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新人アーチャーが初の公式戦に挑む/関東学生新人個人選手権
アーチェリー 2022.10.311年生にとって初の公式戦となる関東学生新人個人選手権が開催された。30mW男子未経験者の部では星野光亮(文1=明大中野八王子)が4位という好成績を収める。さらにSH男子未経験者の部では杉山貴彦(商1=西春)が5位と、次世代の明大を担う選手の活躍が目立った。 ◆10・29~30 関東学生新人個人選手権(夢の島公園アーチェリー場)▼70m男子経験者の部 武藤――518点・17位▼70m男子未経験者の部 瀧本――496点・1位 大﨑――443点・2位▼SH男子未経験者の部 杉山――547点・5位 山本――530点・10位 節和――506点・16位 松岡――503点・18位 根本――472点・26位▼SH女子未経験者の部 勝川――499点・13位 中島――474点・21位▼30mW男子未経験者の部 星野――595点・4位 高橋――574点・10位 平安名――560点・20位 四方――519点・43位 八城――498点・49位 松下――496点・50位▼30mW女子未経験者の部 西脇――552点・10位 本澤――547点・13位 渡辺――514点・27位 中谷――507点・30位 【70m男子経験者・未経験者の部】 「スランプ真っただ中だった」という武藤圭(法1=明大中野)。唯一の経験者として点数よりも自身が射つ過程を重視。直近で見れば悪くないという点数も「自己ベストから考えると、それほどいい点数ではない」と悔しさをにじませる。未経験者ながら70mに挑戦した瀧本健太(法1=文京)は、前半は緊張に苦しんだ。しかし「2回目でなんとか今のコンディションを受け入れた」と後半はリズムを立て直し、同組の大﨑優太(法1=雄城台)の得点を大きく超える496点で試合を終えた。 (写真:明大から唯一経験者の部に出場した武藤) 【SH未経験者の部】 距離の変動への柔軟な対応が求められる種目だが、明大勢が活躍を見せた。50mでは目標点とした250点を獲得した杉山。30mでは目標点に一歩及ばなかったが297点を獲得し、上位に位置するなど結果を残した。しかし、自身は「目標点に届かなかった分、これから励んでいかなければいけない」と満足はしていない。山本可偉(法1=國學院)は目標点に惜しくも届かなかったが「自分を保ち続けられたので、そこは良かった」と手応えはあり。また50mから30mに変わった時の対応を課題に挙げて意気込みを口にした。 (写真:SH男子未経験者の部で明大トップの成績を残した杉山) 【30mW未経験者の部】 「なるべく平常心でいこうと思った」と語った星野。ターニングポイントとした後半第3エンドでは3射連続で10点を取るなど、追い上げが功を奏し全体4位の好成績を収めた。「初めて公式戦に出場したので緊張もあった」と振り返る西脇怜奈(法1=薬園台)は目標点には及ばない552点だったが、後半は「楽しんで打てた」と収穫あり。初戦を終えて、試合で結果を残す先輩のすごさも実感し、さらなる高みを目指す。 今大会に出場した20人の内、未経験者の部に出場した選手は19人。多くの選手が緊張を感じながらの行射となり、実戦を通して経験を積むことが不可欠である。部の目標である関東学生リーグ戦優勝に向けて、期待のルーキーたちが新しい風を吹き込む。 [長﨑昇太] 試合後のコメント 大﨑――試合前の目標をお聞かせください。 「練習では射が当たっていたので、自己ベストを狙うつもりでした。しかし打ってみたらずっと違和感がなくならないまま、満足のいく射が1本もなく終わってしまいました」 杉山――今大会で見つかった課題はありますか。 「射ごとに当たりが悪くて安定性ということがずっと課題で、それを再認識しました。SHという部門は30mでは高い点数が出るのですが、50mで差がつくので、点数を上げていきたいです」 高橋星多(政経1=希望ヶ丘)――先輩からのアドバイスで印象に残っているものはありますか。 「緊張のほぐし方です。アーチェリーではクリッカーという矢軸を保つために使う道具があるのですが、それをうまく引き切れない時があり、引き戻したりするのですが、その時はすごく疲れます。その疲れを抜くために深呼吸をして体に酸素を流したりするといいと言われたことは印象に残っています」 瀧本――アーチェリー部に入部した理由をお聞かせください。 「高校3年の夏にオリンピックを見るという習慣がありました。テレビをつけてみたら、アーチェリーをやっていて、そういえば昔に『アーチェリーをやりたい』と言っていたことを思い出して、興味が再燃しました。大学に入学したら新しいことをしたいということもあって、アーチェリー部に入部しました」 星野――今大会に向けて意識してきたことはありましたか。 「いつも通りに打てれば得点がおのずと出てくると思っていたので、なるべく平常心でいこうと思いました」 武藤――経験者として今大会に向けて意識してきたことはありますか。 「スランプの真っただ中だったので、とにかくミスをしないことだけを意識しました。また、一定の射形で打つことを考えて、点数はあまり気にしないようにしました」 山本――50メートルの目標点はいくつでしたか。 「270点にしていました。結果は251点で、明らかに目標には届かないというネガティブな気持ちの中でも食い止めることはできたので、その部分は良かったのではないかと思います」 西脇――今大会で最も良かった射を教えてください。 「後半の5エンド目くらいで、緊張がほぐれたことが一番かなと思います。楽しんで打とうと思っていたので自分の思い通りにできたのかと思います」 本澤(情コミ1=成蹊)――今大会を振り返っていかがですか。 「後半は300点を目標としていて、5エンド目までは調子が良かったのですが、最後で今までで一番低いスコアを出してしまったので、反省しなければいけないと思いました」 READ MORE -
3人が決勝へ 佐藤が2回戦進出も表彰ならず/全日本学生フィールド選手権
