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王座奪還!〝常勝軍団〟再起への序章/第36回東日本大学リーグ戦
拳法 2023.05.29昨年度は準優勝に終わり、大会連覇記録は7で止まった。その雪辱を果たすべく臨んだ東日本大学リーグ戦では、幾度となく優勝を果たしてきた王者としての強さを見せ、予選・決勝リーグ共に終始圧倒。試合の主導権を渡さず、再び頂点に立った。 ◆5・28 第36回東日本大学リーグ戦(大森スポーツセンター)〈男子〉▼明大――1位 〝常勝軍団〟復活を印象づける大会となった。予選リーグでは立正大に6ー1、学連選抜には7ー0と圧倒的な実力を見せつけ、堂々の突破。決勝リーグも勢いそのままに早大を下す。続く関東学大との対戦では先鋒の越智通友(営3=明大中野)が相手に倒され、一本を取られそうになる絶体絶命の状況下で、驚異的な粘りを見せて再び立ち上がることに成功。そこから二本を取った。「倒された後の練習もしていたので、そこが生きたのかなと思う」(越智)。関東学大にも勝利し、優勝に大きく近づいた。 決勝リーグ最終戦。王座返り咲きが期待される中、立ちはだかったのが中大。昨年度惜しくも敗れ、8連覇を逃すこととなった因縁の相手だ。先鋒として登場したのは森川征那(文3=三井)。互いに一本を取り合う中で隙をつき、横打ちを見事に決めた。「自分の動きはしっかりできたのでよかった。相手も強かったので、しっかり先鋒としての仕事を果たせるように全力で頑張った」(森川)。大事な1勝目を勝ち取った。この流れに乗ってチームは4勝を先行した。 5戦目となる参将戦はルーキーの大谷流生(法1=大商大堺)が任された。相手に先に一本を取られたが、「セコンドの土屋賢生(法2=関西福祉科学大)先輩たちが声を掛けてくれて、これは勝たないと明治のブランドが下がると思った」(大谷)。終了まで残り3秒で逆転勝ち。大川翔(法4=藤嶺学園藤沢)が登場した大将戦は開始2分で取った一本を守り切って勝利に持ち込み、個々の強さで中大を圧倒した。「緊張感だったりチャレンジャーでいくところが前回の差でそこが優勝につながったのかなと思う」(野見山雄人・商4=明大中野)。6―1で勝利を飾り、再び優勝旗をその手中に収めた。女子の部では市川由奈女子主将(法4=関東学院)が学連選抜Bの大将として出場。「調子自体は本当に良い中で試合には入れたと思う」(市川)。チームを準優勝に導く活躍を見せ、技能賞を獲得。秋に行われる個人の全国大会へ向けて弾みをつけた。 決して盤石ではなかった。リーグ戦を前に多くの選手がケガで離脱。それでも「絶対に勝とうとみんなで話していたので、執念で勝てたと思う」(矢吹遼佳・文4=明大中野)。部員が一丸となって勝利へ向かった結果が表れた。そして目指すは、昨年度成し遂げられなかったグランドスラム。「東日本なら明治だし、全国見ても明治しかいないって言われるくらいの存在感を知らしめていけるようにみんなで頑張っていきたい」(井上晴陽・法3=三井)。その第一歩をしっかりと踏みしめた。 [北原慶也] 試合後のコメント大川――大将を務めていかがですか。 「個人的には満足していないです。これからもっと後輩が安心して後を任せられるようなキャプテンになっていきたいと思います」 野見山――全体を振り返っていかがですか。 「ケガ人が多かったりしたので全員が100点の試合はなかったかもしれないですけど、部員同士でお互いの穴を埋め合って、ケアし合う形でできたから優勝したと思います」 森川――最優秀選手賞を受賞した気持ちはどうですか。 「今、すごい泣きそうです。初めて取ったので、すごく嬉しいです」 大谷――次戦へ向けて意気込みをお願いします。 「今日の欠点は動画を見て直して、個人戦の矢野杯は優勝を勝ち取りたいと思います」 READ MORE -
第67回全日本学生選手権 試合後コメント
拳法 2022.12.13木村柊也主将(文4=関西福祉科学大)――今大会を振り返っていかがですか。 「1回戦で硬くなってしまうのは許容範囲でした。でもその後も全然和らぐことなく、今回負けたのはそこが原因です。明治からすれば、負けないであろう人が負けた瞬間に、一気に向こうの流れに持っていかれ、次控える人のメンタルが内気になったので、そこじゃないかなと。その積み重ねが次の選手に「絶対勝たないと」というのを生んで、それが負けにつながった。で、向こうの方が結局、勝ちにふさわしかったんじゃないかなと思います」 ――敗退決定後の木村選手の試合には気迫がこもっていましたが、いかがですか。 「今回は4年生なので引退試合でもあり、僕の19年間の日本拳法人生とのお別れの日でもありました。なので、団体戦に出る一戦一戦が僕の最後。どんどんどんどんカウントダウンされていきましたが、まさか最後いきなりラスト1試合になってしまったので、『19年間の集大成を見せようじゃないか』と思い、『チームは負けてるけど俺は絶対勝つぞ』っていう気持ちで臨みました」 ――4年間を振り返っていかがですか。 「個人戦では振り返っても良かった試合しかなくて。『人って目標に対して一生懸命取り組んだらこんなにも勝ち続けられるんやな』というのを証明できたかなと思います。1年生の時に全部優勝して、2年生の時はコロナでなくて、3年生は優勝、4年生も優勝って感じで、個人戦においては総ナメすることができたので、それもひとつの入学前からの夢であって。