今季初白星! 勝利のカギはディフェンス/関東学生秋季1部リーグ戦

2015.09.20
 念願の今季初白星だ!入れ替え戦回避のために何としても負けられないこの試合。相手は春の入れ替え戦で1部に昇格した立大だが、現在得点ランキングで吉野樹(政経3=市川)に次ぐ2位につけている下地を擁し、国士大を下すなど決して侮れないチームだった。前半は相手の勢いのあるリスタートに悩まされ4点ビハインドで折り返すも、後半にディフェンスで流れをつくり逆転。33―31で勝利を飾った。

 ディフェンスから流れをつかんだ。後半7分、池田稔主将(農4=藤代紫水)のプッシンングによる2分間退場のスキに立大の3連続得点を許し、この試合最大の5点差をつけられてしまう。しかしディフェンスラインが6人に戻った瞬間ディフェンスが機能し始め「ディフェンスで守れて速攻につなげることができた」(吉野)と守ってはテンポ良く敵陣までボールを運び、そこからセットオフェンスや速攻で次々と得点を挙げていった。怒涛の7連続得点で気付けば逆転。これまでの試合で課題に挙げられていたディフェンスだったが「後半は足が動いて良くなった」と松本勇監督も満足の守りを見せた。前半奪われた20得点に対し、後半は約半分の11得点に抑えた。

 フローターの活躍が光った。今季エースとして大活躍している吉野がこの日も大暴れ。「勝ちたいという気持ちで打った」と17得点をマークした。先週まで得点ランキングトップだった吉野だが、2位以下をさらに突き放した。またこの試合で東謙佑(法4=法政二)がスタメンに復帰。持ち前の強烈なシュートで立大ゴールを脅かした。「東がスタメンに戻ってきて心強い」(池田主将)と、4年生としてチームをけん引した。「(就職活動で)長い間抜けてチームに迷惑を掛けてしまったので、ゲームで恩返しができれば」。その言葉に恥じない活躍を今後も見せてくれることだろう。
 後半8分の7連続得点の内、6得点を東と吉野が奪取。ここぞというときの決定力の高さを見せ付けた。今後の戦いでも、この2人のシュート力が勝利へとつながることは間違いない。しかし「もっと他でも取れるようにならないと」と松本監督。サイドやポストからの得点を増やし、攻撃の幅をさらに広げたい。

 「ようやく1勝できた」(東)。今季は1点に泣いてきた明大だったが、これまでの我慢が実を結び価値ある1勝を手にした。しかしまだまだ入れ替え戦とは隣り合わせで、一時の油断も許されない。「これを弾みにあと2勝できれば」(東)と、勢いそのままに勝利をつかんでいく。

[保屋松彩佳]

試合後のコメント 
松本監督

「前半はディフェンスが良くなかったし戻りもできてなかったが、後半は足が動いて良くなった。キーパーも当たっていた。(相手のシュートを)取っては攻めることができたので、それがターニングポイント。リズムが良くなった。キーパーはみんな大差ないけど、流れを変えないと、と八木を入れた。オフェンスに関しては吉野があれだけ取っても33点しか取れない。もっと他でも取れるようにならないと。今日は吉野もディフェンスに入って、ディフェンスしてから速攻やリスタートをすることができた。今回は30点を越えることができたが、国士大戦の22点くらいでは1部リーグの中では戦っていけない。守って速攻はまだまだ。形にこだわらず少ない球数で運ぼうと話した。3vs3も練習で死ぬ程やってきた。まだ入れ替え戦もかかっているので、今回ぐらいディフェンスで動いて相手のミスを誘って、(攻撃に)出て行って止まったら自分たちのペースで回す。あと2つ絶対勝ちます」

池田主将
「前半の出だしが足が動いてなくて、ディフェンスで2枚目が牽制できていなかった。でも後半は修正できた。最後詰められてしまったが、もう勝ちだと一人でも思ってしまったらああいうことになると思うので、試合が終わるまで気を抜かず、気を張ってやりたい。ディフェンスが良くなったのは相手がかなり近かったので2枚目が牽制してクロスアタックにもしっかり当たることができた。あとは後半良くなったのは戻り。前半はリスタートからやられてしまっていた。東がスタメンに戻ってきて心強い。ただ4年生は8月まで練習できてなくてまだ一試合戦い切る体力が戻っていないので、インカレまでに走り込んで戻さなければいけない。次戦の日大も今日のような3・3ディフェンスをやってくると思う。今日はあまりオフェンスの足が動いていなかったので、みんなで足を動かして1点を取りたい。あと今日のようなディフェンスができれば良いと思う。あと2試合、インカレにつなげる試合ができればと思います」


「ようやく1勝できた。前半戦は厳しい戦いだったが、これを弾みにあと2勝できればと思う。ディフェンスは合宿から意識してきたが、今日は負けられない試合だったのでより一層がつがつやろうとできたんだと思う。自分は(就職活動で)長い間抜けてチームに迷惑を掛けてしまったので、ゲームで恩返しができればと。今日の個人的な出来は50点くらい。自分の足で攻めることはできたが、運動不足で休ませてもらったりしたので、上位チームとやるときにはそういうわけにはいかないので体力の補強を頑張りたい。日大は毎年変わらないチームで、練習試合も結構やっているのでいつも通りにやるだけ。あとは今日のようなディフェンスをしたい。あと2戦、1勝でも多く勝利したい。また4年生としてチームを引っ張っていきたい」

吉野
「相手が立大なので競ると思っていた。なのでどうやって勝ちにいくかを考えていた。前半は負けていたので、ディフェンスを試合中に修正して逆転しようと話していた。後半は対応することができたので、それが勝利につながった。前半は点数を取られてしまっていたが、後半はディフェンスで守れて速攻につなげることができた。あとは個々が前に攻める気持ちがあった。足は痛いが、思いっきり打たないと入らないので迷わずに勝ちたいという気持ちで打った。(この日の第1試合で法大が勝ち点を取ったが)他人は他人、自分は自分と、自分たちの試合に集中してやった。これまでの試合競っているので、日大戦も競ると思うが勝ちにいきたい。入れ替え戦も懸かっていて負けられないので、勝ちにこだわってやっていきたい」