アーチェリー 2022.10.18全日本学生フィールド選手権(以下、インカレフィールド)が群馬国際フィールドアーチェリー場にて行われた。明大からは16人が予選に出場し、3人が決勝ラウンドへと勝ち進んだ。競技2日目、曇り空の中で行われた決勝ラウンドではコンディション不良を感じていた佐藤瑠美(商2=明大中野八王子)が唯一2回戦へ進出。しかし奮闘もかなわず、2回戦敗退となった。 ◆10・14~16 全日本学生フィールド選手権(群馬国際フィールドアーチェリー場)▼男子 小坂――7位 舘――7位▼女子 佐藤――5位 他大の選手も含め3、4人のグループで3射ずつ打ち、複数のポストを周った合計点数で順位を競う今大会。舘柾臣(法2=N)は予選を4位で通過。好調な滑り出しを切ったが、本戦では徐々に出てきた疲れに苦しめられた。「地面がぬかるんでいて滑るので、かなり体力を持っていかれた」(舘)。小坂悠真(商4=佐倉)は昨年度の同大会で1回戦敗退となってしまった悔しさを胸に今大会に出場。1回戦の中盤には相手である拓大の選手と点差が開いたが「昨年の悔しさを思い出した」と、最後まで諦めずに打ち続ける。最終的に2点差まで縮めるも、結果は1回戦敗退。「全日本学生インドア選手権(以下、インカレインドア)の予選が12月にあるので、その予選を通過してインカレインドアに出たい」(小坂)と既に先に向かって気持ちを高めている。 2回戦進出の壁は高く、男子2選手が1回戦敗退となってしまったが、明大勢の中で唯一2回戦に進出を決めたのが佐藤だ。大会前から肩の痛みと射の左右ブレがあり「安定していない中でインカレフィールドに挑むのが怖く、不安定な気持ちで打っていた」(佐藤)。相手選手より5点リードし迎えた1回戦最終ポスト。3回目の行射で1点を打ち、勝負の行方は分からない状態に。しかし結果は1点差で勝利し2回戦進出を決定付けた。「1点を打った後はとても緊張したが、1点差で勝てて良かった」(佐藤)。2回戦は「気が緩んでしまった」と振り返るように、相手選手との差を縮めることができず、15点差を付けられ敗退となってしまった。 今大会は明大の射場にはない、高低差がある的に向かって打つポストも多かったため、慣れない環境での試合となった。しかし「上に向かって打ち上げるのが苦手だが、もっと上のレベルを目指すならそんなことは言っていられない」(舘)と、強い気持ちでフィールドアーチェリーの攻略を目指す。今回決勝ラウンドに勝ち進んだ3選手は「インカレインドアを目指す」と口をそろえており、活躍に期待がかかる。もちろん今大会に出場していない選手もインカレを狙い、精進を続けている。今冬はアーチェリー部の躍進が見られるに違いない。 [森口絵美理] 試合後のコメント小坂――試合前はどのようなことを意識していましたか。 「自分が練習してきた射をしっかりこなせるようにと思って、自分のチェックポイントを意識して練習しました」 ――後輩の活躍はいかがですか。 「女子が一人1回戦で勝って男子でも決勝ラウンドに出場できる人がいて、実力は上がってきているなと思うので、心配していることはないです。インカレインドアやインカレターゲットに出場できる人もたくさんいると思うので、とても期待しています」 佐藤――予選はいかがでしたか。 「肩が痛かったので、一射一射死ぬ気で打っていました。正直打ち感は良くなかったです」 ――決勝ラウンドの間で改善したことを教えてください。 「(左右ブレがあるので)右側を狙って打つというのは予選の時よりは安定してできて、1回戦は安定していい感じのエイムオフができました」 舘――決勝ラウンドで一番良かったポストを教えてください。 「近距離で上に向かって打つところは良かったです」 ――これからの意気込みをお願いします。 「次のインカレインドアを目指して頑張ります。インカレインドアでベスト8ぐらいまではいきたいです」READ MORE -
檜垣コンパウンドでインカレ確実か リカーブ男子は健闘するも悔しさ残す結果に/関東学生個人選手権本選②
アーチェリー 2022.08.22全日本学生個人選手権(以下、インカレ)出場を懸けた関東学生個人選手権本選2日目は男子の部が行われた。明大からは8月上旬に行われた予選を勝ち抜いた8人が出場。舘柾臣(法2=N)が明大トップの573点、泉水俊亮(法2=桐光学園)が自己最高点の569点を記録。また、檜垣安沙奈(法4=British International School of Wroclaw)がコンパウンド初出場ながら561点を得点し、大健闘を見せた。◆8・19~20 関東学生個人選手権本選(夢の島公園アーチェリー場)▼リカーブ:70メートルダブルラウンド 男子の部 舘 ――573点・39位 泉水――569点・44位 大本――554点・59位 矢野――550点・63位 平井――546点・67位 薩摩――532点・75位 堀内――521点・81位 上村――493点・92位▼コンパウンド:50メートルダブルラウンド 女子 檜垣――561点・1位 30メートルと50メートル競技で行われた予選を勝ち進み、迎えた本選では70メートルのロングレンジが行われた。573点で明大勢トップの成績を収めたのは舘。特に光ったプレーは前半2エンド目「6射全部きれいに打てた」と、自身も納得のいく55点を記録した。しかし後半は273点と落ち込み気味に。「体力と集中力が切れてしまった」と課題を明確にし、全国の舞台への再挑戦を誓った。また、泉水俊亮(法2=桐光学園)は569点で大会での自己ベストを更新。周りからのアドバイスを受けながら「緊張で動きが小さくならないように、大きく打つことを意識した」。後半2エンド目終了後、コーチとグータッチを交わす姿も見え「今の実力が出せた」と安堵(あんど)の表情を見せた。 一方、緊張で練習通りのプレーができず、苦戦する選手も多かった。予選では明大トップの23位だった薩摩定士(商3=東京都市大付)は「心拍数が上がり、それをコントロールできなかった」と極度の緊張状態に。前半2エンド目でつまずいてから立ち直すことができず、悔しさをにじませた。 リカーブの他にコンパウンドも競技種目であった。檜垣は始めて1カ月にしてコンパウンドに出場。561点でインカレ出場をほぼ確実にし「インカレまでには600点を目指したい」と次戦に向けて闘志を燃やした。 全選手が本来の実力を出し切れたとは言えず、全国への壁を感じることとなった今大会。