4年生特集(5)得点力際立つ頼れるエース 伴真衣香

4年生特集(5)得点力際立つ頼れるエース 伴真衣香
 新たな舞台に挑む。昨年、2年越しの悲願となる創部初の2部昇格を果たした女子バスケットボール部。しかしチームの目標はあくまで「2部にいくことではなく、2部でどう戦うか」。昨年から抜けた戦力はわずかに1人。有望なルーキーも4人加わり、個の能力、チーム力をさらに高めたチームは「2部上位」を目指す。本特集では、創部初の戦いへ新たにスタートを切る13人の選手たちを特集する。

 入学以来チームの中心であり続けた4年生。十人十色の13人のチームをまとめ上げる5人は個性派ぞろい。悲願としていた2部昇格も果たし、充実の最終年を迎えている。集大成となるリーグ戦までいよいよ1週間を切った。最後の舞台に臨む4年生それぞれの意気込みを伺った。最後に紹介するのは得点力抜群のエース・伴真衣香(文4=東京成徳)。ドライブやシュートを武器に相手ゴールを脅かし、常に高得点を記録する。(この取材は8月23日に行ったものです。この日は青学大でリーグ戦前最後の練習試合を行いました)

攻撃の要としてゴールに向かう<
攻撃の要としてゴールに向かう

――今年夏までを振り返っていかがですか
「合宿がすごい良い雰囲気で終わって、チームの先輩とか1年生とか関係なしにすごいコミュニケーションを取れるようになりました。それから英和合宿は疲れもあって内容はあんまりよくなかったんですけど、リーグ前に自分たちの改善点が見つかったのでこの1週間で頑張ってちゃんと山学と戦えるくらいになるように頑張ろうと思います」

――いきなり昨年1位の山梨学院大と対戦しますが
「今年まだ1回も観たことないのでどれぐらいなのかわからないんですけど、圧倒されないようにしたいです」

――大きいですよね
「大きいと思います」

――実力が同じぐらいのところと戦い続けることがこれまでなかったと思うのですが
「やっぱり一試合一試合全部が勝負なので一個も落とせないし、やっぱり3部でやってたときは最初ちょっと競っても、最後には勝てるんだろうなっていう気持ちがあったからみんなできてた部分もあると思います。逆の立場にはなるけど、挑戦者としてもっともっとみんな自信持ってやれば絶対強いと思うので。今日の試合もちょっとまだ自信がないというか、自信がなさが出ちゃったのかなって思います。特にシュート率」

――ヘッドコーチもお話していました
「(シュートの)波がすごい激しいんですよ。波をつくらないように1試合通してやれるようしっかり集中したいと思います」

――3部3位からの昇格は2部では1番下位に位置付けられていますが
「肩身狭いとかそういうのはないし、多分みんな高校とかのレベルで同じレベルでやってきた仲間とかもすごい多いと思います。そういった中では高校でやってた人たちには絶対負けたくないっていうのもあるし、せっかくここまできたんだから3部に絶対行きたくないし2部に絶対残留したいです」

――入替戦のあと2部にあがることじゃなくて2部でやることが目標と話されていましたが
「まだ2部でこれからやるっていう実感があんまりなくて、駄目なんですけど。やっとここまできたのでみんなでつかんだものなのでしっかりやりたい。2部昇格した時はそのうれしさで終わってたけど、入替戦から1カ月くらいたったあとからは来年から2部でやるっていう責任の方が大きくなってきた。祝勝会とかも開いていただいてそれでOBOGの方から絶対に落ちるなよっていう言葉が多かったので重圧とかがすごい大きいです。負けて終わりたくないし」

――4年生になって責任は重くなりましたか
「一つの発言でチームの雰囲気もがらっと変わるようになったし、でもそれにプラスしてコウ(萱沼史織・情コミ3=埼玉栄)もすごいフォローしてくれる側になってくれて、コウに助けられる部分もすごいあるから、私たちもコウを引っ張る側にならないとなと思っています。本当4年生は大変だなって思う。だからナギさん(千葉美知瑠前主将・平27文卒)はすごかったなって、一人でやってて。5人でやっててもこんなに大変なのに」

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――千葉さんがケガで抜けて伴さんが引っ張ってる感じがありました
「ナギさんとは友だちみたいな感じで。今回も人数が少ない分、密度が濃い関係になるっていうのがあるので、それをしっかり試合を生かせればいいです。そういった部分で仲良しグループで終わらないでそれをしっかりとコートの上でも表せるようにしていきたいなと思います。厳しいところ厳しくやって、練習でも2部のチームだと最後のチェックまできつい中でやっていかなきゃいけないのに、今の練習だとまだちょっと甘さと言うか諦めとかが出て、それがそのまま試合に出てるのでもっと練習から緊張感持ってモチベーションあげられるように引っ張っていきたいです」

――リーグ戦1週間前はどんな感じなんですか
「高校の時とかは、大会前めっちゃ緊張する人だったんですけど、大学に入ってからはあんまりです。でも早かったなー、もうリーグですよ!」

――話は変わりますがバスケをはじめたきっかけ
「私のお父さんもお母さんもプレーヤーで、バスケをやっててバスケ一家なんです。でもお母さんは新体操とかダンスとかやらせたかったみたいで、新体操やってたんですよ。でも一向にやわらかくならなくて、すぐ辞めるーって言って辞めました。バスケは一回も辞めたいって言わないできてるので、やっぱりその血がはいってたのかもしれないです」

