強豪ペアに完敗 斉藤・宮田組はベスト8/関東学生選手権7日目

2016.09.27
 強豪ペアに打ち砕かれた。斉藤佳帆(文2=拓大紅陵)・宮田みほ(文1=名経大附高蔵)組が女子ダブルス3回戦でストレート負けを喫し、ベスト8。これで明大勢の関東学生選手権が幕を閉じた。

 完敗だった。「やっぱり積み上げてきたものが違うんだな」(斉藤)。相手の細沼・大矢(早大)組はいずれも全日本学生女子ダブルスランキングにおいて一桁台を誇る実力者。斉藤・宮田組は終始圧倒された。まずはサーブ。普段は押されることのない二人が、崩された。その違いは球速ではなく狙ったところに打ち込む繊細な技術。ラリーで粘るも要所でコーナーを攻められ、じわりじわりと苦しい体勢に追い込まれた。「返すだけになってしまった」(宮田)と第1セットを0―6で封じられると、その後も猛攻を止めることができなかった。第2セットを1―6で落し、ストレート負け。強敵の壁は厚かった。

 これが1部校早大の実力か。一昨日、関東大学リーグ戦1部昇格を決めた女子部。斉藤は試合中、来年のリーグ戦のイメージが頭に浮かんだ。「このままだと1部じゃ歯が立たない」。たとえ10年連続日本一の早大女子の主軸である細沼・大矢組が相手でも、危機感を感じずにはいられなかった。入替戦に向けたピーキングも大会延期による調整不足も、敗戦の理由にはしなかった。二人は次のステージを見据える。「試合がない期間にどれだけ練習して差をつけれるかだと思います」(斉藤)。大会続きだった充実の夏もこれで一区切り。鍛錬の秋冬を乗り越えて、強くなる。

[星川裕也]

試合後のコメント
斉藤

 「1部校の早稲田のトップの人が相手で、やっぱり2部校の強いダブルスのペアよりもさらに一段階以上上でした。プレーとか組み立てが全然違う部分があって、私たちがリーグ戦で戦ってきたときは、とりあえず一本返しておけば何とかなるっていうボールも逃さないですし、向こうのボールが深かったり、スピードじゃなくてしっかりコースをついてじわじわ攻めてきました。そこが、やっぱり2部校と1部校の差なのかなと感じました。30-30とか40-30とか30-40とかそういった、ゲームに直接関わるところで勇気を出して相手よりも先に大きく動くっていうのが私たちとの差でした。このままだと1部リーグでは歯が立たないのでしっかり練習していかなきゃなって実感しました。私たちはやっと1部のステージに上がれたっていう感じなんですけど、相手はずっと1部で戦っているっていう、やっぱり積み上げてきたものが違うんだなって。それに追い付いて追い越すためには練習するしかないと思うので、改めて気持ちが引き締まりました。(この夏の成長は)ダブルスはみほとずっと試合に出てきて、コンビネーションだったり、息が合ったりっていうポイントが多くなってきました。自分たちがどういうプレーしたらポイントが取れるのか、ワンセット取られても『私たちはここから挽回できるよね』という風に二人が同じことを思えるようになったので、ダブルスに関してはすごく成長できたと思います。シングルスで一番感じているのは、少しずつ自分がやりたいテニスが分かってきたことです。高校卒業して大学に入って、大学のテニスは高校のテニスが通用しないことが分かって、私は2年間くらいすごく自分のテニスに苦しんでいました。テニスをやっていても楽しくないというか、悩んだり落ち込んでしまって勝てない時期もありました。まだまだ今でも結果を残せていないんですけど、自分の中で何かが吹っ切れたというか『こういうテニスなんだ』っていうのが少しずつ見えてきたので、この長い夏の試合はいい経験になりました。さらに1部に上がれたっていうことで、また一つ大きく成長できるかなと。(夏を終え、今後の課題は)私は土曜日から国体があるのでまだ終わっていないんですけど、とりあえず国体が終わったら一段落というか試合に区切りがつきます。試合がない期間でどれだけ練習して他校の選手に差をつけるかだと思います。サーブもストロークもリターンも全部課題なんですけど、まず一つは基礎からしっかりとやることです。自分の理想とするプレーばかり望むんではなくてまずは基礎からしっかり固めて、それができてから自分の理想のテニスをできるようにしていけたらなと思います」

宮田
 「相手のボールが深くきました。2部校とやっているときは私も佳帆さんも押されることがないんですけど、サーブで一本押されたりリターンが深かったりと、最初に攻められて全部ボールを返すだけになって決められてしまっていたので、自分たちのプレーができていなかたかなと思います。(日程変更などで調整は)夏関よりも入替戦が大事だったので、一回入替戦に合わせて調整をしたので、少し夏関をおろそかにしてしまったかもしれないです。昨日で切り替えてきたつもりだったんですけど、やっぱり相手はこの夏関に向けて調整してきてコートにも慣れている感じでした。私たちはファーストセット全然慣れていなかったので、そういうところがこういうスコアにつながったのかなと思います。(1部昇格後最初の試合は)来年はこういう人たちとリーグ戦であたるんだなって思って、少し固くなっていたと思います。私が一番プレーとかテニスで集中できたのは日大戦です。あそこ勝っていなかったら入替戦につながらないっていう緊張した試合の中でファーストセット落として後がない状況からもう一段階自分たちのプレーを上げることができたので、あの試合が一番良かったと思います」