最新記事 RECENT ENTRIES
-
13年ぶりにベスト8入りを逃す/全日本学生優勝大会
柔道 2022.06.26無差別の団体学生日本一を決める全日本学生優勝大会。1、2回戦は相手に全くポイントを取らせず、試合を優位に進め勝利を挙げた。しかし3回戦、中大戦で痛恨の逆転負け。ベスト16となり、13年ぶりにベスト8入りを逃す結果となった。 ◆6・26 第71回全日本学生優勝大会(日本武道館)▼明大――ベスト16 「一つのヤマ場は中大になると思った」(中濱真吾監督)。1、2回戦を難なく勝ち進んだ明大の前に立ちはだかったのは中大だった。先鋒・平野龍也(政経4=習志野)が抑え込みで一本を取る幸先のいいスタートを切る。しかし、五将・朝廣陸翔(商3=延丘学園)が抑え込みで一本を献上し、同点に追い付かれた。続く中堅・森健心(政経3=大牟田)が引き分け、同点で迎えた三将・藤鷹裕大(政経4=大成)。「ここはしっかりとポイントを取る場面だと考えていた」(藤鷹)。積極的に組み、相手に指導三つを取らせて反則勝ち。狙い通りに試合を進めエースの貫録を見せ付けた。残る対戦カードは2枚となり、リードしている明大が有利になったと思われたが、ここから中大の逆襲が始まった。副将・福永夏生(政経3=崇徳)が相手と一進一退の攻防を繰り広げるも、最後は合わせ技で一本負け。勝負が決まる大将戦では黒川響(政経2=習志野)が開始早々に相手の大腰で一本負け。接戦を繰り広げた3回戦だったが、軍配は中大に上がった。 優勝を目指して挑んだ今大会だったが、結果は無念のベスト16。課題は「一人一人の役割を果たすことができていなかった」(中濱監督)ことだ。次の団体戦は、10月に行われる全日本学生体重別団体優勝大会。この大会が今年度最後の団体戦となる。目標は「優勝すること」(大西陸斗主将・政経4=大成)。昨年度は決勝戦まで勝ち進み、惜しくも東海大に敗れ準優勝。昨年度の悔しさを晴らし強豪復活となるか。今後の柔道部の活躍に期待がかかる。 [正野真由夏] 試合後のコメント中濱監督――結果を振り返っていかがですか。 「最初に組み合わせを見た時に一つのヤマ場は中大になると分かっていました。オーダーを見て極力失点をなくし、取るところをしっかり取れば勝てると思ったのですが、やはり3点も失点して次鋒・甲木(碧・政経1=木更津総合)が最後取れなかったところが敗因かなと思います」 大西――敗因はどのような部分にあったと思いますか。 「今日のうまくいかなかった要因の一つとして、指導を最初に取られてしまうというところが負けた試合に関してはあると思います」 ――大会を通して見えた課題はどんな部分ですか。 「一つ失点してしまうと二つ取らなければいけないことになってくるので、ただ守るだけではなく攻めることを忘れずにどんどん流れを展開にしていけるような柔道をしていくことが大事かと思います」 藤鷹――ベンチから後輩に声を掛けていましたが、どういったことを声掛けされたのですか。 「初めて団体戦に出場すると焦りや緊張があるので、後ろに自分たちがいるから落ち着いて試合をしてほしいということを伝えました。4年生が積極的に声を出していくことが、チームとしても雰囲気が良くなると思ったので、意識的にやっていました」 ――4年生になり、何か意識は変わりましたか。 「昨年度は頼れる先輩たちがいた中で、自分もポイントを取るという役割を任されていました。今年度は頼れる人がいない中で、大げさに言えば、明治を一人で背負っているくらいの気持ちでやるという覚悟を決めていました。技術的なこともありますが、気持ちの面でも自分が支えなければいけないということを強く思うようになりました」 ――大会を通して見つけた個人の課題はありますか。 「個人的には投げることができなかったのですが、それができていればもう少し流れが変わっていたと思うので、次は投げて一本取るということを意識したいと思います」 READ MORE -
光岡2位 関本5位 世界の舞台で明大勢が躍進/オーストリアジュニア国際大会