「試合でも練習と全く同じことをやる大胆さ、思い切る力が必要だと思った」(平井葵・文3=洛星)。全国の舞台でも通ずる技術と精神力をつけ、個人としてもチームとしても成長した次戦での姿に期待したい。[井手満菜] 試合後のコメント 檜垣――今日の試合を振り返っていかがでしたか。 「今日がコンパウンドで出る初めての試合で、とりあえず今日は72本打ち切ろうと思ってやりました。体力もそのままで終えることができたので、自分的には満足です」大本創太(営3=東京都市大付)――今後の意気込みや目標をお願いします。 「今年、本選を通過してインカレに行くことができなかったので、来年の最後のインカレターゲット出場チャンスをしっかりモノにできるよう、リーグ戦や王座でしっかりと結果を残したいです。そしてチームの中でも1番を取れるように練習していきたいと思っています」 薩摩――今試合で見つかった今後の課題を教えてください。 「毎回の試合では自分の射形はこの部分が崩れやすいからそれを検討してみるという形で立ち直していましたが、今日はなかなか候補を試してみても直らなかったので、やはり試合の中でトルどこが崩れているのかを体感する能力が必要だと思います。自分の射形のどこが変わってしまっているのかを練習の中でも客観的に自分で見つけられる、反省できるようにしていきたいと考えています」 平井 ――会場のコンディションはいかがでしたか。 「悪くなかったです。風が激しいわけでもなく、暑さもそこまでひどいとは感じなかったので打ちやすい環境ではありました」 堀内雄太(文3=明大中野)­――今試合での収穫はありましたか。 「同じ的の日体大の方がとても上手い方だったので、エンドの中での切り替えだったり、ごちゃごちゃ考えないということを教えていただきました。そこから点数が伸びていったので、あまり考えすぎないということを大事にしていきたいと思いました」 舘――プレー中に意識していた点を教えてください。 「今までだと押手の肩が入りすぎていたので、コーチに教えられた押手の開き方、押し方をより意識してやっていました」 上村健人(商2=明大中野)――今試合で得た課題を教えてください。 「緊張して体が縮こまってしまうことも疲れの原因なので、まず試合慣れするという点です。もう一つは、単純に体力をつけて72射全てを全力で打てるようにしたいと思います」 泉水――今日の射の中で一番良かった射はありますか。 「一番良かったのは最後の1本です。10点の中のXに入ったので良かったです」矢野月海(法2=新島学園)――今試合の良かった点を教えてください。 「後半で切り替えて攻めることができた点です。このまま打っても逆転はできないと思ったので、攻めるしかないと切り替えることができました」READ MORE -
風に対処し切れず悔しさ残る/関東学生個人選手権本選①
アーチェリー 2022.08.212週間前に行われた予選の上位80人が出場資格を有する本選。大会1日目は女子の部が行われ、予選を通過した7人が本選に挑んだ。競技種目はリカーブ70メートルダブルラウンド。今大会では1エンド3分間で6本完射し、競技前半と後半でそれぞれ6エンド行射する。計72射の合計得点で順位を競った。佐藤瑠美(商2=明大中野八王子)が551点で20位につけ、明大女子勢トップで関東学生個人選手権を終えた。 ◆8・19~20 関東学生個人選手権本選(夢の島公園アーチェリー場)▼リカーブ:70メートルダブルラウンド 女子の部 佐藤――551点・20位 吉田――504点・42位 並木――490点・48位 脇 ――472点・56位 福沢――469点・58位 大縫――468点・60位 山科――437点・66位 前半1エンド目から51点を記録し好調な出だしを切った佐藤。練習での調子の良さを崩さずにいた。「最近、真ん中に当たるようになったので自己ベスト更新を目指していた」と意気込んだ並木智美(理工2=桐蔭学園)も、前半4エンド目で10点を連取した。一方で「練習と同じような射ができなかった」(山科結鈴・商3=明大中野八王子)と、序盤では思うように点数を出せずにいたメンバーも。緊張により体が縮こまってしまっても、大きく伸び伸びと打つ意識を持つことで立て直しを図った。 競技後半、自然の影響に対応する力が試された。「風を読んで打つことができず、風に左右されてしまった」(佐藤)。強く吹いた風によって放った矢が横に流れてしまう。明大の射場と異なり今大会の会場は風の影響を受けやすく、対処に苦戦を強いられた明大勢。掲げていた目標点に及ばなかったり、大会前日の練習時の点数を100点下回る結果になったりと、多くのメンバーが悔しさを感じる結果となった。 練習と本番の違いを受け、各自が課題を見つけた今大会。自身の射形の精度や精神面を強化することに加え、環境に適応する力を身に付け、次なる本番につなげていく。 [守屋沙弥香] 試合後のコメント福沢舞衣(文3=淑徳与野)――以前の取材の際に「70メートルの練習をかなりしてきた」と仰っていたと思いますが、そこを生かすことはできましたか。 「練習はしてきましたが、練習を本番で出さないと意味がなくて、その力がまだまだありませんでした。やはり本番で練習通りにうまく打てるかどうかというのが練習した意味になると思います。まだまだ本番で練習を出す力が足りないなと思いました」 山科 ――今大会で一番良かったプレーを教えてください。 「後半のラスト1射、引き戻した後の1射を真ん中に決めることができました。終わり良ければ全て良しという感じで最後に決められたのが良かったです」 ――今後に向けて意気込みをお願いします。 「今日は少し悔しい思いをしたので、これからは練習の100%を本番で発揮できるように、練習と試合の乖離(かいり)を少なくできるように練習したいと思います」 大縫星里(法2=新潟第一)――試合全体を振り返っていかがですか。 「70メートルの試合であまりいい点数を取ったことがなくて、そこでこの風の強さもあって、筋力も精神的にもいろいろな課題が見つかったなと思います」 ――今後に向けて意気込みをお願いします。 「やはり500点に届かないといけないと思うので、500点は絶対に抜いて540、550点くらいは出せるようにしたいです」 佐藤――風の影響はありましたか。 