府立で優勝するのもそうなんですけど、個人戦で全ての大会において優勝っていう形をとれたらすごいよなとおもっていたので、個人戦全部優勝がひとつの目標でした。団体戦は今日みたいなこともあるので仕方ないかなと思いますが、4年間を振り返ってみれば本当にたくさんのことを勉強できたな学んだなと思います。」 ――主将としてどのようなことを意識してきた1年間でしたか。 「まとめる力。後輩に対して背中で見せ、目標となる先輩になることが大事なのではないかなと。そうなれたらひと言声をかけるだけでみんな言うことを聞いてくれるし、部としてまとまってくると思います。まずは後輩に「あの先輩みたいになりたい」っていう目標を作ってもらう。それが大事なのではないかなと。チームとしてのまとまりがないといい練習はできないです。例えば追い込み期間でも、チームの雰囲気がいいから、盛り上がるからどんどんどんどん追い込んでいけますが、盛り上がりがなかったらある程度追い込んだら『これ以上はいいかな』ってなるので、チームの一体感はすごく大事で、そこは主将のひと言で全て変わると思っています」 吉田大輝(法4=明大中野)――敗退となってしまった3回戦を振り返っていかがですか。 「7-0で圧倒できる相手だと思ってました。先取されて追い込まれましたが、まだ明治なら巻き返せるといういう落ち着いた気持ちでした」 ――4年間を振り返っていかがですか。 「最後の試合は出ずに終わりましたが、他大会でもいいプレーができました。ここまで自分が強くなれるとは思っていなかったのでそう言う面ではいい4年間だったなと思う反面、最後の1年間もっといい形で終わりたかったなという気持ちも今はあります」 井上晴陽(法2=三井)――準々決勝の関西学大戦を振り返っていかがですか。 「2人負けが続いて、悪い流れの中で、前の森川が流れを止めてくれたのに、僕が負けてしまって、僕がまた悪い流れを続けてしまったので、本当に情けないです」 ――木村主将はどのような存在でしたか。 「圧倒的な強さを持っていて、個人でも日本一強いです。練習メニューはキャプテンが決めていますが、少し工夫を加えていただき、毎日違うメニューで練習できていたので、毎日が新しいことの繰り返しでした。技術練習もさまざまなことを教えてもらい、プライベートでもお世話になっていたので、勝って優勝して、『木村メイジ強かったな』というところを周りにも見せたかったのですが、負けてしまったので、勝って恩返しできなかったので、木村先輩には本当に申し訳ない気持ちです」 ――今後の目標を教えてください。 「拳法を始めたのは3歳の頃ですが、小さい時から個人・団体で日本一になるというのを目標としてて、結局今年は個人も団体も日本一なれず、結果が出ていないので、来年はもっと追い込んで、先輩として強い背中を後輩に見せれるように練習して、個人と団体の両方で日本一になれるような選手になっていきたいと思います」 森川征那(文2=三井)――2回戦では大将を務めましたが、いかがですか。 「『これは森川メイジ来たな』と思いました。大将は団体戦において大切な締めくくりとなるので気合が入りました」 ――今年度の4年生は非常に存在感が大きい印象ですが、いかがですか。 「やはり大きいです。人数もそうですしみんな強く、来年の人数が少なくなるので、一般生は今年の4年生の一般生を見習って強くなること、あとは木村主将が一番強いのでスポ薦のみんなは木村先輩の強さに近づけるように日々努力するだけだと思います」 ――府立で優勝に返り咲くために大切なことを教えてください。 「1番は体調管理だと思います。今回は風邪をひいている人がいたのでしっかり直して万全の状態で戦えるようにすることが大事です。また、緊張しがちなので、全く緊張しないメンタルを作るのは難しいですが、体の力を抜く練習などはできるので、そこを中心に頑張りたいと思います」 市川由奈(法3=関東学院)――直前の男子の敗退を見られていかがですか。 「男子は絶対に勝つものと思っていたので、決勝まで行ったうえでどうなるかというのがドキドキになるのかなと思っていたら準々決勝で負けてしまって。緊張よりもびっくりが勝ちました」 ――1回戦を振り返っていかがですか。 「約2カ月前に負けた相手だったので、絶対に勝ちたいなと思っていましたが、相手がサウスポーで苦手なタイプだったので、自己評価としては40点くらいかなという感じですね」 ――西尾文花女子主将(文4=多治見北)とずっと練習してきましたが、いかがですか。 「そうですね、唯一の女子の練習相手で。試合前で緊張していたりしても、言葉でほぐしてくれるような、頼り甲斐のある方でした。女子が少ない中、今まで二人三脚でやってこられて楽しかったです。ありがとうございました」READ MORE -
流れつかめずまさかの敗戦 府立3連覇の夢絶たれる/第67回全日本学生選手権