柔道 2022.06.14ジュニア世代の強豪選手が世界各地から集結するオーストリアジュニア国際大会が開催され、明大からは60キロ級の関本賢太(商2=習志野)と、66キロ級の光岡岳人(商2=大牟田)が出場した。両選手とも世界の強豪相手に真っ向勝負を挑み、関本は5位、光岡は準優勝と健闘。優勝は逃したものの、日本柔道界のスター候補に名乗りを上げた。 ◆6・4オーストリアジュニア国際大会(グラーツ)▼60キロ級関本――5位▼66キロ級光岡――2位 「柔道は日本で生まれたスポーツ。日本の代表として絶対に負けられない」(関本)。普段は明大の看板を背負って戦う関本だが、今大会は日の丸を背負う戦いとなる。彼の表情はいつも以上に引き締まっていた。1回戦から関本らしいスピード感のある戦いで相手を翻弄(ほんろう)し、危なげない戦いで勝利を重ねた。そして迎えた準決勝。相手は4月にポーランドで行われた世界ジュニア選手権で優勝しているカザフスタン選手。強敵相手に序盤から積極的に仕掛け、早い段階で指導を奪うなど「自分のペースだった」。そして3分13秒、関本が前に突っ込むような形で技をかけ、崩される形で相手選手が倒れ込み審判の手が上がる。関本の勝利が確定したように見えたが、結果は相手選手の勝利。実は関本が技をかけた際に頭から畳に付いてしまい、それが危険な技と見なされ反則負けとなってしまったのだ。「一瞬の選択ミスだった」と悔やむ不運な敗北となり、優勝への道は途絶えた。続く3位決定戦も「精神的に切り替えられなかった」と地元のオーストリア選手を前にペースをつかめず敗退。結果は5位と入賞は果たせたものの、ほろ苦い国際大会デビューとなった。 66キロ級の光岡は1、2回戦を危なげなく勝利するものの3回戦でピンチが訪れる。試合開始1分6秒。「今大会で一番力の強い選手だった」と、ジョージア選手の強引な攻めを前に技ありを取られてしまう。それでも光岡は「外国人選手は指導への危機感が甘い」と、守りに入った相手に対し、しつこく攻め続けて指導を奪っていく。結果的に3つの指導を獲得し優勢勝ち。諦めない精神力と確かな観察眼で絶体絶命のピンチをしのいだ。3回戦の勝利で勢いづいた光岡は危なげなく勝利を重ね決勝に進出する。そして迎えた最後の戦い。ここで勝利すれば2019年度に神垣和也選手(令和3年商卒・現京葉ガス)が優勝して以来の世界ジュニアチャンピオンとなる。そんなプレッシャーのかかる状況でも「自分の柔道ができれば勝てる」と、堂々とした戦いで一進一退の攻防を繰り広げる。そして1分52秒、相手の一瞬のスキをついて豪快に投げ込み、審判の手が上がった。光岡の快挙達成かと思われたが「判断ミスだった」と、判定は関本の準決勝と同じく自分の頭が畳に付いたことによる反則負け。あと一歩のところで優勝を逃した。 両選手とも快挙達成とはならなかったが、世界の強敵に対しても強気に挑む姿勢はさらなる躍進を予感させた。世界の舞台を経験して一回り大きくなった2人、日本一の目標に向けまだまだ進化を続ける。 [山岡慎](写真は本人提供) 試合後のコメント関本――今大会はどういった目標を持って挑みましたか。 「最低でも優勝という思いで挑みました。しかし、今回は減量がうまくいかなくて、思うような結果が出せなかったという感じです」 ――3位決定戦では地元の選手との対戦となりアウェーの雰囲気でした。 「反則を取られるのが少し早かったり、観客の声が大きくブーイングも少しあったりした感じです。そこでしっかりと自分のペースで組むことができず、やりづらかったです」 ――これからの目標、意気込みをお願いします。 「今年度は学生日本一を狙っていこうと思っています。今回の反省を改善しながらもっと自分らしい柔道ができるようにしていきたいです」 光岡――決勝の前のプレッシャーはありましたか。 「プレッシャーはあまり感じていなかったですが、自分のやるべきことをやれば勝てると思っていたので、緊張はなかったです」 ――今大会の良かった点はありますか。 「海外の選手は単調な攻めが多いので、日本人特有の組み手を2つ組んで、相手をずらす柔道を展開できたのは良かったかなと思います」 ――今大会での経験を明大にどのように生かしていきますか。 「国際大会は移動が日本食ではなく、海外の食事でリカバリーすることや水の違いなど知らないことがたくさんあったので周りにも伝えて生かしていきたいなと思います」READ MORE -
年度初の団体戦 2回戦敗退/東京学生優勝大会
