2部リーグ戦開幕 山梨学大に善戦で手応えつかむ/関東大学女子2部リーグ戦

2部リーグ戦開幕 山梨学大に善戦で手応えつかむ/関東大学女子2部リーグ戦
 まずまずのスタートを切った。10月11日まで1カ月半かけて行われる2部リーグ戦が今日開幕した。昨年度3部3位から昇格を果たし、創部初の2部参戦となる明大は2部1位の山梨学大と対戦。最終スコアは72―89の17点差だが、堅実なディフェンスで前半にはリードを奪う時間帯もあった。目標の「2部上位」に向けて、確かな手応えを得た。

積極的なプレーで流れを変えた多久 <
積極的なプレーで流れを変えた多久

 スターターは、川副舞主将(理工4=富士学苑)、藤野希生(国際1=埼玉栄)、伴真衣香(文4=東京成徳)、北浦彩加(国際4=大津)、萱沼史織(情コミ3=埼玉栄)。

 2部での戦いに光明が見えた。開幕戦の相手は昨年1位の山梨学大と、劣勢が予想される中、開始から競り合った展開に持ち込むと、テーマとするディフェンスがしっかりと機能。第1クオーターを24―25の1点ビハインドで終え、途中にはリードする時間もつくった。しかし、試合開始直後からかさんだファウルが第2クオーター終盤に早くも重くのしかかり、川副をベンチに下げざるを得なくなる。するとそれまでの相手を抑えるディフェンスが崩れ、突破されての失点が増えると、ディフェンスでリズムをつかめないまま、少しずつ離されてしまう。だが、代わって投入されたルーキーたちが流れを変えた。守りで食い下がることはできないものの、勢いのある攻撃で確実に加点。ドライブやジャンパーなどでゴールに向かっていく多久文乃(情コミ1=東京成徳)や高さで存在感を放つ笠井萌々子(理工1=千葉英和)が粘りを見せた。「練習でやってきたことが2部の上位に通用するのかなと感じられて自信になった」とエースの伴が言えば、「点差ほど差はないし上位でも戦えるっていうことが分かった」とルーキーの多久も自信を深めた。2部最上位ともいえる相手に対し、臆することなく挑んだことで選手たちは大きな自信を手にした。

 本番の強さを見せた。開幕前の夏の練習では仕上がりに不安を残し、1週間前に行われた練習試合でもシュートが不発に終わるなど、結果・内容ともに振るわなかった。競った試合が多くなる2部の開幕を前にして、チームからは不安の声も上がっていた。しかし「前日の練習が非常に良かった」(平田HC)と、直前練習で緊張感を取り戻し、見事立て直して見せた。

 次週は学芸大、日女体大との対戦を迎える。「次のゲームは絶対に勝ちにいく」(平田HC)。今回手にした大きな自信を胸に、2部初勝利に期待が懸かる。

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☆初の2部にOGも後押し☆
 リーグ開幕に合わせてOGから横断幕が寄贈された。また、普段の練習に参加し、OGならではの目線でアドバイスをするなど、創部初の2部参戦を後押ししている。初戦となった今日も多くの関係者が詰めかけ、シュートが決まるごとに拍手を送り選手を暖かく見守った。「力を入れて協力してくださる雰囲気がとてもあって、OGであったり周りの方には感謝しなきゃいけない」と川副主将。一つでも多くの白星を挙げ、期待に応えてみせる。

[吉川真澄]

試合後のコメント
平田HC

「不安はかなりあったんですけど、昨日の練習が非常に良くてもしかしたらいいゲームができるかな、ということは思っていた。選手たちもいざやってみたら意外とできるなというのは確信になったと思う。この先もいい流れでいけるのかなと。試合としてはファウルがかさんでしまって、そこが後半に響いた。その辺がもう少しうまくいって、終盤のところで一桁差だったらコウ(萱沼)にも出てもらおうと思ってたけど、少し開いてしまったので最後は休んでもらった。手応えはかなりあった。気持ちをしっかりともってやれば絶対にやれる。次のゲームは絶対に勝ちにいく。そのためにはいい練習が条件だけど(選手の)芯がしっかりしてるので大丈夫だと思う」