拳法 2022.12.13府立連覇の王者として迎えた今大会。他大学が〝打倒明治〟で迎え撃つ中、3連覇を狙い挑んだ。初戦、2回戦と危なげなく駒を進めるも、関西学大との準々決勝。先鋒戦を落とすと相手の勢いに飲まれ、最後まで流れをつかむことができず。3勝4敗で敗戦しベスト8で敗退。3連覇とはならず、木村メイジの最後を有終の美で飾ることはできなかった。 ◆12・11 第67回全日本学生選手権(エディオンアリーナ大阪)〈男子〉▼明大――ベスト8・1回戦〇明 大5-0近 大國 枝0-0山 下○岡 崎1-0須 田○土 屋2-0岡 田○井 上2-0井 上○野 村2-0北 山蓮 野0-0栗 原○木 村2-0岡 本・2回戦〇明 大7-0岡山商科大〇矢 吹2-0萩 野○玉 置2-0岸 野○大 川2-0能 瀬○國 枝1-0石 原○吉 田2-0井 開○森 川2-0福 山・準々決勝明 大3-4関西学大○土 屋1-2松 田○蓮 野負傷山 本○○森 川2-0藤 井井 上1-2板 敷○ 玉 置0-2田 島○○野 村2-0赤 木○木 村2-0小 村 〈女子〉▼明大――1回戦敗退・1回戦 明 大0-3流通科学大〇(不戦敗)新 垣○市 川1-2本 池○西 尾0-1佐 々○ 明大は昨年、一昨年と府立連覇。そして今年度の全国大学選抜選手権、東日本大学選手権でも優勝を果たし、〝絶対的王者〟として今大会に挑んだ。目指すはもちろん3連覇。「絶対に優勝をする」(井上晴陽・法2=三井)と意気込みは十分だった。初戦の近大戦、2回戦の岡山商科大戦はともに安定した強さを見せ快勝。しかし迎えた関西学大との準々決勝。先鋒を任された1年生の土屋賢生(法1=関西福祉科学大)が1本を先取するもその後相手に立て続けに2本を奪われまさかの敗戦。その後三峰の森川征那(文2=三井)が1勝を奪い、悪い流れを断ち切るかと思われたが、勢いが出ず1勝3敗。あと1敗でもしたら敗退という窮地に追い込まれ、三将の玉置剛(法4=済美)に命運が託された。「相手の流れに飲み込まれた」(木村柊也主将・文4=関西福祉科学大)。絶対王者だからこそのプレッシャーが焦りにつながった。終始相手に流れをつかまれ、本来の実力を出せず。1本も取れないまま、相手に勝ち星を奪われ敗戦。優勝を期待されていたなかで準々決勝敗退という結果に選手たちは肩を落とし、悔し涙があふれた。男子の敗戦後に行われた女子の戦い。明大からは西尾文花(文4=多治見北)、市川由奈(法3=関東学院)の2人が出場した。西尾、市川ともに粘り強さを見せたが惜しくも敗戦。1回戦で敗退という結果になった。 これまで幾度と圧倒的な強さを見せてきた主将・木村。そんな木村の最後の試合は3連覇の夢が途絶えた中での戦いとなった。準々決勝敗退が決まり、明大には重い空気が漂っていた。しかし、最後まで木村の目には気迫がこもっていた。試合が開始するとわずか6秒で1本。さらにその2秒後には完璧な面突きで2本目。試合開始からわずか8秒で試合を決める圧巻の勝利。最後の最後まで力強い背中を後輩たちに見せ続けたその姿は〝最強拳士〟そのものだった。 優勝を逃し、連覇は途切れた。「もっと自分を追い込んで来年は優勝する」(井上)。今年度の雪辱は絶対に来年度晴らす。王座奪還に向け、明大拳士たちは再び歩み始める。 [佐藤あい] 試合後のコメントはこちらREAD MORE -
大会直前インタビュー②/第67回全日本学生選手権
拳法 2022.12.09日本一の大学を決める全日本学生選手権(以下、府立)が12月11日に行われる。昨年度は見事連覇を果たした明大。今年度は圧倒的な強さで3連覇を狙う。大会を直前に控えた今、選手たちに大会に向けた心情を伺った。(この取材は12月3日に行われました) 木村柊也主将(文4=関西福祉科学大)――府立を直前に控えた今の心境を教えてください。 「やる気全開です」 ――今年度のチームの特徴を教えてください。 「普段から一日一日を大切にして、一つ一つのことに全力を尽くすということを全員で共有しながらやってきたので、一人一人のやる気という部分では昨年度に勝る部分があるのではないかと思います」 ――3連覇へのプレッシャーはありますか。 「プレッシャーはあまり感じていないです。ただ、自分にとって今回の府立が拳法人生最後の大会となるので感じる部分はあります」 ――府立への意気込みをお願いします。 「明大拳法部の4年生にとっても最後の大会で、自分の拳法人生においても最後の大会となるので、最後はみんなで笑って終われるように集大成を見せたいと思います」 吉田大輝(法4=明大中野)――4年間を振り返っていかがですか。 「初めのころは試合に負けることも少なく、自分は強いと思っていました。しかし、4年生になって最初の大会で負けて、自分の力を思い知ったところからのスタートとなったので、自分の弱さを実感してさらに強くなれた4年間だったと思います」 ――最上級生・副将になって変わったことはありますか。 「自分がやらなければいけないという責任が最初はプレッシャーとなり、悪い方向に出ることもありました。しかし、全国大学選抜選手権でそのプレッシャーを覚悟に変えることができて、覚悟を持って試合に臨むことができるようになりました」 ――府立で勝つために大切なことは何ですか。 「練習は十分にしてきたので、体力面や技術面では負けない自信があります。あとは精神的な部分で弱気にならないことや、覚悟を決めることが大切になってくると思います」 ――府立への意気込みをお願いします。 「全試合を7-0で勝って、完全優勝します」 蓮野真也(政経4=明大中野)――府立を直前に控えた今の心境を教えてください。 「4年間積み上げてきたものを今回の府立ですべて出し切れるように集中して練習に取り組めています」 ――今シーズンを振り返っていかがですか。 「充実した1年だったと思います。春の東日本大学リーグ戦で優勝を逃しましたが、その後も主将の木村を中心に全員が高い目標を持ち続けたことで、いい雰囲気を維持したまま1年間練習に打ち込むことができました」 ――府立への意気込みをお願いします。 「自分はこれまで府立に出ることができていませんが、府立に出てチームの優勝に貢献することが入部当初からの目標だったので、最後の府立で悔いのないようにプレーして優勝したいと思います」 西尾文花(文4=多治見北)――府立へ向けて準備してきたことを教えてください。 