柔道 2022.05.29新体制となって初めて迎えた団体戦。帝京大との初戦を大西陸斗(政経4=愛知県私立大成)、森健心(政経3=大牟田)の一本勝ちなどで勝利する。しかし、準々決勝で国士大に完敗を喫し、2回戦敗退という結果に。来月行われる全日本学生優勝大会に対して、懸念が残る結果となった。 ◆5・29東京学生優勝大会(日本武道館)▼明大――ベスト8 来月行われる全日本学生柔道優勝大会(以下:全日本)へとつながる今大会。初戦の帝京大戦では、明大の強さを見せた。3番手まで引き分けが続いたものの、藤鷹祐大(政経4=愛知県私立大成)の判定勝ちをきっかけに大西、森と立て続けに一本を取り、帝京大を引き離す。また、「経験を積ませたかった」(中濱真吾監督)と大将にルーキーの甲木碧(政経1=木更津総合)を起用した。「取れるところで取れなかった」(甲木)と引き分けに終わるも、「次は絶対に試合に出て勝つ」と意気込んだ。 ベスト4をかけて挑んだ2回戦の相手は国士大。確実な勝利が求められたが、朝廣隆翔(商3=延岡学園)の一本負けから流れを国士大に譲り渡してしまう。4戦目に出場した100キロ級の福永夏生(政経3=崇徳)と対する斉藤(国士大)は150キロと明大は国士大との体格差にも苦しんだ。後がなくなった状況で出場した藤鷹が奮起するも、一本負け。「ポイントを取らなければならない立場だった」(藤鷹)と責任を感じていた。 優勝という形で勢いづけたい明大だったが、2回戦敗退と悔しさの残る結果となった中濱監督は「取れるところが取れなくてふがいない試合だった」と、気持ちを切り替えつつ大会を振り返った。藤鷹は「練習から皆を引っ張って、もう1回全日本やその先の全日本体重別選手権に向けて頑張っていきたい」と前を向いた。明大が王冠を手にするには、まだまだ苦難の道が待っている。 [長﨑昇太] 試合後のコメント中濱監督――藤鷹選手の国士大戦での試合についてどう思いますか。 「対戦相手の熊坂(国士大)は全日本強化選手選考会で優勝しているのでかなり強い選手ですね。そこにも勝ってほしかったですけど競り負けてしまいました」 ――来月の全日本に向けて一言お願いします。 「今日出た課題を1か月でどこまで改善できるかです。今日出なかった選手たちも今試合を見て、しっかりと自分の課題と向き合ってほしいです」 藤鷹――チームをまとめる立場として一言お願いします。 「1年を通して団体戦は非常に厳しい戦いになると思いますが、それでも何とかして一人一人が仕事をして戦えば勝てるのが団体戦だと思います」甲木――今試合を振り返ってみてどうですか。 「引き手をしっかり絞れたことは良かったですが、技出しが遅く、指導をあと一つ取りきれなかったことは反省点です」READ MORE -
森健闘も社会人相手に敗北/全日本選抜体重別選手権
柔道 2022.04.05東京五輪代表選手など全国から実力者が集まった今大会。明大からは森健心(文3=大牟田)が出場。迎えた初戦は延長までもつれ込むも指導がたまってしまい反則負け。全国の壁の高さが分かる大会だった。 ◆4・2~3全日本選抜体重別選手権(福岡国際センター)▼90キロ級森――初戦敗退 「何もさせてもらえなかった」。初戦に当たったのは大学時代、全日本学生体重別選手権で2連覇をしている長澤憲大(パーク24)。「実力的にも上。先に攻めることを意識した」。試合は重く技をなかなか出すことができない展開。「投げられなくても指導を与えながら自分のペースで試合をする」。しかし、逆に指導を2つ取られてしまい、延長戦へ。粘ったものの反則負けとなってしまった。試合後は「(相手は)技出しが早いのと、組み側の技を受けすぎてしまった」と反省を語った。 次大会は5月下旬に東京学生優勝大会がある。こちらは今大会と違い、学生のみの大会だ。「まずは自分のイメージしたこと、練習したことを出していかなければいけない」。あえなく初戦敗退となってしまったが、課題は見えた。いつまでも下は向いていない。「試合に対して勝つんだという気持ちを全面に出していかないといけない」。次大会では森の覚悟が見える試合が待っている。 [菊地秋斗]READ MORE -
佐藤、光岡、森が3位入賞/全日本ジュニア体重別選手権
