(16)硬式野部部 黄金世代最終章の幕開け 有終Vへ 捲土重来だ
磐石投手陣で抑える
「日本一を取らないといけない」。開幕前、坂本誠志郎主将(文4=履正社)はそう覚悟を口にした。扇の要として、坂本が上原健太投手(商4=広陵)、柳裕也投手(政経3=横浜)の二枚看板に求めるものはこれまで以上に大きい。2、3年次の秋で防御率0点台の結果を残してきた上原は、最後の秋を数字にこだわらず「チームにいい影響を与える投球をしたい」と献身的な姿勢で挑む。柳は7月に行われたユニバーシアード大会で大車輪の活躍を見せ、経験とともに確実な成長を見せつつある。第3の先発候補として名が挙がっている星知弥投手(政経3=宇都宮工)、齊藤大将投手(政経2=桐蔭学園)も強気でマウンドに臨む。六大学屈指の投手陣が相手打線を抑えにいく。
カギとなる主軸打線
4年生コンビのバットに託された使命がある。4番に座るのは春に完全復活を遂げた菅野剛士(法4=東海大相模)だ。「自分が打つかどうかでリーグ戦の勝ち負けにつながる」とその思いは強い。髙山俊外野手(文4=日大三)は高田繁氏(昭43農卒)の持つ東京六大学リーグ通算127安打記録更新まであと11本と迫っている。夏に徹底してきたのは「チームが勝つための自分の打撃」。チームバッティングに徹した先で勝機をつかむ。3度のリーグ戦優勝を経験してきた黄金世代がまだ手にすることのできていない「日本一」。それは目指すものではなく、取らなくてはいけないものだ。全ては勝利のために、白球に食らいついていく。
初戦カード制す
立大は昨季5位と同じく春の雪辱を果たしたい。エースの澤田圭を柱とし、齋藤俊、田村らなどの安定感を誇る投手陣を擁する。髙山とともに安打記録に挑戦する大城は開幕カードの慶大戦で3安打を放ち、計106安打と好調な滑り出しだ。また3試合連続本塁打を放ち、10打点の活躍を見せた笠松をはじめとする打線が勢いに乗っている。対する明大は投打で粘り強さを見せ、勝ち点を奪いたい。
[土屋あいり・原大輔]

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