「全日本学生個人選手権では、関西の選手たちとも戦うことができたので自分の実力を確かめるいい機会になりました。その時点では思うように動けていないと感じる部分が多くありましたが、その後の練習で後輩たちも含め自分のプレースタイルを徐々に確立してこられていると思います」 ――4年間を振り返っていかがですか。 「1年次は練習についていけず苦しむ時期もありましたが、先輩方に教わりながら徐々に動けるようになっていきました。4年次には大会が再開され、試合に参加できるようになったので、自分の実力を確認しながら少しずつ前進してこられたと思います」 ――府立への意気込みをお願いします。 「4年間の集大成となるのでまずは後悔のないようにプレーしたいです。自分が『これしたかったのにな』と後で思いたくないので、出したいと思う時に出し切りたいと思います」 ――ありがとうございました。 [牛嶋淳太郎、新津颯太朗、菅波陸哉]READ MORE -
大会直前インタビュー①/第67回全日本学生選手権
拳法 2022.12.08日本一の大学を決める全日本学生選手権(以下、府立)が12月11日に行われる。昨年度は見事連覇を果たした明大。今年度は圧倒的な強さで3連覇を狙う。大会を直前に控えた今、選手たちに大会に向けた心情を伺った。(この取材は12月3日に行われました) 野村龍星(文3=関西福祉科学大)――今シーズンを振り返っていかがですか。 「自分的に技術や体力よりも、心が強くなりました。試合を通して精神的に強くなっている気がします」 ――府立で意識したいことは何ですか。 「一発ももらわずに、圧倒的に僕だけ攻撃を当てて勝つということです。木村メイジに貢献したいです」 ――7人制になりますが5人制との違いはありますか。 「むしろ今年の明大は7人制の方が強い、安定するのではないかと。メンバー層が厚いので、7人制になれば相手チームの層も薄くなりますし、明大としてはプラスなことだと思います」 ――4年生に向けてメッセージをお願いします。 「先輩方に花を持たせたい気持ちでいっぱいですが、MVPは僕がもらいます」 井上晴陽(法2=三井)――今シーズンで成長したことは何ですか。 「1個の技で1本を取るのではなく、パンチでも蹴りでも組でも1本を取れたということは大きな成長ですが、苦手な部分は去年と同じ失敗を繰り返しているのでそこはまだまだだと思います」 ――府立に向けて意識していることは何ですか。 「去年の府立は負けなしで終わることができなくて、負けてしまって。先輩に助けてもらい結果的には優勝できましたが個人的な結果としては満足できなかったので、今年は団体戦負けなしという結果で終わりたいので、あと1週間自分でコンディションを整えて、府立は全勝で、結果的にも明治の3連覇になったらいいと思っていて、最後先輩の引退に花を添えたいと思っています」 ――府立への意気込みをお願いします。 「もちろん個人の結果としては2-0で、全体としては7-0で全部勝って優勝します」 土屋賢生(法1=関西福祉科学大)――今シーズンを振り返っていかがですか。 「僕は1年生で、今年1年は挑戦の1年でした。練習とかも初めてのことが多くて、何でもチャレンジしていく1年でした」 ――府立で意識したいことはありますか。 「中学、高校の時から観客席から大学生の試合を見ていて、その時から明大はずっと優勝していて、やっとその舞台に立てるので今わくわくしています。でもやはりキャプテンの名前に傷を付けたくない、自分のためでもあるけど、木村メイジ、木村先輩のためにも絶対優勝するために、7-0で全部勝ちたいと思います」 ――府立への意気込みをお願いします。 「僕はひとこと完結に。土屋賢生ここにありというのを見せます」 市川由奈(法3=関東学院)――個人として府立に向けて強化してきたことはありますか。 「自分のプレースタイルを確立することを意識してきました。野村に基本的な構えから教わり、構え方や重心の位置を変えて落ち着いてプレーできるようになりました」 ――意気込みをお願いします。 「自分は最後先輩に花を持たせて引退させてあげたいので、自分のできる最高のプレーをして後悔のないように終われたらと思います」 ――ありがとうございました。 [牛嶋淳太郎、新津颯太郎、菅波陸哉]READ MORE -
団体戦は辛勝 個人戦では國枝が優勝/明立定期戦
拳法 2022.11.22立大との伝統の一戦に9人の選手が参加した。団体戦では4勝2分け3敗と、ぎりぎり勝利をモノにした明大。個人戦では國枝俊輔(商4=桜美林)、矢吹遼佳(文3=明大中野)、野見山雄人(商3=明大中野)の3人が表彰台に上り、政岡和樹(営4=鹿児島修学館)が敢闘賞を獲得。団体戦の反省を生かす結果となった。 ◆11・12 明立定期戦(明大和泉キャンパス) ▼団体戦〇明大4―3立大 ▼個人戦國枝――1位矢吹――2位野見山――3位 2分2分勝負2本先取というルールのもと9人が参加した団体戦。1戦目は越智通友(営2=明大中野)が勝利を飾ると、続く2、3戦目も明大が勝利。優勢と思われたのもつかの間、4戦目を引き分けで終えると、そこから3戦連続で敗北し、8戦目は引き分け。「3年生が勝てなかったのが課題」(野見山)。チームの中核を担う有段者の上級生が勝利を取りこぼしたことにより、立大に追い付かれる展開に。3-3で迎えた最終戦に臨んだのは政岡。「悪い流れで自分に回ってきたので、絶対に負けられないと思って臨んだ。