
またもフルセットで敗北 課題を残す3連敗/秋季関東大学男子1部リーグ戦
静かな開戦だった。第1セットは立ち上がり5―1と明大のリードから始まった。しかし、その差は徐々に詰まり、中盤ではスパイクが決め切れなくなり早大に8連続ポイントを与えるなどで18―25。悪い雰囲気が明大サイドに立ちこめた。そして第2セット「声も出てなくて盛り上がりも少なかった」(政井拓歩・営3=市立尼崎)と流れを断ち切るべく、政井と加藤寛樹(政経2=創造学園)を投入。それでも簡単に状勢は変わらず、このセットも19―25で落とし早くも早大に王手をかけられた。
粘りのレシーブ、アタック陣のスパイクがさえた。このまま負けるわけにはいかない明大は段々と盛り上がりを見せてきた。序盤こそリードを許したが「サイドアウトで我慢できた」(瀧野頼太主将・政経4=創造学園)と選手全員がそれぞれの役割を果たし、焦ることなく1点を返し続けた。ジュースにもつれ込むもこのセットを奪取。続く第4セットもジュースを勝ち取り、勝負はファイナルセットに。
2セット連取したことで勢いづき、序盤を3点差でリード。しかし「少し緩んだ」(政井)と5連続失点で一気に逆転された。その差が一度も埋められることなく敗戦。3試合連続のフルセットでの黒星という受け入れ難い結果に選手たちはうなだれた。
「勝たなきゃ意味ない」(瀧野)「負けは負けで同じ」(頼金大夢・法2=東福岡)。どんなに競った試合で内容が良くてもあと一歩、勝利に手が届かない。その勝負が惜しかっただけに悔しさがこみ上げてくる。それぞれの課題を解消して次の勝負に挑みたい。
[西尾健三郎]
日付 | 対戦相手 | 場所 | スコア | ●2{18―25、19―25、28―26、31―29、12―15}3 | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
---|
試合後のコメント
瀧野
「フルセットで勝たなきゃ意味ない、ミスや1本決めきれないのが勝敗を分けるというのが身に染みて分かった。(3、4セット)サイドアウトで我慢できたから終盤までもっていくことができた。(セッター代えた場面)流れを変えなきゃいけない場面で、選手交代で変わればと思っていた。政井がしっかり働いてくれた。(最終セット)流れは序盤悪くなかったが、先にリードしていてもすぐ追いつかれてしまう。そこをもっと話し合わないと。どうやったらリードをキープしながら勝てるのか考えなければいけない。(連続失点)みんな分かっていると思うが、しっかり話し合っていかないと毎回逆転されているので、メンタルなのかコンビ不足なのか追及していきたい。(3戦連続フルセット負け)どれだけ内容が良くても勝たないと意味がない。悔しいの一言。いつまでも引きずってもしょうがないので明日切り換えてしっかり勝ちたい。(明日は中大戦)どこも技術的には差がないので1点1点大切にしていかないと勝負ができない」
濱中俊生(商3=弥栄)
「今日はワンタッチだったりレシーブだったりでみんながつないでくれた2段トスを決めきれずに申し訳なかった。疲れもあるけど、体より心が疲れてしまって、気持ちの弱さが早稲田との差になってしまった。(連続失点)センターとの攻撃が合わなくてサイドに回すしかなくなって、それもブロックされてしまってという感じで止められなかった。政井が入ってまたセンター線も使えるようになっていったから、そういう意味では当たりだったと思う。2セット目まで攻撃が決まっていなかったから、3セット目では決めるようにと思っていた。5セット目はあまり記憶がない。加藤が入って頑張ったけれど、自分がみんながつないでくれたボールを決め切れなかったこととライト側のブロックが甘くなってしまったことが反省。今日は縮こまってしまったから、流れが悪くなっても思いっきり打てなかった。明日は仲間がフォロー入ってくれていると信じて思いっきり打ちたい」
政井
「(途中出場、コートの雰囲気は)声も出てなくて盛り上がりも少なかった。とりあえず雰囲気変えて次のセットに臨もうという気持ちだった。(結果的には3、4セット連取)緊張していて2セット目はトスが合わなかった。その後は助けてもらいながら、声だけは出そうとやっていた。そこでうまく下級生もついてきてくれて勢いに乗れた。(5セット目)最初いい雰囲気だったのに5点取った時に少し緩んだ。早稲田相手にそういうことをしていたら勝てない。そこが今の弱さ。(外から見ていて)得点しても淡々としている。ここ3戦はすべてフルで負けている。なんで勝てないかはそれぞれ見えてくる。秋リーグ中にはもう一歩強くなれると思う。(東日本前からケガなどで苦しんでいたが)夏の途中からしっかり練習には参加していた。基礎練習はやっていたが、気持ちの部分で準備不足だったかもしれない。(今後)セッターとして負けずに頑張りたい」
頼金
「サーブキャッチは自分が頼太さんしかいないから狙われても当然だと思っている。崩れたところもあったけれど、ある程度は返ったと思うので手応えはあった。それでも勝ち切れていなくて、負けは負けで同じだから次頑張りたい。(連続失点)キャッチが返っても全部拾われて拾い負けしてしまったから、そういうところで差がついたと思う。3セット目へは、取るしかないと思って個人的には頑張ろうと思って挑んだ。(セッターの交代)コンビが合ってなかったのと、流れを変えるということで政井さんになって、いい方にいったのでよかったと思う。(フルセットでの敗戦)大事なところで決め切れていないのが原因。明治の持ち味のレシーブが機能できていないから、そこをもうちょっと頑張りたい。今回は負けていても切り替えられたというところは評価できる。みんな勝ちが欲しいと思っているから、どんな形でも勝てるように全員で頑張りたい」
加藤
「春リーグでも負けていたから勝ちたかった。1、2セット目は向こうのやりたいバレーをやらせてしまったから、そこだけを抑えたら自分たちに流れを持ってこられると思っていた。それがうまくはまって3、4が取れたのは良かった。(早大のセンターブロックは)絶対ついてきて1枚にはならないと思っていたから、下には打たないようにミスしないように打った。サーブでも早稲田よりミスが少なかったのは、ミスをしないことにこだわってきた結果。それでも1本1本大切にしてこなかった分、そのツケが回ってきてファイナルは取られてしまった。最後の1本が今後の要になってくる」
関連記事
RELATED ENTRIES