
学習院大に圧勝! 予選プール全勝突破で上位決定戦へ/関東学生秋季1部リーグ戦
明大のDNAを持つ選手がついに結果を残した。前半20分に左肩の脱臼から復帰2戦目の大嶋元が岩井から中央でパスを受け取るとそのままスティックを振り抜いた。ボールはそのままゴールに飛び込みチームに4点目をもたらす。「ほとんど宏将さん(岩井)のゴールみたいなもの」と本人は謙遜したが「公式戦初ゴールを奪えたのは素直にうれしい」と喜びを爆発させた。兄の大嶋雄飛主将(文4=今市)も2点目を決めており兄弟アベックゴールを達成。「やっとスタートラインに立てた。ここからもっと結果を残していきたい」と大嶋元。ケガで出遅れた分を残りシーズンで取り戻す。
同期のゴールに燃えた男がいる。春季リーグ初戦の山梨学大戦以来の出場となった松尾。これまでベンチ外となっていたが、外からチームのプレーを見ることで「必ずアピールする」とこの試合への意欲が高かった。さらに大嶋元が先に初ゴールを奪い「絶対に負けられない」と気合を入れ直す。その直後にゴールが生まれた。後半にも得点を奪いこの日唯一の複数得点。「これが始まりだと思うので今日の得点をバネにしてこれからも多くの得点を積み重ねていきたい」と今後の躍進を誓った。
予選プール全勝で「この3試合で調子は上がってきていると思う」と小池文彦コーチ。順位決定戦予選までは約1カ月空く。秋リーグの次の週にはインカレも控えており、この1カ月の練習がこれからの試合で重要になる。「良いチーム、強いチームをつくる」(大嶋雄)。リーグ戦春秋連覇、インカレ優勝へ向けて勝負の1カ月が始まる。
[常光純弘]
試合後のコメント
宮田知監督
「順当に勝てたかな。とにかく勝てば勝ち点9で1位通過確実なので。ただ受け身になるなということで最初から飛ばしていけと指示して開始3分で点を取れたので楽なゲーム展開で試合を進めることができたと思う。こういうゲームでレギュラー陣で何点か取れれば今まで起用していない選手を使う良い機会だと思ってチャンスを与えた。一部の上級生には今回退いてもらって。ただ二人とも(大嶋元、松尾)いい気持ちになれたと思う。点を取れたことは自信になると思うので。元気は春肩を脱臼してほとんど使えなかった。スピードがあるから何かのときには役に立つと思う。松尾はスピードはあまりないけどリーチがあるので今日も2点潜り込んで押し込んだのは松尾らしい点数の取り方ができていたと思う。この1カ月は一からフィジカル面からつくり直して体つくり、走り込みをやっていかないといけない。ただ授業も始まっているので平日に全員集まれるのは朝練習しかないので空いた時間で各自体力つくりして私たちが土日にチェックする。その中で常に最善のメンバーで取り組んでいくしかない。時間はあるので体調管理もしっかりさせたい。僕もそうだったが、4年の秋に勝てたということは一番思い出に残っているのでそういう経験を今の彼らにしてもらいたい」
小池コーチ
「相手が格下ということで普段ベンチアウトしている選手たちを使おうということを宮田監督と話した。最初にスタメンで点を取って楽なゲーム展開になってから普段出ていない選手を使った。ただ個々のプレー、トラップやパスが弱かったたりしたところが目立ったのでそういう基礎的なところをもう一度鍛え直さないといけない。あと後半もう少し点が取れたと思う。松尾と大嶋は良かった。積極的にできて点も決めて今後の自信につながると思う。ただ動きや連携ではまだ課題は残っているので練習ゲームなどで直していかないといけない。ゲーム全体を見ると前半はしっかりつなげていたが、後半になると点差も開いていたので気が抜けてしまったところはある。もう少し引き締めていかないといけない。ただ勝ち点9で首位通過したことで次に向けて修正できるところはしてしっかりやっていければいい。この3試合で調子は上がってきていると思う。何週間か空くのでそれでまた引き締めて練習ゲームも交えながらやって秋リーグ優勝、インカレへ向かっていきたい。勝つしかないのでどういう形でも勝利にこだわって今後は戦っていきたい」
大嶋雄主将
「実力差がある中とりあえず勝ち点3を取れたのは良かった。内容的にも普段試合に出てない選手が点を決めたりしたので少しの収穫はあった。(得点場面は)彰人(植村)が良い球を出してくれて1本目外してしまったのですがうまくリバウンドを押し込めたと思う。もう少し得点するチャンスが今日はあったので1点だけだったのは少し悔しい。(弟のゴールは)純粋に今まで点取っていない選手が点を取るのはうれしいし、元気だけではなく衛もだけど1年生が結果出しているというのはチームにとってもいいことだと思う。元気にしても良いゴールだったと思う。今後も続けていってもらいたい。(上級生は)ずっと一緒に練習してきたので流れてきなものに関しては普段出ている自分たちも分かってはいたので良いプレーをしてくれたと思う。ここで終わるのではなく上のチーム相手でもどんどん活躍してくれたらいいと思う。(予選プールを振り返って)勝ち点9で上に行くことは自分がいる間では初めてだと思う。勝ち切れてるということはチームにとってはいいことだと思うし、きれいな試合ばかりではなかったが全部勝ったということはチームのコンセプトとしては正解だったと思う。ただ、1位で上に上がっても負けてしまっては意味がないのでしっかり結果を残すことがこれから大切になってくると思う。リーグ戦は優勝を狙っているのでどこと戦うことになっても勝たないといけない。1カ月近く間が空くと思うが2連戦なのでそこに向けてもっと死ぬ気でやらないといけない。1からチームをつくり直してインカレもすぐあるので良いチーム、強いチームをつくって優勝したい」
大嶋元
「今回も宏さん(岩井)が良いパスをくれてあとは決めるだけという段階だったのでほとんど宏さんのゴールといっても過言ではない。でも素直にうれしいです。この前の駿河台戦で高校とのギャップにビックリしてまだまだだなというのが正直なところです。これから頑張らないといけない。肩が脱臼しているときはほぼ毎日リハビリで肩の可動域や上半身の筋肉つくりなど他の1年生に負けないようにトレーニングしていたつもり。兄には特に何も言われていない。FWは決めて当たり前だから何も言わないと思う。やっと大学生としてのスタートを切れたのでここで止まるのではなくもっと勢いよく一つ一つのプレーを大事にして少ないチャンスでも得点できるFWを目指して頑張っていきたい」
松尾
「春は全然出場機会に恵まれなかったので、今日はチャンスだと思って全力で頑張った。大嶋元気と一緒に出ていて先に点を決めて絶対に負けられないという気持ちになってあのシュートは気持ちで押し込んだ。今日はハットトリックを目指していたが、2点で終わって他にも反省点があったので次試合出たときはもっと得点に絡めるようにしたい。監督やコーチにはベンチを外されて自分に足りないところは何かを考えられる時間をもらえたので感謝している。これが始まりだと思うので今日の得点をバネにしてこれからも多くの得点を積み重ねていきたい。(これまでは)ベンチの外から見ていると明治がどんな攻めをしているのか、どんなプレスをかけているのか。ピッチに立つよりも大事なことが分かるし、悔しさもあって、それが練習に力が入るし次試合に出たときは必ずアピールするというモチベ―ションにもなった。今日はかなり気合が入って試合に臨んだ。これから1カ月くらいリーグ戦まで空くので今スタメンの人たちを追い抜くくらいの気持ちでこれからの練習に励んでいきたい」
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