得意の胴突きで2本取れたことは良かった」(政岡)。4年生が意地を見せ、4-3で辛うじて勝利をモノにした。 団体戦の反省を生かして挑んだ個人戦では、明大が爆発的な底力を見せつけた。3分勝負で行われた決勝戦には國枝と矢吹が登場。「練習から逃げ方がうまく、組みから逃げられた」(矢吹)。矢吹の得意技を國枝が封じ込め、3分が終了。試合は1本先取のサドンデスへと突入する中、均衡を破ったのは國枝だった。組み技を仕掛けた矢吹の一瞬のスキを突き、胴に膝蹴りで1本。「距離をとっての戦いだった。とても長かったが、最後に決めることができて良かった」(國枝)。怒涛(どとう)の攻めに耐え続けた國枝が優勝を果たした。 準決勝で矢吹に敗れた野見山は3位決定戦で開米(中大)と対戦。「ハングリー精神を持って挑んだことで振り切ることができ、自分の拳法が出せた」(野見山)。およそ1分半の膠着状態が続いたものの、野見山が胴突きで1本を先取すると、残り時間31秒の場面で2本目を奪いフィニッシュ。1位から3位までを明大の3、4年生が独占する形で明立定期戦を締めくくった。 [新津颯太朗] 試合後のコメント國枝――優勝した心境を振り返っていかがですか。 「自分が3段で他の人たちよりも段が上だったので勝たなければならないというプレッシャーがありました。しっかり優勝することができてホッとしています」 ――決勝を振り返っていかがですか。 「矢吹選手は組みが強い選手で近づいたら負けると思っていたので距離を取っての戦いになりました。長期戦になりましたが、最後に決めることができて良かったです」 政岡――団体戦を振り返っていかがですか。 「自分が得意の胴突きで2本取れたのは良かったです。反省点は下級生の有段者が勝てなかったので来年以降に向けて底上げが必要だと感じました。自分としては得意な技で取れたことはこれからに生かせると思いました」 ――敢闘賞を獲得しましたがいかがですか。 「こういうのに選ばれるのは光栄でうれしいことなので自分の成長につながればと思います」 矢吹――準決勝で足の違和感を訴えていたがいかがですか。 「団体戦でハムストリングがつってしまい、得意の組みだと痛かったので投げれないかなと思っていました。そのため蹴りで行こうと思い、それがハマりました」 ――決勝で戦った國枝選手の印象についていかがですか。 「練習の時から逃げ方がとてもうまいので、組まれないために逃げられたという印象です」 野見山――試合を振り返っていかがですか。 「団体戦は自分の中でも納得できない試合内容だったので、木村先輩に活を入れてもらいました。個人戦はハングリー精神で見返してやろうという気持ちで挑めたのが、振り切れて良かったのかなと思います。3位決定戦では自分の得意な部分が出せたと思います」 ――府立への意気込みをお聞かせください。 「4年生の選手層がとても厚く、正直このままだとメンバー入りは厳しいかなと思っています。今日は上手く自分を追い込んで、ある程度監督や首脳陣の方にはアピールできたと思うので、ここから残り1カ月しっかり追い込んで、最後4年生と一緒に試合に出て優勝して、卒業を見送れるようにしたいです」READ MORE -
王者の意地 木村が圧巻の3連覇/全日本学生個人選手権
拳法 2022.10.24学生個人ナンバー1の称号を懸け行われた全日本学生個人選手権。「完璧だった」(木村柊也主将・文4=関西福祉科学大)と、木村はすべての試合で一本も取られることなく完全優勝。同大会3連覇を達成し、学生王者の称号を守り抜いた。 ◆10・24 全日本学生個人選手権(パロマ瑞穂アリーナ)▼男子の部 木村――1位 大川、森川――ベスト8 國枝、矢吹、土屋――4回戦敗退 玉置――3回戦敗退 古川、政岡、吉田、野村、井上、山田――2回戦敗退 蓮野、野見山――初戦敗退▼女子の部 西尾――2回戦敗退 市川――初戦敗退 やはり木村は強かった。相手を寄せ付けない圧倒的な強さで勝ち抜き、迎えた準々決勝。対するは同じ明大で後輩にあたる森川征那(文2=三井)。「長期戦になることは予想していた」(木村)と、試合は両者一歩も譲らぬ展開のまま硬直状態となった。刻々と残り時間が減り、このまま判定に持ち込まれるかに思われた。しかし「スキを狙っていた」(木村)と、残り1秒で木村の渾身の右ストレートがさく裂。試合終了間際に一本を奪い取った。「やはり木村さんは強かった」(森川)。木村が先輩としての威厳を守り明大対決を制した。 準決勝の相手は吉井蓮(大経大)。少年時代から面識があり、何度も対戦してきた相手に対し猛攻を見せる。試合開始早々、右のハイキックが決まり幸先よく一本を先取すると、続けざまに片足タックルを決めた。高校2年次以来となった旧友との対決を見事制し、決勝へと駒を進めた。同大会3連覇の称号を懸け迎えた決勝の相手は、先日行われた東日本大学選手権決勝でも対峙した横井竜太(中大)。「何も考えずただ集中して3分間使い切ることだけを意識していた」(木村)と、突きを中心に序盤から果敢に技を繰り出していった。そんな中、先制したのは木村だった。相手の一瞬のスキを見逃さず左フックを打ち込み一本。その後は両者互角の試合を展開していたが試合時間残り1分、木村が繰り出した左のハイキックが見事に決まり勝負あり。「試合前から勝たなければいけないというプレッシャーがすごかった」(木村)。優勝が決まるとプレッシャーから解放された安堵(あんど)感からか天を仰ぎ、こぶしを握りしめ小さくガッツポーズをして見せた。今回の優勝で木村は大会3連覇の偉業を達成。