川副主将
「想像していた以上に体の当たりが違った。笛も全然3部と違って、ここ吹かないんだというところがすごいあった。1個のリバウンドに対する執着心であったりルーズボールの執着心であったりがまだ足りないかなと思う。(前半は)どっこいどっこいでした。ちょっと点差が開いたところで気が緩んだりだとか、リバウンドが1本取れなかったりした。2部の上位のチームはそういう1本が強かったりだとか、1本決めてきたりだとかがすごいなと思った。何にしろ勝つのが目的でやっているので、もうちょっと3ピリとか流れが良い時に詰められたら良かったと思う。これから1本のリバウンドであったりルーズボールであったりシュートであったりをもっと大事に打って、数少ない中でどれだけ自分たちのペースにできるかが大事だと思う。出だしが悪いとずるずるいってしまうことがあるので、まず出だしを良くしようとみんなで意識して、プラスアルファでディフェンス、リバウンドをやらないと勝てないのでそこは意識しようと試合に臨んだ。でもやっぱり2部でした。今までそんなに出ていなかったウタ(笠井)が結構今日はやれていたし、本人的にも手応えを感じていると思う。流れを変えるプレーというのを1年生は結構できると思う。リズ(多久)も途中からリキ(北浦)とかサエ(伴)とかと交代して入った時もシュート行けたりドライブ、バスカンが取れるタイプなのでそういうので流れを変えてくれるいいプレーヤーになってきた。(1週前の練習試合では)シュートが全然入らなかったので、結構な数を打ってとにかく自分のタイミングで打つというのを意識してもらって、その結果今日萱沼とか伴とかも入っていたと思うし、自分も普段全然打たないんですけど3Pとジャンプシュート1本ずつ決められたのでその点では修正できたのかなと思う。(初戦の入りは)まずまずなので50点くらい、良い面もあり悪い面もあり五分五分。修正点であったり伸ばしていかないところをどれだけできるかで相手の点数も減らせるし自分たちの点数も増やさなきゃいけないと思う。リバウンドは相手が大きくても押し出したり取らせないということをもっとやらないといけないし、3線の寄りを早くしたり、その後のローテーションを早くしたりそういうコンマ何秒とかの遅れがファウルに繋がったりシュートにいかれるというのにつながってチームディフェンスが成立しなくなってしまうのでそういうところを修正していきたい」

北浦
「みんな攻め気があって1人1人が攻め切れていたので、それが得点につながった。ディフェンスでもローテーションなどがしっかりできて相手にプレッシャーをかける守りができていたので、いい出だしになったと思う。ただファウルという面ではもっと審判の取り方なども考えてやるようにしなきゃいけないと思った。去年の王者でチャレンジャーとして自分たちがどこまでやれるかという中で、17点差というのはかなり詰めることができたといえると思う。これを自信にして次の試合につなげていきたい。(特に自信になったところは)チームとして24秒守れたことやオフェンスのドライブからの合わせで点が取れたこと。個人的には1対1でやり切れたのが一番の収穫になった。裏を取られすぎてそれを試合の中で修正できなかったので、そこはまず重視していかないといけないと思う。今までは交代がいなくて自分がしっかりやらなきゃいけないという意識でやっていたが、今は代わりに出る1年生がしっかり得点を決めてくれるし流れもいい方向に変えてくれる。2部で通用するためには層が厚くないといけない中で、1年生は初めてのリーグ戦だったが今日の試合を見ていて力強くプレーしてくれていたので心強い。今のチームのいい流れを継続して来週を迎えられるように、明後日の練習からまた盛り上げてやっていきたい」


「今日やってみて(昨年の)1位と戦ってみたら通用する部分もあって、そんなに差がないのかなと思えた。24秒を守り切る回数も私たちの中では多かったし、相手のところから「ディフェンスを嫌がらない!」という声が飛んでいたから、相手が嫌がるディフェンスができたのかなと。練習でやってきたことが2部の上位に通用するのかなと感じられて自信になった。相手の身長が大きいからハンズアップを気にしてシュートをこぼしていったところもあったが、カットインでのシュートはできたので、もっと自信を持ってやれるんだと感じた。あとは細かいミスの差だと思う。そういうのが私たちの方が断然多くて、ミスをどれだけなくすかが2部でどれだけやれるかだと思う。初戦ということだったけど 緊張はあまりせず、みんないい顔でやっていたし流れが自分たちにもあった。1試合を通してみんなが下を向かずに、前を向いてできたのがよかった。合宿から走るメニューが多くて練習はきつかったが、きつい時こそ明るくやっていこうというのが私たちのモットーというかスタイル。しっかりやってきたからこそ今日はできた。いつもは試合後に疲れているが、今日はこの空気感と2部で試合がやれているということでそんなに疲れず、びっくりしている。今日は負けたことは悔しがらなければいけないかもしれないが、明治大学で初めての2部でやっていける自信がついた。来週からは一つも落とせない。次は絶対勝つという気持ちを切らさずに頑張りたい」

多久
「途中から交代で入って、一番最初の得点がフリースローだったのでとても緊張して手も震えた。序盤から全員が攻め気でプレーできた。たまに合わせの部分で上手くいかなかったりした。2部の上位は当たりも強くなってくるけどゴール下でのディフェンスは良かった。合宿で走り込んで足腰を鍛えたのもあるし、最近練習でやっているプレッシャーをかけることや3線のカバーが今回は特にできていた。でもディフェンスを頑張ることでファウルが重なって交代が増えて相手にペースを渡してしまった。小さいミスをしたときに自分たちは得点につながらなかったけど、相手は得点にできたことも多かった。平田さんも渡辺さんもおっしゃっていたけど、点差ほど差はないし上位でも戦えるっていうことが分かった。これからだと思うので今日できなかったところを練習して来週につなげたい」