86年ぶりの総合優勝なるか インカレ展望/日本学生選手権
役者はそろった。金子洋明コーチが「今年勝たないと話にならない」と言うほどの充実した戦力を誇る。今年はユニバーシアード代表に8名を送り込むと、4月の東京六大学対抗戦、6月の法明立定期戦で圧勝。勢いそのままにインカレ総合優勝のタイトルに挑む。
「流れ」がカギを握る。初日に行われる200mバタフライには実力者の平井健太(商3=千葉商科大付)に加え、ユニバーシアード銀メダルの矢島優也(商1=春日部共栄)、日本選手権ファイナリストの田口雅司(法1=明大中野)がエントリー。ここで大量得点を決め、優勝争いから頭一つ抜け出したい。特に昨年100mバタフライを大会新で制した平井健は、今シーズン前半は不調に終わった。フリーリレーでも活躍が期待されるだけに、平井健の復調が待たれる。
今年の明大は「個」の強さが光る。1500m自由形のエース・平井彬嗣(政経4=市立船橋)はユニバーシアードで金メダルを獲得し、日本人3人目の14分台を達成した。「日本新を出せば盛り上がると思うので、目指していきたい」と最後のインカレに懸ける思いは強い。昨年平泳ぎ2冠の小日向一輝(商3=千葉商科大付)も安定感に定評がある。その他にも100m自由形日本選手権3位の丸山徹(営2=春日部共栄)、インターハイ2冠の松元克央(政経1=千葉商科大付)ら実績のある選手がそろい、確実に高得点を決めたい。個人種目より得点が倍になるリレー3種目でも表彰台に上がることができれば、総合優勝はぐっと近づいてくる。だが、あくまでインカレはチーム戦。普段は寮生、寮外に分かれてそれぞれで練習しているため、森谷駿主将(法4=名古屋)は「個人がまとまることができたら」と優勝のポイントを挙げた。
昨年は4位、おととしは5位と、近年は優勝争いに絡めていない。ライバルの中大、中京大は勝ち方を熟知しているが「明治は波に乗れば強い」と森谷主将は自信を見せる。古豪復活へ、86年ぶりの悲願に向けた戦いが幕を開ける。
[坂本寛人]
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