「私たちが普段練習している射場は、木が生えていて風があまり吹かないので、風が吹いたときにどのように打てばよいのか分かりませんでした。きちんと風を読んで打たないといけないのだなと改めて感じました。風の影響でとても点数が下がてしまって、やる気も落ちてしまいました。ですが逆に力が抜けて、最後のエンドはいい感じに打てたと思います」 並木――今大会を振り返っていかがですか。 「前回の課題であった指の離した後の動きというのもきちんと改善して挑めたので、その点は良かったです。途中風が吹いてしまってあまり思うように打てなかった時もありましたが、とにかく悔いがないように大きく伸び伸び打つことをしっかりと徹底できたので、その点も良かったのかなと思います」 ――2年生になってからどのくらい成長できましたか。 「理工学部ということもあって思うように練習できないこともありますが、昨年度と違うのは、時間がない中でどのように効率よく点数を出していくかというのを考えて行動できるようなったところだと思います。練習の仕方や時間の使い方という点で成長していると思います」 吉田麗生(法2=明大中野八王子)――今大会で良かったプレーを教えてください。 「後半のエンドで風がとても吹いて、一番低いエンドで18点を出してしまいました。ですが終わったことは気にしないようにして打つようにしたら、その次のエンドで53点を出すことができました。18点から53点に持ち直したのは、個人的には頑張った方なのかなと思います」 ――その間で気持ちの切り替えは何かされましたか。 「夢の島の会場に対して少し苦手意識はありましたが、場数を踏んでいる方ではあると思ったので、1点でも多く取れるようにという感じで挑みました」 脇真生(商2=桐光学園)――調子を上げていくことができた理由はありますか。 「夏に入って練習がハードになっていく中で、しっかり練習をするときと休暇を取るときといったように、きちんとメリハリをつけてできたことがここまで調子を合わせられた理由かなと思います」 ――隣では明大の2人がプレーしていました。 「やはり明大の人が近くにいてみんなと試合に出られること、個人戦だけど周りに明大の人がいるというのはとても心強かったです」READ MORE -
明大から15人が本選へ出場/関東学生個人選手権予選②
アーチェリー 2022.08.08関東学生個人選手権の予選が3日間にわたり開催された。3日目に行われた5部では、明大からは男女合わせて15人が出場。風の影響は少なく天候にも恵まれ、選手自身の技量が大いに試される日となった。そのうち6月に行われた全日本学生王座決定戦(以下、王座)に出場したメンバーを筆頭に8人の本選出場が決定。3日間の大会を通じ、明大からは男女合わせて15人が本選に進むことになった。 ◆8・5~7 関東学生個人選手権予選(夢の島公園アーチェリー場)▼男子 矢野――623点・36位 大本――622点・41位 泉水――579点・86位 上村――571点・98位 牛林――544点・146位 須藤――541点・149位 藤本――530点・159位 眞柴――525点・161位 礒﨑――513点・172位▼女子 佐藤――615点・19位 吉田――606点・24位 大縫――601点・29位 並木――551点・69位 大木――529点・88位 鈴木――494点・101位 選手は50メートルと30メートルを各36射放ち、合計スコアで順位を競う。「練習に近い気分で打てた」(吉田麗生・法2=明大中野八王子)。70メートルだった王座での戦いから距離の違いに対応し、目標としていた600点を超えるスコアで本選出場を決める。以前は思うような結果を出せず、今大会の会場となった夢の島公園アーチェリー場に対して苦手意識も。しかし「自分に苦手な射場はないのだと思った」(吉田)と、それをも払拭した。また「プレッシャーに負けずに打てたことが良かった」と話すのは大縫星里(法2=新潟第一)だ。順調にスコアを伸ばし、最終エンドでは27点を記録。合計600点を超え、自己ベストを更新した。 一方の男子は、矢野月海(法2=新島学園)がこの日明大トップの成績で本選出場を決めるも「思うように打てなくなると焦ってしまう。射を打ち分けられなかったことが課題」と試合内容には満足していなかった。また大本創太(営3=東京都市大付)も「思うように点数が伸びなかった」と50メートルは最低目標としていた300点をわずかに下回る結果に。本選に向けた課題と収穫の両方を持ち帰る試合となった。 本選では、予選にはない70メートルが試合の行方を左右する。「今日の点数より1点でも多く取りたい」(吉田)。矢野も「最低でも全日本学生個人選手権(以下、インカレ)出場」と力強く意気込んだ。本選までの短い期間で選手たちはどこまで完成度を高められるか。2週間後の射る姿に注目が集まる。 [長﨑昇太] 試合後のコメント 大本――王座を経験して精神的に余裕がありましたか。 「今回は後輩の弓具故障があったので、そのフォローをしつつ自分の点数にもこだわりました。リーグ戦の時よりも王座の経験を生かして臨めたと思います」上村健人(商2=明大中野)――今日に至るまで意識していたことはありますか。 「2カ月くらい前からこの大会に向けて、50メートルと30メートルを練習してきました。50メートルは元々そこまで苦手意識はなかったのですが、30メートルは苦手意識があったので集中的に練習しました。点数は20点ほど上がったので、練習した成果は出せたと思います」 泉水俊亮(法2=桐光学園)――今日の50メートルと30メートルをそれぞれ振り返っていただけますか。 「50メートルは1エンド目に緊張して全然駄目だったのですが、駄目ながらも少しずつ調整しながら何とか耐えたという感じです。30メートルは結構自信を持って打てたのでいい結果だったと思います」 矢野 ――良かったプレーはありましたか。 「50メートルの最初に少し失敗してしまって、点数があまり高くなかったのですが、その次のエンドで切り替えて53点を出せたので、そこは良かったと思います」 大縫­――会場のコンディションはいかがでしたか。 「夢の島は風が強いと聞いていたのですが、今日は風があまりなかったので、打ちやすい環境だったと思います」 佐藤瑠美(商2=明大中野八王子)――本選で勝ち上がればインカレ出場が決まりますがいかがですか。 「考え過ぎるとさらに考え込んじゃうので、あまり意識し過ぎずに1点ずつ着実に取っていきたいと思います」 並木智美(理工2=桐蔭学園)――本選に向けて意気込みをお聞かせください。 「70メートルになり、ショートハーフよりも大きく伸び伸びと打てると思うので、その点を意識したいです。またショートハーフで課題になった弓を離す際の動作を改善して挑みたいと思っています」 吉田――暑さ対策は何か取られましたか。「日差しはあまりなかったですが、むしむしした暑さで体がバテてしまっていると感じたので、こまめに水分補給を取ったり、帽子をかぶったりすることを心がけました」READ MORE -