学生王者としての誇りを見事に守り切った。 関西の強豪校も参加した今大会で木村、大川翔(法3=藤嶺学園藤沢)、森川の3人がベスト8入りを果たした。それでも「チーム全体の結果はあまりよくなかった」(木村)と、各々に課題の残る大会でもあった。全日本学生選手権(以下、府立)まで残り約1カ月半。「相手がもう明治と戦いたくないと思うくらいコテンパンにする」(玉置剛・法4=済美)。府立3連覇を達成し、木村メイジとして挑む最後の大会で有終の美を飾りたい。 [菅波陸哉] 試合後のコメント木村――優勝を振り返っていかがですか。 「1年の時と去年は優勝までに一本取られることがあったのですが、今回は1回戦から決勝まで一本を取られずに勝てたのでとてもうれしいです」 ――府立へ向けての意気込みをお願いします。 「残り1カ月半をチーム一丸となって全員で追い込んで、最後はみんながベストを尽くして笑顔で終われればいいなと思います」 玉置――府立へ向けての意気込みをお願いします。 「今回は判定負けになり納得のいかない部分もあったので、府立では判定に持ち込むことなく相手を圧倒したいと思います」 西尾文花(文4=多治見北)――今大会を振り返っていかがですか。 「優勝した選手と戦えていい経験になりました。ただ、もっとうまく動けたなという部分もあるので、その反省を活かして練習していきたいと思います」 ――府立へ向けての意気込みをお願いします。 「2人での出場になるので不利な部分もありますが市川由奈(法3=関東学院)と一緒にできる限り上を目指して戦っていきたいなと思います」 森川――府立へ向けての意気込みをお願いします。 「今大会のように圧倒的に勝つことを意識して残りの期間頑張っていきたいと思います」READ MORE -
圧巻の強さで大会7連覇を達成/第33回東日本大学選手権
拳法 2022.10.10秋シーズン初戦となった第33回東日本大学選手権。明大男子は初戦、準決勝で快勝すると、決勝でも宿敵・中大を圧倒。形の部や女子の部も好成績を収め、今後の全国大会に向け勢いづくスタートを切った。 ◆10・9 第33回東日本大学選手権(中大多摩キャンパス)男子――1位女子――2位 形の部大川――1位國枝――4位岡島・古川組――1位 形の部、女子の部、男子の部が開催された今大会。まず先陣を切ったのは形の部の大川翔(法3=藤嶺学園藤沢)だった。「(拳法歴)15年目なのできれいで素直な形が自分の個性」(大川)。その言葉通り美しい火流の形を披露。拳法歴15年目の実力を発揮し優勝した。 次に行われたのは女子の部。明大は3人制の試合に2人で臨んだ。1敗したら終わりという状況の中で輝いたのは先鋒・市川由奈(法3=関東学院)。夏の間に鍛えた強靭なメンタルを武器に個人では今大会負けなし。決勝では段位の高い相手にも「自分が勝たないと絶対に優勝できない」と強い気持ちで臨み勝利した。大将戦で西尾文花(文4=多治見北)が惜敗し優勝を逃したものの春の関東大学リーグ戦(以下、リーグ戦)の3位から一つ順位を上げ、成長した姿を示した。(今大会負けなしの市川) 最後の男子の部では圧倒的な強さを見せつけた。初戦、準決勝とエース・木村柊也主将(文4=関西福祉科学大)を温存しながらも勝利。迎えた決勝の相手はリーグ戦で苦杯をなめた中大。試合前には「7-0で勝とう」と声を掛け合い臨んだ。先鋒を任されたのは野村龍星(文3=関西福祉科学大)。「落ち着きがあってかっこいい先輩」(井上晴陽・文2=三井)と後輩からも慕われる野村が先陣を切り快勝した。2勝1分で迎えた中堅戦では土屋賢生(法1=関西福祉科学大)が1本先に取られ、「鬼焦った」(土屋)。それでも「超完璧なクロスカウンターと超高性能な面突き」(土屋)を決め勝利。優勝に王手をかけて迎えた参将戦でも森川征那(文2=三井)が持ち前のパワーで相手を封じ込める。「最初から負ける気はしなかった」(森川)。優勝を決めた後も、副将・玉置剛(法4=済美)、大将・木村の最上級生たちが試合をしっかり締めくくり6勝1分で快勝。リーグ戦での雪辱を果たし大会7連覇を達成した。(力強い蹴りを見せる玉置) 今後は全日本学生個人選手権(以下、名古屋)、全日本学生選手権(以下、府立)と全国大会が続く。「名古屋はベスト4以上、府立は7―0で勝って笑って引退できるように頑張りたい」(玉置)。全国でも今大会のように圧倒する戦いができるか。〝最強〟の称号を懸けた戦いがいよいよ始まる。 [牛嶋淳太郎] 試合後のコメント玉置――チームとして夏はどのような練習をしてきましたか。 「前期リーグ戦で負けてしまって、次は絶対やり返すぞという気持ちで、夏合宿は一日一日を大事に練習していました。日々、小さなことでも目標を掲げて達成して、力を付けてきたので、みんなで一致団結して練習でき、そのおかげで優勝できたと思います」 市川――今日一番良かった試合を教えてください。 「決勝戦です。一番落ち着いてできたと思います。落ち着いて一本ずつていねいに取れたと思います」 ――夏に鍛えてきたことはありますか。 「夏合宿で毎日練習している中で一本取るという気持ちが成長したと思います。精神面が強くなったと思います」 大川――形で優勝しましたが出来はいかがでしたか。 「もう少し自分の中ではきれいに、伸ばせるところを伸ばして止めるとこを止めて、もう少し点数をもらいたかったです。満点取れるように頑張りたいです」 ――形の難しさを教えてください。 「速いところは速く、ゆっくりのところはゆっくり、なおかつきれいにしっかり止めるところは止めることを中々できないのが難しさだと思います。