曽我がスプリント3位 総合7位で最終日へ/全日本大学対抗選手権

2015.08.30
 インカレは3日間のトラック競技を終え、スプリントでは曽我圭佑(法3=九州学院)が3位、橋本瑠偉(政経3=佐賀龍谷)が6位入賞。森本尊也(営3=岡豊)はケイリンで、眞砂英作(政経2=高松工芸)は男子4kmインディヴィデュアルパーシュートでそれぞれ5位入賞を果たした。計20ポイントを獲得した明大は総合7位で本日のロードレースを迎える。

 チーム唯一の表彰台入りを果たした。スプリントに出場した曽我は3位決定戦で後藤(早大)を相手に持ち前のスプリント力を見せつけ2本を先取。先日の個人戦でのケイリン優勝に続く2冠達成こそならなかったが、強豪ひしめくライバルたちの中、あらためて実力を証明した。
 1/2決勝では優勝した小原(朝日大)と対戦。予選では大会新記録を樹立する好タイムで1位通過を果たした強敵であり「後輩には負けたくないので、あいつには勝ちたいという気持ちを持っている」(曽我)と大会前からマークしていた選手だ。大きく深呼吸をして臨んだ1本目は先行を許しながらも、粘った曽我がラスト半周のスプリントで捲(まく)り先取。王手を賭けたものの2本目は敗戦。タイで迎えた3本目では小原のスプリントへの反応が遅れて逆転負け。先手を取っただけに悔しい敗戦となった。
 想いを背に戦った。1/4決勝では橋本と対戦。しびれる同校対決を制した曽我が駒を進め、ライバルであり仲間である橋本の想いはしっかりと受け取った。優勝にこそ手は届かなかったが、チャンピオンを苦しめた曽我の走りは圧巻だった。橋本も5~8位決定戦で6位に入り、スプリントでは二人が入賞。トラック部門総合7位に大きく貢献した。
 
 国体王者の意地を発揮できなかった。スプリントに出場した森本は予選、1/2決勝とも上がりタイム10秒台で1位通過したが、決勝で5位と惜敗した。昨年優勝した国体以来2大会ぶりの決勝は5番手からのスタート。位置取りは悪かったがペーサー退避と同時に加速し1番手で最終周に突入した。しかし「脚が持たなかった」(森本)と第2コーナーからの直線で松本(朝日大)に抜かれると、後続の捲(まく)りを許し5位でフィニッシュした。「絶対に優勝できた試合だった」(森本)と自分が動かせた試合だっただけに悔しさを隠しきれなかった。

 トラック順位は昨年と同様に7位となったが、獲得ポイントは昨年の18から20に。個人としても森本、眞砂が同種目で昨年から共に順位を二つ上げた。
 残すは最終日のロードレース。現在RCS年間リーダーをひた走る小林和希(政経3=祐誠)を中心に、海外遠征で一回り大きく成長した松本祐典(法2=北桑田)、期待のルーキー野本空(政経1=松山工)ら実力者がそろう。また最後のインカレとなる加賀谷慶治主将(政経4=能代西)を筆頭とした4年生の魂の走りにも注目だ。今年は7年ぶりのツール・ド・北海道出場を決めているだけにロードへの期待は大きく膨らむ。どこまで総合順位を押し上げることができるか。一瞬たりとも目を離すことができない熱いレースが待ち受けている。

[橋本杏菜・鈴木拓也]

試合後のコメント
橋本

「練習不足だった。(1/4決勝は曽我との対戦だったが)他大みたいにどっちかを勝たせてどっちかを負けさせるみたいなのではなくて、どっちもガチでやってそれで負けたので悔しかった。練習が足りないなと思った。(曽我には負けたことがなかったが)調子は良さそうだったので前みたいな感じでやったら負けるなと思ってたんですけど曽我の好きなようにやられてしまった。向こうのペースでずっとやられていた。(5~8位決定戦は)みんな同じくらいのレベルで楽しんでやれた。みんな仲良いメンバーだったので話して誰が勝ってもおかしくないから頑張ろうという感じだったので、最初緊張してたんですけど、自分が思った通りに走れた。(重いギアは)踏めたんですけどまだみんなよりは軽いのでもう少し踏めるようにならないと。(他大の強い選手が出てきているが)どんどんレベルが上がってきているのでそれに対応できるように自分もレベルアップするしかない。筋トレからやってレースの展開づくりを勉強し直さないといけない。脚だけじゃ勝てないのでまたやり直すしかない。(練習は)曽我も結果残してきているのでチームメートに結果残せるやつがいるので、後輩のレベルも上げてお互いに切磋琢磨(せっさたくま)してやっていけたらいいかなと思う。(国体に向けて)スプリント強いメンバーが出てくると思うので去年優勝してるので、2連覇しないといけないというプレッシャーはあると思うんですけど、それは気にせずに自分の走りして勝って2連覇できるように頑張ります」

森本
「優勝できた試合だったのでとにかく悔しい。メンバー的に勝算はあったんですけど最初の位置取りで5番手になってしまったのと、前の2人が組んでたのでそれに対抗できる脚を付けないといけないと思った。レース展開的には自分から動かせたのはすごく良かったんですけど、展開は一時しか覚えてもらえないけど順位はずっと残るので1位にならないと意味なかった。また1年間やり直します。(5番手しか取れなかったのは)くじが5番目で外側だったから前に出ようと思ってもみんな前に行ってしまうので届かなくて後ろに下がってしまった。(決勝の対戦相手は)松本さんだけ警戒する人だったからあとはみんな勝ったことあるし、今回絶対に優勝できたと思うので悔しい。(合宿の練習は)(橋本)瑠偉と1周ひたすら出し切る練習を繰り返してやっていた。予選と準決勝はそれがすごい効いていたので練習の成果はあった。2回とも10秒台の上がりだったし調子も良かったので。(国体に向けて)今度はチャンピオンとして迎え撃つのでそれなりの走りを見せないといけないしお客さんにも期待してもらってるから圧倒的な走りをしたい。これから佐賀で瑠偉と合宿するのでさらに追い込んで国体に向けて仕上げたい。(4年生が引退して最上級生になるが)後輩たちも強い子がいるし悪いところもいいところもあるからいいところをもっと引き出して悪いところはちゃんと指摘できるような関係になりたい。チームワークを一番大事にしたい」