明大から15人が本選出場へ/関東学生個人選手権予選①
アーチェリー 2022.08.08関東学生個人選手権の予選が3日間にわたり行われ、明大からは27人が出場した。男子は上位100人、女子は上位80人が本選に進むことができる今大会。各選手が健闘し、男女合わせて15人が本選出場を決めた。本記事では、予選1日目、2日目を総括する。 ◆8・5~7 関東学生個人選手権予選(夢の島公園アーチェリー場)▼男子 薩摩――632点・23位 舘 ――630点・26位 山岡――605点・64位 平井――604点・65位 堀内――575点・91位 ▼女子 福沢――621点・17位 脇 ――555点・63位 山科――532点・85位 木下――524点・90位 前田――495点・100位 小柳――494点・102位 滝澤――482点・105位 1日目は難しいコンディションでの試合となった。出場選手は平井葵(文3=洛星)のみ。激しい向かい風の中始まった50メートルラウンド。「向かい風で(射の)伸びが悪く何回も引き戻しをしたので、体力的にしんどかった」(平井)。序盤は目標としていた1エンド48点を下回る結果となった。しかしラスト3エンドで50点越えの射を連続で放ち、前半を278点で折り返す。後半の30メートルラウンド、前半の向かい風で体力を削られた平井は、クリッカーを前に動かすことにより、引く力を弱めても打つことができるよう臨機応変に対応。それが実り、後半は326点と巻き返し本選出場を決めた。 2日目は明大勢から11人が出場。選手たちが「アーチェリー日和」と口をそろえるほど連日の厳しい暑さは収まり、風も穏やかだった。今大会、光ったのは自己ベストを更新した福沢舞衣(文3=淑徳与野)だ。50メートルラウンド2エンドで40点台を記録し、初めはなかなか思うようにいかない展開に。それでも「ミスをした時の射こそチャンス」(福沢)と、うまく気持ちを切り替え、621点と自己最高点の結果となった。また、男子は薩摩定士(商3=東京都市大付)が惜しくも自己ベストには届かなかったものの、予選として上々の立ち上がりとなる632点を記録した。全日本学生個人選手権(以下、インカレ)出場を目標に70メートルに力を入れて練習してきた薩摩。「練習中、射形を見失うことがあったので調整したい」(薩摩)。明確になった課題を乗り越え、本選での活躍に期待がかかる。 次戦は今大会で上位に残った選手のみが出場できる本選だ。インカレへの切符を手にするため、今大会で確かな足がかりを得た選手たちは、さらにパワーアップした姿を見せてくれるだろう。 [井手満菜、森口絵美理] 試合後のコメント薩摩――試合を振り返って良かった点を教えて下さい。 「50メートル5、6エンド目でしくじってしまったのですが、切り替えて30メートルでしっかり当てられたので良かったです」 平井――50メートルラウンドで点数が上がった理由を教えてください。 「今日(明大で)出ていたのが自分だけだったので、最初は緊張して自分の射ができていなかったように感じました。でも人と話すのが好きなこともあって、横の的の立大の方が話しかけてくれたのが良かったです」 堀内雄太(文3=明大中野)――チーム全体の雰囲気はいかがですか。 「リーグ戦が70メートルに変わるのでまだ慣れていない部分もありますが、悪くはないスタートを切れていると思います。1年生がたくさん入部したのでこれからどんどん力をつけてほしいです」 舘柾臣(法2=N)――試合を振り返っていかがでしたか。 「あまり気負わずに伸び伸び打てたので良かったと思います」 山岡大悟(文2=浜松北)――試合前のルーティンを教えて下さい。 「体温を上げて体を動かせるようにしておくことと、試合前に集中する地盤をつくるためにパズルゲームをしています」 福沢――試合全体を振り返っていかがでしたか。 「初めて練習通りに最後まで打ち切れた試合になったと思います」 脇真生(商2=桐光学園)――今試合で意識していた点はありますか。 「緊張しないでいつも通り打とうと思っていました。実際、いつも通りに打てたので良かったです」READ MORE -
4年ぶりの王座の舞台 ベスト16で敗退も笑顔弾けた/全日本大学女子王座決定戦
アーチェリー 2022.06.21目標としていた舞台は、最高の舞台へと変わった。関東第5代表として臨んだ全日本学生女子王座決定戦(以下、王座)。悪天候の中戦った予選ラウンドは12位に沈むと、決勝ラウンドでは1回戦で強豪・長崎国際大と対戦。6―0で敗退となったが、憧れの舞台で最高の笑顔がはじけた。 ◆6・18〜19 全日本大学女子王座決定戦(つま恋リゾート彩の郷第一多目的広場)▼明大――ベスト16 「楽しく、後悔なく射つことが目標だった」(高橋ひとみ・法4=明大中野八王子)。ついにたどり着いた王座の舞台。1日目に行われたのは、各チーム4人が72射を放ち、上位3人の合計を争う予選ラウンド。「今までで一番の雨で、精神的にもきつかった」(檜垣安沙奈・法4=British Internal School of Wroclaw)と、厳しいコンディションでの戦いを強いられた。それでも「後ろの応援や、コーチと監督のアドバイスで最後まで気持ちを切らさずにできた」(高橋)。サポートメンバーや、応援に駆けつけた選手たちとコミュニケーションを取り続け、笑顔が溢れる場面も。12位で予選を終え、2日目の決勝ラウンドへと臨んだ。(写真:悪天候の中でも笑顔を見せた高橋) 各セット3人がそれぞれ2射を放ち、その合計点で1セット2ポイントを奪い合うオリンピックラウンド形式で行われた決勝トーナメント。