2部優勝! 駒大との3日間に渡る長期戦を制す/関東大学女子2部リーグ戦

2015.09.10
 快挙達成だ! ここまでの連勝で最終戦を残して決めた2部リーグ優勝。悪天候の影響で3日間に渡って行われた駒大戦だったが、5-2で長丁場の試合を制した。ダブルスは佐野真代(文3=津田学園)・森美咲(法3=富士見丘)組がフルセットを制するも井上鈴袈(国際2=城南学園)・福田志帆(国際1=幕張総合)組は第2セットのタイブレークを取り切れず最終セットも奪われ惜敗。1-1で迎えたシングルスだったが4人が善戦し好スコアで白星を勝ち取った。2部優勝によって1部2部入れ替え戦出場権も勝ち取り、創部初の1部昇格へ挑む。

エースがけん引
 エースらしさを発揮した。シングルス2の佐野は第2セットの時点でチームスコアが3-2と勝てば優勝が決まる状況。第1セットは6-3と難なく取り切ったが、第2セットで微妙な判定に苦しみ3-4と追い上げられる展開に。昨年フルセットで敗れた佐藤だったが「絶対リベンジは果たしたかった」(佐野)とセット内で5回のリターンゲームのうち4回をブレーク。プレースタイルも「自分と試合してる感じだった」(佐野)と粘り強くラリーを続けるテニス。「守ってるだけでは駄目なので自分からポイントをしっかり取っていこうと思った」(佐野)と落ち着いてコースに振り、4-4の同点からは相手のスタミナ切れもあり、5ポイントを連取する気迫のプレーを披露した。

ルーキーが流れ
 ルーキーの斎藤佳帆(文2=拓大紅陵)は1日目で第1セットを奪われ、2日目終了の時点で第2セット1-4と苦しい展開に。3日目はその状況からコートに立ったが2ゲームを連続で奪い3-4と「絶対勝てるという雰囲気にしてくれた」(沼尻)とチームの原動力になった。第1戦目の日大戦では3-3の同点の場面で最終セットのタイブレークを制し、チームの勝利に貢献した斎藤。「今の明治の流れをつくってくれている」(森)と先輩も太鼓判を押す期待のルーキー。今回は惜しくも白星をつかめなかったがリーグ戦の勝利に欠かせない存在だ。

 チーム力がカギとなった。「全員がチームをつくっていくという思いが強い」(沼尻主将)と選手やサポーター一人一人がベストを尽くしてきた。人数が少ない中でも全員が全力を懸けて試合に臨んだことがチームの勝利を導いている。
 残すは最終戦の青学大戦のみ。「最後まで戦い切って最後こそ7-0というスコアを付けれるようにしたい」(森)と全勝優勝という偉業に挑む。

[橋本杏菜]

試合後のコメント
沼尻

「私たちの目標は1部に上がることなのでここで2部リーグ優勝というよりは1部リーグ上がるぞという気持ちの方が高まったかなと感じています。人数が少ない部活なので今年は何がいいかと言うと一人一人が自分の役割を分かりながらベストを尽くせていることが勝利につながっていると思います。連勝とは言え課題が本当にまだまだある中、チーム力で勝ってきたところがあるのでもう一度みんなが冷静になって課題を克服して入れ替え戦に臨みたいです。私の代が一人なので後輩とうまく連携を取りながら全員がチームをつくっていくという思いが強いと思います。各学年選手一人一人とうまくコミュニケーションを取りながらその子に対してどうすればモチベーションが上がるかであったり、声の掛け方一つ注意するということは意識していますね。一人ずつのテニスの意識も上がっていますし改善するにあたってもチームでサポートできる力がうちは大きいと思っています。今日もベンチコーチが一人しか入れないなんてうちしかないのかなとか応援が一人であったり全くいないという状況の中でみんなが信じて絶対できるという気持ちが強かったと思います。(主軸は)3年生は一番一緒に過ごしてきた時間が長いので就職活動で抜けたときも3年生は頼りにしていますし、また2年生1年生も自分たちの仕事をよく分かって動いてきてくれてるので、部員全員に感謝しています。(試合の中では)今日の試合は入りが雰囲気的に良くない中でも一番苦しい状態から入った斎藤が1-4から負けるのではなく3-4に巻き返して流れをつくってくれたのがチームの絶対できるという雰囲気にしてくれたので、斎藤の頑張りは本当に良かったと思います。(3日間に渡る試合は)昨日の判断がうちは良かったなということと全部がしっかりできてたことが相手校より勝るからこの結果になったと十分に感じています。選手の気持ちが強いというのが一番でサポートがどれだけ頑張っていても選手が一番大事ですしサポートがしっかりケアしながらできていることがこの3日間に渡ってもうちが集中力が切れなかったと思います。全員の目標が一致して同じ方向に向かってるんだなと感じられたので、いい3日間でいい自信になったと思います。(入れ替え戦は)私自身の入学したときの目標が部活を1部に上げたいという思いが一番強くありまして、今年一番上で上げられて後輩たちに1部のステージを残せてあげたら一番いいのかなと考えています。また男子も1部なので追い抜け追い越せでやっているので男子より先に王座を取れるようになってほしいです。(最終戦は)青学の試合は今回の反省点を改善して入れ替え戦に全員が自信を持って挑めるような試合を行いたいと思います」

