
下級生ペアが奮闘 立大に快勝/関東大学女子2部リーグ
粘りのテニスで勝利を勝ち取った。「2人の持ち味は元気と大きい声」(井上)と言う井上・福田組。お互いが声を掛け合い、勢いの良い攻めのプレーで第1セットを制した。そのまま流れをものにすると思われた井上・福田組であったが、立大も意地を見せ第2セットで苦戦。ゲームを勝ち切れず何度もジュースに持ち込まれた。3-6で第2セットを奪われ、勝負はフルセットに。第3セットも拮抗(きっこう)し、両者一歩も譲らないままタイブレークにもつれ込んだ。緊張感の続く時間であったが「応援に勝たせてもらった」と福田。一部昇格を目指し1つになったチームの応援が2人を力づけた。積極的に深いアウトロークを打ち込み、落ち着いたプレーで実力を発揮。約3時間にもわたる接戦を制し、明大の勝利に弾みをつけた。
実力の差を見せつけた。前回の日大戦ではシングルスで惜しくも敗れてしまった佐野は今回シングルス2で出場。序盤から相手コートに確実に打ち込みポイントを重ね、第1セットを6-1で抑えた。第2セットは立大に追い上げられる場面も見られたが「相手が嫌になるようなプレーをした」(佐野)と相手の集中力を奪うプレーでミスを誘い、6-2で勝利。ストレートで試合を制し明大の勝利に貢献した。
「ダブルスを2つ取ることが重要」(森)と言うように、井上・福田組の勝利をきっかけにチームが勢いづいた。開幕2連勝を挙げ、確実に実力をつけているが、まだリーグ戦は始まったばかりだ。あくまで「一部昇格を目指して全員でやっている」と井上。持ち前のチーム力で次戦の東洋学園大戦も勝ち取ってほしい。
[江原璃那子]
試合後のコメント
佐野
「(2戦目を終えて)日大戦は競ってからどっちが勝つか最後まで分からなかったけど、今回は早くに勝ちが決まって良かったです。全員で7―0を目指してはいたんですけど、落とした試合も惜しかったので5―2で勝てたのはチームにとっても自信になりました。初めてダブルスを2本取れたのも良かったです。ダブルスは自分の中でも良いプレーができて、(森)美咲のボールが良く入ったら私も前衛でうまく動けました。私が前衛でしっかりポイントを取ってからんでいくと乗っていくのが分かったので、この感覚を忘れずに次も勝ちたいです。(井上・福田組については)本当にみんなダブルスを2―0にしたいという思いが強くて、応援も酸欠になるくらいしました。そこでチーム一丸となってダブルスを2―0にしたことで、ダブルスに出ていたシングルスの選手が気持ち的にも乗らないということがなかったので、よく頑張ってくれたと思います。(シングルスは)自分の中で良いプレーはできたと思いますが、私が良いプレーをしていても相手が良いプレーをしていたら私のテニスでは取られてしまうので、そこは相手が良いプレーをしていると感じたら一本一本取り返す気持ちでやりたいと考えてやりました。相手も結構粘ってくるタイプだったので、相手より先にミスしないようにしたし、相手が嫌になるようなプレーをして相手の気を散らしました」
森
「ダブルスは簡単なスコアで勝つのを前提に、今日は2セット目を6―0で勝つことができたので、自分たちの中では課題もクリアしつつチームに良い流れをつくれたと思います。シングルス5で出るのは初めてでしたけど、明治の5は堅いと思われるような試合にできるようにしました。最初から体がガチガチで1ゲーム目を取られてしまって流れも悪くなってしまったけど、そこで取り切れました。フォアの当たりも良かったので、セカンドもそのままいこうと思っていてもっと厳しいコースを狙ったらミスが増えてしまいました。だから、そこはしっかり自分の良いペースを保って戦いたいと思いました。今回の試合で、みんなもダブルスを2つ取ることが重要だと思ったので、最後まで強い気持ちで思い切ってやってほしいです」
井上
「リーグ戦には昨年から出させていただいて、負けていたので初めて勝ててよかったです。ペアが1年生なので自分が引っ張っていかないといけないという気持ちと周りからのプレッシャーがあって弱気になってしまいました。福田とのダブルスはとても勢いがあります。プレッシャーを与えないで、好きなようにできるようにプレーしています。タイブレークでは、強気でいくことを意識しました。競っているときは特別なことを話したりせず、いつも通りにしていました。2人の持ち味は元気と大きい声です。周りの方からは期待していただいている分、課題点も教えていただきました。ここ一番で弱気になってしまったり、勝っているのに自信を持てなかったりと、気持ちの面で反省点があるので、次の試合に向けて調整したいです。今年は一部昇格を目指して全員でやっているので次も何としてでも勝ちたいと思います」
福田
「(ダブルスは)前回の日大戦で反省点しかないような試合だったので、悔いを残さないように、1年生らしく元気よく終始プレーをするように心がけました。競る試合になりましたが、先に攻めた方が勝ちと思って振り切れるように強気で行こうと思って声をだしてプレーしました。応援があったからタイブレークで勝たせてもらったなと思います。先にポイントを重ねていった方が気持ちの面でも有利になると思って、ミスを恐れないで自分たちのテニスを徹しようとしました。もっと簡単に勝てたと思うので、次はしっかり無駄なポイントの無いようにしたいです。(課題点は)もっと積極的にポーチに出て相手より先にポイントをエースで決めること、ひたすら思いっきりプレーすることを意識したいです。私は速いボールなのですが、(井上)鈴架さんはスピンで深くて跳ねるボールなので、ストロークだとその緩急がついていると思います。(シングルスは)相手が高校の先輩ということもあって、固くなってしまいました。ファーストでは心と体がバラバラになって噛み合っていませんでした。セカンドセットは狙いに行き過ぎてしまったので、しっかりラリーをするように心がけました。S1として出させてもらっているのに不甲斐ない試合しかできていないので次は相手が強くても食らいついてチームの雰囲気を盛り上げられるように頑張ります」
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