初戦は今大会で銅メダルを獲得した長崎国際大との対戦となった。1射の重要性が高まる形式での試合に「身体が思うように動かないところもあった」(佐藤瑠美・商2=明大中野八王子)。緊張から思うようにスコアは伸びず、第2セットまでを連続で落とし、後が無い状況で迎えた第3セット。高橋が2射で19点を獲得するなど、最後まで強豪相手に肉薄する。「緊張は大きかったですが、後半はしっかりと楽しむことができた」(檜垣)。1点差で長崎国際大にセットを譲り敗退となるも、笑顔で大会を締めくくった。 (写真:サポートの選手も笑顔で見守った) 王座を終え、チームは世代交代を迎える。「みんなで楽しく練習して、来年以降もずっと王座の舞台に立ち続けてほしい」(高橋)。男女での王座アベック出場という目標を果たした今年度。次の目標は王座での1勝だ。「王座に出たことは自分の中で大きな経験となったので、次は同期や後輩をこの場所に連れてきたい」(吉田麗生・法2=明大中野八王子)。王座を経験した2人の2年生を中心に、この場所で勝利の笑みを。明大アーチェリー部の挑戦は続く。 [土屋秋喜] 試合後のコメント高橋――今大会を振り返っていかがですか。 「今日のこのメンバーでオリンピックラウンドを戦えたのは、私にとって忘れられない経験になりました」 ――競技中も笑顔が溢れるなど、雰囲気の良さを感じましたが、チームとして楽しい雰囲気を作ることは意識していましたか。 「みんなで楽しく射とうと心掛けていて、射っている時も後ろで応援していてくれたり、そういったところで緊張する中でも悔いのないプレーをすることができたと思います」 檜垣――今大会で引退となりますが、4年間を振り返っていかがでしたか。 「あっという間でした。でも楽しい思い出の方が多かったかなと思います」 ――後輩たちにはどんなメッセージを送りたいですか。 「ぼーっとしていたら4年間はすぐに終わってしますので、毎日を大切に過ごしてほしいと思います。アーチェリーでも学業でも、全部大学でしかできないことだと思うので、そこは楽しみながら大切にしてほしいと思います」 吉田――今大会に出場した4年生2人はこれで引退となりますが、4年生にはどんな思いがありますか。 「4年生の先輩2人には王座だけでなくリーグ戦の時からとても引っ張っていただきました。私が落ち込んでいる時も気にかけて励ましてくれて、本当に感謝しかないです。これからの大会や来年の王座で先輩たちに恩返しができるようなパフォーマンスをしていきたいです」 佐藤――王座を経験した選手として今後は部を引っ張っていく立場になりますがいかがですか。 「来年は王座で1勝ということを目標としたいくらいで、王座に行くのは前程くらいの気持ちで1年間練習していきたいと思います」READ MORE -
京産大に1点及ばず 2年ぶりの王座はベスト16で閉幕/全日本学生男子王座決定戦
アーチェリー 2022.06.211点に泣いた。関東学生1部リーグ戦を5位で終え、2年ぶりに挑んだ全日本学生男子王座決定戦(以下、王座)。予選ラウンドは13位で通過したものの、決勝トーナメントでは初戦で激闘の末京産大に惜敗。ベスト16で幕を閉じたが、来年度へと期待を感じさせる大会になった。 ◆6・18〜19 全日本学生男子王座決定戦(つま恋リゾート彩の郷第一多目的広場)▼明大――ベスト16 まずは1日目、各チーム4人が72射を放ち上位3人の合計得点で順位を競う予選ラウンド。競技開始前から雨が降り続け、後半には風も強く吹きつける難しいコンディションの中でも「工夫しなければいけないところは多かったが、柔軟に対応できた」(薩摩定士・商3=東京都市大付)。王座独特の緊張感にも打ち勝ち、合計1725点の13位で予選を突破。「関東5位で王座にきたと考えると順当以上の結果だと思う」(矢野月海・法2=新島学園)と納得の結果で1日目を終えた。 (写真:悪天候の中戦い抜いた小坂) 迎えた2日目。各セット3人がそれぞれ2射を放ち、その合計点で1セット2ポイントを奪い合うオリンピックラウンド形式で決勝トーナメントが行われた。初戦の相手は京産大。「合計6射だと相手も50点程度しか取れないと思うので、自分たちにも勝てるセットはあると思う」(矢野)。予選ラウンドを4位で通過した格上相手の一戦となったが、1射への集中力を高め勝利を狙った。試合は第1セットこそ落とすも、第2セットでは同点、第3セットでは薩摩が2射連続で10点に的中させるなど流れをつかみ2ポイントを奪取。同点で最終セットへと臨んだが、1点差でセットを落とし3―5で惜しくも敗れた。目標としていた王座の舞台で格上相手に激闘を演じたものの、勝利へはあと一歩及ばなかった。 (写真:京産大戦で2射連続で10点を獲得した薩摩) 〝王座で1勝〟の夢は次世代へと受け継がれた。「1点差で負けた今日のことは反省して、来年以降頑張ってほしい」(小坂悠真・商4=佐倉)。今大会では薩摩、矢野、大本創太(営3=東京都市大付)ら3人の3年生以下の選手が出場し、王座の雰囲気を味わった。「目標とする舞台はこんなものなんだというイメージができたと思うので、自分の経験を部に還元しながらレベルアップしたい」(薩摩)。1点に泣いた悔しさを糧に、来年度こそは王座での勝利を目指す。 [土屋秋喜] 試合後のコメント小坂――大会を振り返っていかがですか。 「最近は調子があまり良くありませんでしたが、今回は出場できてうれしかったなと思います。その中でどうにか頑張って仲間の支えもあって、良い雰囲気で乗り越えることができてすごく楽しかったですし、充実した2日間だったと思います」 ――王座での勝利に向けて、後輩たちにはどんなチームになってほしいですか。 「やはり底上げが大事だと思います。明治は未経験者を育成して全国大会出場を目指しているのですが、その中で粒ぞろいというか、強い選手は何人かしか出てきていないので、リーグ戦に出る8人だけではなく9人目、10人目と全体的に強いチームを目指してほしいと思います」 薩摩――最後は1点差で敗れてしまいましたがいかがでしたか。 「自分は3人目で5、6射目だったのですが、試合の展開として1セット取られてから引き分けて、取り返してと流れが良かったので、第4セットの5射目はしっかりと当てることができました。