柔道 2021.12.23明大からは5人が出場した今大会。66キロ級の佐藤大知(営3=愛知県私立大成)、光岡岳人(商1=大牟田)、100キロ級の森健心(政経2=大牟田)が1度は敗退したものの、その後の敗者復活戦、3位決定戦を制して3位に輝く健闘を見せた。光岡、森の両選手は1月に行われる講道館杯全日本学生体重別選手権大会(以下:講道館杯)への出場を確定させた。◆12・18~19全日本ジュニア体重別選手権(講道館)▼60キロ級関本――1回戦敗退▼66キロ級佐藤――3位光岡――3位▼90キロ級森――3位▼100キロ級福永――2回戦敗退 「気持ちは乗らなかった」(佐藤)。1週間前の全日本学生体重別団体優勝大会に照準を合わせていた佐藤は思うように調子が上がってこない。そんな中で迎えた準決勝。高校生の勢いに押され、GSの末に技ありを許し敗北。それでも3位決定戦では強敵の唯野(国士大)を相手に攻めの柔道を展開し、一本背負いで技ありを獲得。その後も攻撃の手を緩めず、相手に付け入るスキを与えない戦いぶりで勝利を収め、3位を死守し、意地を見せた 佐藤と同じ66キロ級には明大から光岡も出場。初戦、2回戦と熱戦を制したが「甘さが出た」(光岡)と、準決勝で高校生を相手に寝技で抑え込まれ一本負け。3位決定戦ではGSにもつれ込む激闘を制し、何とか3位入賞を果たしたが「満足はまだまだしていない」と悔しさの残る3位となった。 大会2日目は90キロ級で、優勝候補の森が登場した。1回戦を圧巻の戦いで勝利し、迎えた2回戦。「負けるとしたらそこだと思っていた」(森)という不安が的中。技を果敢にかけるが相手が崩れない苦しい展開が続いた。GSに及ぶ激闘となったが、最後は寝技を決められ抑え込み負け。森にとっては「今年で一番狙っていた大会」だっただけに悔しい敗戦となった。その後、敗者復活戦に勝利して迎えた3位決定戦。試合はGSにもつれ込み、そこから5分30秒が経過。攻め手を書くまま試合時間だけが過ぎていくもどかしい時間が続いた。相手の疲労もピークに達した頃に、森の体落がさく裂し、一本勝ち。最後はさすがの粘り勝ちだった。 明大からは3位入賞者が3人と、まずまずの好成績を収めたが、選手たちはこの結果に満足していない。1月には講道館杯が開催され、明大からは今大会の入賞者3名も出場する。「講道館杯では何としても表彰台を取れるように」(佐藤)。リベンジに向けて選手たちの気合は十分だ。 [山岡慎] 試合後のコメント佐藤――準決勝は高校生が相手でした。やりづらさはありましたか。 「そうですね。自分の思った方に反応してくれなかったり、高校生の勢いがあったりしてやりづらさはありました」 森――1月の講道館杯に向けての目標はありますか。 「今年1年を考えると、負けっていう言葉がふさわしいくらい僕は負けました。そういった不調続きで望んだ結果が出ないときに感じたのは、変われるきっかけを作って、チャンスをつかむのも、自分自身だって気付いたことです。自分が変われるきっかけっていうのを講道館杯でつかみたいと思います」 光岡――大会を振り返っていかがですか。 「全体的にみて、1回戦から体の動きが良かったです。楽な試合はなかったですが、調子が良かったので勝てるかなと思っていました。しかし準決勝で甘さが出て、負けてしまったのかなと思います」 READ MORE -
強豪復活へ 13年ぶりの優勝へあと一歩届かず/全日本学生体重別団体優勝大会
柔道 2021.12.11学生団体戦の最終戦となる今大会。優勝を目指す明大はシード校として2回戦から出場。2回戦、3回戦を突破しベスト8進出を果たすと、2日目の準々決勝以降も快進撃を続ける。準々決勝の天理大、準決勝では国士大と、強豪を次々撃破。決勝に駒を進めるも、東海大に敗れ、目標の全国制覇にはあと一歩届かなかった。 ◆12・8~9全日本学生体重別団体優勝大会(ベイコム総合体育館)▼明大――準優勝 明大の強さを見せつけた。体重別団体戦の日本一を決める今大会。初戦の相手は札幌大となった。末松賢(営4=愛知県私立大成)の豪快な背負い投げや、森健心(政経2=大牟田)の寝技がさく裂するなど、終始危なげない戦いで3回戦の中大戦に駒を進めた。 ベスト8進出をかけて挑んだ中大戦。1勝1敗で迎えた大事な三将戦を任されたのは藤鷹裕大(政経3=愛知県私立大成)だった。厳しい状況での登場となったが「同点か、負けている場面の想定はしていた」と、落ち着いた試合運びで流れをつかみ、試合時間残り28秒。