負けなしの筑波大に屈せず引き分けへ/関東学生秋季1部リーグ戦

2015.09.13
 最後の最後まで集中力を切らさなかった。秋季リーグ戦5試合目の対戦相手はトップ争いの筑波大。これまで1勝も挙げられていな明大にとって譲れない試合だった。前半は吉野樹(政経3=市川)が先制するも、途中明大の2分間退場のスキに追い上げられ同点で終了。後半はラスト3分で3点差をつけられるも巻き返しを見せ残り30秒でルーキー・門間優次郎(法1=法政二)が同点打を放ち31―31で試合終了となった。

 攻防戦が繰り広げられた。先制点を明大が取ると続く2点目も速攻で決めた。しかし前半9分で明大の反則で2分間1人欠けた状態に。そのスキに筑波大は連続で2得点を決め、その勢いで同点にまで持ち込まれた。その後も岩上義之(政経4=氷見)の速攻などでリードを試みるも、筑波大も負けじとロングシュートを放ち同点で後半へ折り返した。
 粘り強さを見せた。後半はエース・吉野がマンツーマンマークにつかれ思うように動けない中、宮崎大樹(営1=法政二)や工藤龍毅(政経2=桃山学院)が相手のディフェンスをかわしながら得点を挙げていく。しかし「離せるとこを離せなかった」(工藤)と、後半21分から連続4得点を決められ流れは筑波大に。残り3分で3点ビハインドを追うこととなった明大。吉野と門間がそれぞれシュートを放ち1点差まで縮めるも残り1分で筑波大に7mスローを与えてしまう。ここで点を取られてしまえば筑波大に勝利を渡してしまう場面でキーパー・八木信之輔(政経4=国分寺)が見事阻止。さらには「気持ちで打った」と門間が残り30秒でシュートを決め同点へ。筑波大も攻撃の手を休めることなく残り数秒でゴールを狙われるも、筑波大がパスミスしたボールをエース・吉野が必死でキープし試合終了。勝利を渡さなかった。

 この試合は最後まで諦めず引き分けに持ち込んだ。しかし明大は3敗2分ともう後がない。エース・吉野のマークが厚くなった時「他の選手がどうカバーするか」(松本勇監督)が勝利のカギとなる。

[村田萌衣子]

試合後のコメント
松本監督
「前半が17点取られて、もう少し守ってほしかった。前半の失点がちょっと多かった。12,13点で抑えてほしかった。(ケガをしている)吉野が何とか出れて、後半は1年生の宮崎と門間がでて、門間は欲しいところで3、4点決めてくれた。流れからいくと(後半で)3点離されたところで、7mシュートをキーパーが止めて、あのシュートが入っていたら負けの流れだった。当たり前だけど、最後まで諦めなかったから引き分けだけど、負けないですんだ。勝ちにいって当然だけど、最後のとこだけ見ると、流れから負けの方が濃厚だったが何とか引き分けに終わったのは、良しとはしたくないが、とりあえず良しとする。(次の国士大戦に向けて)吉野がフル出場ではないが今日の状況で(ケガが)悪くなってなければエースだからやっぱり出す。吉野が使えないとなるとこの前の東海大戦と同じくかなり厳しい。ただ恐らく明日もかなり競ってくるからその辺を他の選手がどうカバーするか。キーパーがやっぱり問題。キーパーがもうちょっとあたってくれるといい。練習はしてきたし、みんな結構動いていて頑張ってはいるが、やっぱり全部が守れる訳ではないから最後のキーパーでももうちょっと守ってほしい。そうすれば試合ももっと良くなる。ゴールを全て止められるわけではないが、ポンポン入ってしまうとモチベーションにも関わる」

池田稔主将(農4=藤代紫水)
「今日の試合は後半に2つ離したときに3つ目が取れなくて、3つ目が取れていれば流れをつかめた。そういう場面でミスが出ていたので、そういう大事なところを決めれたらいいと思う。(引き分けに持ち込めたが)勝たないと。でも吉野が(マンツーに)つかれて点差を少し離されたときに他で得点ができていたので良かった。宮崎も工藤も頑張っていたと思う。でもやっぱり勝ちたかった。今日ミドルに当たれなくて何本か入れられて流れを持っていかれたので、国士大はスピードつけて上から打ってくるのでミドルを打たせないように最後しっかり当たってキーパーと連携取りながら意識してやっていきたい。まだ勝っていないので勝ちたい」

工藤龍毅(政経2=桃山学院)
「離せるとこを離せなかった。チーム的にも1人退場になってしまい離せるとこでやっぱ流れをもってかれた。オフェンス前半で17点とれていて、ディフェンスだけもったいなかった。そこを修正すれば次は勝てると思う。(国士大戦に向けて)対策はあまりしていないから、厳しいかもしれないが今日引き分けでいけたからこのままチーム的にも(モチベーションは)下がってはいないと思うからミスを一切しなければ勝てると思う」

宮崎
「今日は同点で勝つことはできなかったが、試合運びはこれまでの試合より全然良くて試合の入りも良かったが、攻めるところで攻め切れなかったり守るところで守り切れなかったりしたので、オフェンスは樹さん(吉野)がフルで出られないのでしっかり取るところを取って、ディフェンスはキーパーと合わせて明日こそ勝てるようにしたい。樹さんが出られないからこそ自分が頑張らないといけない。そのくらいの気持ちでいかないと今日の試合みたいに取れないしうまくいかないと思う。いないからこそできることもあると思うので、大量得点はできないけど取るべきところをしっかりと取ってあとはディフェンスを頑張りたい。今日の自身の点数は80点。この引き分けをマイナスにとるかプラスにとるかで変わってくると思うから、引き分けでもプラスの方向に持っていって次こそ勝ちたい。明日大事なのは最初の試合運びなので最初をしっかり組み立ててポイントをみんなで確認して最後ディフェンスで守り切って競り勝ちたい」

門間
「全体的に最初から入りが良く試合に入れたのでテンパったりせず落ち着いて入ることができて良かった。(最後のシュートは)絶対にここは落とせないと思い、決めにいくつもりで気持ちで打った。本当は勝ちたかったがこの引き分けをプラスに捉えて次の試合を勝てるようにしたい。チーム全体で盛り上げて、チーム全体で(勝ちを)取りにいくイメージができているのでこのまま継続していけば勝ちにつながると思う。(国士大は)全体的に大きいのでしっかり間を攻めるのと、ディフェンスは今まで通りしっかり一本ずつ守って1点でも勝てたらいい。最後のキャプテンが退場になったところでそこはもっと自分が寄っていればチャージになったと思うのでディフェンスをしっかり残りの試合はやっていきた。(ディフェンスは)足をしっかり動かして、寄る時は寄って、最後の駆け引きとアタックを頑張りたい。残りの試合全部勝つつもりでいく」