みんな同じ形をする中で一人一人個性があるので全く違うように見えますが基本通りにやれば形は点数を取れます」 野村――カッコいい一言をお願いします。 「俺は泥くさいし、不器用だよ。でも俺の隣には家族、友達、ガールフレンド、みんなが支えてくれている。だから俺は今、地に足ついている。つまり俺は泥くさく咲く花ってこと。これは俺が過去にした偽り、嫌いな自分に示すための決意ってこと」 井上――井上さんから見て野村さんはどのような選手ですか。 「緊張していなくていい意味での落ち着きがあってカッコいい先輩の姿を見られました。さすがMVPだなと思いました」 森川――夏に鍛えたことを教えてください。 「パワーです。ずっと筋トレしていたので。今日の試合でも自分では出せていたと思います。特に決勝の最後決めたときは相手の頭を落としてパワーで決めたのが一番ですかね。決勝は面膝蹴りです。全部パワーです」 土屋――決勝の相手は中大でした。 「この7人で出たら絶対に勝てるなと思って試合に出ました。7―0で勝てるなと思っていました」 ――意気込みをお願いします。 「府立は決勝の7人に選ばれて出場して、明治の優勝に貢献したいです。名古屋ではベスト4以上を取れるように頑張りたいです」 READ MORE -
復活ののろしを上げる! 木村メイジが優勝/全国大学選抜選手権
拳法 2022.07.06明大の選手のみでベスト4を占めた東日本学生個人選手権から3週間。団体戦の全国王者を決める戦いが開催された。明大は初戦から着々と勝利を積み重ね、決勝で大商大を倒し、優勝を果たした。 ◆7・3 全国大学選抜選手権(日大文理学部 百周年記念館)〈男子〉▼明大――1位・1回戦〇明 大4-0同 大○井 上2-0横 橋○山 田2-0山 中○土 屋2-0山 澄 大 川0-0石 原○木 村2-0新 垣 ・2回戦〇明 大4-1青学大〇野 村2-0島 野○山 田2-0飯 沼○吉 田2-1大 林○森 川(不戦勝) 蓮 野0-2小 田○ ・準々決勝〇明 大5-0立命大○野 村2-0隅 田○井 上2-0前 川○森 川2-0岩 本○吉 田2-0 脇 ○木 村2-0穴 生 ・準決勝〇明 大3-1中 大 土 屋1-2横 井○ 森 川0-0松 村○木 村2-0竹 原○野 村2-0倉 田○井 上2-0広 兼 ・決勝〇明 大3-1大商大○井 上2-0野 川 野 村1-1小土井 土 屋0-2浦 窪○○吉 田2-0畑 中○木 村2-0上 田〈女子〉▼明大――1回戦敗退・1回戦 明 大0-3関西学大〇市 川0-2塩 谷○ (不戦敗)勝 井○西 尾0-2瀧 花○ 団体戦としては、5月に開催され、惜しくも準優勝で終わった東日本大学リーグ戦以来となった今大会。飛ぶ鳥を落とす勢いで準々決勝まで勝ちを重ね、迎えた準決勝は中大との一戦に。東日本大学リーグ戦で惜敗し、優勝旗を奪われた相手を前に「勝つか負けるか分からない状況だった」(木村柊也主将・文4=関西福祉科学大)。先鋒が1-2で敗れると、次鋒は引き分け。苦しい状況に追い込まれたが「ベストバトルを見せることができた」(野村龍星・文3=関西福祉科学大)。中堅の野村が得意の右ストレートで相手を撃破すると、流れを引き寄せた明大がそこから3連勝。中大に雪辱(せつじょく)を果たし、決勝へと駒を進めた。 決勝は強豪・関大を下した大商大との一戦となった。先鋒の井上晴陽(法2=三井)がクロスカウンターで2本先取したものの、次鋒は引き分けで中堅は敗北。勝敗の行方は副将の吉田大輝(法4=明大中野)に委ねられたが「ポイントゲッターとしての役割を果たすことができた」(吉田)。初めて全国大会決勝のメンバーに名を連ねた吉田がプレッシャーに打ち勝ち勝利を収めると、ラストを飾ったのは大将の木村。開始直後に片足タックルから抑え込み面突きで1本を先取すると、右のアッパーで2本目を奪取。3-1で大商大を下し、優勝で前期を締めくくった。 「選抜選手権に向けて、毎日全員で追い込めるような状況をつくることができた」(木村)。今シーズンが始まった当初は試合に出ている選手とそうでない選手の間にモチベーションの差が生じていた。しかし、東日本大学リーグ戦での敗戦から2カ月。木村メイジは一つのチームとしてまとまりつつある。後期には全日本学生個人選手権と全日本学生選手権(以下、府立)という主要な2大会が控えている。個々の力を磨き、それがチーム全体に還元されたときに府立の3連覇が待っている。栄冠のそのときまで。木村メイジの挑戦は続く。 [新津颯太朗](写真提供:明治大学体育会拳法部) 試合後のコメント木村――決勝を振り返っていかがですか。 「決勝戦は関大が上がってくると思っていましたが、そこに勝った大商大学が上がってきました。波に乗っている感じがあったので、そこに飲み込まれないように気を引き締めて臨みました」 ――9月25日に開催される総合選手権大会への意気込みをお願いします。 「総合選手権大会は2連覇が懸かっている大会です。全国の強豪が集まっている大会なので、それで優勝するのが日本拳法をやっている人の夢です。たくさんの強い選手と戦えるので、試合を楽しみつつ最後は優勝できたらいいなと思います」 吉田――今大会に向けてどのような点を強化してきましたか。 「自分は組み技が得意なので、組み技につなげるための打撃や組み技に見せかけての打撃を意識して強化してきました」 ――決勝戦を振り返っていかがですか。 「自分の練習してきた部分を出すことができました。