佐野
「(自分の勝利で優勝が決まる試合でしたが)去年負けてた相手だったので絶対リベンジは果たしたかったし、ミスジャッジも多かったんですけど自分の中でイライラせずに勝つことだけを考えてプレーできたのでそこが今日の勝利につながったかなと思います。(相手は)自分と試合してる感じだったので相手もラリーしてくる分、相手も私と試合するのが嫌だと思うので何本も相手よりミスらないようにしようと思ったし、守ってるだけでは駄目なので自分からポイントをしっかり取っていこうと、リードされても落ち着いてコース振って最後浮いた球を決めることができたかなと思います。去年のリーグは全敗で自分もシングルス1でずっと出させてもらってあまり勝てなくて苦しいリーグ戦だったので、今年は新1年生も加わってチームの雰囲気も良くて選手をサポートしてくれる人たちもチーム一丸となっているのでチーム力で優勝できて良かったと思います。テニスの実力が去年より上がったこともあると思うんですけどそれよりも選手も審判もボーラーも全員が勝ちにいっているチームになっていると思います。(3日間に渡る試合でしたが)気持ちが続かない部分もあったんですけど全員で勝つという気持ちを切らさずに乗り越えられたかなと思います。(最終戦は)全勝して入れ替え戦に行くのと1敗して入れ替え戦にいくのでは全然気持ちも違うと思うし、全員で7-0付ける気持ちで思い切りプレーできたらいいかなと思います」


「去年この段階で6位が決定だったのに対して今年は出だしの1戦目の日大戦で勝ったことで勢いに乗って4戦目が終わった時点で1位を決められたということは自信になりましたし素直にうれしいです。(ダブルスは)今回初めてセットを取られて相手のサービスが良くてリターンゲームがなかなか取れませんでした。1セット目の4-5のとき40-0からブレイクできるところを相手のスマッシュのネットインなどで取られてしまって、普段なら集中力が切れて2セット目もずるずるいってしまったかなと思うんですけど、ベンチコーチの沼尻さんが『我慢して辛抱強く』とアドバイスして下さったり、真代が隣でずっと笑って私を引っ張ってくれたので沈むことなく切り替えて、1セット目の悔しさを爆発させて2セット目は簡単なスコアを付けられました。ファイナルセットは接戦で7-5までいってしまったんですけど、周りの応援もあったので最後まで戦い切れたんだと思います。(3日間に渡る試合は)ダブルス2-0にできそうでできなかったけれどそれでもみんなシングルスに切り替えて、2日目で勝負も決まらなかったしせっかくホームだったんですけど県を越えて全然環境の変わってしまった状況で、みんな集中力を切らさずにむしろ本当にいいプレーをしてくれて安心しましたしそういうところでも明治の強さを見せられたかなと思います。(斎藤)佳帆が日大戦の掛かった試合を取り切ってくれたことは今の明治の流れをつくってくれてると思うので、その一本がなければ今もしかしたらどこかで一敗してるかもしれないし、今日負けてはしまったんですけどしっかり真ん中で声出して他の試合でも勝ち切ってるので信頼のできる1年生ですね。(最終戦は)現時点で1位が決まってみんなの気持ちも安心してる部分があるんですけど、ここで青学に勝つことによって入れ替え戦への入り方がだいぶ違うと思いますし全勝すれば亜細亜大もびびってくれると思うので、最後まで戦い切って最後こそ7-0というスコアを付けれるようにしたいと思います」