ただ6射目が、前のセットで20点取っていたこともあって緊張してしまって(笑)。足の震えも止まらなくて狙いも定まらなかったという感じだったので、まだまだ自分の精神力と射型の技術不足を感じさせられました。そこをこれから1年練習に励んで、来年こそ今回は取れなかった1勝を取れるように頑張りたいです」 大本――これからは最上級生として引っ張っていく立場になりますが、意気込みはいかがですか。 「今年は思うような結果が出なくて、2日目は出ることができなかったので、来年は自分たちの代ということで、選手として2日目にも出場できるようにというのはもちろん、点数面でも精神面でも成長してまたこの舞台に帰って来たいと思います」 矢野――初めての大舞台でしたが、2日間を振り返っていかがでしたか。 「自分の力は出し切れたというか、チャレンジしていたことを王座の舞台で出し切れて、そういう部分では良かったかなと思います」READ MORE -
4年ぶりの王座進出を決めた!/関東学生1部リーグ戦
アーチェリー 2022.04.28関東学生1部リーグ2日目。全日本学生女子王座決定戦(以下、王座)への出場権を懸け、勝負の1戦に臨んだ。大雨という悪条件の中でも強さを発揮し、4年ぶりに王座進出を決めた。昨年度は僅差で涙をのんだ明大。悔し涙をうれし涙に変えてみせた。 ◆4・16~24 関東学生1部リーグ戦(夢の島公園アーチェリー場)▼明大――5位 試合開始と同時に降り始めた雨。雨足はどんどんと強くなっていく。「天気が悪いと気分が下がってしまい、そのまま点数も下がるということがあると思った。天気に負けず明るくいこうと思い、みんなに声を掛けた」(檜垣安沙奈・法4=British International School of Wroclaw)。チームメートの積極的な声掛けにより、チームは明るい雰囲気を保ち続けたままプレーを続行。チームの応援は「本当に頼りになって心強かった」(島田沙紀・商4=淑徳与野)。いい雰囲気の中、前半の50メートルを締めくくった。 試合後半30メートルの2エンド目では、吉田麗生(法2=明大中野八王子)が57点という高得点をマーク。「同じ的で打っていた髙橋ひとみ先輩(法4=明大中野八王子)が頑張っている姿を見て、自分も頑張ろうと思った」(吉田)。また選手の活躍の裏にはサポートメンバーの存在も欠かせない。傘をさすなどして選手、そして弓や矢が濡れないようにするなど献身的にチームを支えた。まさにチーム一丸となってつかみ取った勝利だ。 「昨年度は選手層も厚かったので、絶対王座に出場できると思って挑んだがダメだった」(西川朋希・政経4=光陵)。わずか18点差で敗れてから1年。4年生にとってはこれがラストチャンスだった。「最後のチャンスでつかみ取りたいという思いがあったので本当にうれしい」(髙橋)。王座進出が決まると、涙を流して喜ぶ選手も見られた。「まだ実感が湧かないところもあるが、本当に3年間やってきてよかった」(池田栞捺主将・農4=下関西)。4年間の成果が形となって表れた瞬間だった。 王座は今大会よりも距離が伸び70メートルになる。この距離は経験したことのない選手も多く「手探りだとは思うが、気負い過ぎず気楽にやっていきたい」(佐藤瑠美・商2=明大中野八王子)。また明大には王座を経験した選手がいない。だからこそ挑戦者として挑む。そして「今までの女子チームの中で一番いい成績を残せたら」(檜垣)。男女ともに王座に出場するのは実に7年ぶり、史上2回目のことだ。歴史に名を刻んだ今年度の明大から目が離せない。 [萩原彩水] 試合後のコメント池田――主将としてやってきていかがですか。 「途中で投げ出したくなることもたくさんありましたが、みんなのことがすごく好きで、一緒に王座にいきたいという気持ちだけでここまでやってきました。それがかなって本当にうれしいです。ずっと目指してきたもので、まだ実感が湧かないところもありますが、本当に3年間やってきて良かったです。」 島田――王座進出ということで率直なお気持ちを教えてください。 「自分の代が63代で、男女で一緒に王座に出場できるのが2回目ということなので本当にうれしいです。今日の試合では、個人的には思うようにいかなくて失敗してしまうこともありました。次は王座のメンバーの選考があるので、今日の反省を生かしてメンバーに選ばれることを目標に頑張りたいなと思っています」 髙橋――今日のプレーの中で良かったプレーはありますか。 「最終エンドなのですが、あと1本で現役が終わるという思いが強く、しっかりと打ち切りたいという思いがありました。一度引き戻して残り30秒くらいで最後に1射に打って9点を決めることができたというのが、一番良かったプレーだと思います」 西川――1年次から王座の予選に出場されてきましたが、これまでの予選を振り返ってみていかがですか。 「2年次はコロナ明けで全然練習もできていなかったので、実力も発揮できないまま終わってしまった感じでした。昨年度はかなり選手層が厚かったので、絶対に王座に出場できると思って挑みましたがそれでもだめでした。今回も2回記録会があって、私は1回目の記録会には出ていなくて、2回目も本当は出場予定ではなかったのですが、急きょ金曜日に選手交代をして出ることになりました。4年生で最後のリーグ戦に出られてとりあえず良かったなということと、点数では貢献できなかったのですが、みんなと一緒に王座出場を決められて良かったです」 檜垣――昨年度、王座に行けなくて悔しいとおっしゃっていました。この1年間はどのようなことをされてきましたか。 「この1年間は点数を安定させないといけないなと思っていました。また最上級生ですし、最終的に王座に出るというところ、そしてまずこの予選の選手に選ばれることを目指していました。なので、とりあえずは点数を安定させて600点以上を出せるように、射型を徹底的に安定させる、再現性を高める練習を行ってきました」 佐藤――1年間アーチェリー部で過ごしてみて、部の雰囲気はいかがですか。 「明大ほど楽しいアーチェリー部はないのではないかというくらい部の仲も良くて楽しいアーチェリー部だなと思っています。試合中の掛け声一つ一つでテンションを上げることができるので本当に感謝しかないです」 並木智美(理工2=桐蔭学園)――王座進出が決まった今の心境お聞かせください。 「みんな王座に向かって1年間努力していたので、自分がというよりかは一緒に頑張ってきた先輩方が王座に出場できることになって良かったという安心感が強いです」 吉田――2年生でメンバーに入れたということに関してはいかがですか。 「半年前まで同期の中でも一番点数が出せなくて悩んでいた自分が、まさかメンバーに入れてもらえるなんて想像もしていませんでした。メンバーに入れたことは本当にうれしいですし、夢みたいです」READ MORE -