1対1で回ってきて後ろには木村がいたので自分が勝てば優勝だと思っていたので死んでも勝とうと思って臨みました」 野村――決勝では引き分けとなりましたが、振り返っていかがですか。 「僕は正直秒殺を狙っていました。前半にペースを上げ過ぎて後半ガス欠になってしまいました。相手にガードで来られて結構苦しかったですね。団体戦は自分の勝ち方によって次の選手の勝敗やチームの雰囲気が変わるので、今日は勝ってチームを盛り上げたかったですね」 ――総合選手権大会への意気込みをお願いします。 「優勝します!」 井上――決勝では3分間にわたる戦いを制しましたがいかがですか。 「相手がガードを固めて詰めてくる選手なので、相手が疲れたところで攻め込むという作戦でした。3分の中でさまざまな技を使い、相手が焦って攻めてきたところにカウンターを仕掛けようと思っていました」 ――総合選手権大会への意気込みをお願いします。 「学生だけでなく、自衛隊の方なども参戦する拳法界で最も大きな個人の大会です。自衛隊の強さを体感してみたいということと、自分の力がどのくらい通用するのかを確かめたいと思っています」READ MORE -
木村が圧巻のV ベスト4を明大が独占/第35回東日本学生個人選手権
拳法 2022.06.14東日本の個人王者を決める本大会。主将の木村柊也(文4=関西福祉科大)は決勝で井上晴陽(法2=三井)との明大対決を制し優勝を飾った。同じく明大対決となった3位決定戦では野村龍星(文3=関西福祉科大)が土屋賢生(法1=関西福祉科大)を下し、3位に食い込んだ。 ◆6・12 東日本学生個人選手権(中大多摩キャンパス第一体育館)▼段の部 木村――1位 井上――2位 野村――3位 土屋――ベスト4 國枝、山田――ベスト8 吉田、大川、森川――ベスト16 玉置、蓮野、古川――2回戦敗退 政岡、小山、野見山――初戦敗退 正――棄権▼女子の部 西尾――ベスト4 市川――2回戦敗退 早川――初戦敗退▼級の部 矢吹――3位 ガンジホ――2回戦敗退 越智――棄権 級の部、女子の部、段の部に分かれて行われた本大会。段の部では、主将の木村が圧倒的な力を見せつけ優勝を果たした。木村は初戦から準々決勝まで危なげない試合を展開し、迎えた準決勝。相手は同じ明大の後輩・野村。熱戦が予想されたこの試合は開始37秒に木村がタックルからの抑え込み胴突きで先制すると、続けざまに右のハイキックを決め木村が勝利を収めた。「木村先輩の壁は厚かった」(野村)と絶対王者を前に一矢報いることはできず。迎えた決勝戦で木村が対峙したのはまたしても同じ明大で「今後タイトルを取る選手になる」(木村)と期待を寄せている井上。試合が動いたのは開始58秒。木村が右のハイキックを決め先制すると、1分16秒には左のショートアッパーを決め白熱した熱戦を制した。木村は全5試合で1本も取られることなく完全優勝を果たした。(準決勝で木村と対峙した野村) 3位決定戦も明大対決となった。準決勝で木村に惜しくも敗れた野村の対戦相手は「ずっと背中を追いかけてきた存在」(土屋)と野村を憧れの先輩として慕う土屋。土屋は高校生王者として今春明大の門を叩いてきた期待の新星だ。試合開始直後、野村が幸先よく先制し流れをつかむと「まだ超えられるわけにはいかない」(野村)。先輩の意地を見せ二本目を奪い土屋を下した。 (1年生ながらベスト4に輝いた土屋) 東日本大学リーグ戦でのまさか敗戦から迎えた本大会。結果としてはベスト4を明大が独占し常勝軍団の層の厚さを見せつける大会となった。しかし「7月の全国大学選抜選手権では必ず日本一を取る」(木村)と木村メイジはすでに次を見据えている。今大会の勢いそのままに日本一の座をつかみ取り絶対王者の称号を再び明大のものにする。 [菅波陸哉] 試合後のコメント木村――大会を振り返っていかがですか。 「自分から攻めてポイントを取ることができました。100点満点です。」 ――東日本大学リーグ戦後のチームの雰囲気はいかがでしたか。 「敗戦を機に試合に出たメンバーだけでなくメンバー外の選手にも『自分が頑張らないと』という意識が生まれより良い練習ができていると思います」 井上――決勝を振り返っていかがですか。 「木村先輩には昨年度も負けていたので今回は僕が勝ってスターになろうと思っていたのですがやはり強かったです」 ――次戦に向けての意気込みをお願いします。 「明治大学が1番でいなければいけないと思っているので全員で日本一をつかみ取れるように頑張ります」 野村――土屋との3位決定戦を振り返っていかがですか。 「まだ超えられるわけにはいかないなと。先輩の壁は厚いぞというところを少しは見せられたと思います」 土屋――野村との3位決定戦を振り返っていかがですか。 「野村さんは僕の憧れの存在なので試合は少し緊張しました。負けは悔しいですが戦ってみてやはりかっこいいなと思いました」READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
日本拳法とは、面・胴・グローブをつけて実際に拳や蹴りを相手に繰り出し決着をつける格闘技だ。突きや蹴り、抑え技に関節技など多様な技を駆使して戦う。ルールがシンプルかつ反則も少ないので、自由度が高く見応えのある勝負を展開するのが特徴だ。 明大は大学拳法界のトップをひた走る。1954年に創部して以来、幾度となく全国制覇を成し遂げてきた。一般入部の選手たちも多く活躍しており、スポーツ推薦入学の選手とともに切磋琢磨(せっさたくま)して練習に励む。今年も体育館には明大の校歌が響き渡るだろう。