――いつごろから始めましたか
「小3からです」

――中学以降は
「お受験でした。東京成徳をお受験して。12月までは地元の中学行こうって思ってて、ミニバスお遊びだったので全然やる気とかなかったんですけど、なんか成徳にちょっといいコーチがいるよみたいなうわさがあって、その話もらった次の日が成徳中の願書の締め切りで、早く出さなきゃと思って書いてその日に出しました。塾とか行ったことなくて、お受験とかそんな気もなかったんですけど、試験まで丸々勉強して2月に間に合って一応合格して、中高エスカレーターで上がって、明治もスポ薦で(笑)」

――明治には東京成徳出身の選手が多いですが
「上は3人続いていたんですけど下がもういないんですよね。東京成徳大にも上がれるんですけど、あんまりバスケ強くないし、保育士とかそういう系の学部ばっかりなので」

――大学からの誘いはどのくらいありましたか
「大学は全然なくて、自分が行きたいって言ったところに先生がアプローチしてくれる感じだった。そんな強いところではやる気はなかったし、先生も中高すごいきつかったから楽しいバスケやりたいなみたいな感じで、成徳の先輩も3人いるし、その先輩に聞いたらすごい楽しいよって言ってくださったので。明治行きたいですって書いて推薦もらいました」

――なぜ明治がピンときたんですか
「超良い大学だし、そんなところにバスケで入れるのって思いましたね」

――中高はきつかったとおっしゃっていましたが
「めっちゃ厳しかった。中学は、もう先生も本当きつくて。毎日練習。走って走ってって感じですね。でも学校はめっちゃきれいですよ。最初行ったときホテルかと思いました。床にはじゅうたんが敷いてあって。勉強もやってましたよ、追試とかありました。めっちゃひっかかってました。私立でおぼっちゃまが多くて頭良かったです(笑)」

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――明治には厳しくやるつもりでは来ていなかったんですね
「ここで勉強したいとかはあんまりなかった。大学選びもそんな悩まなかったです。でも来て良かったっていうのは今でも思っています」

――かなりバスケを厳しくやっているように見えますが
「やったらやったでやっぱりやっちゃいますね。試合にも出してもらえるので」

――1年生からずっと試合に出られていますが
「代えがいなかったじゃないですか昔は。今みたいにはっきりしたBチームがなかったのでBチームのときもずっと出てました。あんまりケガしない人だったからずっと。若いから出ろよみたいな感じで(笑)」

――1年生の頃は金髪でしたね
「やんちゃでした(笑)。あれは高校卒業して染めた色が強すぎて、何入れても戻っちゃうので困ってました。その時はエンジョイしてました。4年生が本当最高でした。夏休みも1年生のときとかいっつも遊びに連れて行ってくれたんですけど、今年は就活で全然連れて行ってあげられなくて遊べなかったので、みんなで明日遊ぼうって。リーグ前最後にやっと遊べます」

――夏オフはあまりなかったんですか
「あったんですけど、全部面接とか就活でした。本当精神的にやられてました(笑)」

――背番号83を選んだ理由は
「私は13番が良かったんですよ。でも4年生に13番がいたので、じゃあと思って高校の時も83のナンバリングつけてて、中3の時つけてたのが8番で初めて番号もらったのが13番で、まあそれなら自分の好きな番号入ってるしいいんじゃないかな、83でいいかって。あとあんまりいない番号が良かったっていうのもあります。珍しいやつが良かったです」

――川副さんは13に途中で変えましたね
「私はユニフォーム買っちゃってたからいいかなって。あと3年生のときにユニフォーム変えたじゃないですか。ユニフォームださかったんですよ。だから絶対変えたいと思ってました。それで私が変えたいってナギさん(千葉前主将)に言って、そしたら変えたい変えたいって言ってくれてすごい優しかったです。OGの人にコンバースのお友達を紹介してもらってつくりました」

――儀保さん(梓・政経4=那覇)をバスケ部にを誘ったのは伴さんなんですよね
「絶対来いって言ってました。でも1年前から入る前からも絶対来てって言ってたんですけど。一回来たんですよ1年生の時に。その時は来なかったんですけど、でも1年やってたぶん暇だったんでしょうね(笑)やろって言ったら来ました」

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――3年同じほとんどメンバーが変わっていませんね
「楽しい。やりやすいときはほんとやりやすいけど1回ずれると全部がずれちゃうのが欠点なので、そのずれがあったときに自分たちでもっと対応していかなきゃいけない。1個が合わないと全部が合わなくなっちゃうのでそこが課題です」

――そこに新しく入ってくる1年生はどうですか
「私も1年生の時にこうやってやらしてもらって最初全部いけばいいって感じだったんですけど、次第にどう動けばいいんだろうって逆に考えちゃうようになっちゃってました。今は1年生の子たちがそうなってるって耳にしたので、こういう時期は絶対あるからなんでも言っていいよとは言ってるんですけど、こっちが合わせてあげられるようにしてあげられればいいなと思います。あとはみんなケガないように。ここまできたし。ほんといつも試合やる度に誰もケガしないでって祈ってやってたので、リーグ長くなるから。コウ(萱沼)たちが怪我しないように。ケガだけが心配なので」

――リーグ戦に向けて意気込みをお願いします
「目指すは上位で、絶対落ちない。上位狙えると思うので今日みたいな試合にならずにみんなが自信持ってやれば絶対強いと思うので自信持って頑張りたいと思います」

――ありがとうございました。

◆伴真衣香(ばん・まいか) 文4 東京成徳高 170㎝
コートネーム:サエ ポジション:F(フォワード) 背番号:83 趣味:食べ歩き 特技:バスケットボール、寝坊しないこと(高校時の寝坊は1度だけ)

◎関東大学女子2部リーグ戦開幕まであと2日!
 初戦は対山梨学大戦
 8月30日17時トスアップ
≫会場
 日本女子体育大体育館
≫アクセス
 京王線千歳烏山駅北口よりバスで7分
 JR線/京王井の頭線吉祥寺駅よりバスで25分