華麗な内股が決まり一本勝ちを収めた。 そこから明大は流れに乗って副将戦、大将戦と勝利を挙げる。終わってみれば4-1の圧勝で中大を撃破し、準々決勝進出。翌日に向けても弾みをつける勝利となった。 大会2日目に行われた準々決勝は、天理大と対戦。「ここを乗り切れば決勝までいける」(藤鷹)。1―1で迎えた三将戦では佐藤大知(営3=愛知県私立大成)が逆転の合技で勝利し、接戦を制した。そのまま勢いに乗った明大は、続く準決勝の国士大戦も僅差を勝ち抜き、同大会4年ぶりに決勝の舞台へと駒を進めた。 迎えた決勝戦。相手は2019年度大会覇者の東海大。6月に行われたグランドスラムで世界を制した村尾を擁するなど実力者ぞろいの強豪だ。先鋒、次鋒と敗北を喫し、思うようにペースを握ることができない。積極的に技を仕掛けるもなかなか決まらないまま、時間だけが過ぎていく。1勝でも挙げたい明大だったが追い付くことができずに0―2で敗戦。「あと一歩届かなかった」(中濱真吾監督)。頂の景色は遠く、悔しくも準優勝で幕を閉じた。 日本一とはならなかったが「来年は優勝できるように」(佐藤)と、後輩たちはすでに次を見据える。チームを引っ張ってきた4年生は引退となるが「今度は僕がチームを引っ張る」(藤鷹)という頼もしい言葉も聞かれた。今大会は4年生を中心に数々の壁をこじ開け、2017年以来となる決勝選出を果たした。全国制覇という最後の壁は来年度こじ開ける。 [都甲可奈子・山岡慎]試合後のコメント中濱監督――今大会全体を振り返っていかがですか。 「先月の優勝大会と個人戦の結果が良くない中でこの大会に臨んだのですが、4年生を中心に絶対に優勝するぞという強い気持ちで臨めました」 ――監督からは選手にどんな声を掛けましたか。 「試合になったら技術もそうですが、勝ちたい気持ちだと思うので、その辺りをしっかり持って意地を出して頑張ろうということは選手に話していました」 佐藤――決勝戦を振り返っていかがですか。 「自分の試合は絶対取るべきところだったので取れなくて悔しいです。全体としては勝てなかったですけど、チーム一丸となってできたので良かったと思います」 藤鷹――今大会が4年生と最後の団体戦となりましたがいかがでしたか。 「最後、神垣(和也・商4=崇徳学園)先輩が出られなくて、入学してからライバルだと思っていますし、尊敬できる先輩でもあるので、最後一緒に出たかったなという気持ちもあります。神垣さんが出たらポイントを取れるってみんなが思うので、僕は神垣さんが出られない分仕事をするっていう意識でやっていました。最後、決勝でポイントを取れなくて悔しかったです」READ MORE -
最高成績はベスト16 講道館杯出場ならず/全日本学生体重選手権
柔道 2021.11.28成績は振るわなかった。学生日本一を決める全日本学生体重選手権。重量級の選手が出場する2日目は、明大から計6選手が出場した。この日の最高成績は、中村力也(政経4=修徳)、長岡季空(政経4=崇徳)、羽田野竜輝(政経4=延岡学園)のベスト16。残念ながら誰一人、講道館杯全日本体重別選手権への切符を手にすることはできなかった。 ◆11・26全日本学生体重別選手権(千葉ポートアリーナ)▼90キロ級黒川――1回戦敗退中村――ベスト16▼100キロ級神垣――1回戦不戦敗(棄権)朝廣――1回戦敗退藤鷹――2回戦敗退▼100キロ超級長岡、羽田野――ベスト16 課題は改善されなかった。全日本学生優勝大会から2週間弱の期間を空けて迎えた今大会。羽田野は今回、自分からポイントを取りにいくことを目標に試合に挑んだ。しかし「1回戦も指導三つで、2回戦も相手の体勢が崩れたところに寝技で勝ち、投げたわけではない」(羽田野)と技を仕掛けて勝利することはできず。そんな中「自分の中で一番勝負しなければいけない場所だと思っていた」(羽田野)と気合十分で挑んだ3回戦の相手は、今大会で優勝した東海大のエース・松村。最初に指導を二つもらい不利な状況になるも、「実力差はそんなになかった」(中濱真吾監督)と監督が指摘した通り実力は拮抗(きっこう)した。GS(ゴールデンスコア)で勝負に出る羽田野だったが、開始25秒に相手の合わせ技で技ありを献上。「相手の方が一枚上手で、自分はまだまだ弱いのだと改めて思った」(羽田野)と悔しさをにじませた。 