シングルスで全勝! 1部昇格にまた一歩前進/関東大学女子2部リーグ戦

2015.09.04
 完全勝利だ! ダブルスを1―1で終え、シングルスで勝敗を分けることになった東洋学園大学戦。シングルスでは熊谷ひかる(文2=浦和学院)の勝利を皮切りに出場した全選手がストレート勝ちを収め、実力の差を見せつけた。持ち前のチーム力を発揮し、一部昇格にまた一歩前進した。

 チームの火付け役となった。シングルス5として先陣を切った熊谷。試合序盤は相手の出方を探るために、思い切りのあるテニスで積極的に攻め6―4で何とか競り勝つ。第2セットではムナスィンガ(東洋学園大)を「ミスが多い、ラリーなら勝てる」と冷静に分析。ミスの少ない丁寧なテニスで相手を迎え撃つ。するとそれが奏功し、第2セットも6―0とストレート勝ち。チームに勢いをもたらした。

 強敵を打ち下した! 過去に3連敗している植木(東洋学園大)を相手に迎えた佐野真代(文3=津田学園)。「チャレンジャーだけど絶対に勝つ」と強い気持ちを持ってコートに足を踏み入れる。最初は持ち前の粘り強いラリーを披露し、順調な試合運びで5―1とリードする。しかし「これはいけると思った」と油断。ポジショニングも下がり、守りに入ったところを相手に付け込まれ連続失点を許し、5―5まで追い付かれる。それでも「ちゃんと攻めよう」と気持ちを切り替えると相手にスキを見せないプレーで第1セットを7-5で奪取。完全に悪い流れを断ち切った佐野はそのまま勢いよく攻め、第2セットは6―1とストレート勝ちを収めた。

 落ち着いたプレーで白星を挙げた。期待のルーキー・福田志帆(国際1=幕張総合)はシングルス1で出場。ダブルスの敗戦から切り替え「シングルスは絶対に5本全部取る」(福田)と意気込みコートに入った。序盤から確実にポイントを積み重ね第1セットを6-3で奪取。第2セットも鋭いストロークで攻め込み4-1とリードした。しかし相手も食らいつき4-4と追い上げられる展開に。「明治の勝利は決まっていたので、後は思いっきりやるだけ」と福田。選手皆でつかみ取った勝利が福田の緊張を和らげた。焦ることなく冷静なプレーで相手を引き離した。6-4で見事勝利を収め、笑顔で試合を締めくくった。

 昨年の全敗とは打って変わり開幕3連勝と絶好調だ。次節は強敵・駒大を相手に迎える。「チームの良さを出して強気で押し切る」(佐野)とチーム一丸となって夢の一部昇格へ突き進む。

[江原璃那子・島村昭二]

試合後のコメント
佐野

 「ダブルスは前回いいダブルスだったので、そのまま波に乗りたかったですけど。最初4―0でリードしたにも関わらず、4―5まで追いつかれてしまいました。序盤は相手のミスなどもあり、何とかなりましたが、途中から変に攻め急いだり、イライラしたりして自分たちのミスでこうなりました。でも結果ギリギリのところで取りきれたのは長年(森と)組んできた意地だと思います。もう少し簡単に勝つことができたかなと思います。シングルスは3,4,5はみんないい試合してくれたので、1、2も福田と頑張ろうと話していました。3連敗でずっと負けていた相手だったのでチャレンジャーだけど絶対勝つという気持ちで挑みました。5―1でリードした時はこれはいけると思って油断していました。その後ポジションが下がって攻めのロブではなく、守りのロブをしてしまいました。5―5の時にそれを自覚したので、ちゃんと攻めようという気持ちでやりました。6―1と今回勝つことができましたが、次もまだまだヤマ場ですのでチームの良さを出して強気で押し切りたいと思います」

熊谷
 「(リーグ戦)1戦目では勝ったんですけど、2戦目では負けてチームの流れを悪くする試合をしてしまったので、今日は端のコートですけど、声を大きく出したりしてみんなが上がっていくようなテニスをしました。第1セットからしっかりしたらみんなもいいテニスしていたので試合をやっていてこのテニスをして良かったなと思いました。自分のミスが多かったんですけど、相手のミスも多かったので丁寧に試合を進めていったら6―0と試合に勝つことができました。第1セットは相手のことが良く分からなかったので、攻めていこうと思いました。相手が左利きでサーブが打ちづらかたのでそこだけケアして、ラリーなら勝てるだろうと自信を持って、それで相手に勝つと考えてました。次の試合の相手には去年負けていて、今年も簡単には勝たせてくれないと思うので、この3戦よりもいい試合できるようにしたいと思います」

斎藤佳帆(文1=拓大紅陵)
「出だしから隣のコートで試合をしている先輩方の声が聞こえて私も頑張ろうと思ってスタートできました。最初から自分のプレーができて良い感じにできたので、そのまま良い形で試合を作れました。途中セカンドセットの3-0くらいで先輩方が2つ勝ったので、1つ勝てば明治の勝ちだと思って急ぎすぎてしまいました。焦ってしまいましたが、それを考えずに1本1本大事にしようと思い直しました。初戦の日大戦で1点が勝敗を分ける試合をしてプレッシャーを経験したので、今日は応援の方々が声をかけてくれたこともあって思いっきりできました。私は強いボールでエースを取りに行くよりも、走ってどんなボールでも食らいついていく粘るプレーなのでラリーが続くのは前提と思っていました。団体戦というのが初めてで、こんなに応援していただいて、チームのために頑張れるということが楽しいです。緊張もありますが、リーグ戦というものを楽しめています。3勝を決めているので、このままの勢いで全勝して一部昇格をしたいです。チーム一丸となって頑張りたいです」

福田
「ダブルスはファイナルでタイブレークまでもつれたのですが、取り切れなくてダブルス2-0という目標を達成できなくてチームに良い流れを作ることができなかったです。シングルスでは気持ちを切り替えて絶対に5本全部取るぞと思って試合に入って行きました。相手は同じ年の同じ県の選手なので良く知っている選手でした。セカンドセットで4-4になった時に気持ちを落とさずに思い切ってメンタルで持っていきました。明治の勝利は決まっていたので、後は思いっきりやるだけだなと思っていました。応援してもらえるのはありがたくて、やっぱり今日も勝たせてもらいました。(3連勝しましたが)一部昇格を目標にしているので、一つ一つ勝っていきたいです。次の試合は、またダブルスで出させていただけたら、立教戦のように声を出してダブルスを2本取ることに命をかけるくらい集中したいです」