井上
「今回当たった相手は夏関の予選で勝った相手だったので絶対に取らないといけないなと思っていました。セカンドセットはタイブレークで、2戦目からずっとタイブレークになっているのでどうしても取りたいと思っていたのですが、そう思えば思うほど緊張してペアの1年生を引っ張っていきたいという思いも重なってしまいました。結局4時間半も長い試合をしたのに負けてしまってチームの雰囲気を悪くしてしまったので駄目だったと思います。昨年と比べてペアが1年生なので引っ張っていかなきゃということもあるし、1年生だからこそ思い切っていってくれるのでそこで助けてもらったりしました。今までの勝因は、練習でも一人一人が課題を克服して、全員がお互いのことを頑張ったと言えるくらい練習してきたことです。シングルの審判の最中も安心して見れるくらいです。夏関がずれて全員で集まれる時間が増えて、お互いの良いところ悪いところを見ることができました。それも影響してます。1年生からずっと経験してきて、どんな試合でも取り切る3年生の2人が主軸になっていると思います。競る試合でも最後は絶対勝ってきてくれるので、下もついていきたいと思えていると思います。1年生も活躍していて、思い切ってやってくれているので私も刺激を受けて1年生の頃を思い出したりします。今年は全員で明治の女子の歴史を変えようと言っています。弾みとして最終戦は絶対勝って勢いをつけて、一部に上がれるようにみんなで頑張りたいと思います」

熊谷ひかる(文2=浦和学院)
「シングルスは3日間かけて試合をするのが初めてでした。いつも中断試合になると負けてしまうことが多かったので1本目から集中してやろうと意識しました。30-30からのスタートだったので、ゲームを取ることを意識してやりました。昨年も今年の3戦目までも全然緊張しなかったのですが、今回はすごく緊張しました。試合を進めるうちに緊張もとけて思いっ切りできました。相手のボールが速くて低かったのですが、自分も同じようなテニスをするのでどっちが先にミスをするか一か八かの勝負でした。自分はミスを少なくして、相手のミスを待つようにしました。いけるところはいって丁寧に試合を進めて、自分のテニスができたと思います。いつも試合の途中から頭が真っ白になってしまったので、今回は試合中に冷静に考えてどんなテニスをするか判断をしていました。今日の相手は1年生で、今までの試合を全部勝ってきているので勢いのある選手だし、良いボールを打つ相手でした。1年生には負けられないと思いました。自分が負けると相手のリードになってしまうので、自分の一勝が大事だと思って、中断試合でも隣のコートで試合が始まっていたので良い影響を与えられるようにやりました。去年は1回も勝てなかったので、チームの雰囲気も落ちていたのですが、今回は全勝できました。リーグ戦で今まで全勝しているということが信じられないくらいうれしいです。最終戦も勝って入れ替え戦も勝って1部に昇格します」

斎藤
「今日は3日間で長くて大変でした。今日は負けてしまって悔しいですけど、先輩方からは2ゲーム取れて明治の勢いをつけられたよと言われて、チームは勝てたのでうれしいです。リーグ戦は全員の力で勝てたと思います。選手はもちろんそうですけど、明治はどこの大学よりもチームが一丸になっていると思うので全員が主軸だと思っています。人数が少ないのでその分、審判とか入ると応援が減ってしまいますけど、やっぱ応援は人数とかではなくて、明治は絶対大丈夫と通じ合っているものがあると思います。出させてもらっている以上思い切りやろうと思ってるんですけど、心のどこかで勝ちたい気持ちが先行してしまって空回りしてしまうことがあったので自分のプレーを集中してやろうと思っています。現在4連勝していてそれが一番うれしいので、そのまま入れ替え戦も勝ちたいです」

福田
「いつもはダブルスも同じ日にあったんですけど、今日はシングルスだけだったのでシングルス一つに集中できたと思います。佐野さんがコートに入った時には3―2だったんですけど、万が一の時があっても私が勝てば明治も勝てると思ったので、隣の佐野さんのことは気にせずにプレーをしました。最初は緊張していましたが、プレッシャーじゃなくて楽しんでやろうということを意識しました。延期はお互い同じ条件ですし、ゴタゴタした部分もあったのですけど、明治のペースでしっかりシングルスも入れたと思うのでそれが勝因だと思います。(ルーキーとして)シングルス1はすごいプレッシャーじゃないのとかよく言われるんですけど、1年生として明治のシングルス1で戦えることは自信を持てることなので、明治のプライドを持って戦おうと思いました。気持ちを一つに持って1部昇格に向けて頑張っていると思いますし、私はチームに貢献したいという気持ちでやっていますので、それがいい結果になってまとまっているんじゃないかなと思います。一人一人が強い目標と意識を持って全員でまとまって同じところに向かっていて、最高のチームだなと思います。残っているリーグ戦もしっかり勝って、入れ替え戦はチャレンジャーなので、思い切りぶつかっていきたいと思います」