「なかなか自分の形にならず、相手にペースを持っていかれてしまった」(藤鷹裕大・政経3=大成)。2回戦に進んだ藤鷹は、今大会結果3位の畠山(山梨学大)と対戦。開始1分から相手に投げられそうになる危ないシーンが見受けられたが、背中は付けずに逃げ切った。藤鷹も負けじと技を掛けにいくがポイントにはならず。試合中盤、藤鷹が足から出血し、救護へ向かうと長い間試合が中断。「足のケガはそこまでひどくはなかったが、試合が切れて相手も回復してくるのが少しつらかった」(藤鷹)とうまく流れを引き寄せられず試合を優位に進めることができなかった。GSに突入し「相手は投げる気がなく、取りあえず技を掛けて指導狙いにきていた」(中濱監督)と自身がやりたかったことを相手に体現され、惜しくも反則負けを喫した。 今大会は表彰台に上る選手がおらず、思うような結果が出なかったが、次の大会である全日本学生団体優勝大会が約1週間後に迫っている。今回の試合で見えた課題は「組み手や技出しの遅さ」(中濱監督)。また「ケガ人続きで調整が難しい部分もあった」(中濱監督)と言うように期待のエース・神垣(和他・商4=崇徳)がケガで欠場。また出場選手の多くがケガをしておりチームはいい状態とは言えない中で、4年生にとって最後の団体戦を迎える。体重別で行われるためチーム内のその階級で一番強い選手が出てくる。それでも「普段よりも勝ちづらい試合が続くと思うが、みんなで勝ち切りたい」(羽田野)。今大会の悔しさを団体戦で晴らすべく、一致団結して優勝を目指す。 [正野真由夏] 試合後のコメント 中濱監督――今日の試合を振り返っていかがでしたか。 「誰一人ベスト8に入れなかったので、試合内容は悪かったです」 ――試合中にどういった声を掛けられていたのですか。 「やはり、柔道は最初の入りで組手が重要なので、組手をしっかりやることと、つらいところも我慢して戦おうという話をしました」 羽田野――ベスト16という結果を受けていかがですか。 「悔しかったです。もう一つ二つ勝ち、ベスト8さらにベスト4に入っていき優勝を狙える位置に行きたかったのですが、3回戦で負けるということはまだまだ自分は弱いのだなと改めて思いました」READ MORE -
佐藤、関本がベスト8/全日本学生体重別選手権
柔道 2021.11.26学生日本一を決める全日本学生体重別選手権。軽量級の選手が出場する大会1日目は明大から3選手が出場した。60キロ級では関本賢太(商1=習志野)が1年生ながらベスト8と健闘。66キロ級でも佐藤大知(営3=愛知県私立大成)がベスト8に入った。この2人は1月に行われる講道館杯全日本体重別選手権への出場を決めた。 ◆11・25 全日本学生体重別選手権(千葉ポートアリーナ)▼60キロ級関本――ベスト8▼66キロ級佐藤――ベスト8▼73キロ級岩井――3回戦敗退 「今日はすごく調子がよかった」(関本)。準々決勝まで全て一本勝ち。迎えた準々決勝の相手は市川(東海大)。習志野高時代の先輩後輩対決となった。試合開始から果敢に攻めるも、お互いなかなか技が決まらず、力が拮抗(きっこう)した展開に。互いに譲らないまま時間だけが過ぎていく。GS(ゴールデンスコア)での決着かと思われたその時だった。相手に一瞬のスキを突かれ払い腰で一本を献上。「GSに入ってからが勝負だなと思い、気の緩みがあった」(関本)。試合後、うなだれた姿の背景にある時計は7で止まっていた。 「優勝しか狙っていなかった」(佐藤)と今大会に臨んだ佐藤も全て一本勝ちで準々決勝に駒を進めた。一本背負いが得意技の佐藤は序盤から積極的に仕掛け、試合を支配する。「自分の技が相手にかみ合ってなかった」(佐藤)。試合のペースを握るも技を決め切ることができず、勝負はGSへ。投げのタイミングをうかがうも、最後は相手に内股を決められ敗北。「自分の方が技を出していたので悔しい」(佐藤)。 ベスト8という結果に悔しさをにじませる2人だが収穫もあった。コロナ禍で大会がない期間が続いたが今大会で「自分の柔道が通用するという自信がついた」(関本)。佐藤は階級を一つ上げて初の全国大会だった。「66キロ級でも全国でやれることを感じた」(佐藤)。個人戦での次なる目標は12月に行われる全日本ジュニア体重別選手権。「日本一だけを見て頑張りたい」(関本)。