
春秋連覇へ 開幕3連勝でチームに勢い/秋季関東学生1部リーグ戦
【埼玉工大戦】
単複で躍動した。今回単複で出場した有延大夢(商3=野田学園)は、まず2番手で登場。序盤から力強いプレーで試合の主導権を握る。なかなか得点を伸ばせない場面も見られたが、ミスを恐れず果敢に攻め続けストレートで勝利した。昨年の秋季リーグ以来の単複出場となる有延。渡辺裕介(商1=明徳義塾)とペアのダブルスでもきっちりと制した。2人の活躍を「安心して見てられた」と髙山幸信監督も称賛。「自分がしっかりしなければ」(有延)とチームの柱としての自覚も十分だ。
滝澤がリーグ戦デビューだ。6月の関東学生で初のランク入りするなど好調の滝澤が3番手に抜擢された。初めてのリーグ戦での第1ゲーム、いきなり4点連取しベンチが沸くもデビュー戦の舞台は甘くはなかった。「緊張がひどかった」と実力を発揮することができずにストレート負け。デビュー戦を白星で飾れなかったが「あまり落ち込んでない」と話す滝澤。「しっかりと次は戦えるようにしたい」と気持ちは既に前を向いている。
町飛鳥(商3=青森山田)が絶好調だ。1番手で登場し「集中して無駄もなかった」と終始冷静なプレーを見せ見事快勝。5番手の松下海輝(商4=希望が丘)も「一歩動き切れていない面があった」と反省点を口にしたがきっちりとストレートで勝利を収めた。これで松下は特別賞まであと1勝となった。平野友樹前主将(平27商卒・現協和発酵キリン)、神巧也(平27政経卒・現シチズン)をはじめ数多くの明大の先輩も受賞してきた特別賞。偉大な先輩たちと肩を並べるのはもうすぐだ。
【駒大戦】
粘って、粘って勝利をもぎ取った。シングルス初出場の渡辺が勝利への執念を見せた。3番手として出場した渡辺。第1ゲームは松田(駒大)のサーブにうまく対応することができずペースを乱される。「強引に強打してしまった」と台上からのアウトを連発しこのセットを奪われた。第2ゲームでも松田の気迫あふれるプレーに押され7―10と相手のゲームカウントに。だが渡辺の精神は簡単には崩れない。「どんなボールでもとにかく相手コートに返そう」と踏んばりを見せ、12―10の逆転勝利。続く第3ゲームは松田が、第4ゲームは渡辺が取り、ゲームカウント2―2。決着は最終セットへ持ち込まれた。序盤から攻撃的なプレーで得点を重ね、完全に流れを引き寄せる。最後はこん身のフォアハンドドライブで11―6と試合を締めくくり、大きくガッツポーズ。フルゲームの激闘を制した。
「我慢、我慢しよう」。どちらが我慢できるかの勝負だった。渡辺は重なるミスにも慌てず自分のできるプレーを信じた。我慢してつかんだ今日の勝利は「すごく自信になった」と話す渡辺の顔には充実の色がうかがえた。シングルスの試合後、続けて有延とのダブルスにも出場した渡辺だが、疲れを見せない活躍を見せダブルスで勝利した。
1番手の町、2番手の酒井明日翔(政経1=帝京)は苦戦する様子はなくストレートで快勝。安定感抜群のこの2人の活躍が、今後もチームの勝利に大いに貢献するだろう。次は日大、専大との対戦が待ち受けている。日大は中大に勝利し、早大との対戦でもゲームを奪い合う攻防を繰り広げておりどちらも油断できる相手ではない。「今日の流れ以上に向かっていく気持ちでやろう」(髙山監督)。優勝に向けてエンジンは全開だ。
[田中愛]
関連記事
RELATED ENTRIES