2年ぶりの王座出場が決定!/関東学生1部リーグ戦
アーチェリー 2022.04.27関東学生1部リーグ戦2日目。全日本学生男子王座決定戦(以下、王座)を懸けた大事な一戦に臨んだ。1日目終了時には王座出場圏外の6位だったものの、順位を一つ上げて5位に。2年ぶりの王座進出を果たした。 ◆4・16~24 関東学生1部リーグ戦(夢の島公園アーチェリー場)▼明大――5位 明大の強みでもあるチームの明るさはこの試合でも健在だった。試合中も声を掛け合い、お互いに励まし合う。「いい感情は積極的に表に出して周りに伝えていくことを意識していた」(中田廉太郎・法2=希望ヶ丘)。選手からは何度もガッツポーズが飛び出し、いい雰囲気の中、試合が進んでいった。50メートルの後半に差し掛かると、次第に風が強く吹き始め難しい展開に。それでも選手は風を読んだり止み間に打ったりするなどうまく対応した。 後半の30メートルでもチーム内には常に明るい雰囲気が漂う。その中で大本創太(営3=東京都市大付)が6本全てを10点に的中させる60金を達成。「練習でも試合でもしたことがなかった。この大きい舞台で60金をすることができて本当にうれしい」(大本)。このプレーからチームの勢いをさらに加速させていく。そして見事、王座出場枠である上位5チームの中に滑り込んだ。 王座出場が決まった瞬間、選手たちは仲間と抱き合い喜びを分かち合った。中にはうれし涙する選手も。「王座に出るために1年間練習してきたので、出場が決まって安心した」(舘 柾臣・法2=N)。昨年度は入替戦にまでもつれ込んだ明大。この1年で大きな躍進を遂げたことは間違いない。 王座はおよそ2カ月後に控えている。今大会は8人で挑んだが、王座でプレーできるのはわずか4人。「王座のメンバーに絶対に入れるように頑張りたい」(堀内雄太・文3=明大中野)。メンバー争いは熾烈(しれつ)を極める。「もちろん優勝を目指して戦いたい」(舘)。明大のさらなる活躍に期待せずにはいられない。 [萩原彩水] 試合後のコメント小坂悠真(商4=佐倉)――最後の1年はどんな1年にしたいですか。 「個人としては来月に全日本選手権の出場が決まったので、それをひとまず頑張ります。全日本選手権はフィールドという競技で出場することができるのですが、フィールドだけではなくてターゲットとインドアでも全日本選手権に出場できるような選手になりたいです。また王座でも活躍できるような選手になりたいなと思います」 大本――この大会で得た収穫はありますか。 「実は3日前に弓具が故障して2日前に新品の道具に変えました。新品だと結構感覚が変わってしまうので昨日も残って練習しましたが、結局2日間では慣れることができず本当に不安でした。しかし弓具故障を乗り越えてしっかり点数面でもチームを引っ張ることができたので、それは今年1年の収穫になったと思います」 薩摩定士(商3=東京都市大付)――チーム戦というのはいかがでしたか。 「自分としては明大が一番仲の良いチームだと思っています。試合中もチーム同士話し合って、にぎやかにできるというのがいいですね。やはり個人戦だと1人で自分の管理をしないといけないですが、チーム戦だと他の人と励まし合えるので、明大のチームとして戦っていて良かったなと思います」 堀内――今日の試合を振り返っていただけますか。 「自分としては雰囲気を大事にしようと思っていて、絶対に自分から悪い雰囲気は流さないということを意識していました」 ――今年度は主将に就任しましたがいかがですか。 「主将をやらせていただくのですが、今は点数面では引っ張ることができていなくてふがいないので、今後は人望と点数でしっかり引っ張っていきたいと思います」 舘――今日の試合振り返ってみていかがですか。 「50メートルはかなり調子が良くて、個人の順位で結構高いところに入ることができましたが、30メートルで調子が崩れて合計であまりいい点数がとれなかったのは反省点だと思います。それでも点数では貢献できたのかなと思っています」 中田――今日の試合で得た収穫はありますか。 「このような雰囲気でみんな楽しくできれば勝てるという、全体としてチームの雰囲気づくりの大切さを学ぶことができました。また個人の収穫としては、試合に入る気持ちや前日からの流れなどをしっかりと行って、結果としていい感じに功を奏したので良かったです」 矢野月海(法2=新島学園)――王座に向けての意気込みをお願いします。 「メンバー入りするのはもちろん、1回戦負けとかはなしに、2回戦、3回戦へと進んでいけるように長距離を調整していきたいです」 山岡大悟(文2=浜松北)――王座進出が決まりました。率直な感想をお願いします。 「昨年度の秋くらいに一度肩を故障してしまい、1カ月くらい前まで全く点数が出なくて正直リーグ戦のメンバーにも選ばれないと思っていました。しかし自己ベストにかなり近い点数を出すことができて点数に貢献できたので、諦めないで良かったなと思っています」READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
すべての部員が一般入部生。部員の9割近くがアーチェリー未経験者であるが、学生のうちに世界室内選手権代表になる選手を輩出するなど、数々のタイトルを獲得。原則、練習は授業が終了してから行われ、学業との文武両道を体現している。現在男女とも関東学生アーチェリー連盟の1部リーグに在籍しており、王座進出も果たしている。どんな試合でも大声で選手を応援するのが伝統。学生主体で運営されているのが特徴で、4年生を中心に、選手各々が王座で優勝という目標の下、日々自分に合った練習で技術を磨いている。