悔しさをバネにまい進する。 [大橋直輝] 試合後のコメント佐藤――見つかった課題は何ですか。 「組手ですね。組手でさばいて自分のペースにすることがもっとできたら結果も変わってくると思います」 ――階級を上げるのは大変でしたか。 「一つ下の階級に減量するのが元々大変だったので、減量がない66キロ級の方が楽でしたね」 関本――ベスト8についていかがですか。 「悔しいですね。3位とベスト8の差はすごく大きいので、もう一つ勝ちたかったです」 ――今後への課題は何ですか。 「高校の時からメンタルが問題でした。まだこれから4年間あるので、メンタルを強く持って最後まで集中し切ってやれるようにしたいです」READ MORE -
代表戦まで粘るも敗戦 無念のベスト8/全日本学生優勝大会
柔道 2021.11.15ベスト8の壁は厚かった。無差別団体戦大学日本一を決める今大会。順調に勝ち進むも準々決勝で壁にぶつかった。相手は一昨年度3位の日体大。次鋒・戸高竜之介(政経4=八王子学園)が敗れ、その後は引き分けが続いた。大将・羽田野竜輝(政経4=延岡学園)が勝ち星を挙げ1―1で代表戦にもつれ込むも、神垣和他(商4=崇徳学園)が惜敗。ベスト8でチームは幕を閉じた。 ◆11・13~14 全日本学生優勝大会(千葉ポートアリーナ)▼明大――ベスト8 昨年度は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催となった今大会。4年生にとって最後の団体戦に挑んだ。初戦の国武大に4―1、2回戦は甲南大に4―0と圧勝。長岡季空主将(政経4=崇徳学園)の華麗な一本背負いや朝廣隆翔(商2=延岡学園)の合わせ技がさく裂し、好調な滑り出しとなった。続く3回戦の相手は国学院大。次鋒(じほう)・羽田野と中堅・藤鷹裕大(政経3=愛知県私立大成)が相手に攻撃するスキを与えず積極的に攻め込み相手を反則負けに。「自分のガツガツ攻めていくという柔道スタイルができた」(羽田野)。2―1で勝利を飾った。 順調に駒を進め迎えた準々決勝。相手は一昨年度準々決勝で敗れた日体大との因縁の一戦。「先鋒からいい流れを作り戦おう」(長岡)。チーム一丸になって挑むも先鋒・福永夏生(政経2=崇徳学園)は引き分け、次鋒・戸高が反則負け。その後4人連続引き分けが続き、後がなくなった明大。「どうにか代表戦までつなごうという気持ちで試合に臨んだ」(羽田野)。積極的に仕掛けて相手の反則を誘い、見事勝ち星を奪取。代表戦へと望みをつなげ、明大はエース・神垣で勝負に出た。対するはC強化選手にも選ばれている強敵・グリーン(日体大)。積極的に組むも、開始2分に相手の合わせ技で技ありを献上。攻めるしかなくなった神垣だったが、得点には結びつかず試合はそのまま終了。またしても、同じ相手に敗北を喫し、ベスト8の壁を超えることはできなかった。 「実力的には優勝を狙えるチームだった」(神垣)。勝てるチャンスがあったと悔しさをにじませた。2週間後には全日本学生体重別選手権大会が控えている。個人戦としては4年生にとって最後の大会。「団体戦とはまた違った戦い方になると思うが、優勝を目指して頑張りたい」(羽田野)。この悔しさを晴らすべく、個人戦では明大旋風を巻き起こす。 [正野真由夏] 試合後のコメント神垣――日体大戦を振り返っていかがでしたか。 「自分のせいでチームが負けてしまったので、本当に申し訳ない気持ちしかないです」 ――課題や収穫はありましたか。 「前々からの課題なのですが、投げ技の習得と4分間しかない中でいかに展開を作り、勝ちにつなげるかという部分が改めて自分には足りないなと感じました」 羽田野――相手の反則負けをとって勝利した試合が続きましたがいかがでしたか。 「相手は引き分けにきているので、投げることが難しいです。指導三つでも一本勝ちと同じなので、前回大会で取り切れなかったという反省を生かし、今回はそういう勝ち方ができて良かったと思います」 ――全日本学生体重別選手権大会での意気込みをお願いします。 「目標は優勝することです。もちろん勝てない試合が1回戦から続いていくと思うのでしぶとく戦いたいです」 森――2年生での出場となりましたがプレッシャーはありましたか。 「プレッシャーはありませんでした。チームを背負って戦うのは学年関係ないと思いますが、責任はあるとは思います」 ――今大会でのご自身の課題は何ですか。 「まだ、自分の試合を見返せていないので整理できていないのですが、課題はたくさん見つかりました。試合前のイメージ通りにいかないこと。投げる技がないこと。試合の展開で指導を取って勝つのか投げにいくのかの見極めができずに淡々と試合をしていたということが今すぐに思い付く課題です」 READ MORE -
