手がみんな大きかったので、出るためにはどうするか、ということを考えてサイドになった。サイドはフローターでやっていたことが生かせたりする。後半にきて、やっと勝てて良かった。前の試合のこともあって、インカレにいい感じでいけるような試合がしたかった。インカレでは優勝を目指して、吉野の負担を減らせるようにしたい。そのためにも得点力を伸ばして、攻守両面で出られるようになりたい。明日はインカレを視野にいれながら、勝って終わりたい」

藤本
「前の試合で初めて勝って、自分が今日当たっていたというのもあってうまくできた。日大とはいつもミスした方が負けだと思っているので、そのミスしたところで止められたのが良かった。自分が止めて勝った試合っていうのがなかったので、結果が出て良かった、自分の中でリーグ戦が始まってから意識してきたことかまうまく体現できた試合だった。4年生はみんな試合経験もあるので、全員でるとすごいやりやすい。4年生でできることに喜びを感じる。明日は取りあえず勝って終わりたい。インカレは優勝を狙う。ベスト4に入れば、できる試合も増えるので、ベスト4にも入りたいが、そこを狙ってしまったら絶対になれない。楽しんでやれたらいい」

吉野
「珍しく出だしが良くて、ディフェンスも最初から機能する、思っている通りの試合運びができた。春も後半巻き返したように、4年生には安心感がある。(得点王争いトップ)ここまできたら狙う。明日も積極的にいきたい。去年までは先輩に頼ってばかりだったが、自信がついてきて、やらなきゃいけない気持ちはある。ユースでフェイントや早いパス回しを磨いて、足りなかったところが成長した。エースの自覚もある。ユースでの経験はリーグで生きているし、困った時には決められる選手になりたい。明日は勝って終わりたい。絶対勝つ。今日みたいに出だしから良くやっていきたい」