増山ら3選手が3位入賞/講道館杯全日本体重別選手権
柔道 2020.11.04明大から6名が出場した今大会。100キロ級からは神垣和他(商3=崇徳学園)、90キロ級からは増山香補(政経4=修徳)と森健心(政経1=大牟田)が3位入賞を果たした。 ◆10・31~11・1 講道館杯全日本体重別選手権(千葉ポートアリーナ)▼60キロ級末松――2回戦敗退▼90キロ級増山――3位入賞森――3位入賞清崎――2回戦敗退▼100キロ級神垣――3位入賞藤鷹――2回戦敗退 昨年の講道館杯から成長が感じられた。90キロ級の増山は3回戦でGS(ゴールデンスコア)にもつれ込むも一本背負投で一本負けをする。しかし敗者復活戦から勝ち上がり、3位決定戦では15分を超える長丁場を制し3位入賞。ベスト4に終わった昨年より1歩前進したが「優勝しか見ていなかったので納得はしていない」と無念の気持ちを口にした。同じ90キロ級には1年生の森も出場。2回戦では見事な送足払を決めて一本勝ち。3回戦で敗れてしまうものの増山同様3位決定戦へ駒を進める。3位決定戦では3回戦で増山を下した大町隆雄(山口県警察)と対戦。高校の先輩でもある大町に対して「前半を我慢して、後半のチャンスをものにできた」(森)。縦四方固で大町を押さえ込み、1年生ながら見事3位入賞を決めた。 神垣は一昨年、昨年と講道館杯は初戦で敗退し結果を出せずにいた。しかし「しぶとく戦い切ろうと考えていた」と2回戦、3回戦を相手の反則を誘うことで勝ち抜いた。準決勝では相手の技を受けた後の立て直しが遅れ寝技に持ち込まれ敗戦を喫するが、それでも「切り替えて勝つことができた」と3位決定戦を勝利し入賞を果たした。 約8カ月ぶりの今大会。新型コロナウイルスの影響で練習ができなかった期間もある中で、今回の入賞は大きな糧となる。「今回の講道館杯に出場できたことは自分の中で収穫が多かった」(増山)。4年生にとって今大会が最後の個人戦となった。明大での4年間を出せた者、出せなかった者それぞれに次のステップでの活躍を願っている。 [菊地秋斗] 試合後のコメント森――今回の3位という結果を受けてどうでしたか。 「3回戦で負けてその後も気持ちを切らさずに結果を出すにはここしかないと思って試合をしました。その気持ちが3位につながったのだと思います」 神垣――次戦に向けての課題を教えてください。 「まだまだこの階級で戦っていくには自力が足りていないのでそれをつけることと、1つ投げきれる技の習得です。また最近は担ぎ技を重点的に練習しているので試合で使えるまでに持って行きたいです」 増山――4年間を振り返っていかがですか。 「早かったですけれど濃い4年間でした。高校での全国大会には1回しか出場できず入賞もできなかった自分がこの4年間で人生を大きく変えることができました。自分自身が1番驚いています」 ――後輩たちに向けてメッセージをお願いします。 「自分の代は幻で終わってしまいましたが来年は団体戦2冠を達成してほしいです。今の状況では限られたことしかできませんができることを全力でやって数少ないチャンスをものにしてください」READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
明治38年創部。110年を超える歴史と伝統を持つ。第1回全日本学生優勝大会を制して以来、学生柔道界の一翼を担っている。個人のタイトルはもちろん、団体日本一、国際大会での活躍を目指し日々の稽古に励んでいる。1964年の東京五輪で金メダルを獲得した中谷雄英氏(昭40営卒)以来、学生時代に活躍した多くの選手が、五輪や世界選手権の代表選手としてその名をとどろかせている。近年ではリオデジャネイロ五輪で海老沼匡選手(平24営卒・現パーク24)が銅メダルを獲得するなど、重量級、軽量級ともに国内外での活躍が目覚ましい。